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第二章
2-13 ★
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「嘉平殿、村長の嘉平殿はいらっしゃるか。」
屋敷の敷居を跨ぐと風野が声を張り上げた。屋敷の中には明かりは無い。ほぼ真っ暗な土間に立つと何処からか低い男の声が聞こえてきた。誰かが観世音菩薩にお縋りしているのだろうか。観世音菩薩の名を何度も何度も繰り返して唱え続けている。風野の声に気づいてか、その声が止み手前の部屋の戸が音もなく開く。ふわっと小さな光が漏れ、嘉平が中から姿を現した。
「嘉平殿、本日はお招きありがとう存じます。此方が…ぁ、名乗ってはいけないのでしたっけ。」
「ようこそお越しくださいました。左様、名乗っていただきましても耳には入れません。」
「嘉平殿、観世音菩薩像はどちらで拝ませていただけるのでしょうか。此方の…えぇっと…そうですね…貴人と言えば宜しいか?…が、早く霊験灼かな観世音菩薩像を拝ませていただきたいとお待ちかねなのじゃ。」
「左様にございますか。では他の方々はもう堂の中に入られましたので早速参りましょう。そちらの松明はお預かり致しましょう。さぁ、さぁ、ご持参いただいた頭巾をお付けください。決して他の方々には顔を見られないようにご注意下さいよ。」
庭に置かれていた炮烙の炎は既に消え、堂の前の一対の松明がまだ辛うじて燃え残っていた。嘉平と一行は持つ所も少なくなってきた松明を頼りに歩みを進めてゆく。
堂の裏手から覗き見ていたお八重は庭の方から聞えてきた話し声に驚いて息をつめた。大人の男二人と…少年であろうか、それとも女か、はっきりしない少し高い声が一人、そして嘉平の声だ。その中の一人の男が声を弾ませ嬉々として話をしている。お八重は一旦壁板から離れて聞き耳を立てた。
「嘉平殿、今夜はお招きいただき誠に忝い。ご存じの通り、余は少し前まで御仏に仕える身であったゆえ、観世音菩薩像とあらば是非とも一度拝ませていただきたい。この巡りあわせも御仏の御導きに拠るものであろう。誠に有難い事だ。」
嘉平は薄く笑いながら頭を下げて愛想を振りまいた。そして心の中で呟く。
この三人には何か手違いがあったのではないか…先程から鈴虫の事を木彫りの仏像だと思っているのだろうか。それとも建前として敢えてそう言っているのだろうか…と。
「…しかしながら何故に日没後なのじゃ?日の下での方が細部まで良く見えるだろう?もしかして特別な何かがあるのか?この甘く芳しい匂いは上等な香でも焚いているのか?いや違う、花の香りだろう、一体何なのだ?何だか…おかしい…」
「そう言えば…何でしょう…これは…とても良い香り…そ、そして…何とも…」
「其方もそう思うか。まさか…嘉平よ、御仏と偽った妖ではあるまいな。妖とあらば成敗してくれようぞ!」
「とっ、とんでも御座いません!成敗などと物騒な!本物の観世音菩薩様が降臨している為、辺りが補陀洛浄土と化しているのです。この芳香は天上世界の香りに御座います。」
「…誠か?偽りは無いと誓えるのじゃな。」
嘉平はこの場で一から説明して誤解を解くべきか悶々と考えた。正直に言って、あまり余計なことは話したくない。しかし、この貴人と呼ばれた男の正体は分かっているので無下にすることも出来ないのである。結局、嘉平は張り付いた笑顔で適当にはぐらかしながら三人を堂の前まで導いた。
一方、慈照と弦次郎の両人はこの屋敷の敷地に入った辺りから妙な感覚に苛まれていた。次第に鼓動が速まるような、何となく落ち着かないような感じがするのである。しかもその感覚は堂に近付くにつれて顕著になって来た。
始めは夜の闇を歩く緊張からくるものなのだろうかと思っていたが、どうやら精神的なものではなく肉体的な部分に関係しているようなのだ。これから御仏の前に詣でるという厳かな気持ちであるべき時に、何故か臍の下の物が熱を帯びて疼くのもおかしい事。はたして、場にそぐわない感覚をどう解釈してよいのだろうか。誠の御仏ならばこのような事があるのだろうかと、否が応でも些かの疑念が湧いてくる。
「母様、三名様、お越しになられました。」
キンッ…と、錠前を開ける音が夜に響く。
「ようこそお越しくださいました。」
お妙が戸を開けた。
嘉平は先の五人と同じように、戸が開くと同時に背中を押すようにして中へと押し込めた。そしてすかさず施錠する。少々乱暴なやり方であるが自分が巻き込まれないようにするにはこうするしかないのだ。中から戸に縋って叫ぶ声がする。しかし、嘉平は振り返りもせずに足早に母屋へと戻り、僅かな明かりを灯し観世音菩薩の掛け軸を前に祈った。もう、嘉平にはそれしか出来る事が無いのだ。
「何だ!?如何したと言うのだ。嘉平、嘉平よ、開けよ!」
呼べど、叫べど返事は無い。諦めてここで一夜を過ごさねばならいのか。騙し討ちにでもあったのか、それともそれ程までに厳重に守られた秘仏がここには在るのか。
三人は策を探すべく、振り返り堂の中を見渡した。行燈の明かりで見える範囲には仏像らしき物など何処にも無い。そこには自分達と同じように頭巾で顔を隠した男達が散らばるように座り込んでいる。手前に視線を落とすと、目の前にはお妙であろう老婆が文机を前にして座っていた。その背には一枚の衝立があり、その奥から異様な音が聞こえてくる。やはり化け物でもいるのだろうかと風野と弦次郎が身構えて目を凝らすが、陰になってはっきりとは分からなかった。
「ご到着の皆さま、ようこそ南海補堕洛浄土へいらっしゃいました。こちらに御名前と血判を頂戴しましたら、後は存分に観世音菩薩様をご堪能いただけます。さぁ、筆をお取り下さいませ。」
お妙は白髪頭を下げて恭しく筆を差し出している。その目前の文机の上には文字が書き込まれた晒布が広げられていた。
「さぁ、お読みいただいたら此方に御名前を。先にいらっしゃった皆様はまだ一周目の途中です。ちょっとお休みになられているところでしたので間に合いましたね。」
三人は各々の体の事情は隠しつつ、文机の前にしゃがみ込んで書かれている文言を読み上げた。
「…何々、左様なことがあったのか?そんな報告は受けておらんが…崩壊した場所へ行って被害を確認するべきだな。お主、明日の一番にでも川沿いの状況を確認してきては貰えまいか。」
「畏まりました。早急に手を打つ所存に御座います。」
「かざ…いや、お主はどの程度の凶作であったか村人に聞き取りをし、餓死した者は無いか調べ上げよ。」
「御意。」
「酒…米の備蓄…夜具…絹の衣装…はて…?何だこれは?…なんて贅沢な物を!…何だこれは…お妙、答えよ。」
お妙は口を閉ざしたまま、すっと視線を外した。
説明不要。全ては時間の問題で、答える必要など無い。この甘い香りが体中に巡り、まともな判断が出来なくなるまで待てば良いだけだ。話し声が静まると衝立の後の音が際立つ。そろそろ鈴虫の出番だろうか。否、その前にこの御一行様からも何か良い物を貢いでもらおうじゃないか。急にお妙は愛想の良い笑顔を作って突拍子もない事を言い出した。
「あぁ!そう言えば…この堂には囲炉裏が御座いません。観音様は温まる物を何も持っておりませんので、このまま冬を迎えれば観音様が霜焼けになってしまいます。…御三方、行火か火鉢を冬までにご用意願えませんか。もちろん、両方お供え頂ければ功徳も倍増するやも知れません。いかがでしょう、書き加えても宜しいでしょうか。」
三人とも事態を全く理解出来ないでいる。体の変調と言い、書かれた文言の内容と言い、お妙の要求と言い、到底理解出来るものではない。戸惑う三人を尻目にお妙は言葉を続けた。
「それでは…この文言をお認めにならないのであれば、他の皆様がお楽しみになられている様子を眺めながらこのまま一晩お過ごし下さい。どんな事情が有ろうとも、血判を頂く迄は決して観世音菩薩様に触れる事は許されません。ちなみに夜が明けるまで鍵を開けに来る者はおりませんので悪しからず。」
きっぱりと言い放ちお妙は立ち上がると、衝立の裏側が見える位置の壁際に座りなおした。お妙の見詰めるその先に何かが在るのではないか。三人は恐る恐る衝立の後ろ側を覗き込んだ。
屋敷の敷居を跨ぐと風野が声を張り上げた。屋敷の中には明かりは無い。ほぼ真っ暗な土間に立つと何処からか低い男の声が聞こえてきた。誰かが観世音菩薩にお縋りしているのだろうか。観世音菩薩の名を何度も何度も繰り返して唱え続けている。風野の声に気づいてか、その声が止み手前の部屋の戸が音もなく開く。ふわっと小さな光が漏れ、嘉平が中から姿を現した。
「嘉平殿、本日はお招きありがとう存じます。此方が…ぁ、名乗ってはいけないのでしたっけ。」
「ようこそお越しくださいました。左様、名乗っていただきましても耳には入れません。」
「嘉平殿、観世音菩薩像はどちらで拝ませていただけるのでしょうか。此方の…えぇっと…そうですね…貴人と言えば宜しいか?…が、早く霊験灼かな観世音菩薩像を拝ませていただきたいとお待ちかねなのじゃ。」
「左様にございますか。では他の方々はもう堂の中に入られましたので早速参りましょう。そちらの松明はお預かり致しましょう。さぁ、さぁ、ご持参いただいた頭巾をお付けください。決して他の方々には顔を見られないようにご注意下さいよ。」
庭に置かれていた炮烙の炎は既に消え、堂の前の一対の松明がまだ辛うじて燃え残っていた。嘉平と一行は持つ所も少なくなってきた松明を頼りに歩みを進めてゆく。
堂の裏手から覗き見ていたお八重は庭の方から聞えてきた話し声に驚いて息をつめた。大人の男二人と…少年であろうか、それとも女か、はっきりしない少し高い声が一人、そして嘉平の声だ。その中の一人の男が声を弾ませ嬉々として話をしている。お八重は一旦壁板から離れて聞き耳を立てた。
「嘉平殿、今夜はお招きいただき誠に忝い。ご存じの通り、余は少し前まで御仏に仕える身であったゆえ、観世音菩薩像とあらば是非とも一度拝ませていただきたい。この巡りあわせも御仏の御導きに拠るものであろう。誠に有難い事だ。」
嘉平は薄く笑いながら頭を下げて愛想を振りまいた。そして心の中で呟く。
この三人には何か手違いがあったのではないか…先程から鈴虫の事を木彫りの仏像だと思っているのだろうか。それとも建前として敢えてそう言っているのだろうか…と。
「…しかしながら何故に日没後なのじゃ?日の下での方が細部まで良く見えるだろう?もしかして特別な何かがあるのか?この甘く芳しい匂いは上等な香でも焚いているのか?いや違う、花の香りだろう、一体何なのだ?何だか…おかしい…」
「そう言えば…何でしょう…これは…とても良い香り…そ、そして…何とも…」
「其方もそう思うか。まさか…嘉平よ、御仏と偽った妖ではあるまいな。妖とあらば成敗してくれようぞ!」
「とっ、とんでも御座いません!成敗などと物騒な!本物の観世音菩薩様が降臨している為、辺りが補陀洛浄土と化しているのです。この芳香は天上世界の香りに御座います。」
「…誠か?偽りは無いと誓えるのじゃな。」
嘉平はこの場で一から説明して誤解を解くべきか悶々と考えた。正直に言って、あまり余計なことは話したくない。しかし、この貴人と呼ばれた男の正体は分かっているので無下にすることも出来ないのである。結局、嘉平は張り付いた笑顔で適当にはぐらかしながら三人を堂の前まで導いた。
一方、慈照と弦次郎の両人はこの屋敷の敷地に入った辺りから妙な感覚に苛まれていた。次第に鼓動が速まるような、何となく落ち着かないような感じがするのである。しかもその感覚は堂に近付くにつれて顕著になって来た。
始めは夜の闇を歩く緊張からくるものなのだろうかと思っていたが、どうやら精神的なものではなく肉体的な部分に関係しているようなのだ。これから御仏の前に詣でるという厳かな気持ちであるべき時に、何故か臍の下の物が熱を帯びて疼くのもおかしい事。はたして、場にそぐわない感覚をどう解釈してよいのだろうか。誠の御仏ならばこのような事があるのだろうかと、否が応でも些かの疑念が湧いてくる。
「母様、三名様、お越しになられました。」
キンッ…と、錠前を開ける音が夜に響く。
「ようこそお越しくださいました。」
お妙が戸を開けた。
嘉平は先の五人と同じように、戸が開くと同時に背中を押すようにして中へと押し込めた。そしてすかさず施錠する。少々乱暴なやり方であるが自分が巻き込まれないようにするにはこうするしかないのだ。中から戸に縋って叫ぶ声がする。しかし、嘉平は振り返りもせずに足早に母屋へと戻り、僅かな明かりを灯し観世音菩薩の掛け軸を前に祈った。もう、嘉平にはそれしか出来る事が無いのだ。
「何だ!?如何したと言うのだ。嘉平、嘉平よ、開けよ!」
呼べど、叫べど返事は無い。諦めてここで一夜を過ごさねばならいのか。騙し討ちにでもあったのか、それともそれ程までに厳重に守られた秘仏がここには在るのか。
三人は策を探すべく、振り返り堂の中を見渡した。行燈の明かりで見える範囲には仏像らしき物など何処にも無い。そこには自分達と同じように頭巾で顔を隠した男達が散らばるように座り込んでいる。手前に視線を落とすと、目の前にはお妙であろう老婆が文机を前にして座っていた。その背には一枚の衝立があり、その奥から異様な音が聞こえてくる。やはり化け物でもいるのだろうかと風野と弦次郎が身構えて目を凝らすが、陰になってはっきりとは分からなかった。
「ご到着の皆さま、ようこそ南海補堕洛浄土へいらっしゃいました。こちらに御名前と血判を頂戴しましたら、後は存分に観世音菩薩様をご堪能いただけます。さぁ、筆をお取り下さいませ。」
お妙は白髪頭を下げて恭しく筆を差し出している。その目前の文机の上には文字が書き込まれた晒布が広げられていた。
「さぁ、お読みいただいたら此方に御名前を。先にいらっしゃった皆様はまだ一周目の途中です。ちょっとお休みになられているところでしたので間に合いましたね。」
三人は各々の体の事情は隠しつつ、文机の前にしゃがみ込んで書かれている文言を読み上げた。
「…何々、左様なことがあったのか?そんな報告は受けておらんが…崩壊した場所へ行って被害を確認するべきだな。お主、明日の一番にでも川沿いの状況を確認してきては貰えまいか。」
「畏まりました。早急に手を打つ所存に御座います。」
「かざ…いや、お主はどの程度の凶作であったか村人に聞き取りをし、餓死した者は無いか調べ上げよ。」
「御意。」
「酒…米の備蓄…夜具…絹の衣装…はて…?何だこれは?…なんて贅沢な物を!…何だこれは…お妙、答えよ。」
お妙は口を閉ざしたまま、すっと視線を外した。
説明不要。全ては時間の問題で、答える必要など無い。この甘い香りが体中に巡り、まともな判断が出来なくなるまで待てば良いだけだ。話し声が静まると衝立の後の音が際立つ。そろそろ鈴虫の出番だろうか。否、その前にこの御一行様からも何か良い物を貢いでもらおうじゃないか。急にお妙は愛想の良い笑顔を作って突拍子もない事を言い出した。
「あぁ!そう言えば…この堂には囲炉裏が御座いません。観音様は温まる物を何も持っておりませんので、このまま冬を迎えれば観音様が霜焼けになってしまいます。…御三方、行火か火鉢を冬までにご用意願えませんか。もちろん、両方お供え頂ければ功徳も倍増するやも知れません。いかがでしょう、書き加えても宜しいでしょうか。」
三人とも事態を全く理解出来ないでいる。体の変調と言い、書かれた文言の内容と言い、お妙の要求と言い、到底理解出来るものではない。戸惑う三人を尻目にお妙は言葉を続けた。
「それでは…この文言をお認めにならないのであれば、他の皆様がお楽しみになられている様子を眺めながらこのまま一晩お過ごし下さい。どんな事情が有ろうとも、血判を頂く迄は決して観世音菩薩様に触れる事は許されません。ちなみに夜が明けるまで鍵を開けに来る者はおりませんので悪しからず。」
きっぱりと言い放ちお妙は立ち上がると、衝立の裏側が見える位置の壁際に座りなおした。お妙の見詰めるその先に何かが在るのではないか。三人は恐る恐る衝立の後ろ側を覗き込んだ。
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