関係ないと思っていたのに。

食堂

「はる！ごはんいこ！」

「うん。雫はごはん持ってきた？」

「ううん、持ってきてない。」

「じゃあ、食堂一緒に行く？」

「え、いいの！？」

ぱぁぁと嬉しそうな雫。

「うん、いこ。」

「ありがとう！！」


「藤堂くんもー？」

少し眉を寄せながらそう言った結。

「だめかな？」

「べっつにー。」

また頬がふくれている。

食堂までの道を結のふくれた頬をつんつんしながら向かう。


「何怒ってんの。」

「怒ってないー！」

「雫となかよくしてよ。」

「僕ははるがいればそれでいいの！」

「もう。」

「えっと、結くん？」

「藍島ですー。藍島って呼んで！」

「あっごめん、藍島くん。
僕もはるくんと話せればそれでいいから無理に気を使わなくていいよ。」


、、、ん？


「何それ。ねえ、はる！
こいつ危険ー！」

「こいつって言わない。」

その後も結がわーわー騒ぐので、もうなかよくさせるのは諦める事にした。



「ほら、結のオムライス来たよ。」

まだぶすくれていたがオムライスが来たことを伝えると少し嬉しそうな結。

食べたらきっと機嫌直るんだろうな。と考えるだけで何だか癒された。


ちなみに食堂に入った瞬間の大騒ぎには雫も驚いていた。
あまりの騒ぎに俺の腕に軽くしがみついてきたくらいだ。

しがみついた瞬間、さらに騒ぎが増した気がして雫がビビるから本当にやめてほしかった。

気にせずぐんぐん進み、いつもの席に座る頃には騒ぎが落ち着いたので良かった。


その後、タッチパネルでの頼み方を雫に教えると無事にさば味噌定食を頼めたみたいだ。

俺は少し悩んだ末やっぱり唐揚げ定食だ。


「ほんとに好きだよね、唐揚げ。
まあ、美味しいけど。飽きないの？」

「唐揚げは飽きない。」

「ふふっはるくん可愛いっ」

何が可愛いのか分からないが楽しそうなのでまぁいいか。


みんなでのんびり食事を楽しんでいるとまた、


ギャーーー！！！！！

と食堂が騒ぎ始めた。