無頓着な彼は。

はぴたん

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部屋を開けリビングに入る。

あれ、要いないな。と思ったところで、

ガチャッ

「あ、要。お風呂入ってたんだ。」

「おう。恭も入ってこいよ。
飯作っといてやるから。」

その言葉に目を見開く。

「え?要料理出来たの??
いっつも食堂だったじゃん!」

「まあな。いいからほら、入ってこいよ。」

「お、おう。」

進められるがままお風呂に入る。


お風呂から上がりリビングに入る。

「おい、びしょびしょじゃねーか。」

「いいじゃん。今日も乾かしてよー。
ドライヤーは持ってきたよ。」

「はぁ、しょうがねーな。」


いつもの流れでソファ前に座り髪を乾かしてもらっていると、いい匂いが鼻をくすぐる。

「いい匂いするー!ほんとに作ってくれたんだ!」

「おう。いいから前向いとけ。」

「はぁい。」

言う事聞いてじっとしておく。


「よし。いいぞ。」

「おー!乾いてる!いつもありがと。」

「そのままここで待っとけ。料理持ってくるから。」

手伝おうとしたが座っとけ。と断られたのでそわそわしながら座って待った。


要がキッチンから料理を運んできてくれた。

「うわぁ!めちゃくちゃ美味しそうなハンバーグ!」

ツヤツヤのデミグラスハンバーグにほかほかごはん。
さらに、付け合せのサラダやコンソメスープまで運ばれてきた。

「え!これ全部作ったの?凄すぎる!
どれも美味しそー!!」

興奮しながら伝えると、目を逸らしながら嬉しそうに笑った。
照れてる!!

「冷めないうちに食うぞ。」

「そうだね!いただきます!」

一口食べるとじゅわ~と広がる肉汁。
お店クオリティなハンバーグ。

サラダも彩りがありとっても美味しいし、スープも具材がゴロゴロ入っていて食べごたえがある。

「ん~!!どれも美味しすぎる!!天才!
要、いい夫になるよ。」


嬉しそうに笑う要。
目の横にシワができてる。

そういえばしっかり笑顔を向けられたのって初めてかもしれない。
思わずドキッとしてしまった。


綺麗に完食し、作ってくれたからと後片付けは俺がした。
その間のんびりテレビを見ている要。


片付けが終わり要の元へ行くと、

「そろそろ寝るか。、、覚えてるよな?
今日一緒に寝てもらうから。俺のベッドでいいよな?」

「あ、、うん。」

ちょっと忘れてた。そうだったと思い出すと少し恥ずかしくなってくる。

要はあんまり気にしてなさそうだから、俺もあんまり気にしない方がいいか。


2人で歯磨きを済ませて要の部屋に入る。
いつも朝起こしているから要の部屋には入り慣れてる。

先に要がベッドに入り、布団を上げてくれる。

「ほら、こい。」

「、、失礼します。」

そう言いながら布団に入る。

要は体温が高い方だろう。
入った瞬間ぽかぽかあったかい。

「なぁ、抱きしめていいか?」
そう言いながら抱きしめてくる。

「いやもう抱きしめてるじゃん。」

要のぬくもりを感じより一層ぽかぽかする。

要の匂い、なんか安心するなぁ、、


1日動き回った疲労や要のぬくもりも相まってあっという間に意識を手放した。
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