33 / 44
34.ぴあの、目覚める
しおりを挟む
「ん……、ああ~、凄い寝ちゃった……」
いつの間にか眠っていたらしいぴあのはトキヤと暮らしている自分のアパートで目を覚ました。なんだか映画の様なスケールのでかい夢を見ていた気がする。
「あれ? 今何時? やば、バイト行かなきゃ……」
しばらくぼんやりしていたが、時計を見るといつも起きる時間よりもずいぶんゆっくり起きたようだったので慌てて枕元のスマホを拾い上げてスケジュールを確認する。どうやら今日は非番のようだった。
「なんだ、今日休みだった……、はあ。うーん。なんか得した気分になるな、こういう時って」
トキヤはいないようだ。夜勤に行ってまだ帰ってないんだっけ? 思い出せないな、まだ寝ぼけてるみたい、とメッセージアプリを立ち上げようとしたとき急に着信が入る。表示されている文字は『お母さん』だった。通話を始めると、明るく元気な声が聞こえてくる。
『もしもし、ぴあのちゃん?』
「お母さん! おはよう、どうしたの?」
『あのね、おばあちゃんの還暦もうすぐだからお祝いどうするか一緒に考えてよ』
「あ、おばあちゃんもうそんなだっけ。いいよ」
『聞いて~、お父さんったら適当に通販で何か選べっていうだけで見てもくれないの。まあもちろん物でもお祝いはするけど、ねえ、お母さん伴奏するからぴあのちゃん歌ってよ』
「ええ? おばあちゃん喜んでくれるかなあ……」
『喜ぶに決まってるじゃない! 孫が歌でお祝いしてくれるのよ!?』
「わかった。じゃあ何の曲にしようか……」
母と父は相変わらずらしい。ちょっと無関心なところがある父だが、特に喧嘩するでもなく仲良くしているようだ。還暦を迎えた祖母と三つ年上の祖父も元気にしているらしい。なんだか母とも久しぶりに話した気がして、ぴあのは少しの疲れと温かさを感じて通話を終え、もう一度スケジュールを見直した。
「今日アヤネと映画に行くんだった。もうチケット取ってたっけ」
電車に乗って待ち合わせに行くのでそろそろ動いた方がよさそうだと思ったぴあのは、支度をして家を出ることにした。長く伸ばした黒髪を綺麗に整え、買ったばかりのワンピースを着ると心がウキウキしてきた。
「すっごく楽しみにしてたんだよね~」
「私も映画館で映画見るの楽しみだったよ」
「あー、トキヤくんこういうの見たがらなそうだもんね」
「うん、トキヤは家で古い映画見るのが好きなんだよね」
「じゃー今日はわたしがぴあののこと独り占め!」
今日すっごいうまく髪の毛巻けて~、ぴあのに見せたくって~ってはしゃぐアヤネが可愛くてぴあのは嬉しかった。
(そうだ、アヤネと映画に行くって言ったら「いーじゃん、友達デート。めちゃくちゃおしゃれして行って来いよ。面白かったら見てもいいから感想教えろな」ってトキヤ言ってたんだ。おまえらほんとに仲いいよなって。そうだよ。アヤネは私のたった一人の親友……)
(ピアノちゃん)
(あれ……? なんだろう。親友……。アヤネの他にはいないよ?)
違和感を覚えながらもポップコーンと飲み物を買ってアヤネと並んで席に着く。暗くなった映画館のスクリーンは近日公開の映画の予告を何本か流した後、目当ての作品を映し始めた。壮大な音楽と共にキラキラと装飾された英語のタイトルが出て、リアルな質感のCGで作られたモンスターと、鎧で武装した者たちが戦っている。
(アヤネが誰だかって俳優のファンで、その人が主演だっていうファンタジー大作で……。あれがアヤネの推しかあ。私は……うーん。あの耳が尖ってる長髪の人がカッコイイかな……)
話題の映画だけあって見ごたえがあった。ぴあのはそこまでフィクションに夢中になるタイプではないが、非日常の冒険を臨場感のある音と映像で味わうのは楽しいと思った。
「よかった~、最高だった~」
「うん、楽しかったね~」
映画を見終わった後、ぴあのとアヤネは近くの喫茶店に入って感想を話していた。興奮気味のアヤネはあそこがよかったここがよかった、次回作が楽しみだと嬉しそうに話している。それを見ているぴあのまで嬉しくなり、別になんの記念日とかでもないけど気分がいいから夕ご飯はトキヤの好きなものにしようかな、などと考えていた。
(これを飲み終わったら二人のアパートに帰る。帰る?)
とても楽しい幸せな休日。なのにどこかに違和感がある。ぴあのはその違和感のざらざらとした舌触りを飲み物と一緒に飲み込み続けている。
(なんだろう。帰ったらいけないような気がするんだ……)
ストローに口をつけ、少しずつ中身を飲む。これ何の味? 私何を注文したんだっけ。
(これを飲み終わったら帰らなきゃいけない。でも帰ったらトキヤは帰りが遅いっていって私に……)
(俺を最悪にしないでくれ)
今の誰の声?
「……ヴォルナールさん……?」
「エ? ナニ? 誰ソレ」
「あれ?」
アヤネの声におかしいものを感じたぴあのは俯いていた顔を上げる。視線の先に座っていたのはアヤネではなく頭に花を咲かせた女の形の蔓のかたまり。そして自分が今ストローだと思って口に入れているのも何かの植物の蔓だった。
「ッハ……、アッ……!!!!!!!!!! オ゛ェッ!」
「起きた」
「起きたわ」
目を覚ますとそこは今まで居た喫茶店でも住んでいたアパートでもない知らない場所で、知らない女が二人覗き込んでいた。ぴあのの口にはさっきまで見ていた夢と同じく何かの蔓を切断した物が入っていて、彼女は嘔吐感にえずいてしまう。
「ぺっ、ぺっ、な、何? 何これ? どうして? ここどこ?」
「ああ、助けられたんだね。よかった」
「……! 誰ッ!?」
口の中に甘ったるい何かの味が残っていて、行儀が悪いのは承知でぴあのがそれを土に吐き捨てていると見知らぬ女たちの後ろから上半身裸の赤毛の男が現れた。ぴあのはその声に驚いて横たわっていた体を起こして中腰で後ずさる。そして自らの体を抱きしめた感触で自分も服を着ていないことにようやく気が付いて小さな叫び声をあげた。
「悪いが着ていた服を脱がせて体を調べさせてもらったよ」
「えッ!! やだッ!! なんでッ!!」
「ああ、大丈夫大丈夫。何もしてない。触ったのは彼女たちで僕は指一本触れてないから」
手を広げて丸腰であることをアピールする男の周りで女たちが顔を見合わせてからぴあのに向き直ると、うんうんと頷いて見せた。
「体、楽だろう? 花粉に埋もれてる君をここまで運んで応急処置をしただけだよ。びっくりしただろうけど危害を加えるつもりはないから落ち着いてくれる?」
「ま、まずはぱんつ返してください! 話はそれからですっ!!」
ぴあのが男を睨むと、男は女たちにぴあのの服はどうしたか聞く。どうやら女たちが洗濯したらしく、まだ濡れていて着られないとのことだった。代わりに体格が似ている女の服を借りて着ることができ、ぴあのはようやく落ち着いて話すことができるようになった。
そうすると、今いるところが迷路の中と違う景色なのがわかる。見上げても空が見えなくて薄暗く、大きなキノコがあちこちに生えていてそれが光っていた。その光に照らされた男の顔を、ぴあのは改めてよく見る。ヴォルナールとは違うタイプのハンサムで、黒目と白目が反転したような瞳に見覚えがあった。この間見せてもらった本当のパルマの目と同じだった。
「……えっと、まずは助けてくれてありがとう。それで本当に誰? その目、パルマさんと同じ……」
「パルマを知ってるの? あの子元気にしてた? パルマは僕の妹なんだ」
パルマの名を聞いて嬉しそうな顔をしたその男はクレデントと名乗った。
いつの間にか眠っていたらしいぴあのはトキヤと暮らしている自分のアパートで目を覚ました。なんだか映画の様なスケールのでかい夢を見ていた気がする。
「あれ? 今何時? やば、バイト行かなきゃ……」
しばらくぼんやりしていたが、時計を見るといつも起きる時間よりもずいぶんゆっくり起きたようだったので慌てて枕元のスマホを拾い上げてスケジュールを確認する。どうやら今日は非番のようだった。
「なんだ、今日休みだった……、はあ。うーん。なんか得した気分になるな、こういう時って」
トキヤはいないようだ。夜勤に行ってまだ帰ってないんだっけ? 思い出せないな、まだ寝ぼけてるみたい、とメッセージアプリを立ち上げようとしたとき急に着信が入る。表示されている文字は『お母さん』だった。通話を始めると、明るく元気な声が聞こえてくる。
『もしもし、ぴあのちゃん?』
「お母さん! おはよう、どうしたの?」
『あのね、おばあちゃんの還暦もうすぐだからお祝いどうするか一緒に考えてよ』
「あ、おばあちゃんもうそんなだっけ。いいよ」
『聞いて~、お父さんったら適当に通販で何か選べっていうだけで見てもくれないの。まあもちろん物でもお祝いはするけど、ねえ、お母さん伴奏するからぴあのちゃん歌ってよ』
「ええ? おばあちゃん喜んでくれるかなあ……」
『喜ぶに決まってるじゃない! 孫が歌でお祝いしてくれるのよ!?』
「わかった。じゃあ何の曲にしようか……」
母と父は相変わらずらしい。ちょっと無関心なところがある父だが、特に喧嘩するでもなく仲良くしているようだ。還暦を迎えた祖母と三つ年上の祖父も元気にしているらしい。なんだか母とも久しぶりに話した気がして、ぴあのは少しの疲れと温かさを感じて通話を終え、もう一度スケジュールを見直した。
「今日アヤネと映画に行くんだった。もうチケット取ってたっけ」
電車に乗って待ち合わせに行くのでそろそろ動いた方がよさそうだと思ったぴあのは、支度をして家を出ることにした。長く伸ばした黒髪を綺麗に整え、買ったばかりのワンピースを着ると心がウキウキしてきた。
「すっごく楽しみにしてたんだよね~」
「私も映画館で映画見るの楽しみだったよ」
「あー、トキヤくんこういうの見たがらなそうだもんね」
「うん、トキヤは家で古い映画見るのが好きなんだよね」
「じゃー今日はわたしがぴあののこと独り占め!」
今日すっごいうまく髪の毛巻けて~、ぴあのに見せたくって~ってはしゃぐアヤネが可愛くてぴあのは嬉しかった。
(そうだ、アヤネと映画に行くって言ったら「いーじゃん、友達デート。めちゃくちゃおしゃれして行って来いよ。面白かったら見てもいいから感想教えろな」ってトキヤ言ってたんだ。おまえらほんとに仲いいよなって。そうだよ。アヤネは私のたった一人の親友……)
(ピアノちゃん)
(あれ……? なんだろう。親友……。アヤネの他にはいないよ?)
違和感を覚えながらもポップコーンと飲み物を買ってアヤネと並んで席に着く。暗くなった映画館のスクリーンは近日公開の映画の予告を何本か流した後、目当ての作品を映し始めた。壮大な音楽と共にキラキラと装飾された英語のタイトルが出て、リアルな質感のCGで作られたモンスターと、鎧で武装した者たちが戦っている。
(アヤネが誰だかって俳優のファンで、その人が主演だっていうファンタジー大作で……。あれがアヤネの推しかあ。私は……うーん。あの耳が尖ってる長髪の人がカッコイイかな……)
話題の映画だけあって見ごたえがあった。ぴあのはそこまでフィクションに夢中になるタイプではないが、非日常の冒険を臨場感のある音と映像で味わうのは楽しいと思った。
「よかった~、最高だった~」
「うん、楽しかったね~」
映画を見終わった後、ぴあのとアヤネは近くの喫茶店に入って感想を話していた。興奮気味のアヤネはあそこがよかったここがよかった、次回作が楽しみだと嬉しそうに話している。それを見ているぴあのまで嬉しくなり、別になんの記念日とかでもないけど気分がいいから夕ご飯はトキヤの好きなものにしようかな、などと考えていた。
(これを飲み終わったら二人のアパートに帰る。帰る?)
とても楽しい幸せな休日。なのにどこかに違和感がある。ぴあのはその違和感のざらざらとした舌触りを飲み物と一緒に飲み込み続けている。
(なんだろう。帰ったらいけないような気がするんだ……)
ストローに口をつけ、少しずつ中身を飲む。これ何の味? 私何を注文したんだっけ。
(これを飲み終わったら帰らなきゃいけない。でも帰ったらトキヤは帰りが遅いっていって私に……)
(俺を最悪にしないでくれ)
今の誰の声?
「……ヴォルナールさん……?」
「エ? ナニ? 誰ソレ」
「あれ?」
アヤネの声におかしいものを感じたぴあのは俯いていた顔を上げる。視線の先に座っていたのはアヤネではなく頭に花を咲かせた女の形の蔓のかたまり。そして自分が今ストローだと思って口に入れているのも何かの植物の蔓だった。
「ッハ……、アッ……!!!!!!!!!! オ゛ェッ!」
「起きた」
「起きたわ」
目を覚ますとそこは今まで居た喫茶店でも住んでいたアパートでもない知らない場所で、知らない女が二人覗き込んでいた。ぴあのの口にはさっきまで見ていた夢と同じく何かの蔓を切断した物が入っていて、彼女は嘔吐感にえずいてしまう。
「ぺっ、ぺっ、な、何? 何これ? どうして? ここどこ?」
「ああ、助けられたんだね。よかった」
「……! 誰ッ!?」
口の中に甘ったるい何かの味が残っていて、行儀が悪いのは承知でぴあのがそれを土に吐き捨てていると見知らぬ女たちの後ろから上半身裸の赤毛の男が現れた。ぴあのはその声に驚いて横たわっていた体を起こして中腰で後ずさる。そして自らの体を抱きしめた感触で自分も服を着ていないことにようやく気が付いて小さな叫び声をあげた。
「悪いが着ていた服を脱がせて体を調べさせてもらったよ」
「えッ!! やだッ!! なんでッ!!」
「ああ、大丈夫大丈夫。何もしてない。触ったのは彼女たちで僕は指一本触れてないから」
手を広げて丸腰であることをアピールする男の周りで女たちが顔を見合わせてからぴあのに向き直ると、うんうんと頷いて見せた。
「体、楽だろう? 花粉に埋もれてる君をここまで運んで応急処置をしただけだよ。びっくりしただろうけど危害を加えるつもりはないから落ち着いてくれる?」
「ま、まずはぱんつ返してください! 話はそれからですっ!!」
ぴあのが男を睨むと、男は女たちにぴあのの服はどうしたか聞く。どうやら女たちが洗濯したらしく、まだ濡れていて着られないとのことだった。代わりに体格が似ている女の服を借りて着ることができ、ぴあのはようやく落ち着いて話すことができるようになった。
そうすると、今いるところが迷路の中と違う景色なのがわかる。見上げても空が見えなくて薄暗く、大きなキノコがあちこちに生えていてそれが光っていた。その光に照らされた男の顔を、ぴあのは改めてよく見る。ヴォルナールとは違うタイプのハンサムで、黒目と白目が反転したような瞳に見覚えがあった。この間見せてもらった本当のパルマの目と同じだった。
「……えっと、まずは助けてくれてありがとう。それで本当に誰? その目、パルマさんと同じ……」
「パルマを知ってるの? あの子元気にしてた? パルマは僕の妹なんだ」
パルマの名を聞いて嬉しそうな顔をしたその男はクレデントと名乗った。
0
お気に入りに追加
73
あなたにおすすめの小説
【R18】××××で魔力供給をする世界に聖女として転移して、イケメン魔法使いに甘やかされ抱かれる話
もなか
恋愛
目を覚ますと、金髪碧眼のイケメン──アースに抱かれていた。
詳しく話を聞くに、どうやら、私は魔法がある異世界に聖女として転移をしてきたようだ。
え? この世界、魔法を使うためには、魔力供給をしなきゃいけないんですか?
え? 魔力供給って、××××しなきゃいけないんですか?
え? 私、アースさん専用の聖女なんですか?
魔力供給(性行為)をしなきゃいけない聖女が、イケメン魔法使いに甘やかされ、快楽の日々に溺れる物語──。
※n番煎じの魔力供給もの。18禁シーンばかりの変態度高めな物語です。
※ムーンライトノベルズにも載せております。ムーンライトノベルズさんの方は、題名が少し変わっております。
※ヒーローが変態です。ヒロインはちょろいです。
R18作品です。18歳未満の方(高校生も含む)の閲覧は、御遠慮ください。
気付いたら異世界の娼館に売られていたけど、なんだかんだ美男子に救われる話。
sorato
恋愛
20歳女、東京出身。親も彼氏もおらずブラック企業で働く日和は、ある日突然異世界へと転移していた。それも、気を失っている内に。
気付いたときには既に娼館に売られた後。娼館の店主にお薦め客候補の姿絵を見せられるが、どの客も生理的に受け付けない男ばかり。そんな中、日和が目をつけたのは絶世の美男子であるヨルクという男で――……。
※男は太っていて脂ぎっている方がより素晴らしいとされ、女は細く印象の薄い方がより美しいとされる美醜逆転的な概念の異世界でのお話です。
!直接的な行為の描写はありませんが、そういうことを匂わす言葉はたくさん出てきますのでR15指定しています。苦手な方はバックしてください。
※小説家になろうさんでも投稿しています。
【R18】聖女のお役目【完結済】
ワシ蔵
恋愛
平凡なOLの加賀美紗香は、ある日入浴中に、突然異世界へ転移してしまう。
その国には、聖女が騎士たちに祝福を与えるという伝説があった。
紗香は、その聖女として召喚されたのだと言う。
祭壇に捧げられた聖女は、今日も騎士達に祝福を与える。
※性描写有りは★マークです。
※肉体的に複数と触れ合うため「逆ハーレム」タグをつけていますが、精神的にはほとんど1対1です。
世間知らずのチョロインが、奴隷にペロリと食べられる話
エトカ
恋愛
社畜女子が異世界で奴隷を買ったら、その奴隷にペロリと食べられてしまう話。
*設定ゆるゆる
*Rは予告なく入ります
山も谷もオチもありません。ご都合主義な設定ですので寛容な心でお読みください。
異世界転移したら、推しのガチムチ騎士団長様の性癖が止まりません
冬見 六花
恋愛
旧題:ロングヘア=美人の世界にショートカットの私が転移したら推しのガチムチ騎士団長様の性癖が開花した件
異世界転移したアユミが行き着いた世界は、ロングヘアが美人とされている世界だった。
ショートカットのために醜女&珍獣扱いされたアユミを助けてくれたのはガチムチの騎士団長のウィルフレッド。
「…え、ちょっと待って。騎士団長めちゃくちゃドタイプなんですけど!」
でもこの世界ではとんでもないほどのブスの私を好きになってくれるわけない…。
それならイケメン騎士団長様の推し活に専念しますか!
―――――【筋肉フェチの推し活充女アユミ × アユミが現れて突如として自分の性癖が目覚めてしまったガチムチ騎士団長様】
そんな2人の山なし谷なしイチャイチャエッチラブコメ。
●ムーンライトノベルズで掲載していたものをより糖度高めに改稿してます。
●11/6本編完結しました。番外編はゆっくり投稿します。
●11/12番外編もすべて完結しました!
●ノーチェブックス様より書籍化します!
黒豹の騎士団長様に美味しく食べられました
Adria
恋愛
子供の時に傷を負った獣人であるリグニスを助けてから、彼は事あるごとにクリスティアーナに会いにきた。だが、人の姿の時は会ってくれない。
そのことに不満を感じ、ついにクリスティアーナは別れを切り出した。すると、豹のままの彼に押し倒されて――
イラスト:日室千種様(@ChiguHimu)
【R18】助けてもらった虎獣人にマーキングされちゃう話
象の居る
恋愛
異世界転移したとたん、魔獣に狙われたユキを助けてくれたムキムキ虎獣人のアラン。襲われた恐怖でアランに縋り、家においてもらったあともズルズル関係している。このまま一緒にいたいけどアランはどう思ってる? セフレなのか悩みつつも関係が壊れるのが怖くて聞けない。飽きられたときのために一人暮らしの住宅事情を調べてたらアランの様子がおかしくなって……。
ベッドの上ではちょっと意地悪なのに肝心なとこはヘタレな虎獣人と、普段はハッキリ言うのに怖がりな人間がお互いの気持ちを確かめ合って結ばれる話です。
ムーンライトノベルズさんにも掲載しています。
ご主人様、どうか平和に離縁してください!〜鬼畜ヤンデレ絶倫騎士に溺愛されるのは命がけ〜
蓮恭
恋愛
初めて受けた人間ドック。そこで末期の子宮がん、それに肺転移、リンパ節にも転移している事が分かった美桜(ミオ)は、仕事に生きた三十七歳の会社員。
会社員時代に趣味と化していた貯金一千万円も、もう命もわずかとなった今となっては使い道もない。
余命僅かとなった美桜の前に現れたのは、死神のテトラだった。
「おめでとうございます、進藤美桜さん! あなたは私達の新企画、『お金と引き換えに第二の人生を歩む権利』を得たのです! さあ、あなたは一千万円と引き換えに、どんな人生をお望みですか?」
半信半疑の美桜は一千万円と引き換えに、死後は魂をそのままに、第二の人生を得ることに。
乙女ゲームにハマっていた美桜は好みのワンコ系男子とのロマンチックな恋愛を夢見て、異世界での新しい人生を意気揚々と歩み始めたのだった。
しかし美桜が出会ったのはワンコ系男子とは程遠い鬼畜キャラ、デュオンで……⁉︎
そして新たに美桜が生きて行く場所は、『愛人商売』によって多くの女性達が生き抜いていく国だった。
慣れない異世界生活、それに鬼畜キャラデュオンの愛人として溺愛(?)される日々。
人々から悪魔と呼ばれて恐れられるデュオンの愛人は、いくら命があっても足りない。
そのうちデュオンの秘密を知る事になって……⁉︎
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる