27 / 51
27.殿下からのプレゼント
しおりを挟む
殿下が今日訪問するとの連絡があり、屋敷はバタバタとしている。
婚約以来、殿下が私の屋敷にいらしたことなどほとんどないからだ。
そして、殿下がやって来た。
「急に伺って申し訳ないな」
「いえ、お越しいただき、光栄に存じます」
父も緊張した面持ちだ。
私たちはサロンにてお茶をすることにした。
「急にすまなかった」
「いえ。どうされたのですか?」
本当にどうされたのかしら?
今まで来たことなどないのに。
「これを受け取って欲しい」
殿下は可愛らしくラッピングされた箱を渡してくださった。
「これは……」
「開けてみてくれ」
ラッピングを開けてみると、そこには黒猫のブローチ
しかもこれは!!
「実は、私を陥れようという動きがあったのだが、君が贈ってくれた黒猫が私を救ってくれたのだ」
「まぁ!そんなことが!」
殿下に一体何があったのかしら!?
それに、黒猫が救ったとは?
「それで、私からも、君に黒猫を贈ろうと思ったのだ」
殿下は照れくさいのか、指をモジモジと動かしている。
「ありがとうございます。殿下はタイピンはどうされましたか?」
「もちろん、オソロイで用意してある」
殿下はネクタイピンをブローチの隣りに並べ、しっぽでハートマークを作った。
-ツヅク-
婚約以来、殿下が私の屋敷にいらしたことなどほとんどないからだ。
そして、殿下がやって来た。
「急に伺って申し訳ないな」
「いえ、お越しいただき、光栄に存じます」
父も緊張した面持ちだ。
私たちはサロンにてお茶をすることにした。
「急にすまなかった」
「いえ。どうされたのですか?」
本当にどうされたのかしら?
今まで来たことなどないのに。
「これを受け取って欲しい」
殿下は可愛らしくラッピングされた箱を渡してくださった。
「これは……」
「開けてみてくれ」
ラッピングを開けてみると、そこには黒猫のブローチ
しかもこれは!!
「実は、私を陥れようという動きがあったのだが、君が贈ってくれた黒猫が私を救ってくれたのだ」
「まぁ!そんなことが!」
殿下に一体何があったのかしら!?
それに、黒猫が救ったとは?
「それで、私からも、君に黒猫を贈ろうと思ったのだ」
殿下は照れくさいのか、指をモジモジと動かしている。
「ありがとうございます。殿下はタイピンはどうされましたか?」
「もちろん、オソロイで用意してある」
殿下はネクタイピンをブローチの隣りに並べ、しっぽでハートマークを作った。
-ツヅク-
11
お気に入りに追加
78
あなたにおすすめの小説
なぜか乙ゲーの攻略キャラに転生してしまった俺は、悪役令嬢の可愛さに惚れました
奏音 美都
恋愛
横断歩道を歩いてる最中に暴走トラックに突っ込まれた俺は、なぜか乙女ゲームの攻略キャラのひとりに転生したらしい。ヒロインは、漫画みたいなピンクの髪色に緑の瞳をした背のちっこい女子、アツコだった。
だけど……俺が気になるのは、悪役令嬢キャラであるエトワールだった。
悪役令嬢ってこれでよかったかしら?
砂山一座
恋愛
第二王子の婚約者、テレジアは、悪役令嬢役を任されたようだ。
場に合わせるのが得意な令嬢は、婚約者の王子に、場の流れに、ヒロインの要求に、流されまくっていく。
全11部 完結しました。
サクッと読める悪役令嬢(役)。
攻略対象の王子様は放置されました
白生荼汰
恋愛
……前回と違う。
お茶会で公爵令嬢の不在に、前回と前世を思い出した王子様。
今回の公爵令嬢は、どうも婚約を避けたい様子だ。
小説家になろうにも投稿してます。
王子好きすぎ拗らせ転生悪役令嬢は、王子の溺愛に気づかない
エヌ
恋愛
私の前世の記憶によると、どうやら私は悪役令嬢ポジションにいるらしい
最後はもしかしたら全財産を失ってどこかに飛ばされるかもしれない。
でも大好きな王子には、幸せになってほしいと思う。
タイムリープ〜悪女の烙印を押された私はもう二度と失敗しない
結城芙由奈
恋愛
<もうあなた方の事は信じません>―私が二度目の人生を生きている事は誰にも内緒―
私の名前はアイリス・イリヤ。王太子の婚約者だった。2年越しにようやく迎えた婚約式の発表の日、何故か<私>は大観衆の中にいた。そして婚約者である王太子の側に立っていたのは彼に付きまとっていたクラスメイト。この国の国王陛下は告げた。
「アイリス・イリヤとの婚約を解消し、ここにいるタバサ・オルフェンを王太子の婚約者とする!」
その場で身に覚えの無い罪で悪女として捕らえられた私は島流しに遭い、寂しい晩年を迎えた・・・はずが、守護神の力で何故か婚約式発表の2年前に逆戻り。タイムリープの力ともう一つの力を手に入れた二度目の人生。目の前には私を騙した人達がいる。もう騙されない。同じ失敗は繰り返さないと私は心に誓った。
※カクヨム・小説家になろうにも掲載しています
転生先は推しの婚約者のご令嬢でした
真咲
恋愛
馬に蹴られた私エイミー・シュタットフェルトは前世の記憶を取り戻し、大好きな乙女ゲームの最推し第二王子のリチャード様の婚約者に転生したことに気が付いた。
ライバルキャラではあるけれど悪役令嬢ではない。
ざまぁもないし、行きつく先は円満な婚約解消。
推しが尊い。だからこそ幸せになってほしい。
ヒロインと恋をして幸せになるならその時は身を引く覚悟はできている。
けれども婚約解消のその時までは、推しの隣にいる事をどうか許してほしいのです。
※「小説家になろう」にも掲載中です
公爵子息に気に入られて貴族令嬢になったけど姑の嫌がらせで婚約破棄されました。傷心の私を癒してくれるのは幼馴染だけです
エルトリア
恋愛
「アルフレッド・リヒテンブルグと、リーリエ・バンクシーとの婚約は、只今をもって破棄致します」
塗装看板屋バンクシー・ペイントサービスを営むリーリエは、人命救助をきっかけに出会った公爵子息アルフレッドから求婚される。
平民と貴族という身分差に戸惑いながらも、アルフレッドに惹かれていくリーリエ。
だが、それを快く思わない公爵夫人は、リーリエに対して冷酷な態度を取る。さらには、許嫁を名乗る娘が現れて――。
お披露目を兼ねた舞踏会で、婚約破棄を言い渡されたリーリエが、失意から再び立ち上がる物語。
著者:藤本透
原案:エルトリア
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる