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ゴーレムは電気ウナギの夢は見ない?
シン・ゴーレムH?
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……
通路を抜け、村を脱出した一向は、村からだいぶ離れた洞窟から出てきた。
衛士隊が、人員を確認したり、周囲を警戒するなどしている……
そんな中マティ達は……
「……エム姉と、オスターさん、中々出てこないね」
とケティ。それに対し、ルナリアは…
「賊達との時間はかなり稼いだわ、鍵を起動して脱出するだけだもの、直ぐにくるわよ」
「ルナさん、それは楽観的すぎませんか?」
スノウがそう答えた。
「え?」
「私は、嫌な予感しかしませんが……」
と、言いながらもスノウはそんな素振りは見せていない。
「嫌な予感て、スノウやめてよ」
「おかしいとは思いませんか?、何もかも上手く行きすぎてる」
「作戦ってそういうものでしょ?」
「エムさんも言ってましたけど、ルナさんは等級Aの冒険者のくせに、よくそんな思考で今までやって来れましたね」
「な…」
「あ、失礼しました。今までそれで散々酷い目に遭ってきたんですよね?」
ルナリアがスノウを睨みつけた。
「ふんっ、スノウ、あなただって人のこと言えないんじゃないの?、エルフに捕まって奴隷にされたじゃない」
「ルナさんの思慮の浅はかさには感服します」
「浅はかって何よ!」
「奴隷から助けてはいただきましたが、私は誰かを巻き込んだ覚えはありません」
すると、ケティが「そうだっけ?」と内心思い首を傾げるも、マティが横から肘で小突いた。
「スノウ、あなたこそ自覚がない様だから言ってあげるわ、最初に私達が貴方を見つけた時、盗賊達に襲われて強姦されてたわよね」
「そうですね」
「その時巻き込まれた商人達はどうなのよ」
「アレは不幸な事故でした。でもそれは私のせいではありません。あんな危険な場所を護衛もなしに通るなんて、商隊側の落ち度です」
「なっ…」
絶句するルナリア
「……ひ、酷い人ね」
「人族ではありませんから」
「2人共、その辺にして」
マティが溜息混じりに怒った。
「マティさん、今すぐ、エムさんの元に向かうべきです」
「スノウ、落ち着いて」
「落ち着いてます」
「だったら殺気は消して」
周りの者たちが殺気を撒き散らすスノウとルナリアの2人を引き気味に見ている。
「……スノウ、エム姉の事にると、冷静さを失うのはわかるけど、さっきの物言いいは、よろしくないと思うわ」
スノウがマティの言葉に一瞬目を見開くと、深呼吸した。
「……そうですね、言い過ぎました」
ルナリアが「それ見た事か」的にドヤ顔をしていた。
「それとルナさんもです」
「え?、私?」
「私じゃありません、エム姉にも言われた筈です。まず良く考えること、思い込みをしないこと、そして、スノウが言う通りもっと危機感を持った方がいいです」
「持ってるわよ…」
「そうは見えません」
マティの返しにルナリアはシュンとなる。
「いずれにしても、村を覆う結界をどうにかしないと村に入ることもできないと思いますが……」
その時だった
「魔獣だっ!!!」
誰かが突然そう叫んだ、衛士隊含め、全員が即座に抜剣、身構え、声のした方へ向いた。
森の奥から異様な気配が漂ってくる。
近づいてくる、そして黒い大きな影がぬうっと森の中から現れた。
一気に緊張が高まる…
しかし、皆が緊張する中、マティ達だけは、力を抜き、ケティが声を上げた。
「皆さんすみませーん!、その子はうちの馬でーす」
森の中から現れたのは、なんとチェレスタだった。
その口には、ボロ雑巾のようになった血だらけの男を1人咥えていた。
それを見た皆がギョッとする。
チェレスタは首を振って、その男を皆の前に投げ落とした。
衛士長は、恐ろしい眼光で見下ろしてくるチェレスタを前に恐る恐る、その男に近づき首の脈を取った。
マティ達も寄り集まった。
「……この男の格好は、襲撃して来た奴らの仲間みたいですね」
マティの言葉に衛士長が頷く。
「んだな、そんもたいちょーかくだべな、コイツまーだ、いきとっど」
男の息はある様だ、衛士隊長は、男の右腕を持ち上げ、白い2本線を皆に示した。
戦闘中に賊を指揮していた数人にも同じものが印されていた。
「チェレスタが捕まえたの?」
マティがチェレスタに問うと、「ヒヒん」と
短くいなないた。
よく見れば、チェレスタはその漆黒の毛並みで判りにくいが、全身に返り血を浴びていてる、自らの血ではない。相当暴れたらしい事が伺える。
実はチェレスタは、エム達と村に入っていなかった。何故か村に入りたがらなかったので、仕方なく荷馬車から切り離し、森の中で自由にさせていたのだ。
恐らくその時に賊と遭遇し、奇しくも戦闘になったのだろう。
「偉い偉い、チェレスタ!」
ケティがわしゃわしゃとチェレスタの馬面を撫で回した。
ヒヒーン!
チェレスタは気持ちよさそうにいなないた。
「そいつは、ま、魔獣じゃないのか?」
「馬ですよ、私たちの仲間です」
「うま?」
さすが訓練された衛士隊である。チェレスタの異様さがわかるようで、万が一を考え、いつでも飛び掛かれる様に警戒している。
「とりあえずこの男に話を聞きますか」
マティが神聖術を使い、男を少しだけ回復させた。
「うう…」
目を覚まし、周囲を見る男、囲まれている事に気づいて驚くも、全身の痛みにうずくまった。
「おめだづはなにもんだぁ、どごのやづらだべらが?」
「へ?」
男は顔を上げた。
「うぢのむらさ、なんしおそっだ!、もくでぎは、んなだらべ、などがいえねが!!!」
「???」
男が困惑する、どうやら上級長が何を言ってるのか解らないようだ。
衛士隊員肩を落とすと、マティに囁いた
「上級長、勢いがつくと訛りが酷くなって言葉が聞き取れなくなるんです」
ダメじゃん
と、マティは心の中で呟いた。
「んどら、いわねがくびとばすど!!」
「?????」
部下の衛士がこりゃいかんと、口を挟んだ。
「上級長、上級長、貴方は後ろで構えていて下さい。後は我々が尋問しますから」
「ん?、んんん、んだべか、じゃ、たのむんど」
衛士隊は、逃げられないよう男を縛り上げる。男は痛みで苦情を訴えるが、おかまいなし。
「では改めて聞く、お前達は盗賊か?」
「そうだ」
「それにしては、組織だって統率が取れている、本当に盗賊か?」
「……」
男は黙ってしまった。
「質問を変えよう、目的はなんだ?」
「……俺たちは盗賊だ、村を襲撃するなら一つしかないだろ」
尋問の衛士が目を細めた。
「この村が、王都の管理にある特別な村だと知って襲ってきたのか?」
「なに?、そうなのか?、やたらと衛士隊がいると思ったが、なるほどな。コイツはしくじった」
男はニヤッと笑った。
「それで?、特別な村には何があるんだ?、さぞ凄いお宝があるんだろう?」
「質問しているのはこちらだ」
「ああ、そうかい」
そんな尋問の会話を後ろで聞いていたマティはケティを見て頷き、前に出た。
「ちょっと衛士さん、いいかしら?」
「?」
「私達がやっていい?」
尋問の衛士は、上級長に視線を送ると、上級長は、顎で「いいぞと」指示を出した。
「どうぞ」
衛士はそう言ってマティの後ろに下がった。
「ああ?、なんでココに女がいるんだ?」
男はマティをイヤラシイ目つきで舐めるように見回した。
「いたら不満?」
「いやあ、囲って抱きたいほどの女だな」
「それはどうも。さて、貴方達は何者?」
「盗賊だと言ってんだろ」
「自分から盗賊とか言うお粗末な奴は世の中にはいないわ。……でもまあ、あなた達が本当は何者で、何を目的としてるのか私達にはどうでもいいわ」
「はぁ?」
「単刀直入に聞く、裏切り者は誰?」
衛士隊が騒ついた。
「なんの話だ」
「あなた達は、厳重な警備体制の村に苦もなく侵入を果たした」
「当たり前だ、時間をかけて諜報活動したからな」
「上級長、オスターさんはいつから村に?」
「オスター?、3年前だなや、マドー技術院の密書を携えて……」
上級長がハッとする
「裏切りもんっで、オスターけ!?」
「憶測ですが、この男が話せばすぐにわかります」
「……俺は知らん」
「賊にしては装備が整ってます。それは資金繰りがいいことを現してる……こんな装備、賊如きがあり得ない、でも賊じゃないとバレても良いと行動してる……何故なら私達をココで1人残らず殺すつもりだったから」
男は一瞬目を細めた、衛士隊もざわつき始める。
「どういうこどだぁ?」
「私達がここから出てくることを最初から知っていたんです、コイツらは待ち伏せて一気に殲滅するつもりだった。でもそうはいかなかった。チェレスタの出現でね」
マティがパチンと指を鳴らすと、幻術で姿を消していたチェレスタが男の前にヌウっと姿を現した。
「んなっ!?、あ、あの時の魔獣!??」
チェレスタの姿を見た途端に男は青ざめ、肩を震わせ怯え出した。
「この子はね、私達の荷車を引いてくれる馬よ、貴方をここまで連れてきた」
「に、荷馬だと!?、バカを言うな!、そ、そいつは魔獣だ!、俺の仲間が近づくだけで精神に異常をきたして、次々と……」
チェレスタは右前足を上げ、男の股間にその大きな蹄を押し付けた。
「なっ!?、お、おいやめさせろ!!」
「この子に股間を踏み潰されたくなければ、言いなさい。裏切り者は誰?」
「し、知らん!」
「あらそう」
マティは懐から出した布で、男に目隠しした。
「お、おい!、なんのつもりだ!!」
するとチェレスタの目が赤く光出す。
「な、あ……」
途端に男の口から締まりがなくなり、目隠しされた表情が虚になり、恍惚な顔へと変わっていく。衛士隊は何が起きてきるのか理解出来なかった。
「……あ、ああ、あああああっ!」
マティはナイフで賊の男の足の拘束を解いた。
「おい、何をする気だ!」
衛士隊は驚くが、マティが手で制した。
男は、膝立ちになるとガクガクと腰を振り始める、その股間は大きく膨らみ、ズボン越しにサオが勃起しているのがよくわかる。
「うああっ!!!」
男の狂気じみた様子に、何が起きてる?と、衛士隊は困惑してる。
マティはスノウの方に向いた。
「スノウ、お願いできる?」
スノウは何も言わずに、男に近づくと、一言男の耳元で……
「キモチイイ?」
「き、きもちいいいいっ!!、もっと!、もっとしてくれえェェェェっ!!!」
スノウは、徐に男のズボンを下着ごと膝まで下ろした。
破裂しそうなほどに充血し、ギンギンにそそり勃たったサオがピンっと飛び出した。サオがズボンに擦れただけで、賊の男は「ヒィッ」と声を上げ、体をのけぞらせた。
衛士隊はドン引きである。
チェレスタの幻惑、スノウの魔力を乗せた言霊、合わさることで効果を発揮する、強烈な性への誘い。
「どれだけキモチイイの?」
「凄くっ!!、ああ凄くっいいい、ふああなんだ、コレうああああっ」
スノウが、サオに手を添えた。
「ヒイッ!!」
睾丸裏から人差し指でサオの先までなぞり上げる
「あああっ!、で、出る、出るうああ!!」
男は一瞬腰をひき、尻を窄め、そしてサオを突き出した。
ビュビューっ!!
噴水の様にサオの先から命の液が噴き出した。
「出でたぁっ!、出タァのに、と、止まらないいいっ!!」
「貴方達は何者?」
「お、俺、俺はっ!!……い、言えないっっ!!、言えないいいっ!!」
男は苦しみ、身悶える。
スノウは男のサオを握り、先端を親指でイジりながら男を観察する。すると……
「……どうやらこの男、精神支配の呪いを受けてるようです」
「ほんとに?、…チェレスタの支配の上をいくとか、随分強力ね」
「このまま尋問すると、精神が壊れるかもしれません」
「……だったらやりようがあるわ、男よ聞きなさい」
男はウンウンと頷いた
「こちらの問いが正解なら無言で。違うなら首を横に振りなさい、貴方達は王都の者?」
男は首を横に振った。
「他所の大陸の者?」
男は答えなかった。マティはふとマキュロンのことを思い出す。彼は西の大陸方面に不穏な動きがあると言うことで、調査のため遠征に向かっている。
「……西の大陸から来たの?」
男は歯を食いしばり、身じろぎを押さえ込んだ。
衛士隊が更に騒ついた。
「にしのだいりぐだど?」
マティは慎重に言葉を選ぶ、男にかけられた口止めの呪いは、恐らく耳にする言葉や単語にあると見ていた。
「……目的はこの村に秘匿されている代物ね」
男は震えて我慢する。
「……こ、答えた、答えたぞぉ!、続き、や、やってくれぇええ!!!」
「まだよ、裏切り者は……」
「い、ひ、し、知らん!、しらないい!!」
「答えるなと言ってるでしょ?、裏切り者は……村長、オスター・センズーリね」
「ふぐっ、う、ぐっうう!」
男が必死に耐える
「村長が裏切り者!?」
ルナリアの顔が青ざめていく
「そういう事です、ルナさん」
「うあああ!、たのむー、たのむー、やってくれえ、続きをたのむぅぅ」
スノウは男の前にしゃがむと、サオを握り擦り上げる
「うっおお、ふぉおおおお」
その行為だけで腰をひきビクつく男
ビュビュっと、命の液が漏れ出し、スノウの手を汚す。
しかし、スノウが男の目隠しをむしり取った。視界が開けた男は、眩しさに目を細めスノウを見た。
スノウの冷めた目、そしてその手にはナイフが握られていた。
「なぜあなた如きを気持ちよくさせなけれならないのですか?」
「はひ?」
そう言って、スノウは男のサオを間髪入れず根元からスッパリと切り落とした。
「ひぎゃああああああああああっ!!!」
響きわたる男の絶叫。天国から地獄に堕とされた。
それを見た衛士隊は、自分の股間を押さえ腰を引いた。吐くものまでいる始末。
そしてのたうち回る賊の男。
「サオ!!、俺のサオおおおぉっ!!!」
股間から鮮血が飛び散り、周囲に撒き散らされる。
「ひぎゃああああっ!!」
切り取った肉塊をスノウは男の胸元に投げ捨てた。
「ウギィ、ひ、な、なんでなんで……」
サオを失いうずくまった男が、徐々に弱っていく。そもそもチェレスタにやられ、重傷だったのだ。失血も多かった、去勢は止めになった。
そして男は、声を出すことも身じろぎすることもしなくなり、ついにはビクビクっと痙攣し、絶命した。
衛士隊は、あまりの出来事に全員が絶句している。
「酷すぎる…」
誰かがそう言った。しかしスノウは言う。
「賊は賊です、斬首されて死ぬのと、サオ切られて死ぬのと、何か違いがありますか?」
「違うだろ」と、皆心の中で思ったが、誰一人スノウに反論はしなかった。
「さて、衛士隊上級長さん、この後どうされますか?」
1人静かに闘気をみなげらせていた上級長
「………あ、あんのクソっダラァ!、よぐもオレだづをタバがっでぐれやっだだなああああっ!!」
衛士隊上級長が怒声を上げた。ビクつく衛士達
「村斥候を出せ!、4隊にわがれで、よづ門さ確認にいげっ!!」
衛士隊が上級長の命に従い慌しく動き出した。
一方でルナリアはようやく状況が把握できて、狼狽えていた。
「どうしよう、どうしようスノウ!!、エム、エムが!!、オスター村長に……」
スノウがヤレヤレと首を振った。すると…
パンっ!!
スノウではなく、マティがいきなりルナリアを平手打ちした。
「なっ……」
呆気に取られる一行
「落ち着きました?」
「な、なによ、なんでそんな落ち着いてるのよマティ!、エムが心配じゃないの!?」
「心配に決まってるじないですか」
「そんなふうに見えないわ!」
「だって、エム姉ですから」
「そうそう」
ケティも相槌を打つ
「え?」
ルナリアは困惑する。
「いいですか?、何をどう防ごうとも、エム姉は酷い目に遭います。それは確定的で避けられないみたいですよね?、ルナさんも」
「そ、それはそうだけど……」
「でも、今まで散々酷い目に遭ってきた人ですけど、なんだかんだと自分で乗り越えてきた人です。私はエム姉が自力でなんとかすると信じてます。私達の役割は事後の精神的な癒しです」
「……あ、貴方達、何気に酷くない?」
「ルナさんのしでかしす事に巻き込まれる方がよっぽど酷いと思いますが?」
「なっ、す、好きでやってるんじゃないわ!」
「当たり前です、わざとやっていたら誅罰ものです。……私とケティはゲイロード事件を忘れていませんよ?」
「うっ…」
ルナリアは言葉に詰まった。
「ゲイロード事件?」
スノウがマティに問うた。
スノウは知らない、ルナリアがエムに行った行動を、彼女はエムの心的障害を治すためにエムを監禁し、自分の兄を含めた男達にエムを強姦させた事がある。そして、ブチ切れたエムに、ルナリアの父であり南方領主でもある海賊王の乗る船、『ゲイロード』を沈没させられたのだ。
「その話は後でね」
そこへ、衛士隊長が出した斥候が慌ただしく戻ってきた。
「報告します!、反転の結界は作動していません!」
「くっそ、やはり、んだべか…」
「分隊より報告、我々は村に入れません!」
「んだどっ!?」
「通行許可が書き換えられています!」
「オスターめ!!……工房長、なんが策はねえっが?」
「……んー、あの結界は完璧じゃ、外からはあらゆる干渉を受け付けん、不可視だけじゃないんじゃ。通行許可もあの遺跡の鍵でしか操作できん、内から締められたらどうにもならん…」
「安全装置的な物を外部に用意しなかったのですか?」
「元はあったんじゃがな、村長の命で撤廃した。「悪用されたら問題だ」とな……」
「うーむ…」
上級長が唸る。
「私達は計画的に締め出されたと言うことですね」
「そういうことじゃな、だからワシは、言ったんじゃ、あやつを信用するなと!」
上級長と衛士隊員が「はあ?」と言う顔をした。
「こうぼうちょ、オメーさとつぜん何い言い出すダァ?」
「あやつは何か企んどると、ワシは前々から睨んでおった。こうなったのも上級長!、お前さんが奴を村長として認めたからじゃ!」
腕を組み、フンスと鼻を鳴らす工房長
周りの衛士隊達は、呆れ顔を見せていた。
マティが衛士長に囁いた
「この人、いつもこうなんですか?」
「んまぁ、都合わるぐなっど、直ぐにな…」
それを見たルナリアが怒りを露わにさせて、工房長に近づき彼の首元をいきなり締め上げ、持ち上げた。
「ちょっとルナさん!?」
マティが驚く。
「なっ、く、苦しい何を……」
「そんな話はどうでもいいわ!、なんとかしなさいよ!!」
「む、無理じゃと言うておろうが!!」
マティとケティが慌ててルナリアを羽交締めにして、工房長から引き剥がした。
「あんた達の村でしょ!!」
「こんな事は想定しとらん!!」
ルナリアがブルブルと震えた
「これも私のせいだと言うわけ!?」
「そこまで言ってませんから、落ち着いて」
ルナリアがわんわんと泣き出してしまい、マティがなだめるも、ケティが後ろでキョロキョロしていた。それに気づいたスノウ。
「どうしたのですかケティさん?」
「……ねえ、サンがいないんだけど」
『え?』
「誰か見た?、ニクは一緒じゃなかった?」
ケティの問いにニクが答える。
「ここのところスノウさんにベッタリだったから、僕は一瞬に行動してないよ?」
スノウが散眼した。
「……」
「スノウ?」
「……私も、ニクと一緒にいるとばかり思ってました」
「…じゃあサンは、まだ村の中にいるってこと?」
………
……
…
結界を利用した『麻痺』、そして『魔薬』と思しき液体を口から流し込まれ、ワタシは落とされた。
「ん、ああ……」
どういうわけか並列思考全てに影響してる。
結界に触れた事で何かが作用してる見たい。
うう、頭まで痺れて考えがまとまらない……
「君が逃げる選択肢を選ばなくて、内心ホッとしたよ」
倒れて動けないワタシの前でそう宣う村長。
「反面、逃げて欲しかったのも事実だ」
フフっとオスターは笑う。
「何故って顔だね?、君のことが気に入ったからだよ。こんな状況でなければ良い関係を築きたかった」」
「……」
「さて、本題だ。君達が『鋼のゴーレム』を討伐してしまった時は正直焦ったよ。危うく計画が台無しになる所だったからね。しかし逆に良い収穫だった。君が行ったゴーレムの使い方、工房長でも思いつかなかった運用方法だ、実に結構だ」
「……」
「だが、あの方法は君にしかできない、そうだろ?」
コイツ……
「だから君ごと買い取ってもらう事にするよ」
買い……取る?
「その為には、まずは言う事聞く様にしないとね」
村長はそう言って上着を脱ぐと、ズボンを下ろした。
その股間を見てワタシは驚愕した。
何よソレ、アンタ去勢したんじゃ……
村長の股間には、なんとも異様な形をしたチンPが備わっていた。法具?、呪具?、いえ違うわ、それって……
「コレはオ型ゴーレムの技術で造った特別製のサオだよ」
!?
「キミはコレの気持ち良さを良く知っているだろ?」
「や、嫌…」
ワタシは逃げようと、身じろぎしうつ伏せになった。
少しだけど、麻痺に抵抗し、身体が戻りつつある、時間を稼いで……とか言ってる場合ではないわ、まだ『魔薬』の効果が続いてる。
この状況ではどうにもならないのに、とにかくオスターから逃げたかった。
「おや?、まだ動けるとはさすが冒険者だ」
村長が背後からワタシの腰を掴んで押さえつけて引き寄せる。
「は、……離してぇ!」
「大丈夫、手荒な事はしないよ?」
嘘つけ!
「君も既にゴーレムは経験済みじゃないか」
「い、いやぁ…」
「タップリと可愛がってあげよう」
「ダメぇ!」
ゴーレムのレイプ拷問が蘇る、呪いと催淫による凌辱、嫌悪感の中、とんでもないアクメに襲われ、何度も失神した。
村長がスカートを捲り、ワタシの尻を撫で回す。秘穴の割れ目を、ストッキングの上から、指でなぞり、嬲ってくる。
「濡れてるね、我慢できないんだね」
「んああっ、あっあああっ!!!」
なぞられるだけで身体が痺れる、秘穴がどんどん濡れていく、クチュクチュと音を立てる。
村長がワタシの背後に覆いかぶさってきた。
ズルんと、ストッキングを降ろされ尻を剥き出しにされた
「んなぁ!」
村長は、ゴーレムチンPを握りその先端を、ワタシの秘穴に押し当ててきた。
「本当は欲しいんだよね、コレが」
「ち、ちが、あ、や…」
「こんなに濡れてるのに?」
先端がワタシの秘穴の口を押し広げヌルッと入ってきた。
「ひっ」
「君に話した、私の身の上はね、本当のことなんだよ。姉を犯してしまい、ワタシは男性神とこの世界を呪い、自ら去勢した」
「じゃあなんで……」
「フフ、なんの心構えの無い者が、自らサオを去勢しても、男性神の性の呪縛には抗えないんだよ。覚えておくといい」
え?
「ほら、入れるよ」
村長がぐいっと腰を突き入れてきた、ゴーレムチンPがワタシの秘穴に侵入する。
「んあああっ!!」
エグれたチンPが、ズブズブと奥まで入ってくる。
「あ、あ、ああ、いっ!、ひつ!!」
ダメダメダメダメダメダメ、こんなの、オ型ゴーレムの比じゃない
「身を委ねるんだ、大丈夫、優しくしてあげるから」
レイプしといて何を言ってんのよ!
「い、あっ!、ひっ!!」
オスターのゴーレムチンPはワタシの中で長さを変え、太さを変え、ねじれ、くびれ、探る様に、ワタシのいい具合を探ってくる。
「こ、こんな、だめぇ」
抵抗できない、抗えない、ダメだ
「どうダメなのかな?」
「き…」
「き?」
「きもち……」
「それから?」
「い、いい」
「さ、もっと気持ちよくさせてあげよう」
こうしてワタシとオスターの濃厚Hが始まった。
……
通路を抜け、村を脱出した一向は、村からだいぶ離れた洞窟から出てきた。
衛士隊が、人員を確認したり、周囲を警戒するなどしている……
そんな中マティ達は……
「……エム姉と、オスターさん、中々出てこないね」
とケティ。それに対し、ルナリアは…
「賊達との時間はかなり稼いだわ、鍵を起動して脱出するだけだもの、直ぐにくるわよ」
「ルナさん、それは楽観的すぎませんか?」
スノウがそう答えた。
「え?」
「私は、嫌な予感しかしませんが……」
と、言いながらもスノウはそんな素振りは見せていない。
「嫌な予感て、スノウやめてよ」
「おかしいとは思いませんか?、何もかも上手く行きすぎてる」
「作戦ってそういうものでしょ?」
「エムさんも言ってましたけど、ルナさんは等級Aの冒険者のくせに、よくそんな思考で今までやって来れましたね」
「な…」
「あ、失礼しました。今までそれで散々酷い目に遭ってきたんですよね?」
ルナリアがスノウを睨みつけた。
「ふんっ、スノウ、あなただって人のこと言えないんじゃないの?、エルフに捕まって奴隷にされたじゃない」
「ルナさんの思慮の浅はかさには感服します」
「浅はかって何よ!」
「奴隷から助けてはいただきましたが、私は誰かを巻き込んだ覚えはありません」
すると、ケティが「そうだっけ?」と内心思い首を傾げるも、マティが横から肘で小突いた。
「スノウ、あなたこそ自覚がない様だから言ってあげるわ、最初に私達が貴方を見つけた時、盗賊達に襲われて強姦されてたわよね」
「そうですね」
「その時巻き込まれた商人達はどうなのよ」
「アレは不幸な事故でした。でもそれは私のせいではありません。あんな危険な場所を護衛もなしに通るなんて、商隊側の落ち度です」
「なっ…」
絶句するルナリア
「……ひ、酷い人ね」
「人族ではありませんから」
「2人共、その辺にして」
マティが溜息混じりに怒った。
「マティさん、今すぐ、エムさんの元に向かうべきです」
「スノウ、落ち着いて」
「落ち着いてます」
「だったら殺気は消して」
周りの者たちが殺気を撒き散らすスノウとルナリアの2人を引き気味に見ている。
「……スノウ、エム姉の事にると、冷静さを失うのはわかるけど、さっきの物言いいは、よろしくないと思うわ」
スノウがマティの言葉に一瞬目を見開くと、深呼吸した。
「……そうですね、言い過ぎました」
ルナリアが「それ見た事か」的にドヤ顔をしていた。
「それとルナさんもです」
「え?、私?」
「私じゃありません、エム姉にも言われた筈です。まず良く考えること、思い込みをしないこと、そして、スノウが言う通りもっと危機感を持った方がいいです」
「持ってるわよ…」
「そうは見えません」
マティの返しにルナリアはシュンとなる。
「いずれにしても、村を覆う結界をどうにかしないと村に入ることもできないと思いますが……」
その時だった
「魔獣だっ!!!」
誰かが突然そう叫んだ、衛士隊含め、全員が即座に抜剣、身構え、声のした方へ向いた。
森の奥から異様な気配が漂ってくる。
近づいてくる、そして黒い大きな影がぬうっと森の中から現れた。
一気に緊張が高まる…
しかし、皆が緊張する中、マティ達だけは、力を抜き、ケティが声を上げた。
「皆さんすみませーん!、その子はうちの馬でーす」
森の中から現れたのは、なんとチェレスタだった。
その口には、ボロ雑巾のようになった血だらけの男を1人咥えていた。
それを見た皆がギョッとする。
チェレスタは首を振って、その男を皆の前に投げ落とした。
衛士長は、恐ろしい眼光で見下ろしてくるチェレスタを前に恐る恐る、その男に近づき首の脈を取った。
マティ達も寄り集まった。
「……この男の格好は、襲撃して来た奴らの仲間みたいですね」
マティの言葉に衛士長が頷く。
「んだな、そんもたいちょーかくだべな、コイツまーだ、いきとっど」
男の息はある様だ、衛士隊長は、男の右腕を持ち上げ、白い2本線を皆に示した。
戦闘中に賊を指揮していた数人にも同じものが印されていた。
「チェレスタが捕まえたの?」
マティがチェレスタに問うと、「ヒヒん」と
短くいなないた。
よく見れば、チェレスタはその漆黒の毛並みで判りにくいが、全身に返り血を浴びていてる、自らの血ではない。相当暴れたらしい事が伺える。
実はチェレスタは、エム達と村に入っていなかった。何故か村に入りたがらなかったので、仕方なく荷馬車から切り離し、森の中で自由にさせていたのだ。
恐らくその時に賊と遭遇し、奇しくも戦闘になったのだろう。
「偉い偉い、チェレスタ!」
ケティがわしゃわしゃとチェレスタの馬面を撫で回した。
ヒヒーン!
チェレスタは気持ちよさそうにいなないた。
「そいつは、ま、魔獣じゃないのか?」
「馬ですよ、私たちの仲間です」
「うま?」
さすが訓練された衛士隊である。チェレスタの異様さがわかるようで、万が一を考え、いつでも飛び掛かれる様に警戒している。
「とりあえずこの男に話を聞きますか」
マティが神聖術を使い、男を少しだけ回復させた。
「うう…」
目を覚まし、周囲を見る男、囲まれている事に気づいて驚くも、全身の痛みにうずくまった。
「おめだづはなにもんだぁ、どごのやづらだべらが?」
「へ?」
男は顔を上げた。
「うぢのむらさ、なんしおそっだ!、もくでぎは、んなだらべ、などがいえねが!!!」
「???」
男が困惑する、どうやら上級長が何を言ってるのか解らないようだ。
衛士隊員肩を落とすと、マティに囁いた
「上級長、勢いがつくと訛りが酷くなって言葉が聞き取れなくなるんです」
ダメじゃん
と、マティは心の中で呟いた。
「んどら、いわねがくびとばすど!!」
「?????」
部下の衛士がこりゃいかんと、口を挟んだ。
「上級長、上級長、貴方は後ろで構えていて下さい。後は我々が尋問しますから」
「ん?、んんん、んだべか、じゃ、たのむんど」
衛士隊は、逃げられないよう男を縛り上げる。男は痛みで苦情を訴えるが、おかまいなし。
「では改めて聞く、お前達は盗賊か?」
「そうだ」
「それにしては、組織だって統率が取れている、本当に盗賊か?」
「……」
男は黙ってしまった。
「質問を変えよう、目的はなんだ?」
「……俺たちは盗賊だ、村を襲撃するなら一つしかないだろ」
尋問の衛士が目を細めた。
「この村が、王都の管理にある特別な村だと知って襲ってきたのか?」
「なに?、そうなのか?、やたらと衛士隊がいると思ったが、なるほどな。コイツはしくじった」
男はニヤッと笑った。
「それで?、特別な村には何があるんだ?、さぞ凄いお宝があるんだろう?」
「質問しているのはこちらだ」
「ああ、そうかい」
そんな尋問の会話を後ろで聞いていたマティはケティを見て頷き、前に出た。
「ちょっと衛士さん、いいかしら?」
「?」
「私達がやっていい?」
尋問の衛士は、上級長に視線を送ると、上級長は、顎で「いいぞと」指示を出した。
「どうぞ」
衛士はそう言ってマティの後ろに下がった。
「ああ?、なんでココに女がいるんだ?」
男はマティをイヤラシイ目つきで舐めるように見回した。
「いたら不満?」
「いやあ、囲って抱きたいほどの女だな」
「それはどうも。さて、貴方達は何者?」
「盗賊だと言ってんだろ」
「自分から盗賊とか言うお粗末な奴は世の中にはいないわ。……でもまあ、あなた達が本当は何者で、何を目的としてるのか私達にはどうでもいいわ」
「はぁ?」
「単刀直入に聞く、裏切り者は誰?」
衛士隊が騒ついた。
「なんの話だ」
「あなた達は、厳重な警備体制の村に苦もなく侵入を果たした」
「当たり前だ、時間をかけて諜報活動したからな」
「上級長、オスターさんはいつから村に?」
「オスター?、3年前だなや、マドー技術院の密書を携えて……」
上級長がハッとする
「裏切りもんっで、オスターけ!?」
「憶測ですが、この男が話せばすぐにわかります」
「……俺は知らん」
「賊にしては装備が整ってます。それは資金繰りがいいことを現してる……こんな装備、賊如きがあり得ない、でも賊じゃないとバレても良いと行動してる……何故なら私達をココで1人残らず殺すつもりだったから」
男は一瞬目を細めた、衛士隊もざわつき始める。
「どういうこどだぁ?」
「私達がここから出てくることを最初から知っていたんです、コイツらは待ち伏せて一気に殲滅するつもりだった。でもそうはいかなかった。チェレスタの出現でね」
マティがパチンと指を鳴らすと、幻術で姿を消していたチェレスタが男の前にヌウっと姿を現した。
「んなっ!?、あ、あの時の魔獣!??」
チェレスタの姿を見た途端に男は青ざめ、肩を震わせ怯え出した。
「この子はね、私達の荷車を引いてくれる馬よ、貴方をここまで連れてきた」
「に、荷馬だと!?、バカを言うな!、そ、そいつは魔獣だ!、俺の仲間が近づくだけで精神に異常をきたして、次々と……」
チェレスタは右前足を上げ、男の股間にその大きな蹄を押し付けた。
「なっ!?、お、おいやめさせろ!!」
「この子に股間を踏み潰されたくなければ、言いなさい。裏切り者は誰?」
「し、知らん!」
「あらそう」
マティは懐から出した布で、男に目隠しした。
「お、おい!、なんのつもりだ!!」
するとチェレスタの目が赤く光出す。
「な、あ……」
途端に男の口から締まりがなくなり、目隠しされた表情が虚になり、恍惚な顔へと変わっていく。衛士隊は何が起きてきるのか理解出来なかった。
「……あ、ああ、あああああっ!」
マティはナイフで賊の男の足の拘束を解いた。
「おい、何をする気だ!」
衛士隊は驚くが、マティが手で制した。
男は、膝立ちになるとガクガクと腰を振り始める、その股間は大きく膨らみ、ズボン越しにサオが勃起しているのがよくわかる。
「うああっ!!!」
男の狂気じみた様子に、何が起きてる?と、衛士隊は困惑してる。
マティはスノウの方に向いた。
「スノウ、お願いできる?」
スノウは何も言わずに、男に近づくと、一言男の耳元で……
「キモチイイ?」
「き、きもちいいいいっ!!、もっと!、もっとしてくれえェェェェっ!!!」
スノウは、徐に男のズボンを下着ごと膝まで下ろした。
破裂しそうなほどに充血し、ギンギンにそそり勃たったサオがピンっと飛び出した。サオがズボンに擦れただけで、賊の男は「ヒィッ」と声を上げ、体をのけぞらせた。
衛士隊はドン引きである。
チェレスタの幻惑、スノウの魔力を乗せた言霊、合わさることで効果を発揮する、強烈な性への誘い。
「どれだけキモチイイの?」
「凄くっ!!、ああ凄くっいいい、ふああなんだ、コレうああああっ」
スノウが、サオに手を添えた。
「ヒイッ!!」
睾丸裏から人差し指でサオの先までなぞり上げる
「あああっ!、で、出る、出るうああ!!」
男は一瞬腰をひき、尻を窄め、そしてサオを突き出した。
ビュビューっ!!
噴水の様にサオの先から命の液が噴き出した。
「出でたぁっ!、出タァのに、と、止まらないいいっ!!」
「貴方達は何者?」
「お、俺、俺はっ!!……い、言えないっっ!!、言えないいいっ!!」
男は苦しみ、身悶える。
スノウは男のサオを握り、先端を親指でイジりながら男を観察する。すると……
「……どうやらこの男、精神支配の呪いを受けてるようです」
「ほんとに?、…チェレスタの支配の上をいくとか、随分強力ね」
「このまま尋問すると、精神が壊れるかもしれません」
「……だったらやりようがあるわ、男よ聞きなさい」
男はウンウンと頷いた
「こちらの問いが正解なら無言で。違うなら首を横に振りなさい、貴方達は王都の者?」
男は首を横に振った。
「他所の大陸の者?」
男は答えなかった。マティはふとマキュロンのことを思い出す。彼は西の大陸方面に不穏な動きがあると言うことで、調査のため遠征に向かっている。
「……西の大陸から来たの?」
男は歯を食いしばり、身じろぎを押さえ込んだ。
衛士隊が更に騒ついた。
「にしのだいりぐだど?」
マティは慎重に言葉を選ぶ、男にかけられた口止めの呪いは、恐らく耳にする言葉や単語にあると見ていた。
「……目的はこの村に秘匿されている代物ね」
男は震えて我慢する。
「……こ、答えた、答えたぞぉ!、続き、や、やってくれぇええ!!!」
「まだよ、裏切り者は……」
「い、ひ、し、知らん!、しらないい!!」
「答えるなと言ってるでしょ?、裏切り者は……村長、オスター・センズーリね」
「ふぐっ、う、ぐっうう!」
男が必死に耐える
「村長が裏切り者!?」
ルナリアの顔が青ざめていく
「そういう事です、ルナさん」
「うあああ!、たのむー、たのむー、やってくれえ、続きをたのむぅぅ」
スノウは男の前にしゃがむと、サオを握り擦り上げる
「うっおお、ふぉおおおお」
その行為だけで腰をひきビクつく男
ビュビュっと、命の液が漏れ出し、スノウの手を汚す。
しかし、スノウが男の目隠しをむしり取った。視界が開けた男は、眩しさに目を細めスノウを見た。
スノウの冷めた目、そしてその手にはナイフが握られていた。
「なぜあなた如きを気持ちよくさせなけれならないのですか?」
「はひ?」
そう言って、スノウは男のサオを間髪入れず根元からスッパリと切り落とした。
「ひぎゃああああああああああっ!!!」
響きわたる男の絶叫。天国から地獄に堕とされた。
それを見た衛士隊は、自分の股間を押さえ腰を引いた。吐くものまでいる始末。
そしてのたうち回る賊の男。
「サオ!!、俺のサオおおおぉっ!!!」
股間から鮮血が飛び散り、周囲に撒き散らされる。
「ひぎゃああああっ!!」
切り取った肉塊をスノウは男の胸元に投げ捨てた。
「ウギィ、ひ、な、なんでなんで……」
サオを失いうずくまった男が、徐々に弱っていく。そもそもチェレスタにやられ、重傷だったのだ。失血も多かった、去勢は止めになった。
そして男は、声を出すことも身じろぎすることもしなくなり、ついにはビクビクっと痙攣し、絶命した。
衛士隊は、あまりの出来事に全員が絶句している。
「酷すぎる…」
誰かがそう言った。しかしスノウは言う。
「賊は賊です、斬首されて死ぬのと、サオ切られて死ぬのと、何か違いがありますか?」
「違うだろ」と、皆心の中で思ったが、誰一人スノウに反論はしなかった。
「さて、衛士隊上級長さん、この後どうされますか?」
1人静かに闘気をみなげらせていた上級長
「………あ、あんのクソっダラァ!、よぐもオレだづをタバがっでぐれやっだだなああああっ!!」
衛士隊上級長が怒声を上げた。ビクつく衛士達
「村斥候を出せ!、4隊にわがれで、よづ門さ確認にいげっ!!」
衛士隊が上級長の命に従い慌しく動き出した。
一方でルナリアはようやく状況が把握できて、狼狽えていた。
「どうしよう、どうしようスノウ!!、エム、エムが!!、オスター村長に……」
スノウがヤレヤレと首を振った。すると…
パンっ!!
スノウではなく、マティがいきなりルナリアを平手打ちした。
「なっ……」
呆気に取られる一行
「落ち着きました?」
「な、なによ、なんでそんな落ち着いてるのよマティ!、エムが心配じゃないの!?」
「心配に決まってるじないですか」
「そんなふうに見えないわ!」
「だって、エム姉ですから」
「そうそう」
ケティも相槌を打つ
「え?」
ルナリアは困惑する。
「いいですか?、何をどう防ごうとも、エム姉は酷い目に遭います。それは確定的で避けられないみたいですよね?、ルナさんも」
「そ、それはそうだけど……」
「でも、今まで散々酷い目に遭ってきた人ですけど、なんだかんだと自分で乗り越えてきた人です。私はエム姉が自力でなんとかすると信じてます。私達の役割は事後の精神的な癒しです」
「……あ、貴方達、何気に酷くない?」
「ルナさんのしでかしす事に巻き込まれる方がよっぽど酷いと思いますが?」
「なっ、す、好きでやってるんじゃないわ!」
「当たり前です、わざとやっていたら誅罰ものです。……私とケティはゲイロード事件を忘れていませんよ?」
「うっ…」
ルナリアは言葉に詰まった。
「ゲイロード事件?」
スノウがマティに問うた。
スノウは知らない、ルナリアがエムに行った行動を、彼女はエムの心的障害を治すためにエムを監禁し、自分の兄を含めた男達にエムを強姦させた事がある。そして、ブチ切れたエムに、ルナリアの父であり南方領主でもある海賊王の乗る船、『ゲイロード』を沈没させられたのだ。
「その話は後でね」
そこへ、衛士隊長が出した斥候が慌ただしく戻ってきた。
「報告します!、反転の結界は作動していません!」
「くっそ、やはり、んだべか…」
「分隊より報告、我々は村に入れません!」
「んだどっ!?」
「通行許可が書き換えられています!」
「オスターめ!!……工房長、なんが策はねえっが?」
「……んー、あの結界は完璧じゃ、外からはあらゆる干渉を受け付けん、不可視だけじゃないんじゃ。通行許可もあの遺跡の鍵でしか操作できん、内から締められたらどうにもならん…」
「安全装置的な物を外部に用意しなかったのですか?」
「元はあったんじゃがな、村長の命で撤廃した。「悪用されたら問題だ」とな……」
「うーむ…」
上級長が唸る。
「私達は計画的に締め出されたと言うことですね」
「そういうことじゃな、だからワシは、言ったんじゃ、あやつを信用するなと!」
上級長と衛士隊員が「はあ?」と言う顔をした。
「こうぼうちょ、オメーさとつぜん何い言い出すダァ?」
「あやつは何か企んどると、ワシは前々から睨んでおった。こうなったのも上級長!、お前さんが奴を村長として認めたからじゃ!」
腕を組み、フンスと鼻を鳴らす工房長
周りの衛士隊達は、呆れ顔を見せていた。
マティが衛士長に囁いた
「この人、いつもこうなんですか?」
「んまぁ、都合わるぐなっど、直ぐにな…」
それを見たルナリアが怒りを露わにさせて、工房長に近づき彼の首元をいきなり締め上げ、持ち上げた。
「ちょっとルナさん!?」
マティが驚く。
「なっ、く、苦しい何を……」
「そんな話はどうでもいいわ!、なんとかしなさいよ!!」
「む、無理じゃと言うておろうが!!」
マティとケティが慌ててルナリアを羽交締めにして、工房長から引き剥がした。
「あんた達の村でしょ!!」
「こんな事は想定しとらん!!」
ルナリアがブルブルと震えた
「これも私のせいだと言うわけ!?」
「そこまで言ってませんから、落ち着いて」
ルナリアがわんわんと泣き出してしまい、マティがなだめるも、ケティが後ろでキョロキョロしていた。それに気づいたスノウ。
「どうしたのですかケティさん?」
「……ねえ、サンがいないんだけど」
『え?』
「誰か見た?、ニクは一緒じゃなかった?」
ケティの問いにニクが答える。
「ここのところスノウさんにベッタリだったから、僕は一瞬に行動してないよ?」
スノウが散眼した。
「……」
「スノウ?」
「……私も、ニクと一緒にいるとばかり思ってました」
「…じゃあサンは、まだ村の中にいるってこと?」
………
……
…
結界を利用した『麻痺』、そして『魔薬』と思しき液体を口から流し込まれ、ワタシは落とされた。
「ん、ああ……」
どういうわけか並列思考全てに影響してる。
結界に触れた事で何かが作用してる見たい。
うう、頭まで痺れて考えがまとまらない……
「君が逃げる選択肢を選ばなくて、内心ホッとしたよ」
倒れて動けないワタシの前でそう宣う村長。
「反面、逃げて欲しかったのも事実だ」
フフっとオスターは笑う。
「何故って顔だね?、君のことが気に入ったからだよ。こんな状況でなければ良い関係を築きたかった」」
「……」
「さて、本題だ。君達が『鋼のゴーレム』を討伐してしまった時は正直焦ったよ。危うく計画が台無しになる所だったからね。しかし逆に良い収穫だった。君が行ったゴーレムの使い方、工房長でも思いつかなかった運用方法だ、実に結構だ」
「……」
「だが、あの方法は君にしかできない、そうだろ?」
コイツ……
「だから君ごと買い取ってもらう事にするよ」
買い……取る?
「その為には、まずは言う事聞く様にしないとね」
村長はそう言って上着を脱ぐと、ズボンを下ろした。
その股間を見てワタシは驚愕した。
何よソレ、アンタ去勢したんじゃ……
村長の股間には、なんとも異様な形をしたチンPが備わっていた。法具?、呪具?、いえ違うわ、それって……
「コレはオ型ゴーレムの技術で造った特別製のサオだよ」
!?
「キミはコレの気持ち良さを良く知っているだろ?」
「や、嫌…」
ワタシは逃げようと、身じろぎしうつ伏せになった。
少しだけど、麻痺に抵抗し、身体が戻りつつある、時間を稼いで……とか言ってる場合ではないわ、まだ『魔薬』の効果が続いてる。
この状況ではどうにもならないのに、とにかくオスターから逃げたかった。
「おや?、まだ動けるとはさすが冒険者だ」
村長が背後からワタシの腰を掴んで押さえつけて引き寄せる。
「は、……離してぇ!」
「大丈夫、手荒な事はしないよ?」
嘘つけ!
「君も既にゴーレムは経験済みじゃないか」
「い、いやぁ…」
「タップリと可愛がってあげよう」
「ダメぇ!」
ゴーレムのレイプ拷問が蘇る、呪いと催淫による凌辱、嫌悪感の中、とんでもないアクメに襲われ、何度も失神した。
村長がスカートを捲り、ワタシの尻を撫で回す。秘穴の割れ目を、ストッキングの上から、指でなぞり、嬲ってくる。
「濡れてるね、我慢できないんだね」
「んああっ、あっあああっ!!!」
なぞられるだけで身体が痺れる、秘穴がどんどん濡れていく、クチュクチュと音を立てる。
村長がワタシの背後に覆いかぶさってきた。
ズルんと、ストッキングを降ろされ尻を剥き出しにされた
「んなぁ!」
村長は、ゴーレムチンPを握りその先端を、ワタシの秘穴に押し当ててきた。
「本当は欲しいんだよね、コレが」
「ち、ちが、あ、や…」
「こんなに濡れてるのに?」
先端がワタシの秘穴の口を押し広げヌルッと入ってきた。
「ひっ」
「君に話した、私の身の上はね、本当のことなんだよ。姉を犯してしまい、ワタシは男性神とこの世界を呪い、自ら去勢した」
「じゃあなんで……」
「フフ、なんの心構えの無い者が、自らサオを去勢しても、男性神の性の呪縛には抗えないんだよ。覚えておくといい」
え?
「ほら、入れるよ」
村長がぐいっと腰を突き入れてきた、ゴーレムチンPがワタシの秘穴に侵入する。
「んあああっ!!」
エグれたチンPが、ズブズブと奥まで入ってくる。
「あ、あ、ああ、いっ!、ひつ!!」
ダメダメダメダメダメダメ、こんなの、オ型ゴーレムの比じゃない
「身を委ねるんだ、大丈夫、優しくしてあげるから」
レイプしといて何を言ってんのよ!
「い、あっ!、ひっ!!」
オスターのゴーレムチンPはワタシの中で長さを変え、太さを変え、ねじれ、くびれ、探る様に、ワタシのいい具合を探ってくる。
「こ、こんな、だめぇ」
抵抗できない、抗えない、ダメだ
「どうダメなのかな?」
「き…」
「き?」
「きもち……」
「それから?」
「い、いい」
「さ、もっと気持ちよくさせてあげよう」
こうしてワタシとオスターの濃厚Hが始まった。
……
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