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精霊の国
閑話 前編
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国王とは...
最低なヤツ。
国王との関係は...
最悪。
血縁関係はある...?
ある...一応。
あなたから見て国王とは...?
超絶自己中、最低最悪屑男で、女好きの嫌な奴。
シリアーネは国王が初めから大嫌いだった。
そして、自分に流れるその血も同じように嫌っていた。
シリアーネは今の国王と異母兄妹になる。
シリアーネの母の実家は男爵の地位を持っていたが、その暮らしは平民と同じくらいだった。
しかし、その事に文句を言わずシリアーネの母は侍女として王宮に働きに来た。見目が良かったため、国王に手を出されたのである。
出された結果、できた子供がシリアーネである。
シリアーネができた時、彼女は絶望した。
彼女には恋人がいたのだ。
その事を誰にも言えずに、侍女を辞め、身を隠すかのように地方へと移った。
国王はそのことに対して何も思わず、ただ手を出した娘がひとり居なくなったな...くらいしか感じていなかった。
だが、恋人は違ったようで、王都での仕事を辞め、シリアーネの母を探し続けた。
ある町のハズレにぽつんと立つ家を見つけた。
誰かいるのか?と恋人は町の人に聞いた。
街の人いわく、とても綺麗な女の人とその女の人に似た女の子が住んでいるらしい。
恋人は、まさかな...、と思いつつもその家へと向かう。
家にいたのは、自分の愛しい人だった。
恋人は出会えたことを喜んでいたが、彼女は違った。
青ざめた顔で怯えていたのだ。
何故そんな顔をしたのか聞くと、王宮であったとこを話してくれた。
恋人は、自分の愛しい人に手を出した国王に対して恨みを抱いた。
だが、シリアーネに対して、恨みを抱くことが出来なかった。
愛しい人の子供...それだけで愛することが出来たのだ。
恋人はそのまま街に住み着き、シリアーネの母とシリアーネの3人で仲良く暮らしていた。
しかし、その幸せは長くは続かなかった。
流行病である。
流行病により、王家の人間は時期国王だけとなった。
その時期国王も病に倒れていた。
そんな時、誰王宮に知らせが届いた。
ある町に紫の瞳を持つ娘がいると。
王宮は急いでその子供を連れて帰ろうとする。当然、その両親は猛反対した。
自分達の大事な子を誰が渡したいものか!
だが、その両親はあっけなく死んだ。がけ崩れの下敷きになって。
そのまま、引き取られるようにシリアーネは王宮へ来た。
彼女には強い魔力と、精霊使いの素質があった。
いざという時のために、シリアーネに帝王学を学ばせた。
しかし、そのいざと言う時は来なかった。
時期国王が、回復したのである。
治したのは銀の髪を持つ公爵家の一人娘、ウォルティアだとシリアーネは風の噂で聞いた。
治ったということを聞いてもシリアーネは
へぇー、そうなの、良かったね
で終わった。
当たり前だ、王宮の人間の心配をしても自分の父と母は帰ってこない。
シリアーネの両親はがけ崩れの下敷きになって死んだのではない。
殺されたのだ、王宮の人間に。
彼女は王宮の人間というものが嫌いになった。
そして、その王宮が守ろうとする紫の瞳を持つ人間の血も。
最低なヤツ。
国王との関係は...
最悪。
血縁関係はある...?
ある...一応。
あなたから見て国王とは...?
超絶自己中、最低最悪屑男で、女好きの嫌な奴。
シリアーネは国王が初めから大嫌いだった。
そして、自分に流れるその血も同じように嫌っていた。
シリアーネは今の国王と異母兄妹になる。
シリアーネの母の実家は男爵の地位を持っていたが、その暮らしは平民と同じくらいだった。
しかし、その事に文句を言わずシリアーネの母は侍女として王宮に働きに来た。見目が良かったため、国王に手を出されたのである。
出された結果、できた子供がシリアーネである。
シリアーネができた時、彼女は絶望した。
彼女には恋人がいたのだ。
その事を誰にも言えずに、侍女を辞め、身を隠すかのように地方へと移った。
国王はそのことに対して何も思わず、ただ手を出した娘がひとり居なくなったな...くらいしか感じていなかった。
だが、恋人は違ったようで、王都での仕事を辞め、シリアーネの母を探し続けた。
ある町のハズレにぽつんと立つ家を見つけた。
誰かいるのか?と恋人は町の人に聞いた。
街の人いわく、とても綺麗な女の人とその女の人に似た女の子が住んでいるらしい。
恋人は、まさかな...、と思いつつもその家へと向かう。
家にいたのは、自分の愛しい人だった。
恋人は出会えたことを喜んでいたが、彼女は違った。
青ざめた顔で怯えていたのだ。
何故そんな顔をしたのか聞くと、王宮であったとこを話してくれた。
恋人は、自分の愛しい人に手を出した国王に対して恨みを抱いた。
だが、シリアーネに対して、恨みを抱くことが出来なかった。
愛しい人の子供...それだけで愛することが出来たのだ。
恋人はそのまま街に住み着き、シリアーネの母とシリアーネの3人で仲良く暮らしていた。
しかし、その幸せは長くは続かなかった。
流行病である。
流行病により、王家の人間は時期国王だけとなった。
その時期国王も病に倒れていた。
そんな時、誰王宮に知らせが届いた。
ある町に紫の瞳を持つ娘がいると。
王宮は急いでその子供を連れて帰ろうとする。当然、その両親は猛反対した。
自分達の大事な子を誰が渡したいものか!
だが、その両親はあっけなく死んだ。がけ崩れの下敷きになって。
そのまま、引き取られるようにシリアーネは王宮へ来た。
彼女には強い魔力と、精霊使いの素質があった。
いざという時のために、シリアーネに帝王学を学ばせた。
しかし、そのいざと言う時は来なかった。
時期国王が、回復したのである。
治したのは銀の髪を持つ公爵家の一人娘、ウォルティアだとシリアーネは風の噂で聞いた。
治ったということを聞いてもシリアーネは
へぇー、そうなの、良かったね
で終わった。
当たり前だ、王宮の人間の心配をしても自分の父と母は帰ってこない。
シリアーネの両親はがけ崩れの下敷きになって死んだのではない。
殺されたのだ、王宮の人間に。
彼女は王宮の人間というものが嫌いになった。
そして、その王宮が守ろうとする紫の瞳を持つ人間の血も。
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