関係ないと思っていたのに。

はぴたん

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転校生2

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もっさり黒髪の小柄な男の子だった。

背は結くらいかな。

メガネもかけているのか顔が全く見えない。


「おーし、藤堂!自己紹介しろ!」

「あ、えと、、はじめまして。
藤堂雫とうどうしずくです。よろしくお願いします。」

ぺこっと挨拶をする藤堂くん。

シーンとした空気がいたたまれなくて拍手をすると、釣られたようにクラスのみんなも拍手しだした。


「藤堂の席は空いてる廊下側の1番後ろな!
さだはる!!
隣なんだから色々教えてやれよ!」

「はい。」

そう答えて横を見ると、確かに昨日まで空きスペースだった場所に机と椅子が置いてある。

それにしても4月に初めて会った時から秋本先生はあだ名のようにフルネームで呼んでくる。 

呼びやすいのだろうけど、他はみんな普通に名字を呼び捨てなのに。なんで俺だけ。



「あ、えっと、、さだはるくん?」

近づいてきた藤堂くんにそう話しかけられた。
見た目とは裏腹に話しかけてくれた、と若干失礼な事を思いつつ、

「うん。佐田、陽。」
ノートの表紙に書いた名前を見せながら言った。

「あっフルネームだったんだ!
えっと、じゃあはるくん?」

「ふっ別に何でもいいよ。」

「、、ありがと!じゃあはるくんって呼ぶね!
あ、僕は藤堂雫。」

「うん、知ってる。藤堂くん。」

「僕がはるくんだから、はるくんも雫って呼んで欲しいな、、」

「雫。」

「///あ、ありがと。」

名前を呼んだだけなのに何故か嬉しそうな雫。



「んじゃ!あとは任せたぞー!さだはる!」

そう言い残し元気に教室を後にする秋本先生。


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