5 / 91
一章・満たない二人
5.はらぺこサキュバスと性欲の強い男エルフの仲間達
しおりを挟む
「これから私がいつも一緒にダンジョンに潜っている仲間を紹介しますので、そのままパーティー登録をしましょう」
手早く後始末をして、わたしが連れていかれたところは冒険者ギルドだった。わたしも一応所属している。怖そうな人がうろうろしてるからいつもはささっと行って簡単な依頼うけてさっさと帰っちゃうからあんまり長居したことはないんだけど……。
「オイオイオイ、今日はなんかずいぶん小便臭い娘連れてんじゃねーかこのクソエルフはよぉ~。犯罪だ、犯罪」
「いやいいけどさ。戦えんの? その娘。騙して連れて来たんじゃないだろうねえ」
紹介された二人は、戦士のドーソンさんとシーフのリィナさん。ドーソンさんは岩みたいに大きい男の人で、リィナさんはすらりとした女の人だ。わたしも宿からそのまま連れてこられたし、この人たちにとってはいきなりの予定変更なんだろうからいろいろ言いたいのはわかる。そうだよね、ちょっと申し訳ないな……。
「シルキィ君は私のお弁当としてついてきてもらうから、戦闘はまあ自分の身を守れればいいからね」
居心地の悪さを感じる私を覗き込んで、レイモンドさんは微笑む。
「言い方~! 要はカキタレなのになんか可愛い言い方でくるんでごまかすんじゃねえ~。俺お前のそういうとこ気に入らねえ~」
「ねえ、お嬢ちゃん大丈夫? このエルフ、ろくでなしだよ? しょっちゅう違う女連れてくるし、依頼の報酬も全部娼館につぎ込んじゃうようなクズだよ? お金に困ってるならお姉さん相談のるからね?」
「人聞きの悪いこと言わないでくださいよ、二人とも私の体質のこと知ってるでしょう? それに彼女とはちゃんと契約を結んだんですからね」
(サキュバスの契約だけど……)
二人はまともな倫理観をもった人たちみたいでわたしのことを心配してくれる。リィナさんなんか、私の肩に手を当てて、じっと目を見て諭すように話してきた。お金に困ってるっていうか、精気に困ってるっていうか、騙してるのはこっちのほうかもしれないので罪悪感を感じた。わたしが悪いことしてるわけじゃない、と思いたいんだけど。
「だ、だいじょうぶです! わたし、これでも幻惑魔法とか、隠密スキルとか使えるので、最悪でも足手まといにはならないように頑張りますので!」
成り行き上この流れに乗るしかないのだ。ならちゃんと自分を売り込まなきゃね……。
「なんかサキュバスみたいな才能だなぁ~。でもまあ、幻惑使いはレアだな」
「確かに、レイモンドが限界になる度に地上に戻ってたのがなくなればもっと深くまで潜れるっちゃそうなんだけどねえ」
「ダメならリィナにまた相手してもらいたいですけど」
「い・や・だ・ね! 二度とごめんだよ!」
あ、この二人ってそうなんだ……。そういえば冒険者仲間に相手してもらうこともあるみたいなことさっき言ってたっけな……。なんとなく嫉妬みたいな気持ちがじわっと胸に沸き上がる。わたしだって別にレイモンドさんとは契約者ってだけで、それ以上でも以下でもないってちゃんとわかってるんだけど、サキュバスの契約と産まれ持っての種族の性質がわたしの思考をちょっと引っ張っているのを感じた。わたしは絆され始めている。レイモンドさんの体しか、わたしは知らないのに。もっと知りたいな。リィナさんと軽口を叩きあっているレイモンドさんの涼し気な横顔を見つめて、そう思った。
「ああ、もうしっかり誑し込んでるのなぁ~。わかったわ。今回はその嬢ちゃんも入れてパーティ組むのでいいぜ、俺は。リィナはどうよ」
「ん……まあ、仕方ないか。あたしもそれでいいよ」
「よろしくおねがいします!」
わたしがお辞儀をすると、二人は手をひらひらさせて了承してくれた。
「決まりですね。それではパーティの申請をしましょう」
この街の近くにはひとつ、大きなダンジョンがある。新しい階層や横穴が次々と発生し、今も広がり続けている。ダンジョンの中は資材の宝庫なので、冒険者たちはこぞって潜るのだけど、戻ってこれなくなると命にかかわるため、ギルドで売っている地図に照らし合わせながら探索している。一週間に一度更新、発行されるそれはわたしもダンジョンに入るときに必ず最新のものを購入しているが、その地図を作っているのがダンジョンマッピング師。ダンジョンマッピング目的として事前にダンジョン入りを申請していない冒険者は地図にない道を行くのを禁止されている。今日は、地図にない道を行くんだ……ドキドキしながら申請書に名前を書いた。
「第六班班長、暁の子レイモンド。ダンジョンマッピングのパーティ申請をします」
「受理しました。光の加護のあらんことを」
ギルドの職員の言葉は、この国の人間たちが信じている信仰の祝福の言葉だけど、わたしはサキュバスだからあんまり関係ないんだよね……。レイモンドさんにも関係ないかも。そういえば、レイモンドさん、申請の時に『暁の子レイモンド』って名乗ってたな。それがレイモンドさんの名前なんだろうか。
「おい、俺らは水が長持ちする石とか買ってくから、ちょっと待っててくれなぁ~」
「あんた、その子に段取りとか説明しておいてよね」
ギルドからダンジョンへの道の間には、冒険者を相手にした露店がいくつも出ている。切れていたストック品を買い足しにドーソンさんとリィナさんが離れたので、レイモンドさんと話をした。
「ダンジョンに入ってすぐの入り口は十二個に別れていて、私たちは六番目の穴を担当しています。とりあえず、まずは以前マッピングで到達した所まで行きます。我々の目的はマッピングなので、宝などは基本的に無視します。その分の報酬はもらえるのでね。もちろんシルキィ君も入れた全員で分けます。宝の箱には罠があるものもあるので、うかつに変なものに触らず、異変があったら私たちに教えてくださいね」
「わかりました。がんばります」
「よろしくおねがいします、ふふっ」
ついさっき路地裏で猛っていた同士で真面目に申し送りしてるのがなんだかおかしくなって、わたしたちはくすくすと笑った。
「あの、レイモンドさんは『暁の子』レイモンド、というのですか?」
「ああ……暁の子は故郷で呼ばれていた名前で、レイモンドは通りがいいように人間の言葉で自分でつけた名前なんです。暁の子と私を呼ぶ者は今はいないので、レイモンドで通していますが」
レイモンドさんはちょっとだけ遠い目をした。そういえば、昨日宿で『上等なエルフでもない』みたいなこと言ってたっけ。何か訳ありなのかもしれないので、それ以上聞くのをやめた。
「最初の目的地まで行けたら休憩にします。そのとき私はまたシルキィ君を抱きますが、その時までは契約と関係ない手伝いをしてもらっている形なので、報酬の分け前はそのぶんの代金だと思ってもらえればいいですね」
そういわれてみたらわたしは食べきれないほどの精気と、職を期せずして手に入れた形になるのか……。そう思ったら、この人と契約したのは正解なのかもしれないな……。レイモンドさんが手を握ってきたので、わたしも握り返す。ごつごつとした感触に、喉の奥が切なくなった。
そんなことをしていたら、ドーソンさんとリィナさんが帰ってくる。
「待たせたなぁ。ちゃんと説明してもらったかぁ? 嬢ちゃんよぉ」
「はい!」
「リィナ、いい石は、買えましたか?」
「保存食も買ったよ。これでしばらく行けそうだね」
「グッドです。それでは、レイモンド班。ダンジョンに入りましょう」
「おう」
「ん」
「はいっ!」
わたしたち四人は、ダンジョンの入り口に向かった。
手早く後始末をして、わたしが連れていかれたところは冒険者ギルドだった。わたしも一応所属している。怖そうな人がうろうろしてるからいつもはささっと行って簡単な依頼うけてさっさと帰っちゃうからあんまり長居したことはないんだけど……。
「オイオイオイ、今日はなんかずいぶん小便臭い娘連れてんじゃねーかこのクソエルフはよぉ~。犯罪だ、犯罪」
「いやいいけどさ。戦えんの? その娘。騙して連れて来たんじゃないだろうねえ」
紹介された二人は、戦士のドーソンさんとシーフのリィナさん。ドーソンさんは岩みたいに大きい男の人で、リィナさんはすらりとした女の人だ。わたしも宿からそのまま連れてこられたし、この人たちにとってはいきなりの予定変更なんだろうからいろいろ言いたいのはわかる。そうだよね、ちょっと申し訳ないな……。
「シルキィ君は私のお弁当としてついてきてもらうから、戦闘はまあ自分の身を守れればいいからね」
居心地の悪さを感じる私を覗き込んで、レイモンドさんは微笑む。
「言い方~! 要はカキタレなのになんか可愛い言い方でくるんでごまかすんじゃねえ~。俺お前のそういうとこ気に入らねえ~」
「ねえ、お嬢ちゃん大丈夫? このエルフ、ろくでなしだよ? しょっちゅう違う女連れてくるし、依頼の報酬も全部娼館につぎ込んじゃうようなクズだよ? お金に困ってるならお姉さん相談のるからね?」
「人聞きの悪いこと言わないでくださいよ、二人とも私の体質のこと知ってるでしょう? それに彼女とはちゃんと契約を結んだんですからね」
(サキュバスの契約だけど……)
二人はまともな倫理観をもった人たちみたいでわたしのことを心配してくれる。リィナさんなんか、私の肩に手を当てて、じっと目を見て諭すように話してきた。お金に困ってるっていうか、精気に困ってるっていうか、騙してるのはこっちのほうかもしれないので罪悪感を感じた。わたしが悪いことしてるわけじゃない、と思いたいんだけど。
「だ、だいじょうぶです! わたし、これでも幻惑魔法とか、隠密スキルとか使えるので、最悪でも足手まといにはならないように頑張りますので!」
成り行き上この流れに乗るしかないのだ。ならちゃんと自分を売り込まなきゃね……。
「なんかサキュバスみたいな才能だなぁ~。でもまあ、幻惑使いはレアだな」
「確かに、レイモンドが限界になる度に地上に戻ってたのがなくなればもっと深くまで潜れるっちゃそうなんだけどねえ」
「ダメならリィナにまた相手してもらいたいですけど」
「い・や・だ・ね! 二度とごめんだよ!」
あ、この二人ってそうなんだ……。そういえば冒険者仲間に相手してもらうこともあるみたいなことさっき言ってたっけな……。なんとなく嫉妬みたいな気持ちがじわっと胸に沸き上がる。わたしだって別にレイモンドさんとは契約者ってだけで、それ以上でも以下でもないってちゃんとわかってるんだけど、サキュバスの契約と産まれ持っての種族の性質がわたしの思考をちょっと引っ張っているのを感じた。わたしは絆され始めている。レイモンドさんの体しか、わたしは知らないのに。もっと知りたいな。リィナさんと軽口を叩きあっているレイモンドさんの涼し気な横顔を見つめて、そう思った。
「ああ、もうしっかり誑し込んでるのなぁ~。わかったわ。今回はその嬢ちゃんも入れてパーティ組むのでいいぜ、俺は。リィナはどうよ」
「ん……まあ、仕方ないか。あたしもそれでいいよ」
「よろしくおねがいします!」
わたしがお辞儀をすると、二人は手をひらひらさせて了承してくれた。
「決まりですね。それではパーティの申請をしましょう」
この街の近くにはひとつ、大きなダンジョンがある。新しい階層や横穴が次々と発生し、今も広がり続けている。ダンジョンの中は資材の宝庫なので、冒険者たちはこぞって潜るのだけど、戻ってこれなくなると命にかかわるため、ギルドで売っている地図に照らし合わせながら探索している。一週間に一度更新、発行されるそれはわたしもダンジョンに入るときに必ず最新のものを購入しているが、その地図を作っているのがダンジョンマッピング師。ダンジョンマッピング目的として事前にダンジョン入りを申請していない冒険者は地図にない道を行くのを禁止されている。今日は、地図にない道を行くんだ……ドキドキしながら申請書に名前を書いた。
「第六班班長、暁の子レイモンド。ダンジョンマッピングのパーティ申請をします」
「受理しました。光の加護のあらんことを」
ギルドの職員の言葉は、この国の人間たちが信じている信仰の祝福の言葉だけど、わたしはサキュバスだからあんまり関係ないんだよね……。レイモンドさんにも関係ないかも。そういえば、レイモンドさん、申請の時に『暁の子レイモンド』って名乗ってたな。それがレイモンドさんの名前なんだろうか。
「おい、俺らは水が長持ちする石とか買ってくから、ちょっと待っててくれなぁ~」
「あんた、その子に段取りとか説明しておいてよね」
ギルドからダンジョンへの道の間には、冒険者を相手にした露店がいくつも出ている。切れていたストック品を買い足しにドーソンさんとリィナさんが離れたので、レイモンドさんと話をした。
「ダンジョンに入ってすぐの入り口は十二個に別れていて、私たちは六番目の穴を担当しています。とりあえず、まずは以前マッピングで到達した所まで行きます。我々の目的はマッピングなので、宝などは基本的に無視します。その分の報酬はもらえるのでね。もちろんシルキィ君も入れた全員で分けます。宝の箱には罠があるものもあるので、うかつに変なものに触らず、異変があったら私たちに教えてくださいね」
「わかりました。がんばります」
「よろしくおねがいします、ふふっ」
ついさっき路地裏で猛っていた同士で真面目に申し送りしてるのがなんだかおかしくなって、わたしたちはくすくすと笑った。
「あの、レイモンドさんは『暁の子』レイモンド、というのですか?」
「ああ……暁の子は故郷で呼ばれていた名前で、レイモンドは通りがいいように人間の言葉で自分でつけた名前なんです。暁の子と私を呼ぶ者は今はいないので、レイモンドで通していますが」
レイモンドさんはちょっとだけ遠い目をした。そういえば、昨日宿で『上等なエルフでもない』みたいなこと言ってたっけ。何か訳ありなのかもしれないので、それ以上聞くのをやめた。
「最初の目的地まで行けたら休憩にします。そのとき私はまたシルキィ君を抱きますが、その時までは契約と関係ない手伝いをしてもらっている形なので、報酬の分け前はそのぶんの代金だと思ってもらえればいいですね」
そういわれてみたらわたしは食べきれないほどの精気と、職を期せずして手に入れた形になるのか……。そう思ったら、この人と契約したのは正解なのかもしれないな……。レイモンドさんが手を握ってきたので、わたしも握り返す。ごつごつとした感触に、喉の奥が切なくなった。
そんなことをしていたら、ドーソンさんとリィナさんが帰ってくる。
「待たせたなぁ。ちゃんと説明してもらったかぁ? 嬢ちゃんよぉ」
「はい!」
「リィナ、いい石は、買えましたか?」
「保存食も買ったよ。これでしばらく行けそうだね」
「グッドです。それでは、レイモンド班。ダンジョンに入りましょう」
「おう」
「ん」
「はいっ!」
わたしたち四人は、ダンジョンの入り口に向かった。
10
お気に入りに追加
302
あなたにおすすめの小説

恐怖体験や殺人事件都市伝説ほかの駄文
高見 梁川
エッセイ・ノンフィクション
管理人自身の恐怖体験や、ネット上や読書で知った大量殺人犯、謎の未解決事件や歴史ミステリーなどをまとめた忘備録。
個人的な記録用のブログが削除されてしまったので、データを転載します。
悪役令息の伴侶(予定)に転生しました
*
BL
攻略対象しか見えてない悪役令息の伴侶(予定)なんか、こっちからお断りだ! って思ったのに……! 前世の記憶がよみがえり、自らを反省しました。BLゲームの世界で推しに逢うために頑張りはじめた、名前も顔も身長もないモブの快進撃が始まる──! といいな!(笑)

【完結】ええと?あなたはどなたでしたか?
ここ
恋愛
アリサの婚約者ミゲルは、婚約のときから、平凡なアリサが気に入らなかった。
アリサはそれに気づいていたが、政略結婚に逆らえない。
15歳と16歳になった2人。ミゲルには恋人ができていた。マーシャという綺麗な令嬢だ。邪魔なアリサにこわい思いをさせて、婚約解消をねらうが、事態は思わぬ方向に。
短い怖い話 (怖い話、ホラー、短編集)
本野汐梨 Honno Siori
ホラー
あなたの身近にも訪れるかもしれない恐怖を集めました。
全て一話完結ですのでどこから読んでもらっても構いません。
短くて詳しい概要がよくわからないと思われるかもしれません。しかし、その分、なぜ本文の様な恐怖の事象が起こったのか、あなた自身で考えてみてください。
たくさんの短いお話の中から、是非お気に入りの恐怖を見つけてください。
【完結】立場を弁えぬモブ令嬢Aは、ヒロインをぶっ潰し、ついでに自分の恋も叶えちゃいます!
MEIKO
恋愛
最近まで死の病に冒されていたランドン伯爵家令嬢のアリシア。十六歳になったのを機に、胸をときめかせながら帝都学園にやって来た。「病も克服したし、今日からドキドキワクワクの学園生活が始まるんだわ!」そう思いながら一歩踏み入れた瞬間浮かれ過ぎてコケた。その時、突然奇妙な記憶が呼び醒まされる。見たこともない子爵家の令嬢ルーシーが、学園に通う見目麗しい男性達との恋模様を繰り広げる乙女ゲームの場面が、次から次へと思い浮かぶ。この記憶って、もしかして前世?かつての自分は、日本人の女子高生だったことを思い出す。そして目の前で転んでしまった私を心配そうに見つめる美しい令嬢キャロラインは、断罪される側の人間なのだと気付く…。「こんな見た目も心も綺麗な方が、そんな目に遭っていいいわけ!?」おまけに婚約者までもがヒロインに懸想していて、自分に見向きもしない。そう愕然としたアリシアは、自らキャロライン嬢の取り巻きAとなり、断罪を阻止し婚約者の目を覚まさせようと暗躍することを決める。ヒロインのヤロウ…赦すまじ!
笑って泣けるラブコメディです。この作品のアイデアが浮かんだ時、男女の恋愛以外には考えられず、BLじゃない物語は初挑戦です。貴族的表現を取り入れていますが、あくまで違う世界です。おかしいところもあるかと思いますが、ご了承下さいね。
お人好し底辺テイマーがSSSランク聖獣たちともふもふ無双する
大福金
ファンタジー
次世代ファンタジーカップ【ユニークキャラクター賞】受賞作
《あらすじ》
この世界では12歳になると、自分に合ったジョブが決まる。これは神からのギフトとされこの時に人生が決まる。
皆、華やかなジョブを希望するが何に成るかは神次第なのだ。
そんな中俺はジョブを決める12歳の洗礼式で【魔物使い】テイマーになった。
花形のジョブではないが動物は好きだし俺は魔物使いと言うジョブを気にいっていた。
ジョブが決まれば12歳から修行にでる。15歳になるとこのジョブでお金を稼ぐ事もできるし。冒険者登録をして世界を旅しながらお金を稼ぐ事もできる。
この時俺はまだ見ぬ未来に期待していた。
だが俺は……一年たっても二年たっても一匹もテイム出来なかった。
犬や猫、底辺魔物のスライムやゴブリンでさえテイム出来ない。
俺のジョブは本当に魔物使いなのか疑うほどに。
こんな俺でも同郷のデュークが冒険者パーティー【深緑の牙】に仲間に入れてくれた。
俺はメンバーの為に必死に頑張った。
なのに……あんな形で俺を追放なんて‼︎
そんな無能な俺が後に……
SSSランクのフェンリルをテイム(使役)し無双する
主人公ティーゴの活躍とは裏腹に
深緑の牙はどんどん転落して行く……
基本ほのぼのです。可愛いもふもふフェンリルを愛でます。
たまに人の為にもふもふ無双します。
ざまぁ後は可愛いもふもふ達とのんびり旅をして行きます。
もふもふ仲間はどんどん増えて行きます。可愛いもふもふ仲間達をティーゴはドンドン無自覚にタラシこんでいきます。

侯爵夫人の手紙
桃井すもも
恋愛
侯爵夫人ルイーザは、王都の邸を離れて湖畔の別荘にいた。
別荘は夫の祖父が終の棲家にしていた邸宅で、森と湖畔があるだけの静かな場所だった。
ルイーザは庭のブランコを揺らしながら、これといって考えることが何もないことに気が付いた。
今まで只管忙しなく暮らしてきた。家の為に領地の為に、夫の為に。
ついつい自分の事は後回しになって、鏡を見る暇も無かった。
それが今は森と湖畔以外は何もないこの場所で、なんにもしない暮らしをしている。
何故ならルイーザは、家政も執務も社交も投げ出して、王都の暮らしから飛び出して来た。
そうして夫からも、逃げ出して来たのであった。
❇後半部分に出産に関わるセンシティブな内容がございます。関連話冒頭に注意書きにて表記をさせて頂きます。苦手な方は読み飛ばして下さいませ。
❇例の如く、鬼の誤字脱字を修復すべく公開後に激しい修正が入ります。
「間を置いて二度美味しい」とご笑覧下さい。
❇登場人物のお名前が他作品とダダ被りしておりますが、皆様別人でございます。
❇相変わらずの100%妄想の産物です。妄想なので史実とは異なっております。
❇妄想遠泳の果てに波打ち際に打ち上げられた妄想スイマーによる寝物語です。
疲れたお心とお身体を妄想で癒やして頂けますと泳ぎ甲斐があります。
❇座右の銘は「知らないことは書けない」「嘘をつくなら最後まで」

元婚約者は戻らない
基本二度寝
恋愛
侯爵家の子息カルバンは実行した。
人前で伯爵令嬢ナユリーナに、婚約破棄を告げてやった。
カルバンから破棄した婚約は、ナユリーナに瑕疵がつく。
そうなれば、彼女はもうまともな縁談は望めない。
見目は良いが気の強いナユリーナ。
彼女を愛人として拾ってやれば、カルバンに感謝して大人しい女になるはずだと考えた。
二話完結+余談
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる