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新たなる旅路?
神のHを否定する?
しおりを挟む
ルナリアを、このHな場所から脱出させた
彼女は気づいていないわ
“こんなのはおかしい”、と言うことに
ワタシは、そのまま黒き者達の相手をしてる
とにかくワタシは、否定しながらもヤられるだけヤられ続けてる
「あ、んあっ、あっ、あっあっ」
人外的なヘンタイHプレイ
人に似た形を成した黒き者が、沼から這い上がり、ワタシと交わり、ワタシの中へと黒い命の液を注ぎ込み、溶けて沼へと戻る。そしてまた別の姿の黒き者がワタシを犯す
こんなのはおかしい
ルナリアもこんな事を一晩中されてたのよね?
絶対におかしい
変
金獅子商会のオジ様とのHは素敵
木こりオジ様との超絶倫Hは、お嫁さんになってもいいと思った
鍛冶ギルドのゲスオジ様の魅了Hも
100歩譲って、鍛冶汚っさんズレイプHも
このおかしなHよりはまだマシ
ワタシはなんでこんなのとHなんかしてしまったのかしら?
ワタシの理想は素敵なオジ様と出会い、一期一会で愛し合い、素敵なHをすること
“考えるな、交われ”
うるさい
“我らを愛せ、我らを救え”
うるさい、うるさい!
“抗うな、交われ”
「やかましいわ!!」
交われ交われと、愛がないのよアンタらのHは!
何が”愛せよ”だ、押しつけんな!
考えろ!ワタシ!、何のために並列思考があるのよ!
……説明が下手なルナリアの今までの振る舞い
まず、この黒き者達の正体は、魔物じゃない
多分
恐らく神の眷属とかそんな類
でもそれは”男性神”の眷属じゃない
”別の神”
それも呪われてる
黒き者達は呪われてる?
誰に呪いをかけられた?
呪いを掛けたのは、”男性神”
この上にあった砦は、この黒き者達を封じ込めるための遺物
なんのために封じ込めた?
敵対する、もしくは囲いたい相手
それは、語るを許されない”神”
どんな神様?
総合判断するに、それは…
“女神”
男性神に、戦い破れ辱められた”女神”
男性神は今や世界の、絶対神
逆らうは、神敵
黒き者達は女神の眷属として、”男性神”によって、ここに封じられていたと仮定する。
”名もなき女神”
この世界には非常に稀有な”女神信仰”があるわ
ルナリアのスガー家、牢屋の看守さん、戦乙女のマティとケティ、そしてたぶん金獅子商会のオジ様もそうじゃないかな?……
あまり表立って活動していないところを見ると、男性神の干渉を避けている?
男性神がその気になれば女神信仰なんて、一掃できそうなものだけど、そうはしていない。
それは恐らく、”神聖術”のおかげ
神聖術は、名もなき女神の加護によるモノ
女神の力は、この世界のバランスの一部
男性神も無下には出来ない
だから、“男性神”は敢えて、女神を滅ぼさない
何故なら、Hができなくなるから
女神は、豊穣と癒しと慈愛、そして色欲の象徴
……どっちもどっちよね、イヤラシイ神様だわ
黒き者達の求めるモノは、慈悲、救い、解放、そんなところよね
じゃあ、なんでワタシ?
君達は、男性神の”選別者”たるワタシにチンP突っ込んで、”助けて欲しい、愛して欲しい” と、意味不明になんで訴えるの?
選別者とは?
すなわち、男性神の供物、なんで供物?
ワタシの予想だと、選別者はなんらかに女神と繋がりがあると見た
……ワタシをこの世界に呼び寄せたのは女神?
でもそれはしっくりこないわね
だってそうしたら、選別者は、みーんな転生者という事にもなりうる
ルナリアも転生者?
…違うと思う
黒き者は語らない、語れない、語ることを許されていない
だから、黒き者はチンPで、Hで訴える………
………
イヤイヤイヤイヤイヤ
無理無理無理無理無理
見た目不気味で、ヤられてる事自体が嫌なのに、”愛してます”とか、アホか
そういった嗜好は、ヘンタイの世界よ
ワタシはひねくれてる?
トンデモナイ!
こんな形で表現するとか、眷属も眷属なら女神も女神
フザケンナ
なんでワタシがこんな奴らとHしなきゃならないのよ
ワタシをなんだと思っていやがりますか!
ワタシは何をトチ狂って、コイツらに股を開いちゃったのかしら
ああ、なんか腹が立ってきたわ
おっとっと、感情コントロール
また暴れられても痛いし困る
でも、状況的には逃げられない
コヤツら、何気に呪縛を掛けて来てます。ワタシを逃さないように
何が”助けてください”よ、まずそのチンPを抜きやがれ、こんチクショウめ
聖女ヒロインなら、涙を流し、その身を捧げ、愛と慈悲で、この黒き者達を解放するのでしょう
アホか聖女じゃないやい、ワタシは性女よ
って、おい!
ワタシは違うわ、クソ食らえ
ああ、目が醒めた、突然に
コイツらとHをしなければいけないと言う、洗脳が解けた
バカらしい
”魔素過給器全力運転”
ワタシの直感が囁いてる、こんな神は認めない、のさばらせておくなと
男性神?女神?
違う、コイツはただのクソゲスい神だわ
滅ぼしてやる
……
ルナリアは竪穴坑まで戻って来た
後ろを振り返ると、エムの喘ぎが微かに聞こえてくる。
「エムさん……」
ルナリアが視線を戻す
すると、その竪穴の底に槍が突き刺さっていた。
「コレはケティさんの槍?」
それを引き抜き上を見上げ、そして螺旋階段を駆け上がる
「凄い」
怠さはあるが身は軽い、エムの身体強化魔法が凄すぎると、ルナリアは実感する。
あっという間に地上へー
外に飛び出すと同時にジャンプした。
その下に夥しい数の魔物、その中に砂糖に群がる蟻のように、2つの集団が見えた。
「なにこれ、グール?」
その集団の中心にいたのは、マティとケティ。なんと2人とも、その魔物達に凌辱されていたのだ。
抑え込まれ、背後から腰を突き上げられて、悶絶しているマティ
立ったまま、前後を挟まれて両穴を挿され喘いでいるケティ
ルナリアは着地すると、怒りの闘気を乗せ、覇気を放った。
グール達を自分に引きつける
あぶれたグールがそれに気づき、ルナリアに向かって凄い勢いで迫って来る、
ルナリアは、槍に雷のエンチャントを乗せ、迫り来る有象無象に向かって、投擲の構え
ギシっと筋肉が引き締まり、3歩踏み込み、槍を放った。
槍が加速して飛ぶ、地面との電磁誘導で、瞬間的に音速を超えー
ドンっ!
という音と共に、グール達が千切れて吹き飛び、槍は地面に刺さると同時に大爆発、周囲のグールを吹き飛ばした。
ルナリアは走り、マティの剣を拾い取ると、再び剣に雷のエンチャント。
「やあああっ!!」
マティの背後に覆いかぶさっていたグールの首を斬り飛ばし、その腹を蹴って、マティから引き剥がした。
彼女の股間からズルっと抜けたグールの禍々しいイチモツから、命の液が周囲に撒き散らされた。
襲い来る他のグールも斬り伏せ、マティを肩に担ぎ、今度はケティの元へ
エムの掛けてくれたブーストの恩恵
アレがなければとてもじゃないが、人1人担いでの戦闘なんてできない
ルナリアのエンチャントと、マティの剣に最初から付与されている神聖術式の相性がいいのか、触れるだけでグールが霧散する
一心不乱にケティを挟んで犯すグール2体の首もはねた、同じ様にそのグールも霧散する。
支えを失い倒れ込むケティを、ルナリアが慌てて抱きしめ、地面に寝かせると、その隣にマティも寝かせた。
2人共、装備をむしり取られ、半裸の状態、股間からは注がれた命の液が止めどなく流れ出ていた。
「悪神め」
その時点で、それらがグールではないとルナリアは結論に至る
「この者達は悪神の寄越した眷属なんだわ」
で、あれば、マティとケティの女神の加護の神聖術は有効だったはず、なのに…
なんでヤられてしまった?
ルナリアがそんな思考をめぐらせていたその時だった。
地面が大きく揺らいだのだ。
地響き、地震、地面が大きく波打つ、立っていられない
「な、なに?なんなの!?」
ルナリアは、マティとケティに神聖術式ヒールの上位版、”ホーリーリカバー”を即座に掛けた。
「ん…」
マティとケティが目を覚ました
「ルナリア…さん?」
「立てますか!」
「…立てると言うか、地面が凄い揺らいでますけど…」
そう言ってマティが周囲を見た
周りのグール達が、地面の揺れに足を取られ、発生した亀裂に落ちて行く
凄まじい揺れ
どドンっ!!
更に大きく揺らぎ、今度は地面が盛り上がり始めた
!?
ルナリアは、咄嗟に神聖術の防御結界を発動させ、球体状の障壁を自分達の周りに張ったのだ
マティがルナリアの術に目を丸くさせ驚いていたが…
次の瞬間
地面が吹き飛んだ、結界ごと吹き飛ばされる3人
『きゃあああああっ!!』
結界の球は3人を乗せたまま、グルグルと回転して上空高く舞い上がり、物理法則にしたがって、今度は落下へと転じ、森の中へと落ちて行く。
『きゃあああああっ!!』
再び悲鳴をあげる3人
そんな中、ルナリアは見た
爆発した地面が、一気に陥没したのを
“ああ、エムさん、一体何をしたの?”
…
時間を少し遡る、”地下黒き沼地”
“なぜだ、なぜこの様なマネをする”
黒き者達の主の声は震えていた
それは、ワタシが黒き者達を血祭りに上げたから
沼に火炎魔法を放った、魔法の青い炎は液体さえも良く燃える、黒き者達の断末魔
沼より這い出て逃げようとする奴をエムシャドウが捕まえて頭を潰してはポイポイと沼に投げ戻しているわ
“なゼだ、なぜダ、ナぜだ!”
「アンタは、ワタシとルナリアを操つり
そこの黒い連中にHさせた。その手段が全くもって気に入らないのよ」
“ソレは我らの意図するところではナイ、ウヌは、我らの呼ビカケに答エ、御心に従い股ヲ開キ……”
「じゃあこれが今のワタシの意志よ、ワタシはアンタの神は認めない」
“ミトメナイ?”
「信じる神様を間違えたわね」
“マチガエタ??”
「アンタ達は愚者よ」
“リカイフノウ、理カイ不能”
「というわけで、消えて」
ワタシはエムシャドウを戻し、台から燃え盛る火の沼を飛び越えて降りたった
“アア、なゼだ、ナぜだ、なぜダ、我ラに慈悲ヲ、我ラに愛ヲ…”
「やり方が良くなかったわね」
両手をかざす
光の魔法と火の魔法
”アトミックブレイク、時限起動モード”
台の上に光球が出現し光り輝く
その周りに無数の火炎の槍が纏っていく
「じゃ、クソ女神にヨロシク」
ワタシはサッと敬礼をして踵を返した
“チガウ、違ウ、違う!!、マテ、待テ!!我ラが、神は…我らガ……神は!”
……
それはもう、いわゆる地下核実験
ヤバイ
マティ達の事考えてなかった。
ワタシは竪穴坑から圧縮空気で一気に地上へ
背後で”アレ”が発破した。
迫る衝撃波が上乗せされ、ワタシは更に打ち上げられた
その急な加速によって、脳への血の流れが止まり、一瞬ブラックアウト
竪穴から弾かれる様に飛び出したワタシは、そのまま森の中へと放物線を描き落下。
木々がクッションになったので転落死は免れた。
ちょっと想定外でした。
ワタシは、全身激痛のあまり、そのまま気を失った。
…
「……エ…ム…さ…ん…エムさ…ん…エムさん!!」
呼びかけの声に、ワタシは目を覚ました、薄ら目を開けると……ルナリア、マティ、ケティがワタシの顔を覗き込んでいた
「…皆んな…無事?」
3人は顔を見合わせため息をつくと、安堵の表情を見せたわ
「お姉さまが無事じゃないです」
「…みんなも、ボロボロじゃない」
「薄汚い魔物達にマワされましたから」
「ワタシもワタシも!」
ケティが笑って手を挙げた。
2人共、何をそんな明るいのよ?、ヤラたんでしょ?、マワされたんでしょ?、おかしいでしょ!?
ワタシが目を見開き、困惑げな顔をしていると、マティがワタシの頬を触って来たわ
「お姉さまの苦しみに比べたら、雑作もありませんよ」
「マティ……」
「それに、お姉さまとのHの方が断然気持ちよかったしね」
あどけなく笑うケティ
比べてもらっても困るし、この間まで男も知らない純潔の乙女だったのに、すっかりアバズレ化してる。
ワタシのせいよね
ワタシは両手で顔を覆ったわ
胸に込み上げる思い、思わず泣いてしまった。
「ワタシ、また仲間を巻き込んでしまった、ゴメンなさいマティ、ごめんなさいケティ、ごめんなさい、ごめんなさい……」
ワンワンと泣くワタシに、マティとケティがオロオロしてる
「もう、ケティのバカ!、空気読みなさいよ!」
マティはケティの頭を思いっきり叩いた
「ご、ごめんなさい」
マティとケティがワタシを抱きしめてくれた。
ああ、安らぐ
ああ…
ワタシは疲れ果て、まどろみに沈んだ
…
彼女は気づいていないわ
“こんなのはおかしい”、と言うことに
ワタシは、そのまま黒き者達の相手をしてる
とにかくワタシは、否定しながらもヤられるだけヤられ続けてる
「あ、んあっ、あっ、あっあっ」
人外的なヘンタイHプレイ
人に似た形を成した黒き者が、沼から這い上がり、ワタシと交わり、ワタシの中へと黒い命の液を注ぎ込み、溶けて沼へと戻る。そしてまた別の姿の黒き者がワタシを犯す
こんなのはおかしい
ルナリアもこんな事を一晩中されてたのよね?
絶対におかしい
変
金獅子商会のオジ様とのHは素敵
木こりオジ様との超絶倫Hは、お嫁さんになってもいいと思った
鍛冶ギルドのゲスオジ様の魅了Hも
100歩譲って、鍛冶汚っさんズレイプHも
このおかしなHよりはまだマシ
ワタシはなんでこんなのとHなんかしてしまったのかしら?
ワタシの理想は素敵なオジ様と出会い、一期一会で愛し合い、素敵なHをすること
“考えるな、交われ”
うるさい
“我らを愛せ、我らを救え”
うるさい、うるさい!
“抗うな、交われ”
「やかましいわ!!」
交われ交われと、愛がないのよアンタらのHは!
何が”愛せよ”だ、押しつけんな!
考えろ!ワタシ!、何のために並列思考があるのよ!
……説明が下手なルナリアの今までの振る舞い
まず、この黒き者達の正体は、魔物じゃない
多分
恐らく神の眷属とかそんな類
でもそれは”男性神”の眷属じゃない
”別の神”
それも呪われてる
黒き者達は呪われてる?
誰に呪いをかけられた?
呪いを掛けたのは、”男性神”
この上にあった砦は、この黒き者達を封じ込めるための遺物
なんのために封じ込めた?
敵対する、もしくは囲いたい相手
それは、語るを許されない”神”
どんな神様?
総合判断するに、それは…
“女神”
男性神に、戦い破れ辱められた”女神”
男性神は今や世界の、絶対神
逆らうは、神敵
黒き者達は女神の眷属として、”男性神”によって、ここに封じられていたと仮定する。
”名もなき女神”
この世界には非常に稀有な”女神信仰”があるわ
ルナリアのスガー家、牢屋の看守さん、戦乙女のマティとケティ、そしてたぶん金獅子商会のオジ様もそうじゃないかな?……
あまり表立って活動していないところを見ると、男性神の干渉を避けている?
男性神がその気になれば女神信仰なんて、一掃できそうなものだけど、そうはしていない。
それは恐らく、”神聖術”のおかげ
神聖術は、名もなき女神の加護によるモノ
女神の力は、この世界のバランスの一部
男性神も無下には出来ない
だから、“男性神”は敢えて、女神を滅ぼさない
何故なら、Hができなくなるから
女神は、豊穣と癒しと慈愛、そして色欲の象徴
……どっちもどっちよね、イヤラシイ神様だわ
黒き者達の求めるモノは、慈悲、救い、解放、そんなところよね
じゃあ、なんでワタシ?
君達は、男性神の”選別者”たるワタシにチンP突っ込んで、”助けて欲しい、愛して欲しい” と、意味不明になんで訴えるの?
選別者とは?
すなわち、男性神の供物、なんで供物?
ワタシの予想だと、選別者はなんらかに女神と繋がりがあると見た
……ワタシをこの世界に呼び寄せたのは女神?
でもそれはしっくりこないわね
だってそうしたら、選別者は、みーんな転生者という事にもなりうる
ルナリアも転生者?
…違うと思う
黒き者は語らない、語れない、語ることを許されていない
だから、黒き者はチンPで、Hで訴える………
………
イヤイヤイヤイヤイヤ
無理無理無理無理無理
見た目不気味で、ヤられてる事自体が嫌なのに、”愛してます”とか、アホか
そういった嗜好は、ヘンタイの世界よ
ワタシはひねくれてる?
トンデモナイ!
こんな形で表現するとか、眷属も眷属なら女神も女神
フザケンナ
なんでワタシがこんな奴らとHしなきゃならないのよ
ワタシをなんだと思っていやがりますか!
ワタシは何をトチ狂って、コイツらに股を開いちゃったのかしら
ああ、なんか腹が立ってきたわ
おっとっと、感情コントロール
また暴れられても痛いし困る
でも、状況的には逃げられない
コヤツら、何気に呪縛を掛けて来てます。ワタシを逃さないように
何が”助けてください”よ、まずそのチンPを抜きやがれ、こんチクショウめ
聖女ヒロインなら、涙を流し、その身を捧げ、愛と慈悲で、この黒き者達を解放するのでしょう
アホか聖女じゃないやい、ワタシは性女よ
って、おい!
ワタシは違うわ、クソ食らえ
ああ、目が醒めた、突然に
コイツらとHをしなければいけないと言う、洗脳が解けた
バカらしい
”魔素過給器全力運転”
ワタシの直感が囁いてる、こんな神は認めない、のさばらせておくなと
男性神?女神?
違う、コイツはただのクソゲスい神だわ
滅ぼしてやる
……
ルナリアは竪穴坑まで戻って来た
後ろを振り返ると、エムの喘ぎが微かに聞こえてくる。
「エムさん……」
ルナリアが視線を戻す
すると、その竪穴の底に槍が突き刺さっていた。
「コレはケティさんの槍?」
それを引き抜き上を見上げ、そして螺旋階段を駆け上がる
「凄い」
怠さはあるが身は軽い、エムの身体強化魔法が凄すぎると、ルナリアは実感する。
あっという間に地上へー
外に飛び出すと同時にジャンプした。
その下に夥しい数の魔物、その中に砂糖に群がる蟻のように、2つの集団が見えた。
「なにこれ、グール?」
その集団の中心にいたのは、マティとケティ。なんと2人とも、その魔物達に凌辱されていたのだ。
抑え込まれ、背後から腰を突き上げられて、悶絶しているマティ
立ったまま、前後を挟まれて両穴を挿され喘いでいるケティ
ルナリアは着地すると、怒りの闘気を乗せ、覇気を放った。
グール達を自分に引きつける
あぶれたグールがそれに気づき、ルナリアに向かって凄い勢いで迫って来る、
ルナリアは、槍に雷のエンチャントを乗せ、迫り来る有象無象に向かって、投擲の構え
ギシっと筋肉が引き締まり、3歩踏み込み、槍を放った。
槍が加速して飛ぶ、地面との電磁誘導で、瞬間的に音速を超えー
ドンっ!
という音と共に、グール達が千切れて吹き飛び、槍は地面に刺さると同時に大爆発、周囲のグールを吹き飛ばした。
ルナリアは走り、マティの剣を拾い取ると、再び剣に雷のエンチャント。
「やあああっ!!」
マティの背後に覆いかぶさっていたグールの首を斬り飛ばし、その腹を蹴って、マティから引き剥がした。
彼女の股間からズルっと抜けたグールの禍々しいイチモツから、命の液が周囲に撒き散らされた。
襲い来る他のグールも斬り伏せ、マティを肩に担ぎ、今度はケティの元へ
エムの掛けてくれたブーストの恩恵
アレがなければとてもじゃないが、人1人担いでの戦闘なんてできない
ルナリアのエンチャントと、マティの剣に最初から付与されている神聖術式の相性がいいのか、触れるだけでグールが霧散する
一心不乱にケティを挟んで犯すグール2体の首もはねた、同じ様にそのグールも霧散する。
支えを失い倒れ込むケティを、ルナリアが慌てて抱きしめ、地面に寝かせると、その隣にマティも寝かせた。
2人共、装備をむしり取られ、半裸の状態、股間からは注がれた命の液が止めどなく流れ出ていた。
「悪神め」
その時点で、それらがグールではないとルナリアは結論に至る
「この者達は悪神の寄越した眷属なんだわ」
で、あれば、マティとケティの女神の加護の神聖術は有効だったはず、なのに…
なんでヤられてしまった?
ルナリアがそんな思考をめぐらせていたその時だった。
地面が大きく揺らいだのだ。
地響き、地震、地面が大きく波打つ、立っていられない
「な、なに?なんなの!?」
ルナリアは、マティとケティに神聖術式ヒールの上位版、”ホーリーリカバー”を即座に掛けた。
「ん…」
マティとケティが目を覚ました
「ルナリア…さん?」
「立てますか!」
「…立てると言うか、地面が凄い揺らいでますけど…」
そう言ってマティが周囲を見た
周りのグール達が、地面の揺れに足を取られ、発生した亀裂に落ちて行く
凄まじい揺れ
どドンっ!!
更に大きく揺らぎ、今度は地面が盛り上がり始めた
!?
ルナリアは、咄嗟に神聖術の防御結界を発動させ、球体状の障壁を自分達の周りに張ったのだ
マティがルナリアの術に目を丸くさせ驚いていたが…
次の瞬間
地面が吹き飛んだ、結界ごと吹き飛ばされる3人
『きゃあああああっ!!』
結界の球は3人を乗せたまま、グルグルと回転して上空高く舞い上がり、物理法則にしたがって、今度は落下へと転じ、森の中へと落ちて行く。
『きゃあああああっ!!』
再び悲鳴をあげる3人
そんな中、ルナリアは見た
爆発した地面が、一気に陥没したのを
“ああ、エムさん、一体何をしたの?”
…
時間を少し遡る、”地下黒き沼地”
“なぜだ、なぜこの様なマネをする”
黒き者達の主の声は震えていた
それは、ワタシが黒き者達を血祭りに上げたから
沼に火炎魔法を放った、魔法の青い炎は液体さえも良く燃える、黒き者達の断末魔
沼より這い出て逃げようとする奴をエムシャドウが捕まえて頭を潰してはポイポイと沼に投げ戻しているわ
“なゼだ、なぜダ、ナぜだ!”
「アンタは、ワタシとルナリアを操つり
そこの黒い連中にHさせた。その手段が全くもって気に入らないのよ」
“ソレは我らの意図するところではナイ、ウヌは、我らの呼ビカケに答エ、御心に従い股ヲ開キ……”
「じゃあこれが今のワタシの意志よ、ワタシはアンタの神は認めない」
“ミトメナイ?”
「信じる神様を間違えたわね」
“マチガエタ??”
「アンタ達は愚者よ」
“リカイフノウ、理カイ不能”
「というわけで、消えて」
ワタシはエムシャドウを戻し、台から燃え盛る火の沼を飛び越えて降りたった
“アア、なゼだ、ナぜだ、なぜダ、我ラに慈悲ヲ、我ラに愛ヲ…”
「やり方が良くなかったわね」
両手をかざす
光の魔法と火の魔法
”アトミックブレイク、時限起動モード”
台の上に光球が出現し光り輝く
その周りに無数の火炎の槍が纏っていく
「じゃ、クソ女神にヨロシク」
ワタシはサッと敬礼をして踵を返した
“チガウ、違ウ、違う!!、マテ、待テ!!我ラが、神は…我らガ……神は!”
……
それはもう、いわゆる地下核実験
ヤバイ
マティ達の事考えてなかった。
ワタシは竪穴坑から圧縮空気で一気に地上へ
背後で”アレ”が発破した。
迫る衝撃波が上乗せされ、ワタシは更に打ち上げられた
その急な加速によって、脳への血の流れが止まり、一瞬ブラックアウト
竪穴から弾かれる様に飛び出したワタシは、そのまま森の中へと放物線を描き落下。
木々がクッションになったので転落死は免れた。
ちょっと想定外でした。
ワタシは、全身激痛のあまり、そのまま気を失った。
…
「……エ…ム…さ…ん…エムさ…ん…エムさん!!」
呼びかけの声に、ワタシは目を覚ました、薄ら目を開けると……ルナリア、マティ、ケティがワタシの顔を覗き込んでいた
「…皆んな…無事?」
3人は顔を見合わせため息をつくと、安堵の表情を見せたわ
「お姉さまが無事じゃないです」
「…みんなも、ボロボロじゃない」
「薄汚い魔物達にマワされましたから」
「ワタシもワタシも!」
ケティが笑って手を挙げた。
2人共、何をそんな明るいのよ?、ヤラたんでしょ?、マワされたんでしょ?、おかしいでしょ!?
ワタシが目を見開き、困惑げな顔をしていると、マティがワタシの頬を触って来たわ
「お姉さまの苦しみに比べたら、雑作もありませんよ」
「マティ……」
「それに、お姉さまとのHの方が断然気持ちよかったしね」
あどけなく笑うケティ
比べてもらっても困るし、この間まで男も知らない純潔の乙女だったのに、すっかりアバズレ化してる。
ワタシのせいよね
ワタシは両手で顔を覆ったわ
胸に込み上げる思い、思わず泣いてしまった。
「ワタシ、また仲間を巻き込んでしまった、ゴメンなさいマティ、ごめんなさいケティ、ごめんなさい、ごめんなさい……」
ワンワンと泣くワタシに、マティとケティがオロオロしてる
「もう、ケティのバカ!、空気読みなさいよ!」
マティはケティの頭を思いっきり叩いた
「ご、ごめんなさい」
マティとケティがワタシを抱きしめてくれた。
ああ、安らぐ
ああ…
ワタシは疲れ果て、まどろみに沈んだ
…
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