無頓着な彼は。

はぴたん

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重い、、
何でこんなに重いんだ、、?

「うっ、、」
息苦しさで目を覚ますと、離れていたはずの春兄と達兄がすぐそばにいた。

右の春兄の腕は俺のお腹に乗っており、左の達兄の腕は俺の肩周りに乗っている。
足はそれぞれ絡まれており身動き出来ない。


「、、ああーーもう!!
起きてー!!」
唯一動く腕をバタバタさせながらできる限り大きな声で騒ぐ。

春兄が少し身動ぎ、起きた?と思ったがお腹に乗せていた腕がのび俺の腰を掴んだ。

「ちょっと、、本当に起きてってば!!」
腰にある春兄の手を叩きながら、そう言った。

再度身動ぎした春兄がやっと起きた。

「ん、、おはよ。」

そう言って微笑む春兄。
寝起きも美人とか、、いやそんな事より離して欲しい。

「おはよ、春兄。この腕と足離して、俺もう限界。」

もう一度微笑んだ春兄がそっと離してくれた。

その後、達兄に気づいた春兄が達兄の腕をつねり起こしてくれて、無事俺は開放された。


なんで俺のところに集合してたんだよ、と聞く前にほら早く顔洗って朝ごはん食べよ!と春兄に急かされてしまって聞くタイミングを逃してしまった。


みんなでリビングに行くといい香りが。
すでに父さんは出社しており、物音で俺たちが起きたことに気づいた母さんが朝ごはんを準備してくれている。

「おはよう、よく眠れたみたいね!」

「おはよう。」

「おはようございます。お陰様で。」

「恭と寝れたからな。
久しぶりに熟睡できたわ。」

俺に続き春兄が挨拶を交わし、その後達兄が感動したようにそう話した。

「なにそれ。ちなみに俺は熟睡出来てないからね。」

「熟睡は出来てただろ?
お前1回も起きなかったみたいだし。」

「いや、熟睡というか、快眠?
とにかく俺の目覚めは!」

最悪だった。と言おうとしたがその言葉は母さんの笑い声で吹き飛んだ。

「ふふふっ本当になかよしね!
本物の兄弟みたいで微笑ましいわ。

さ!食べて食べてー!
春ちゃんも!」

いつになく楽しそうな母さん。
俺がいないと母さんは父さんと二人暮しなので、賑やかなのが嬉しいのかな?

これ以上怒る気になれず、言われるがまま座ってみんなで朝ごはんを食べた。

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