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ゴーレムは電気ウナギの夢は見ない?
Hゴーレム・Q?
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ドマ氏は何を思ったのか、突然ワタシ達に「ついてこい」と言う、説明なしにそんな事言われても怪し過ぎる。誰もドマ氏について行こうとはしない。
あたりまえよね。
「なんじゃお前達、どうした?」
「嫌よ」
「あ?」
「どうせまたワタシ達を罠に嵌めて一網打尽にした挙句、変なゴーレムでHな実験でもするんでしょ?」
「そ、そんな事せんわ!!」
「ごうかん野郎ってみーんなそう言うのよねー」
ワタシはスノウ達に同意を求めた。
「ええ、全く信用出来ません」
スンとした顔でそう宣うスノウ
「あんなドスケベなゴーレム作ってるんだもんねー」
そう言いながらも、ケティは笑ってる
「世の中の男って、総じて頭よりも先に股間のイチモツでスケベな想像を膨らませているのでしょうね」
上手いこと言うマティ
「それは関係ないじゃろうが!!」
「ありありよ、ワタシとルナがゴーレムにHされてる間、隣の部屋でドマじーさんはナニしてたのよ」
「な、あ?」
「ナニしてたのよ?」
「いや……」
詰め寄るワタシから、ドマ氏が目を逸らした。
するとスノウがポンと手を叩い
「ああ、お二人がゴーレムに強姦されているのを肴に自慰をしていたのですね」
「いや、わ、わしは……」
カマかけたのに図星かよ、このエロジジイめ。
「ゴーレムに馬乗りにされて、ヒィヒィと喘いでいた時は、「わしの枯れたサオがー」とか何とか叫んでいらっしゃいましたが、まだまだ現役でしたのね」
スノウ、言い方が生々しいわ。
「うぐぐっ!、……わかった!、先に話す!、ワシは、お前たちを貶めようとか考えてはおらん!、とあるゴーレムを見てもらいたいだけじゃ!!」
「またゴーレム?、なによ今度はもっとHな奴とか?」
「違う!!!」
「工房長」
「そ、村長…」
いつのまにか来ていた、オスター村長。
「まさか彼女達にアレを見せるのですか?」
アレ?、とは?
「ああ、そうじゃ村長、エムと言ったか?、お前さんがさっき言っていた『ツクモガミ』とやらに心当たりがある」
「はぁ…」
「どうだ?、興味が出たじゃろ?」
「ううん、全然」
「なんでじゃ!?」
「エロいのはもう勘弁してほいわ」
「だから!!、違うといっとるじゃろーがっ!!!」
「じゃあ何よ、この場で言ってみなさいよ」
「ここでは言えん!」
先に話すって言ったじゃん、話にならないわ。
「じゃ、そう言うことで」
と、立ち去ろうとすると…
「待て待て待てぃ!!」
ドマ氏に呼び止められた。
「何よもぅ」
「本当に興味がないのか!?」
「そのゴーレムを見ることは、ワタシ達になにかメリットがあるの?」
「めりっ…何?」
「益があるのかって事」
ドマ氏が考え込む
「ないんでしょ?」
「……う、ううむ、ないな」
「じゃあ、やっぱそう言うことで」
「た、太古のゴーレムじゃ!、500年以前の代物なんじゃ!、竜人族が造ったと言われとる」
500年前だとー?、
……でも、だからなんだと言う話よね。
「……それで?、その骨董品ゴーレムとHしろとでも?」
「そんな事は言っとらんじゃろーが!!」
言ってないだけじゃん
「じゃあ、見るとご利益があるとか?、幸せになれるとか?」
「……それは」
「……エムさん、何をそんなに警戒しているんですか?」
スノウにそう言われたけど、確かに過剰反応だとは思う。
でも、嫌な予感しかしないのよね。
ワタシの勘が囁いてる。
関わるなと。
「本音を言いなさいよ、なんでそんなにソレをワタシに見せたいのよ」
ドマが渋々と言った感じで口を開いた。
「お前さんがいたことで、メ型ゴーレムが動いた。だから、太古のゴーレムもお前さんが近くにいれば動き出すのではないかと……」
意味わからん、根拠もクソもない。言うつもりもないけど、メ型ゴーレムは、エムシャドウで操っただけなのよね。ちょっと想定外な動きを見せて、ドマ氏のチンPを千切っちゃったけど。
このジジイ、本当に研究者なのかしら?
「じゃあ聞くけど、太古のゴーレムはかつては動いてたのよね?、どうして動かなくなったのよ」
「わからん」
おい
「200年前の大戦時は動いてたと聞く、人語を解し、意志を持って言葉を交わすことが出来たと伝えられとる」
えー、マジっすか。
「動かなくなったのは、寿命だと伝えられとる」
「……スノウ、精霊って寿命あるの?」
「聞いたことないですね」
「それ本当にゴーレムなの?」
「お前さんの目で確かめてみるのが良かろう」
それが嫌なんだってば。
でも、ここで問答しててもドマ氏のしつこさは治りようもなさそう、しょうがないか……
いざとなったら、この街もろとも消し飛ばしてしまえばいいわよね?
「あ、今エム姉が凄く悪い顔した」
良く見てるわねケティ
……
そんなこんなで、皆でドマ氏について行くことに、村の中心部にある石造のドーム、見た目はまるで古墳。
その一角にある入り口から中に入った。入り口は人のサイズだけど、中はかなり広い通路、なんとも違和感のある構造。入ると直ぐに階段が始まり、螺旋状にそのまま降りて行く。
上を見上げると、高い天井部を木製のレールのようなモノが2本走ってる、一体何に使うモノなのか。
かなり下まで降ると、突然開けた場所に出た、天井が見えない。
「吹き抜け?」
「ここは竪穴じゃ、ほぼ入り口近くまで続いとる、我らが通って来た階段は後付けじゃ」
「貴方達が作った場所じゃないの?」
「ここは太古の遺跡じゃよ、年代はサガルトリア後期かマグナルドルフ初期ってところじゃな」
なにそれ?
ワタシが首を傾げていると、マティが答えてくれた。
「えーと、1800年ぐらい前でしょうか?」
「1800年前!?」
とワタシが驚いていると…スノウが続けて説明する。
「人族文化の歴史は、1億9千万年前のチェチェキア期が始まりと言われてるので、1800年前なんて大した事ないですよ?」
「え?、はい?」
ワタシの知識にある時代スケールとは桁が違う、そんな差に困惑するも、話は進む。
「見せたいゴーレムは、約500年前にここで発見されたんじゃ、大戦後に動かなくなったから、ここに戻したらしい」
「戻したって……」
周りを見ると、現代の物と思しき、使途不明な貨物が雑然と所狭しと置かれている。明らかに整理されていない。
「ここって格納庫なの?」
「資材置き場に使っとる」
ああ、あの天井のレールは運搬用なのね。
「ここって遺跡じゃないの?」
「遺跡じゃぞ?、恐らくゴーレムを保管するために作られた場所のようじゃ、村は、ここを中心に開墾されたんじゃ」
「そんな所を資材置き場に使ってるの?」
「置くところが無くてな」
整理しなさいよと、ツッコミたくなった。
ドマ氏が歩いて行った先に、目的のゴーレムらしき姿があった。それも積み上げられた荷物に追いやられ、無造作に置かれてる。
ここはゴーレムの専用保管庫じゃないんかい、酷い扱いだわ。
……それにしても、ゴーレム?
身長は2メートル強、人型。さも全身鎧の騎士の様な出立をしている。
それにしても、なんと言うか……格好良く造ろうとしたら、失敗した的にダサい、デザインした奴呼んでこい。
そんなゴーレムをたワタシは、段々と不快な気分に苛まれ、不安が募って来た、嫌な感じが拭えない。
対してワタシを除き、そのゴーレムを見た皆は唖然としてる。
「これは鋼製?」
「ああ、信じられんかもしれんがの、コレは『鋼のゴーレム』じゃ」
そのまんまじゃん、と言うか、コイツはゴーレムと呼ぶには異質すぎる……ワタシの知識の見立てでは、意匠的に『機械人形』だわ。
右肩に漢数字で九十九と書かれている。それがエントリーナンバーなのか、シリアルナンバーなのか、模様なのかわからんけど…
「ああ、だからツクモなのね」
ワタシはボソッと呟き鼻で笑った。ドマ氏はそれを聴き逃さなかった。
「何?、確かにこのゴーレムは『ツクモ』と呼ばれとる、……お前さんなんでコレの名前がツクモだとわかった?」
「だって肩に……」
「肩?」
ワタシはそこまで言ってハッとした。
ちょっと待て、漢数字???
ゴーレムの肩の『九十九』は模様じゃない、掠れてはいるけどはっきりと読み取れる。でも話はそこじゃない、この世界に『漢字』文化は存在しないはず。こちらの世界のワタシの知識がそう言ってる。
でもゴーレムの肩には明らかに行書体による漢数字が書かれてる。するとこのゴーレムを造った竜人族って、あっちの世界の住人って事!?
「肩って、エムさん、コレは模様ではなくて文字なのですか?」
スノウまで興味を示し反応した。
「いやー……」
ヤベっ、余計なこと言っちゃったわ
「エムよ!、このゴーレムの事を知っとるのか!?、どうなんじゃ!?」
ドマ氏が興奮して詰め寄ってくる。んー、
めんどクセー
ワタシはしばし熟考してから口を開いた。
「ゴーレムは知らない、この記号は知ってる」
ワタシはあえて記号と言った、スノウは文字と聞いてきたけど、記号とした方が都合がいい
「新しい発見じゃ!!」
はぁ?
「このゴーレムにはあちこち、これと似たような記号が刻まれてる、エムがいれば解読できるかもしれん!」
え?、ふざけんな、するか。
「記号だってば」
「記号だって意味がある、ワシらはこれを模様だとばかり思っておった」
いやいや、これを文字だと思わない方がおかしいし、研究者としての着眼点がずれてる。
この人達は、長い間何を研究してきたのかしら?
ゴーレムに対する扱いがぞんざいすぎるので、多分何もしてないんだろうな。
「コッチを見てくれ」
ドマ氏がワタシの手をひき、ゴーレムに近づこうとした、でもワタシは背筋がゾクっとして思わずその手をはらった。
「なんじゃ?」
鋼のゴーレムには、もう一つ気になる箇所がある。
「そいつ、生きてるの?」
『!?』
ワタシの一言に、皆が一斉にゴーレムを見た。
「なぜそう思うんじゃ」
「頭の兜部分、目の位置が赤く点滅してる」
「んん?」
顔を床に向けているゴーレムを、ドマ氏がしたから覗き込んだ。
「……光っとる、今までこんな事はなかった……やはりエム、お前さんがここにきたからじゃのお」
「ゴーレムが、エムさんに反応したと?」
「ああ、おそらくの」
いやだ、それヤバフラグじゃん……
「エム姉?、どうしたの?」
マティに言われ、ハッとする。
ワタシは無意識にウェポンコンテナからブロードソードを顕現させ、右手に握っていたのだ。
「え?」
するとゴーレムが、突然グリンと顔を上げ、目を強く発光させた。
『!?』
一同が警戒する。
「動いたじゃと!?」
何百年と機能停止していたゴーレムが突然動いた!?、まるでホラー映画の様に。
ホラー映画?
顔の部分の装甲が上下にガコンと開き、中から血の様に真っ赤な紅い巨大なひとつ目が出現した。
違う。
『レンズ』
赤く輝く巨大なレンズ。
レンズの奥が紫色に光った次の瞬間、閃光が走った。
「うわっ!!」
その眩しさに目を覆った一同、だけどワタシだけは、咄嗟にブロードソードを眼前に上げその光を刃で受けた
途端にブロードソードの刃が熱を帯び、溶け出した。
ヤバっ!
ワタシは剣から手を離し、そのまま床に伏せる、ワタシの頭上を一筋の光が通過した。壁と扉を光が穿ち、熱で溶解する。
光学熱線砲!?
ゴーレムが関節を軋ませ、動き出す。
でも錆び付いてるのか、動きは鈍い。
「皆!!、ここにいて!、ワタシに近づかないで!」
『え?』
ワタシは刃が溶けたブロードソードを拾い上げると1人倉庫を飛び出した。
……
ゴーレムは、真っ直ぐワタシを攻撃してきた。
あの部屋で一番離れた位置にいたのにも関わらずだ。
マティ達や、ドマ氏、オスター村長には見向きもせず、逃げるワタシだけを追って来た。
それに…
ワタシの嫌な予感は的中した。
アレは完全にワタシを狙ってる。
それもHじゃなくて、ぶっ殺す方向で。
なんでよ。
「だから嫌だって言ったのに!!」
でも口に出して言ってないか、と自分にツッコミ
ワタシは地上に出てドームから離れた。
重厚な足音が響き聞こえてくる、すると入り口よりも大きいゴーレムはその出入り口を粉砕しながら地上に這い出てきた。
未来から来た殺人ロボットか!
鋼ゴーレムは、周囲を見回し、顔をこっちに向け、顔の装甲を開いた。
さっきのレーザー砲、鋼ゴーレムが射撃体勢をとる。
ワタシは射線に人がいない方向へ行こうとして……
「なぜ動く!、やはり鍵はお前なんじゃな!?」
うぉい!、ジジイっ!!、いつのまに!
「ちょっと何しに来たのよ!!」
「ゴーレムが動いた原因を、ワシは見極めねばならん!」
言ってる場合か!!
ドマ氏を蹴り飛ばし、ワタシもその勢いでバックステップした。
瞬間、ワタシ達の間を光線が通り過ぎる、光線は近くで作業していたゴーレムに直撃し、溶融、爆散した。
うわああああ、イシユミ竜よりもヤバくね?、ですよ。
ドマ氏はまだ傷が癒えていないのか顔色が悪い。蹴飛ばしたしね。
「ワタシに近づかないでよ、退避して!、アイツはワタシを狙ってんのよ!」
「なぜじゃっ!?、なぜお前さんを狙う!?」
「コッチが聞きたいわっ!!」
それにしても、また一本剣をやられた、それもお気に入りの対魔属性ブロードソード、クソったれめ。
「アイツ、ぶっ壊す!」
魔法発動『小マジカルパンツァーファウスト』
あまり威力を上げると村ごと吹き飛びかねない。
頭めがけて発射
だけどゴーレムが思いもよらないことをした。
ワタシの放った魔法の光球は、ゴーレムの目の前でまるで吸い込まれる様にかき消えた。
え?、ウソん!、コイツ今何をした!?
すると、ブゥンと音を立て、ゴーレムの
全身に紋様が浮かび上がり光り出した。
「魔力……経路!?」
……でも似てる様で何かが違う、ワタシの知識が囁く、アレは魔法じゃない。
もう一度、今度は同時に火炎と風、ゴーレムにまとわりつかせて、火炎旋風で巻き込んでやった。
……だけど、それらは光球と同じく霧散した。
ゴーレムは全くの無傷、ワタシの背筋が凍りついた。
ゴーレムから魔力の流れは全く感じない
まさかコイツ、周囲の物理法則を書き換えてる!?
魔法を消すのではなく、物理現象そのものに干渉してる。
と言うことは、魔法どころか、物理攻撃が効かない!?
そんなのあり!?、無敵じゃん!!
「す、素晴らしい!!、なんというゴーレムじゃ、魔法が効かぬとは伝説の通りじゃ」
ドマ氏が感嘆の声を上げた。
ナヌっ!?
「ちょっとそこのジジイ!!」
「じ、ジジイじゃと!?」
「伝説でもなんでもいいわ!、アイツの弱点を教えて!!」
「お前はアレを壊す気かっ!!」
「コッチは命がかかってるのよ!!」
「弱点なぞ知らん!、北の大帝国の魔道兵器部隊を単騎で殲滅したゴーレムじゃぞ」
なんじゃそりゃ!?
その時、銀色の影がゴーレムの背後頭上から襲いかかった。
スノウだ、スノウがナックルをはめた拳を鋼ゴーレムに叩き込もうとしていた。
「ダメよスノウ!!」
ワタシは叫んだ、だけどスノウの拳がゴーレムに当たる手前で、ナックルが砕けて弾け飛びスノウは飛び込んだ勢い以上に弾かれた。
「スノウ!」
何かに撥ねられた様に飛んでいくスノウ、だけど、マティとケティが、飛び込みスノウが地面に激突する前にキャッチした。
スノウは気を失っているのかピクリとも動かない、でもケティがワタシに向かって両手で丸を作ったのを見てホッとした。
「やってくれるわね、このオモチャ野郎」
「エム姉、ここは私が」
大楯を前に、バスターソードを構えるマティ
「マティ!、そいつに物理攻撃は効かないのよ!」
だけどマティはワタシの注告を無視し、突撃する。
「ヤァアアアアアっ!!」
マティはバスターソードを突き出した。
でも届かない、マティのバスターソードはその剣先から霧散するかの様に消えていく。
「マティ!!」
「ふっ!」
吸い込まれるマティは剣を引き、大楯を前に出した。
ごおおおあおんっ!!
え?
マティの大楯は破壊される事なく、ゴーレムの手前で見えない何かに当たって止まった。
空間が波打ってる。
ゴーレムの防御フィールドが可視化された???
マティはそのまま大楯を押し込もうとするも、見えない力に弾かれ押し返された。
ゴーレムから離れた位置に着地したマティは、平然と、すくッと立ち上がった
「エム姉!、今の見えました?」
マティは剣先を失ったバスターソードの柄で大楯をガンガンと叩いた。
どうやら、マティは破壊不能特性の大楯があのゴーレムのチートフィールドに有効なのか見極めたのね、……でも下手すればスノウの二の舞だったわ。無茶するんだから、もう。
でも彼女のおかげで、破壊不能武具は消せない事がわかった。
仕組みはわからんけどね。
ワタシはマティの大楯と同類である『禁断の大剣』をウェポンコンテナから顕現させる。
壊せないだけで、通じるのかわからないけど、やってみるしかない。
膂力上げに防御向上の身体強化魔法、風魔法の圧力を貯めて高速移動に備える。
大剣を前に構えグッと足を踏み込む。
一撃の必殺
ドンっ!!
ワタシは大気の解放を背に、飛ぶようにゴーレムに剣先を突き入れた。
ギィんっ!!!
接触の瞬間、凄まじい衝撃がワタシの体を襲った。
剣先は届かない。見えないフィールドにやっぱり阻まれた。
予測はしてたけど、衝撃が全てワタシに跳ね返って来た。クラクラする、壁に体当たりしたのと同じ
脳震盪を起こして、鼻血が出た。
でもワタシは踏み留まり魔法を発動した。
土魔法、それもゴーレムの足下からゴーレムを丸々突き上げた。
どおおおおん!!!
ゴーレムが遥か宙高く、錐揉みに飛んだ。
スノウが地竜にアッパーカットをした要領でやってみた。
当たり、真下にフィールドは発生していない、使えるわ。
宙高く打ち上げられたゴーレムは、バランスとって姿勢を保とうとしてる、ゴーレムにしては中々賢い、流石に空までは飛べない様だけどね。
着地態勢を取ろうと足を開き、落ちてくる。
でも、手遅れ。
その足下に向かって、電雷を帯びた大槍が飛んでいった。
放ったのはケティ
大槍は、ゴーレムのフィールドに阻まれる事なく、股間から、脳天に向かって綺麗に突き刺さる。
正確には、ケツから突き刺さり、体を通り、左目眼底から槍先から突き出た。
絶対防御をどうやって貫いたのか?
答えは簡単、足元にあのフィールドを造ってしまったら、ゴーレムは立つこともできない。それどころか穴が出来て、星の中心まで落下が始まる。
しかし、今度はゴーレムのケツですか。
川魚の串焼き状態の様になり、ゴーレムがガクガクと痙攣しそのまま落ちてくる……
バリバリバリバリっ!!!
そして追加の大槍高圧放電
宙で眩い電光を放ちゴーレムは地面に激突した。
そのまま全身から煙を噴いて、遂には動かなくなった。
ワタシは緊張していた体を脱力させる。しかしまあ、改めて神聖術はおっかないとなぁと思った。
「あああああっ!!、な、なんと言う事してくれたんじゃああああっ」
ドマ氏が両膝を床に落とし、自分の頭を抱えて叫んでる。
「このゴーレムがどれだけ貴重なのか……」
今度はおんおんと泣きだした。
忙しいジイ様だわ
「お前達はなにをしたのかわかっとるのかぁ!!」
知らんがな
「襲われたから反撃しただけよ」
「壊す必要があるのか!!」
呆れた、こちらはなにもしていないし、勝手に動き出し、問答無用で殺す気で襲って来たのはゴーレム。それに手加減なんか出来る相手じゃなかったわ。ワタシだけなら今頃死んどるわ。
だから言ってやる。
「ふざけんじゃないわよ、クソジジイ」
「クソっ?、な!?」
「ワタシは最初から拒否ったわよね?、コレはあんたの責任よ」
「わしは動く可能性を求めただけじゃ!!」
「安全性も確認しないで、実行する方がおかしいのよ、事故だと諦める事ね、ワタシは責任取らないわよ」
「うぐぐぐぐっ」
ドマ氏が顔を真っ赤に染めワタシを睨み上げる
「工房長、彼女の言い分が正しい」
そこに割って入ったのはオスター村長
「村長、コヤツが大事な研究素体を破壊したんじゃぞ!!」
「何が大事か、ゴミ屋敷みたいな場所に放置してたクセに」
「それは……」
「エム殿、それは言い過ぎだ、工房長が整理できていなかっただけです」
いや、村長さん、しれっとドマ氏をdisってますよ?
「そうじゃ!、整理出来てなかっただけじゃ」
黙れクソジジイ
……
そんなこんなで、わけもわからず太古のゴーレムとやらをワタシは破壊した。
それにしても、何故ワタシだけを狙ってきたのか?、大戦時は、何故北の大帝国と戦ったたのか?
……その辺り、この村には文献とか、細かい伝承とか、発掘された遺跡からの発見はないそうな。
では200年前、北の大帝国とゴーレムが戦ったと言う話は一体どこから出てきているのか?。
実は古い吟遊詩人の歌の中に『鋼の魔人』なる活躍譚があり、照らしあわわせると、この鋼のゴーレムとほぼ一致すると結論づけしたそうな。
結論が胡散臭い
「ゴーレムはさておき、ルナが気がかりだわ」
「そういえばほったらかしですね」
ワタシ達は、工房に戻った。
……
工房でワタシ達が目にしたのは、ルナリアの痴態。
「んあっ、ああっ、んっあっ」
ルナリアは、両手足を拘束されたまま、喘ぎ身悶えし、更には失禁までしてる。
放置プレイか、ってワタシ達のせい?
「ルナ?」
「あ、う、ああ…」
空な目で視点が定まってない。
「ちょっとルナ?」
彼女の頬に両手を添えて顔をこちらに向けるも、ビクビクっと反応するだけで、口端から涎を垂らした。
「コレ、ヤバくない?」
「完全にラリってますね」
と、マティ
コッチの世界にも『ラリる』って言葉があるんかい。
「ちょっと、しかりしなさいよ、ルナ!」
「う、ああ、いっひっ!」
ワタシの声に、ルナリアがガクガクと痙攣し、白目を剥いて口から泡を拭いた。
ヤバイ尋常じゃないわ。
「鎖を外して!」
マティとケティが、慌てて鎖を外しにかかる。
ルナリアを解放すると、毛布に包み抱き寄せた。
「ルナ、ルナっ!、返事をしなさい!!」
ルナリアは震えるだけで反応を示さない。
「エムさんこれを」
スノウがワタシに湿った布を差し出した。
ツーンと鼻に着く刺激臭、ワタシは思わず顔をしかめた。
「な?、ナニコレ?」
「気付薬です」
そう言ってスノウは、透明な液体の入った小瓶をワタシに見せてくれた。
「主成分は、塩です。毒じゃありません」
「どこからこんなものを……」
「普段から持ち歩いてますけど?」
なんのためにと言いたいけど、今はそれどころじゃない。ワタシはその布をルナリアの鼻に近づけた。
すると…
「ゲホっ!!、うげっほっ!!」
ルナリアは咳き込み、目に光が戻った。スゲー効き目。
「オエっ!、うげえっ!!」
涙目に、鼻水、ルナリアは手で鼻を覆った。
「気が付いた?」
「ふぁらし…ろうしへ?」
皆がほっとする。ヤレヤレ……
……
ルナリアは気がついたものの、ゴーレムのイケナイ地獄拷問がまだ響いてた。
しばらくすると、身体の疼きが戻ってしまい。ベッドの上で今も毛布にくるまり、身悶えしてオナってる。
「困りましたね」
と、スノウ
ほんと困った、実はこの村に、いい感じの男がいない。衛士は言わずもがな、ゴーレムの技術者は、皆、ドマ氏と同類で、人が愛せないヤローばかり、村長に至っては、女神信仰者で、チンP去勢済み。
とにかくルナリアを満足させる相手がいないのだ。
「Hゴーレムは皆壊しちゃったし……」
「エム姉が抱けばいいじゃん」
ケティがそう宣う
だからなんでやねん。
「こう言ってはなんですが、ルナさんはエムさんに惚れてるんですよ?」
「スノウ、馬鹿なこと言わないで、そりゃ何度か成り行きでHはしたけど……ルナの好みは自分より歳上の逞しい男よ」
「あれ?、気づいてないのですか?」
「何が?」
「ルナさんがエムさんを見る目はまさにそれですよ?」
「はぁ?」
「あー、わかるよスノっち、ルナっちは、エム姉を多分男として見てるよね」
「……それはちょっと違うと思うけど……エム姉に惚れてると言う点は私も同意するわ」
ケティまでそんなことを言う。
「わ、ワタシはルナに恋愛感情なんて持ってないわよ!?」
「エム姉はそうなんでしょけど、少なくともルナさんは恋慕してますね」
えええっ!?
ワタシは可愛い女の子とHするのは嫌いじゃない、ルナリアは初めて見た時から可愛いとは思った。
男だから女だからとは言わない。
でも、ワタシはHの相手は男がいい。
リードしてもらって、優しく、激しく太いので貫いてもらうのが一番好き。
法具や呪具を使ってのHも確かにキモチはイイけど、それは手段であって、お互いが愛し求め合い、結ばれるHには敵わない。
そういう意味では、悪いけどルナリアは求める相手ではないわ。
「でもエムさん、ルナさんの相手ができるのは、今ここではあなただけです。このままではルナさんは男を見つけるまで、ずっと自慰をする羽目になりますよ?」
「…わかってるわよ」
スノウの言う通りだと思う、他の人が相手をしてもダメ、ルナリアが満足出来るのはワタシだけ。
自意識過剰とかじゃないわ、ルナリアがワタシを求めているから。
……
仕方がない
ワタシは覚悟を決めて、全裸になり、ルナリとベッドの上で抱き合い、舌を絡めてキスをする。
皆は部屋を出て行った。
ルナリアの求めが激しい。
ワタシの乳房を揉みしだき、法具をしごき、あろうことか、尻の穴に指を入れてくる。
「ひ、あっ」
「ああ、エムぅ、好き、好きよ、愛してる」
「……あ、ダメ、ルナ…」
「い、入れてぇ、お願い、コレ入れてぇ」
ルナリアは股を割って法具を握りしめ、その先端を自分の秘穴口に充てがう。
ワタシは、彼女に言われるまま、濡れに濡れた秘穴に法具を突き立てると、腰を入れて法具をズヌリと突き入れた。
……
あたりまえよね。
「なんじゃお前達、どうした?」
「嫌よ」
「あ?」
「どうせまたワタシ達を罠に嵌めて一網打尽にした挙句、変なゴーレムでHな実験でもするんでしょ?」
「そ、そんな事せんわ!!」
「ごうかん野郎ってみーんなそう言うのよねー」
ワタシはスノウ達に同意を求めた。
「ええ、全く信用出来ません」
スンとした顔でそう宣うスノウ
「あんなドスケベなゴーレム作ってるんだもんねー」
そう言いながらも、ケティは笑ってる
「世の中の男って、総じて頭よりも先に股間のイチモツでスケベな想像を膨らませているのでしょうね」
上手いこと言うマティ
「それは関係ないじゃろうが!!」
「ありありよ、ワタシとルナがゴーレムにHされてる間、隣の部屋でドマじーさんはナニしてたのよ」
「な、あ?」
「ナニしてたのよ?」
「いや……」
詰め寄るワタシから、ドマ氏が目を逸らした。
するとスノウがポンと手を叩い
「ああ、お二人がゴーレムに強姦されているのを肴に自慰をしていたのですね」
「いや、わ、わしは……」
カマかけたのに図星かよ、このエロジジイめ。
「ゴーレムに馬乗りにされて、ヒィヒィと喘いでいた時は、「わしの枯れたサオがー」とか何とか叫んでいらっしゃいましたが、まだまだ現役でしたのね」
スノウ、言い方が生々しいわ。
「うぐぐっ!、……わかった!、先に話す!、ワシは、お前たちを貶めようとか考えてはおらん!、とあるゴーレムを見てもらいたいだけじゃ!!」
「またゴーレム?、なによ今度はもっとHな奴とか?」
「違う!!!」
「工房長」
「そ、村長…」
いつのまにか来ていた、オスター村長。
「まさか彼女達にアレを見せるのですか?」
アレ?、とは?
「ああ、そうじゃ村長、エムと言ったか?、お前さんがさっき言っていた『ツクモガミ』とやらに心当たりがある」
「はぁ…」
「どうだ?、興味が出たじゃろ?」
「ううん、全然」
「なんでじゃ!?」
「エロいのはもう勘弁してほいわ」
「だから!!、違うといっとるじゃろーがっ!!!」
「じゃあ何よ、この場で言ってみなさいよ」
「ここでは言えん!」
先に話すって言ったじゃん、話にならないわ。
「じゃ、そう言うことで」
と、立ち去ろうとすると…
「待て待て待てぃ!!」
ドマ氏に呼び止められた。
「何よもぅ」
「本当に興味がないのか!?」
「そのゴーレムを見ることは、ワタシ達になにかメリットがあるの?」
「めりっ…何?」
「益があるのかって事」
ドマ氏が考え込む
「ないんでしょ?」
「……う、ううむ、ないな」
「じゃあ、やっぱそう言うことで」
「た、太古のゴーレムじゃ!、500年以前の代物なんじゃ!、竜人族が造ったと言われとる」
500年前だとー?、
……でも、だからなんだと言う話よね。
「……それで?、その骨董品ゴーレムとHしろとでも?」
「そんな事は言っとらんじゃろーが!!」
言ってないだけじゃん
「じゃあ、見るとご利益があるとか?、幸せになれるとか?」
「……それは」
「……エムさん、何をそんなに警戒しているんですか?」
スノウにそう言われたけど、確かに過剰反応だとは思う。
でも、嫌な予感しかしないのよね。
ワタシの勘が囁いてる。
関わるなと。
「本音を言いなさいよ、なんでそんなにソレをワタシに見せたいのよ」
ドマが渋々と言った感じで口を開いた。
「お前さんがいたことで、メ型ゴーレムが動いた。だから、太古のゴーレムもお前さんが近くにいれば動き出すのではないかと……」
意味わからん、根拠もクソもない。言うつもりもないけど、メ型ゴーレムは、エムシャドウで操っただけなのよね。ちょっと想定外な動きを見せて、ドマ氏のチンPを千切っちゃったけど。
このジジイ、本当に研究者なのかしら?
「じゃあ聞くけど、太古のゴーレムはかつては動いてたのよね?、どうして動かなくなったのよ」
「わからん」
おい
「200年前の大戦時は動いてたと聞く、人語を解し、意志を持って言葉を交わすことが出来たと伝えられとる」
えー、マジっすか。
「動かなくなったのは、寿命だと伝えられとる」
「……スノウ、精霊って寿命あるの?」
「聞いたことないですね」
「それ本当にゴーレムなの?」
「お前さんの目で確かめてみるのが良かろう」
それが嫌なんだってば。
でも、ここで問答しててもドマ氏のしつこさは治りようもなさそう、しょうがないか……
いざとなったら、この街もろとも消し飛ばしてしまえばいいわよね?
「あ、今エム姉が凄く悪い顔した」
良く見てるわねケティ
……
そんなこんなで、皆でドマ氏について行くことに、村の中心部にある石造のドーム、見た目はまるで古墳。
その一角にある入り口から中に入った。入り口は人のサイズだけど、中はかなり広い通路、なんとも違和感のある構造。入ると直ぐに階段が始まり、螺旋状にそのまま降りて行く。
上を見上げると、高い天井部を木製のレールのようなモノが2本走ってる、一体何に使うモノなのか。
かなり下まで降ると、突然開けた場所に出た、天井が見えない。
「吹き抜け?」
「ここは竪穴じゃ、ほぼ入り口近くまで続いとる、我らが通って来た階段は後付けじゃ」
「貴方達が作った場所じゃないの?」
「ここは太古の遺跡じゃよ、年代はサガルトリア後期かマグナルドルフ初期ってところじゃな」
なにそれ?
ワタシが首を傾げていると、マティが答えてくれた。
「えーと、1800年ぐらい前でしょうか?」
「1800年前!?」
とワタシが驚いていると…スノウが続けて説明する。
「人族文化の歴史は、1億9千万年前のチェチェキア期が始まりと言われてるので、1800年前なんて大した事ないですよ?」
「え?、はい?」
ワタシの知識にある時代スケールとは桁が違う、そんな差に困惑するも、話は進む。
「見せたいゴーレムは、約500年前にここで発見されたんじゃ、大戦後に動かなくなったから、ここに戻したらしい」
「戻したって……」
周りを見ると、現代の物と思しき、使途不明な貨物が雑然と所狭しと置かれている。明らかに整理されていない。
「ここって格納庫なの?」
「資材置き場に使っとる」
ああ、あの天井のレールは運搬用なのね。
「ここって遺跡じゃないの?」
「遺跡じゃぞ?、恐らくゴーレムを保管するために作られた場所のようじゃ、村は、ここを中心に開墾されたんじゃ」
「そんな所を資材置き場に使ってるの?」
「置くところが無くてな」
整理しなさいよと、ツッコミたくなった。
ドマ氏が歩いて行った先に、目的のゴーレムらしき姿があった。それも積み上げられた荷物に追いやられ、無造作に置かれてる。
ここはゴーレムの専用保管庫じゃないんかい、酷い扱いだわ。
……それにしても、ゴーレム?
身長は2メートル強、人型。さも全身鎧の騎士の様な出立をしている。
それにしても、なんと言うか……格好良く造ろうとしたら、失敗した的にダサい、デザインした奴呼んでこい。
そんなゴーレムをたワタシは、段々と不快な気分に苛まれ、不安が募って来た、嫌な感じが拭えない。
対してワタシを除き、そのゴーレムを見た皆は唖然としてる。
「これは鋼製?」
「ああ、信じられんかもしれんがの、コレは『鋼のゴーレム』じゃ」
そのまんまじゃん、と言うか、コイツはゴーレムと呼ぶには異質すぎる……ワタシの知識の見立てでは、意匠的に『機械人形』だわ。
右肩に漢数字で九十九と書かれている。それがエントリーナンバーなのか、シリアルナンバーなのか、模様なのかわからんけど…
「ああ、だからツクモなのね」
ワタシはボソッと呟き鼻で笑った。ドマ氏はそれを聴き逃さなかった。
「何?、確かにこのゴーレムは『ツクモ』と呼ばれとる、……お前さんなんでコレの名前がツクモだとわかった?」
「だって肩に……」
「肩?」
ワタシはそこまで言ってハッとした。
ちょっと待て、漢数字???
ゴーレムの肩の『九十九』は模様じゃない、掠れてはいるけどはっきりと読み取れる。でも話はそこじゃない、この世界に『漢字』文化は存在しないはず。こちらの世界のワタシの知識がそう言ってる。
でもゴーレムの肩には明らかに行書体による漢数字が書かれてる。するとこのゴーレムを造った竜人族って、あっちの世界の住人って事!?
「肩って、エムさん、コレは模様ではなくて文字なのですか?」
スノウまで興味を示し反応した。
「いやー……」
ヤベっ、余計なこと言っちゃったわ
「エムよ!、このゴーレムの事を知っとるのか!?、どうなんじゃ!?」
ドマ氏が興奮して詰め寄ってくる。んー、
めんどクセー
ワタシはしばし熟考してから口を開いた。
「ゴーレムは知らない、この記号は知ってる」
ワタシはあえて記号と言った、スノウは文字と聞いてきたけど、記号とした方が都合がいい
「新しい発見じゃ!!」
はぁ?
「このゴーレムにはあちこち、これと似たような記号が刻まれてる、エムがいれば解読できるかもしれん!」
え?、ふざけんな、するか。
「記号だってば」
「記号だって意味がある、ワシらはこれを模様だとばかり思っておった」
いやいや、これを文字だと思わない方がおかしいし、研究者としての着眼点がずれてる。
この人達は、長い間何を研究してきたのかしら?
ゴーレムに対する扱いがぞんざいすぎるので、多分何もしてないんだろうな。
「コッチを見てくれ」
ドマ氏がワタシの手をひき、ゴーレムに近づこうとした、でもワタシは背筋がゾクっとして思わずその手をはらった。
「なんじゃ?」
鋼のゴーレムには、もう一つ気になる箇所がある。
「そいつ、生きてるの?」
『!?』
ワタシの一言に、皆が一斉にゴーレムを見た。
「なぜそう思うんじゃ」
「頭の兜部分、目の位置が赤く点滅してる」
「んん?」
顔を床に向けているゴーレムを、ドマ氏がしたから覗き込んだ。
「……光っとる、今までこんな事はなかった……やはりエム、お前さんがここにきたからじゃのお」
「ゴーレムが、エムさんに反応したと?」
「ああ、おそらくの」
いやだ、それヤバフラグじゃん……
「エム姉?、どうしたの?」
マティに言われ、ハッとする。
ワタシは無意識にウェポンコンテナからブロードソードを顕現させ、右手に握っていたのだ。
「え?」
するとゴーレムが、突然グリンと顔を上げ、目を強く発光させた。
『!?』
一同が警戒する。
「動いたじゃと!?」
何百年と機能停止していたゴーレムが突然動いた!?、まるでホラー映画の様に。
ホラー映画?
顔の部分の装甲が上下にガコンと開き、中から血の様に真っ赤な紅い巨大なひとつ目が出現した。
違う。
『レンズ』
赤く輝く巨大なレンズ。
レンズの奥が紫色に光った次の瞬間、閃光が走った。
「うわっ!!」
その眩しさに目を覆った一同、だけどワタシだけは、咄嗟にブロードソードを眼前に上げその光を刃で受けた
途端にブロードソードの刃が熱を帯び、溶け出した。
ヤバっ!
ワタシは剣から手を離し、そのまま床に伏せる、ワタシの頭上を一筋の光が通過した。壁と扉を光が穿ち、熱で溶解する。
光学熱線砲!?
ゴーレムが関節を軋ませ、動き出す。
でも錆び付いてるのか、動きは鈍い。
「皆!!、ここにいて!、ワタシに近づかないで!」
『え?』
ワタシは刃が溶けたブロードソードを拾い上げると1人倉庫を飛び出した。
……
ゴーレムは、真っ直ぐワタシを攻撃してきた。
あの部屋で一番離れた位置にいたのにも関わらずだ。
マティ達や、ドマ氏、オスター村長には見向きもせず、逃げるワタシだけを追って来た。
それに…
ワタシの嫌な予感は的中した。
アレは完全にワタシを狙ってる。
それもHじゃなくて、ぶっ殺す方向で。
なんでよ。
「だから嫌だって言ったのに!!」
でも口に出して言ってないか、と自分にツッコミ
ワタシは地上に出てドームから離れた。
重厚な足音が響き聞こえてくる、すると入り口よりも大きいゴーレムはその出入り口を粉砕しながら地上に這い出てきた。
未来から来た殺人ロボットか!
鋼ゴーレムは、周囲を見回し、顔をこっちに向け、顔の装甲を開いた。
さっきのレーザー砲、鋼ゴーレムが射撃体勢をとる。
ワタシは射線に人がいない方向へ行こうとして……
「なぜ動く!、やはり鍵はお前なんじゃな!?」
うぉい!、ジジイっ!!、いつのまに!
「ちょっと何しに来たのよ!!」
「ゴーレムが動いた原因を、ワシは見極めねばならん!」
言ってる場合か!!
ドマ氏を蹴り飛ばし、ワタシもその勢いでバックステップした。
瞬間、ワタシ達の間を光線が通り過ぎる、光線は近くで作業していたゴーレムに直撃し、溶融、爆散した。
うわああああ、イシユミ竜よりもヤバくね?、ですよ。
ドマ氏はまだ傷が癒えていないのか顔色が悪い。蹴飛ばしたしね。
「ワタシに近づかないでよ、退避して!、アイツはワタシを狙ってんのよ!」
「なぜじゃっ!?、なぜお前さんを狙う!?」
「コッチが聞きたいわっ!!」
それにしても、また一本剣をやられた、それもお気に入りの対魔属性ブロードソード、クソったれめ。
「アイツ、ぶっ壊す!」
魔法発動『小マジカルパンツァーファウスト』
あまり威力を上げると村ごと吹き飛びかねない。
頭めがけて発射
だけどゴーレムが思いもよらないことをした。
ワタシの放った魔法の光球は、ゴーレムの目の前でまるで吸い込まれる様にかき消えた。
え?、ウソん!、コイツ今何をした!?
すると、ブゥンと音を立て、ゴーレムの
全身に紋様が浮かび上がり光り出した。
「魔力……経路!?」
……でも似てる様で何かが違う、ワタシの知識が囁く、アレは魔法じゃない。
もう一度、今度は同時に火炎と風、ゴーレムにまとわりつかせて、火炎旋風で巻き込んでやった。
……だけど、それらは光球と同じく霧散した。
ゴーレムは全くの無傷、ワタシの背筋が凍りついた。
ゴーレムから魔力の流れは全く感じない
まさかコイツ、周囲の物理法則を書き換えてる!?
魔法を消すのではなく、物理現象そのものに干渉してる。
と言うことは、魔法どころか、物理攻撃が効かない!?
そんなのあり!?、無敵じゃん!!
「す、素晴らしい!!、なんというゴーレムじゃ、魔法が効かぬとは伝説の通りじゃ」
ドマ氏が感嘆の声を上げた。
ナヌっ!?
「ちょっとそこのジジイ!!」
「じ、ジジイじゃと!?」
「伝説でもなんでもいいわ!、アイツの弱点を教えて!!」
「お前はアレを壊す気かっ!!」
「コッチは命がかかってるのよ!!」
「弱点なぞ知らん!、北の大帝国の魔道兵器部隊を単騎で殲滅したゴーレムじゃぞ」
なんじゃそりゃ!?
その時、銀色の影がゴーレムの背後頭上から襲いかかった。
スノウだ、スノウがナックルをはめた拳を鋼ゴーレムに叩き込もうとしていた。
「ダメよスノウ!!」
ワタシは叫んだ、だけどスノウの拳がゴーレムに当たる手前で、ナックルが砕けて弾け飛びスノウは飛び込んだ勢い以上に弾かれた。
「スノウ!」
何かに撥ねられた様に飛んでいくスノウ、だけど、マティとケティが、飛び込みスノウが地面に激突する前にキャッチした。
スノウは気を失っているのかピクリとも動かない、でもケティがワタシに向かって両手で丸を作ったのを見てホッとした。
「やってくれるわね、このオモチャ野郎」
「エム姉、ここは私が」
大楯を前に、バスターソードを構えるマティ
「マティ!、そいつに物理攻撃は効かないのよ!」
だけどマティはワタシの注告を無視し、突撃する。
「ヤァアアアアアっ!!」
マティはバスターソードを突き出した。
でも届かない、マティのバスターソードはその剣先から霧散するかの様に消えていく。
「マティ!!」
「ふっ!」
吸い込まれるマティは剣を引き、大楯を前に出した。
ごおおおあおんっ!!
え?
マティの大楯は破壊される事なく、ゴーレムの手前で見えない何かに当たって止まった。
空間が波打ってる。
ゴーレムの防御フィールドが可視化された???
マティはそのまま大楯を押し込もうとするも、見えない力に弾かれ押し返された。
ゴーレムから離れた位置に着地したマティは、平然と、すくッと立ち上がった
「エム姉!、今の見えました?」
マティは剣先を失ったバスターソードの柄で大楯をガンガンと叩いた。
どうやら、マティは破壊不能特性の大楯があのゴーレムのチートフィールドに有効なのか見極めたのね、……でも下手すればスノウの二の舞だったわ。無茶するんだから、もう。
でも彼女のおかげで、破壊不能武具は消せない事がわかった。
仕組みはわからんけどね。
ワタシはマティの大楯と同類である『禁断の大剣』をウェポンコンテナから顕現させる。
壊せないだけで、通じるのかわからないけど、やってみるしかない。
膂力上げに防御向上の身体強化魔法、風魔法の圧力を貯めて高速移動に備える。
大剣を前に構えグッと足を踏み込む。
一撃の必殺
ドンっ!!
ワタシは大気の解放を背に、飛ぶようにゴーレムに剣先を突き入れた。
ギィんっ!!!
接触の瞬間、凄まじい衝撃がワタシの体を襲った。
剣先は届かない。見えないフィールドにやっぱり阻まれた。
予測はしてたけど、衝撃が全てワタシに跳ね返って来た。クラクラする、壁に体当たりしたのと同じ
脳震盪を起こして、鼻血が出た。
でもワタシは踏み留まり魔法を発動した。
土魔法、それもゴーレムの足下からゴーレムを丸々突き上げた。
どおおおおん!!!
ゴーレムが遥か宙高く、錐揉みに飛んだ。
スノウが地竜にアッパーカットをした要領でやってみた。
当たり、真下にフィールドは発生していない、使えるわ。
宙高く打ち上げられたゴーレムは、バランスとって姿勢を保とうとしてる、ゴーレムにしては中々賢い、流石に空までは飛べない様だけどね。
着地態勢を取ろうと足を開き、落ちてくる。
でも、手遅れ。
その足下に向かって、電雷を帯びた大槍が飛んでいった。
放ったのはケティ
大槍は、ゴーレムのフィールドに阻まれる事なく、股間から、脳天に向かって綺麗に突き刺さる。
正確には、ケツから突き刺さり、体を通り、左目眼底から槍先から突き出た。
絶対防御をどうやって貫いたのか?
答えは簡単、足元にあのフィールドを造ってしまったら、ゴーレムは立つこともできない。それどころか穴が出来て、星の中心まで落下が始まる。
しかし、今度はゴーレムのケツですか。
川魚の串焼き状態の様になり、ゴーレムがガクガクと痙攣しそのまま落ちてくる……
バリバリバリバリっ!!!
そして追加の大槍高圧放電
宙で眩い電光を放ちゴーレムは地面に激突した。
そのまま全身から煙を噴いて、遂には動かなくなった。
ワタシは緊張していた体を脱力させる。しかしまあ、改めて神聖術はおっかないとなぁと思った。
「あああああっ!!、な、なんと言う事してくれたんじゃああああっ」
ドマ氏が両膝を床に落とし、自分の頭を抱えて叫んでる。
「このゴーレムがどれだけ貴重なのか……」
今度はおんおんと泣きだした。
忙しいジイ様だわ
「お前達はなにをしたのかわかっとるのかぁ!!」
知らんがな
「襲われたから反撃しただけよ」
「壊す必要があるのか!!」
呆れた、こちらはなにもしていないし、勝手に動き出し、問答無用で殺す気で襲って来たのはゴーレム。それに手加減なんか出来る相手じゃなかったわ。ワタシだけなら今頃死んどるわ。
だから言ってやる。
「ふざけんじゃないわよ、クソジジイ」
「クソっ?、な!?」
「ワタシは最初から拒否ったわよね?、コレはあんたの責任よ」
「わしは動く可能性を求めただけじゃ!!」
「安全性も確認しないで、実行する方がおかしいのよ、事故だと諦める事ね、ワタシは責任取らないわよ」
「うぐぐぐぐっ」
ドマ氏が顔を真っ赤に染めワタシを睨み上げる
「工房長、彼女の言い分が正しい」
そこに割って入ったのはオスター村長
「村長、コヤツが大事な研究素体を破壊したんじゃぞ!!」
「何が大事か、ゴミ屋敷みたいな場所に放置してたクセに」
「それは……」
「エム殿、それは言い過ぎだ、工房長が整理できていなかっただけです」
いや、村長さん、しれっとドマ氏をdisってますよ?
「そうじゃ!、整理出来てなかっただけじゃ」
黙れクソジジイ
……
そんなこんなで、わけもわからず太古のゴーレムとやらをワタシは破壊した。
それにしても、何故ワタシだけを狙ってきたのか?、大戦時は、何故北の大帝国と戦ったたのか?
……その辺り、この村には文献とか、細かい伝承とか、発掘された遺跡からの発見はないそうな。
では200年前、北の大帝国とゴーレムが戦ったと言う話は一体どこから出てきているのか?。
実は古い吟遊詩人の歌の中に『鋼の魔人』なる活躍譚があり、照らしあわわせると、この鋼のゴーレムとほぼ一致すると結論づけしたそうな。
結論が胡散臭い
「ゴーレムはさておき、ルナが気がかりだわ」
「そういえばほったらかしですね」
ワタシ達は、工房に戻った。
……
工房でワタシ達が目にしたのは、ルナリアの痴態。
「んあっ、ああっ、んっあっ」
ルナリアは、両手足を拘束されたまま、喘ぎ身悶えし、更には失禁までしてる。
放置プレイか、ってワタシ達のせい?
「ルナ?」
「あ、う、ああ…」
空な目で視点が定まってない。
「ちょっとルナ?」
彼女の頬に両手を添えて顔をこちらに向けるも、ビクビクっと反応するだけで、口端から涎を垂らした。
「コレ、ヤバくない?」
「完全にラリってますね」
と、マティ
コッチの世界にも『ラリる』って言葉があるんかい。
「ちょっと、しかりしなさいよ、ルナ!」
「う、ああ、いっひっ!」
ワタシの声に、ルナリアがガクガクと痙攣し、白目を剥いて口から泡を拭いた。
ヤバイ尋常じゃないわ。
「鎖を外して!」
マティとケティが、慌てて鎖を外しにかかる。
ルナリアを解放すると、毛布に包み抱き寄せた。
「ルナ、ルナっ!、返事をしなさい!!」
ルナリアは震えるだけで反応を示さない。
「エムさんこれを」
スノウがワタシに湿った布を差し出した。
ツーンと鼻に着く刺激臭、ワタシは思わず顔をしかめた。
「な?、ナニコレ?」
「気付薬です」
そう言ってスノウは、透明な液体の入った小瓶をワタシに見せてくれた。
「主成分は、塩です。毒じゃありません」
「どこからこんなものを……」
「普段から持ち歩いてますけど?」
なんのためにと言いたいけど、今はそれどころじゃない。ワタシはその布をルナリアの鼻に近づけた。
すると…
「ゲホっ!!、うげっほっ!!」
ルナリアは咳き込み、目に光が戻った。スゲー効き目。
「オエっ!、うげえっ!!」
涙目に、鼻水、ルナリアは手で鼻を覆った。
「気が付いた?」
「ふぁらし…ろうしへ?」
皆がほっとする。ヤレヤレ……
……
ルナリアは気がついたものの、ゴーレムのイケナイ地獄拷問がまだ響いてた。
しばらくすると、身体の疼きが戻ってしまい。ベッドの上で今も毛布にくるまり、身悶えしてオナってる。
「困りましたね」
と、スノウ
ほんと困った、実はこの村に、いい感じの男がいない。衛士は言わずもがな、ゴーレムの技術者は、皆、ドマ氏と同類で、人が愛せないヤローばかり、村長に至っては、女神信仰者で、チンP去勢済み。
とにかくルナリアを満足させる相手がいないのだ。
「Hゴーレムは皆壊しちゃったし……」
「エム姉が抱けばいいじゃん」
ケティがそう宣う
だからなんでやねん。
「こう言ってはなんですが、ルナさんはエムさんに惚れてるんですよ?」
「スノウ、馬鹿なこと言わないで、そりゃ何度か成り行きでHはしたけど……ルナの好みは自分より歳上の逞しい男よ」
「あれ?、気づいてないのですか?」
「何が?」
「ルナさんがエムさんを見る目はまさにそれですよ?」
「はぁ?」
「あー、わかるよスノっち、ルナっちは、エム姉を多分男として見てるよね」
「……それはちょっと違うと思うけど……エム姉に惚れてると言う点は私も同意するわ」
ケティまでそんなことを言う。
「わ、ワタシはルナに恋愛感情なんて持ってないわよ!?」
「エム姉はそうなんでしょけど、少なくともルナさんは恋慕してますね」
えええっ!?
ワタシは可愛い女の子とHするのは嫌いじゃない、ルナリアは初めて見た時から可愛いとは思った。
男だから女だからとは言わない。
でも、ワタシはHの相手は男がいい。
リードしてもらって、優しく、激しく太いので貫いてもらうのが一番好き。
法具や呪具を使ってのHも確かにキモチはイイけど、それは手段であって、お互いが愛し求め合い、結ばれるHには敵わない。
そういう意味では、悪いけどルナリアは求める相手ではないわ。
「でもエムさん、ルナさんの相手ができるのは、今ここではあなただけです。このままではルナさんは男を見つけるまで、ずっと自慰をする羽目になりますよ?」
「…わかってるわよ」
スノウの言う通りだと思う、他の人が相手をしてもダメ、ルナリアが満足出来るのはワタシだけ。
自意識過剰とかじゃないわ、ルナリアがワタシを求めているから。
……
仕方がない
ワタシは覚悟を決めて、全裸になり、ルナリとベッドの上で抱き合い、舌を絡めてキスをする。
皆は部屋を出て行った。
ルナリアの求めが激しい。
ワタシの乳房を揉みしだき、法具をしごき、あろうことか、尻の穴に指を入れてくる。
「ひ、あっ」
「ああ、エムぅ、好き、好きよ、愛してる」
「……あ、ダメ、ルナ…」
「い、入れてぇ、お願い、コレ入れてぇ」
ルナリアは股を割って法具を握りしめ、その先端を自分の秘穴口に充てがう。
ワタシは、彼女に言われるまま、濡れに濡れた秘穴に法具を突き立てると、腰を入れて法具をズヌリと突き入れた。
……
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