【R18】転生?した先は、リアルよりもHな世界でした。

N.M.V

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交易都市にて?

淫の気でHしちゃう?

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「エム姉!?」

マティとケティが血相変えて駆け寄って来た。

感電して痺れて動けない。

闇ドロの気分を味わってる。

アババババって

何が起きたのかというと、現実世界に引き戻されたワタシは、ベッドで目を覚ました。

すこぶる調子が良い。思考もスッキリしてる。

体力も、膂力も、魔力も元に戻るどころか、力が増してるのがわかる。

これってヤバくね?

なーんてホクホクしていると、廊下で喧騒が聞こえて来た。

何事かと、ワタシは部屋の外へと向かったのよねー

そして戸を開けて、顔を出したところで、電撃に襲われました。

感電。

身体が硬直し、その場に卒倒、全身を床にしこたま打った。

何してくれんねん、痛いわ。

「ごめんねエム姉、ハゲロンがやれって…」

ケティがテヘペロって、何を笑っていやがりますか。

「おいおいおいおい、なんでテメェがやられてんだよ!」

知るか

ワタシはマキュロンを睨んだ。

マティがワタシの頭を両膝に置きながら、部屋の中を見てる?

「闇のモヤが消えてるわ…」

「んだと!?、じゃあケティの雷魔法が効いたのか?」

なんの話よ、…というか、ここで何してたのよコイツら?

「おいクソアマ、さっきの正体不明はテメェか?」

は?

ワタシは唾を飲み込んだ、手は震えるけど動く、深呼吸して、言葉を発してみた。

「な、なん?、なんろ話し?」

ワタシ以外のその場に居る4人が顔を見合わせてる。

「さわがひぃから、廊下ひ出らら、れん撃くらっらんらけろ」

「何言ってんだかわかんねーぞ」

ムカっ

ワタシは感覚を取り戻すべく、顔と口元を大きく動かし、もう一度深呼吸してから答えた。

「廊下にでだら、れ、で、電撃くらった、のよ」

「…テメェ、部屋にずっと居たのか?」

しゃべんのも辛い、ワタシは頷くに留めた。

マキュロンが振り返り、部屋の中ではなく、廊下の先を見てる。

ああ、なんとなくわかる、カスティアさんが「気をそらすわぁ」とか言ってたから、何かしたんでしょうね。

「不快なのはもう感じないわね、マキュロン」

「ああそうだな」

……

感電の痺れがようやく取れて、自室のテーブルについたワタシ。

その両脇を護衛とばかりに固めて立つマティとケティ。

そして、テーブルを挟んで正面に座るのは、頭に毛が3本のマキュロン。

彼の背後に立つのは、隻眼武人でワタシ好みのストライクなオジ様、オキシドさん。

と、いうわけで、何があったのか説明させられる羽目に。

いや、それよりも外で何があったのかまず聞きたい。

すると先にマティが説明してくれた。

掻い摘んで話すとこうね…

ワタシの寝ていた部屋にかかった黒いモヤ、近づくと攻撃される防壁だったそうな。

スノウとルナリアがいち早く駆けつけたそうだけど、2人はなぜか今ここに居ない。マティはその部分の説明を渋った。

マキュロンとオキシドさんが居るからかな?

まあいいや、後で聞こう。

ルウ様は、防壁を『闇属性』と判断した上で、相殺できうる『光属性』の魔法使いを探しにギルドへ行ったらしいわ。

ぶっちゃけ無駄骨にさせてしまったわ。ごめんなさいルウ様。マキュロンが使いを出したので、じきに戻るそうな。

とにかくワタシが、またまた皆に迷惑をかけたということはわかった。

でもワタシのせいじゃないやい。



「それで、テメェはここで何をしていやがったんだ」

マキュロンが睨みを効かして、脅すように聞いてくる。

『Hしてました』

とは言えない。

「んー、闇の魔物と戦っていたと言いますか……」

「んだと?」

「まあ戦闘じゃなくて、交渉かな?」

「交渉だ?、どう言うこった」

どこまで話すべきか、カスティアさんからは彼女が『宵闇人』と言う謎の種族である事も、闇ドロが分体であった事も、特に口止めはされていない。

かと言って、存在を公にすれば、世相に混乱を招く可能性大、だからこの話はワタシの心の中に封印します。

であるならば、話すことは1つ。

「廃教会の地下墳墓に、闇の魔物が溜め込んだ財宝があるそうよ」

奇しくもその場所は、『魔犬の匙』とクソエルフ共によって輪姦された忌まわしい場所。今回の事件の始まりの場所でもある。

突拍子もない情報に、マキュロンは訝しげな顔をしてる。

マティとケティ達も、驚きを隠せない。

「それマジなのか?」

「確認した訳じゃないけど、アレはそう言ってたわ、かなりの量らしいし、それで手打ちにして欲しいって」

「それで逃がしたのか?」

「ううん、聞き出した後に問答無用で抹殺した」

「……テメェ、鬼だな」

「褒め言葉と受け取っておきます」

嘘も方便、財宝の本当の持ち主はカスティアさん、自分の分体が迷惑かけたから好きにして良いと言われた。

「わかった、調べさせる。それで?、どうやって闇の魔物を討伐した?」

「魔法でボン」

ワタシはそう言って、手のひらの上に光球を出現させた、それも無詠唱で。

宵闇人に光が効くのかは、知らんけどね。

マキュロンとオキシドさんが一瞬唖然とした。

「おいおいおいおい!、光属性持ちなのかテメェ!?」

よく見れば、マキュロンの頭の3本毛が逆立てるわ、どんな仕組みよ。

「なんなんだよテメェは……」

「ランクD の冒険者ですけど?」

「ウソつけ」

「……と、言うわけで、財宝は好きにして」

「テメェの得物だろ?」

「騎士団からしたら、出自のわからない財宝は押収すべきじゃないの?」

…それに迷惑もかけたしね、と心で呟く。

「欲のねぇ、クソアマだな」

「クソは余計なのよ、だいたい呪われてそうで気味が悪いわ、領主にでも献上すれば、使い道を考えてくれるんじゃない?」

マキュロンがフッと笑う。

「…わかったよ、財宝は発見次第、騎士団で召し上げる、テメェにはビタ屑鉄貨も渡さねーからな」

「結構でーす」

マキュロンはため息をつくと同時に、マティを見てクククと苦笑いし始めた。

「何よマキュロン」

「テメェは、どうやら変な奴にひかかっちまったみてえだな」

「エム姉の事を言ってるなら怒るわよ」

「他に誰がいるんだよ?」

マティとマキュロンが睨み合う、うーん、でもなんだろう、この2人、凄く相性良くない?

そんな2人を見てニッコニコしてるのは、ケティ。

んー?

ワタシの反応に気づいたケティが、ニコっと可愛く微笑み、ワタシの耳元で囁いて来た。

ふんふん…ほほう、マジすかー、なるほどねー

ワタシはマティの方を見た。

「何ですか?、エム姉」

「何でもないわ」

ワタシとケティがニヤニヤと笑っている事に、マティは眉根を寄せた。

「い、一体なんなんですか、2人とも!」

「……」

そんなワタシ達のやり取りに、マキュロンが神妙な顔をしている事に気がついた。

「…おいマティ、話がある2人っきりで」

「な、何よ…」

……

マキュロン達には、お帰り願った。

これ以上話すこともないし。

でもマキュロンは、マティに話しがあるとかで連れて行ってしまった。

マティの事情はさておき、問題はスノウ。

ワタシがいない間、彼女が何をしたのか、改めてケティに聞いた。

……情緒不安定、感情の爆発、人族ならば「大丈夫、酒でも飲んで忘れようぜ!」てな感じで誤魔化しの効く話し。

されど魔族ともなれば話は変わってくる。魔族は人族と精神構造が異なる。精神の不安定さは、彼らには命取りになる。理由は良くわからないけど、自我を崩壊させ、とかなんとか。

「カスティティアさんが危惧していた通りだわ」

「カスティアさんが?」

「説明はスノウの前でするわ」

事と場合によっては、これ以上一緒に旅は続けることは出来ない。早々に魔族の地へ帰さなければならない。

これは、ワタシのせいだから

そう思い、ケティを伴い、スノウの元へ。

彼女が寝泊まりしている部屋までやってきた。

ドンドン

戸を叩く。

「だ、誰?」

ルナリアの声だ、一緒に居てくれてるのね。

でもなんか声の様子が変ね。

ワタシが口を開こうとすると、ケティに手で制止された。

「ケティです」

するとドタドタ、バタバタと、中で慌ただしく動き回る音がする。

「?」

ガチャっとカギが外れ扉が開くと、ルナリアが扉を少しだけ開けて顔を出した。

髪が乱れ、汗ばんでる。

コレはあれか?、アレをしてたのか?

ルナリアはワタシの顔を見るなり、驚きと同時に青ざめ、絶句する。

なんともはや、複雑な顔をしてる。

「え、エム……」

ワタシはジトーと冷ややかな目をしてやった。

「ナニしてたのよ」

「な、ナニって」

「スノウは?」

「な、中にいるわ」

何をどもってやがりますか。ワタシはため息をついた。

「ワタシも人のことは言えないけどね、どっちが先に手を出したの?」

「そ、それは…」

ワタシは扉を開けつつ、ルナリアを押しのけた。

ルナリアは、ガウン一枚の姿。

カーテンが閉められ、薄暗い部屋、そしてベッドの上に全裸でうつ伏せで横たわる、美しき少女。

魔族姿のスノウが、ルナリアと同じように汗ばみ、ぐったりとしている。

「ルナが襲ったの?」

「う、襲ったと言うか……」

「我慢できなかったのね」

「エム!、ダメよ!、近づくと…」

ベッドに近づくにつれ、甘い香りが強くなる。スノウから発せられてる淫の気

ワタシはベッドまで行くとヘリに座り、スノウの頬を撫でた。

「んあっ」

ビクビクっと反応するスノウ。

「魔族をここまで落とすとか、どんだけヤったのよ?」

「落とすだなんて、……スノウの発する気に充てられて……そうしたらムラムラって…」

「襲ったんじゃない」

「そ、そうかもしれないけど!」

「……でもそうね、ルナのせいじゃない、これはワタシの責任」

「え?」

「ケティ扉を閉めて、ルナ風邪をひくわ、服を着て」

ワタシは、スノウを仰向けにした。

「…あ、エムさん…」

艶かしい目で見てみつめてくる。ゾクゾクする。アソコも濡れてきた。

ルナリアはコレにやられたのね。確かに強烈だわ。

「3人とも何が起きても絶対に近づかないでね」

ワタシはスノウに唇を重ねた。

「ん、ぶ、はぅ」

スノウが即座に反応して、舌を絡ませてきた。ワタシの首に手を回し、強い力で引き倒そうとしてくる。

ああ、Hしたい

ワタシの中に沸き立つ強烈な性欲

法具をつけて、スノウを貫きたい。

男も女も関係なしに作用するとか、男性神の呪い以上だわ。

ワタシはスノウの股間に手を伸ばし、彼女の秘穴に人差し指と中指を曲げつつ挿入した。

既に洪水

ヌルヌルとして、適度なザラつき。吸い付くように締め付けてくる。

世の殿方を虜にしてしまう最高の秘穴

即挿れたいわ。

とワタシが男でなくても思ってしまうほど。

でも、そうはイカの天ぷら。

とりあえず指責めで、スノウの淫の気を放出させちゃう。

「んなぁっ!!、ひあっ!!」

クチュクチュ、ぬちゅぬちゅと、クリPさんを指間で挟み擦りながら、嬲りあげる。

「いひっ!、ひっ!、い、挿れてぇ!、挿れてくださぁい、熱いのを!」

スノウの淫の気が増す。

ケティとルナリアまでその気に充てられ始めてる。

あまり時間はかけられないわね。

「ごめんね、スノウ」

ワタシはスノウの精神へ干渉を始める。

スノウは体をのけぞらせた瞬間、激しく抵抗を始めた

「ん、はあっ!、い、いや、いやぁ、やめ、やめてぇ!!」

淫の気が更に強さを増す。

ルナリアがうつろな目でフラフラと近づいてこようとしたけど、ケティに取り押さえられた。

ケティも淫の気に充てられて、身体が疼いてるはずなのに、その精神力の高さは戦乙女によるものなのかしら?

「こんな、酷い!、エムさぁん、やめてぇ!!」

スノウが叫ぶ、マティ達は何が起きてるのかわかっていないと思う。

ワタシがしている事は、カスティアさんや闇ドロと同じ。直接相手の精神に干渉し、支配する。

でも、こんな事は金輪際やらない。

他人の精神は不可侵だと思ってる。精神干渉は自分が自分である事の存在を冒涜する行為に他ならない。

ワタシは手を緩めず、スノウを高みに引き上げる。

「ひっ!、イクっ、いぐうっ!!」

身を仰け反らせ、絶頂に達したスノウ。

ワタシは彼女の中にある、精神の一部を破壊した。

パチンっ

何かが切れるような感覚。

スノウはドサッと、ベッドに沈み、目を見開き、口端から涎を垂らし、動かなくなった。

ワタシもあまりの疲労感に、スノウの身体に覆いかぶさるように、ベッドに倒れ込んだ。

ぐはっ、普通にHする方が断然いいわ。

さっきも思ったけど、こんな事2度としないわよ。

……


ワタシ達は、風呂を貸切にしてもらい、全員で入ることにした。

スノウのために。

ケティは相変わらずキャアキャアと乳揉みをしてこようとするので、お約束通り投げ飛ばして湯船に沈めた。

ワタシ的に、お風呂はゆったり味わう派なので、ここでのHな行為は禁止です。

そんな中、ルナリアはしょぼんと湯船に浸かり、マキュロンの所から戻って来たマティも心ここに在らずと言った感じ。

大丈夫かしらあの2人?

魔族姿のスノウもまた、呆然と湯船に浸かってる。

ワタシは体を洗い終え、スノウを呼んだ

「スノウおいでー、背中流してあげる」

「はい」

ヨロリと湯船から出てきたスノウは、ワタシの前に座った。

「お願いします」

「かしこまりました」

白く透き通るような綺麗な肌、魔族の体は新陳代謝がほとんどなく、アカや体脂で汚れたりしないそうな。なのでお風呂に入る必要はあまりない。

羨ましい。

優しく洗いながら、話しかけた。

「スノウ、ごめんねワタシの勝手で繋がりを絶ってしまって」

「いいえ、よもやそんな事になってるとは自覚がありませんでした、私はまたエムさんに助けられたのですね」

「違うわ、知らなかったとは言え、スノウがあんな状態になったのはワタシの責任よ」

「……正直な所スッキリはしました。コレはコレで寂しいですが…」

ワタシがスノウに行ったのは、という事。

ワタシはスノウと深くHした事で、精神的繋がりができた。その恩恵は念話や、相手の居場所を認識する事ができるようになった事。

でも、それが仇となった。

そもそも人族と魔族は、精神構造が違う。

魔族同士ならさして問題はないわ

でも人族とは、本来相容れない精神構造なのです。

恐らく魔族も人族と繋がるとか初めての事だったんでしょうね。

そして、起きた事は精神干渉、スノウは徐々に人族の精神、つまりワタシのイカレタ精神と同調を始めた。

結果、ワタシの思考が入り込み、精神が不安定になる。

挙句の果てに、冷静さを失い、彼女は暴走を始めた。

魔族にとって、人族の理性や情緒、在り方を理解する事は難しい。スノウは魔族の中でも少々特殊ではあるけど、その基本は変わらない。

だから、その繋がりを断ち切る事にした。

選択肢としては、スノウを魔族領へ帰すことも考えた。距離を離せば、わざわざ断ち切る必要もない。でも、部屋で見たスノウは既に壊れかけてた、彼女に選択を与える猶予はなかったわ。

隣で泡泡と体を洗うケティが、覗き込んできた。

「いいなー、私もスノっちを洗いたい」

なんでやねん

「ケティはチチクリあいたいだけでしょ?」

「うん」

正直な奴め

「じゃあケティさん、私が洗いましょう」

「え?、本当?」

「チチクリあいませんよ?」

「ちぇ」

ケティがどんどんビッチ化していくわ……

そう言いながらも、スノウは体を泡泡にして、パイ乙でケティの背中を洗い始めるし。

しないちゃうんかい、ソープ嬢か、なんだコレ?

「次はエムさんですよ?」

とスノウが言う、だけど断固拒否します。

「嫌よ」

「エム姉って、お風呂でHしたがらないよね?」

「ケティ、何度も言うけど、風呂場はワタシにとって神聖な場所なの、ゆったりのんびりするところなの、Hする場所じゃないの」

「そうかなー」

「それよりも、マティの事なんだけどさ」

ワタシはケティに顔を近づけて囁いた。

「マキュロンとなんの話しをして来たか聞いた?、彼とはどう言う関係なの?」

ワタシの言葉に、ケティがいやらしくニヤリと笑う。

ケティもコチラに身を乗り出してきた。

「…私達、幼馴染なんだー」

「え?、そうなの?」

「マキュロンは、男爵家の3男坊」

「アレでお貴族様なの!?」

ケティがクククッと笑う。

「見えないよねー」

ん?、と言う事はマティとケティもそれなりの身分なんじゃ…なーんて思考していると、ケティはそれを察したのか…

「あ、私達は貴族じゃないよ?、市井しせいで、教会育ち」

「…教会育ち?」

「小さい頃に親元を離れて、教会の学舎に入ったの」

出家か?

「教会って学舎の運営も行っててね、マキュロンとはそこで出会ったんだ」

「学舎って、学校?」

「教会が子供達を教育する場所なの、そこには身寄りのない子供や、家督を継がない貴族の子とかが、生活のための色々な事を学びに集まってくるんだよ」

職業訓練校みたいなものか。

「マティと私は、そこで戦乙女認定されたんだ」

出たよ謎の戦乙女。

「他にも戦乙女っているの?」

「歴代だと、私達入れて7人って聞いてるけど……」

少なっ!、王都の歴史がいかほどか知らないけど、過去たったの7人とか、どれだけ貴重なのかって話だわ。そうか、だからあんなに敬られるのか。

「戦乙女って、どんな基準で選ばれるの?」

「ごめーん、よく知らない」

ケティがアハハと笑う

ケティは初めて会った時と比べると、なんかおバカキャラになってる気がする。

バシッ!

「あだっ」

「なんで貴方が知らないのよ、ケティ」

ケティの頭を後ろから叩いたのは、マティでした。

「戦乙女は、女神の神託で選ばれるんです」

「教会って、男性神を祀ってるんじゃないの?」

「神聖術は、女神の加護ですよ?」

いや、だからそれが謎なんだけど?、教会はチンブラーダ教団が管轄する男性神信仰、女神信仰はこの世界ではある意味異端。なのにその女神の加護である神聖術も教会は管理してる。

そんなワタシの疑問とは裏腹に、その事に関して誰もが疑問に思ってない。

これって、人々に何か刷り込まれてるのかしら?

……男性神が関わってる時点であり得るわ

四属性魔法の精霊の件もそう、世界の思考が調整されて、そう思い込まされている感じがする。

マティがキョトンとしてる。まあ、良いわ本題はそこじゃない。

「ところでマティはさ、マキュロンをどう思ってるの?」

「はい?、なんでそこでアイツが出てくるんですか?」

「マキュロンは、マティの事が好きみたいだったから」

マティの顔がみるみると赤くなっていく

当たりかよ。

「な、あ、え、エム姉!!、あ、アイツは小さい時からいつも私に悪戯ばかりして嫌な事を……」

否定はしないのね、わっかりやすー、それって小学生の思考パターンじゃん

……小学生?ってなんだっけ?

「じゃあ、さっきはマキュロンと2人きりで何を話して来たのよ」

ケティがワタシの隣で腕組んでウンウンと頷いてる。

「そ、それは…その……」

「ははぁん、Hして来たんだ?」

「ち、違います!!、求婚されただけです!、あ」

マティがしまったと、口をつぐんだ。

『えーっ!!』

風呂場に響き渡る皆の声。

恋バナだとは思ったけど、予測は更にナナメ上へ行ってて、ワタシも驚いた。

「おめでとうございます!」

スノウが手を叩いた。

呆けていたルナリアが、その話を聞きつけ這うように湯船から飛び出して来た。

「マティさんが結婚!?」

「ち、違っ!」

「うう、マティがついにお母さんに」

それは気が早いわケティ、って号泣してるし、とにかく鼻をかめ。

「待って!、みんな待って!、返事はしてませんから!!」

『えーっ!!』

「なんでよ、良い話じゃん。まあ相手の見てくれは……アレだけど」

「ハゲでチビだもんね」

アハハと、ワタシとケティが笑いあうと、ケティはマティに後頭部を再び叩かれた。

おやおや?、マティもまんざらじゃないご様子。だったら、ここは真面目に相手をしなければならないわね。

「マティ、前にも言ったけど、自分の幸せを優先して、皆もそうよ、ワタシなんかのために人生を放棄しないで」

「放棄だなんて…そんな事思っていません。ワタシは、エム姉について行くって決めてるんです」

「ワタシは自分が幸せになるなら、平気でアンタ達を捨てるわよ?」

『……それでもです』

「マキュロンにそう言ったの?」

『…いいえ』

「何よ迷ってるんじゃない、薄っぺらい覚悟ね」

「エム、それは言い過ぎだわ、これからの人生を決める大きな転換点なのよ、そんな簡単に選べるわけないでしょ?」

「だから何?、その時々の情勢に流されろってわけ?、馬鹿馬鹿しい。ルナもこんな所にいたら酷い目に遭うばかりで、この先ろくな目にあないわよ?、幸せになりたいなら南方領に帰って、いい男とズコバコすれば良いわ」

「そんな話じゃないでしょ!」

「同じ話よ」

「…ルナさん、良いんです。エム姉の言う通り、私は覚悟ができてません」

マティも覚悟を決めたかしら?

「ワタシは明日、この街を出て王都に行くわ、それまでにどうするか決めて。アンタ達もね」


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