無頓着な彼は。

はぴたん

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夕先輩と要が先にシャワーを浴び、俺たちが浴びる間に夜ごはんを作ってくれるみたいだ。

ありがたい、、、


ただ要は、昨日の約束通り髪を乾かしに料理の途中で来てくれた。
乾かしに来てくれるのはありがたいが、着替えの途中に入ってくるのはやめてほしい。

「わりぃ。」
そう言つつも出ていかず後ろ手にドアを閉める要。

あとTシャツを着るだけだったのでいいけど。


「ノックぐらいしてよ。
、、覚えてたんだ。」
Tシャツを着ながら、昨日の約束をまさかちゃんと覚えていて来てくれるとは思っていなかったのでそう言うと、

「当たり前だろ。ほら。」
鏡を向かされ、要が髪を乾かしてくれる。



「ありがと要。
久々に乾かしてもらったなぁ。
約束して乾かしたくなるくらいだから、乾かす相手がいなくなって寂しかった?」
鏡越しに目を見つめにこにこしながらそう言うと、肩を掴まれくるっと回転させられた。

要と向かい合う。
肩から手が離れたと思ったら腰に腕を回され背中で手を繋ぎホールドされる。


この格好恋人みたいでなんか恥ずかしい、、、


「寂しかった。」


上から声がして見上げると要が真剣な目で見つめていた。


「恭は?」


「、、、俺も。」
恥ずかしくなり目を逸らしながらそう言った。


ふっと笑い声が上から聞こえた後、顔が近づいてくる。


どうしよう、、と思っていると、


「きょうちゃん!!開けるよー??」
葵の声とほぼ同時にドアが開く。


慌てて要から離れようとしたがホールドされていて動けない。

「要、ちょっと、、」

「ん?あぁ、、」

「なにやってんのー!2人で!!」

要の腕が緩んだ所で葵に引っ張られる。


「じゃあぼくもー。」
引っ張られた勢いのまま葵にぎゅっと抱きつかれる。


「充電っ!」
と言いながら見上げる葵。

「完了?」そう笑いながら問いかけると、「きょうちゃんのいじわるー。まだぁ。」となかなか離れない葵。

可愛いけど、

「そろそろお風呂入らないと。」と伝えるとしぶしぶ離してくれた。


そんな葵を残して俺と要は脱衣所を後にした。



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