20 / 78
第一章 塩対応な二人
第20話 意外な相手の恋愛相談
しおりを挟む
七石先輩や、新葉の助けもあって期末テストは無事に終えることが出来た。生徒会長と呼ばれている以上、俺も中途半端な成績にするわけにもいかず先輩がいる内は有効活用して現在の地位をキープ出来ている。
期末が終わると夏休みが間近に迫るがその前に例のサプライズ発表が控えていて、今日は久しぶりの定例会議をすることに。
生徒会メンバーに加え、俺と同じクラスにいる放送部の連中にも集まってもらった。放送部はほとんど二年生なので話がしやすいというのもあった。
今回の議題が美少女サプライズという理由もあって、今日に限っては女子の参加は見送っている。
ホワイトボード前には北門、書記の下道が立ち、俺と上田が前に座って放送部の連中相手に説明をする手はずだ。
上田以上の興奮と奇声が部屋中に響くと思われたが、不満を漏らしながらも放送部連中はあっさりと引きあげて行った。
「――翔輝。放送部のみんな、落ち込んでたね」
「仕方ないだろ。あっちはプロですでに活動してるタレントもいる。放送部は大会に出た実績はあるとはいえ、アマチュアだからな」
「でも、僕たちがすることは特に無い。なんて言われたらやっぱりショックだよ」
純の説明を大人しく聞いていた放送部の連中がどういう反応をするか気になっていたが、予想に反して声も張り上げず興奮もしなかった。
普段から配信をしてる連中なだけあって、院瀬見のことはとっくに知っていたらしく、サプライズに関しては驚きのリアクションすらなかったのが印象に残る。
それよりも放送部なのに何もさせてもらえないという不満が強かったようで、純を始め、下道と上田が説得して何とか退室してもらったに過ぎない。
放送部がいなくなり、いつものメンバーだけになったところで会議室は途端に静寂が訪れた。書記と会計は元々は真面目なだけあって、他のメンバーと相談しながら上手くやり取りをしているようだ。
彼らが書類関係に目を通す中、部屋の中で話をするのはもっぱら俺と純の二人だけで、部屋の中では蚊帳の外状態だったりする。
俺はこの時間を使って、純が気にしている女子のことを訊いてみることにした。
「うーん……僕たちもそれっぽい会議でもする?」
本来はそうなのだが、期末を終えたので大して話すことが無い。だからこそ、この機会を逃す手は無い――ということで。
「なぁ、純。ところでお前って推し女――」
「あ、あのさ、翔輝会長に聞いて欲しいことがあるんだけど、いい?」
こいつ、またしても俺の話を遮って誤魔化したな。
あまり触れられたくない話ということなんだろうか?
そう思いながら、とりあえず純の話を聞くことにした。こいつがこんなに思いつめたような表情を見せるなんてそうは無いからな。
「会議に関係無い話なんだろ? 何でも聞くよ」
「うん。あのさ、僕、好きな人が出来たんだ。それでその、翔輝に相談すれば何とかしてくれるんじゃないかなって思ったんだけど……」
「俺に恋愛相談とか冗談だろ?」
「ううん、僕には翔輝しかいないんだ。だから――」
「――いや、その発言は誤解を招くから勘弁してくれ」
神妙な顔をして何を言うかと思えば、予想通りの話だった。そうなると、相手はあの金髪女子のあいつということが予想されるが。
「ご、ごめん。それでその、院瀬見さんのこと、どう思う?」
「い、院瀬見? え? 何でそんなことを聞くんだ?」
「僕が気になってる、好きな人が院瀬見さんだからなんだけど……。おかしいかな?」
九賀みずきという推し女じゃなかったなんて意外過ぎる。あれだけ見せつけて思わせぶりな行動を取っていたくせに、まさかの最強美少女な院瀬見とは。
「あれ、お前って九賀って推し女と仲がいいんじゃないのか?」
俺の個人的な決めつけではあったが、そうじゃなかったのか。
「ああ……九賀さん? 九賀さんは僕のことは何とも思ってないんじゃないかな。彼女は話しやすいし、僕ともすぐに打ち解けてくれたけどそれだけだよ」
要するにタイプではないと。
「……なるほど。それで純は俺にどうして欲しいんだ?」
「サプライズが終わったら正式なメンバーになるでしょ。クラスはどうなるか分からないけど、生徒会は一緒だからその時に僕と院瀬見さんが一緒に作業出来るようにして欲しいなって。どうかな?」
古根の男子と霞ノ宮の女子は今は棟によって分かれている。しかし夏休み以降、正式な渡り廊下が完成することに伴って、いよいよ男女と同じ授業を受けることが決まった。
学年途中ではあるが、別学から共学化になるということで改めてクラス分けがされることも決定している。その条件はさすがに聞かされていないが、期末の結果次第というウワサだ。
――それにしても意外すぎる名前だったな。それも院瀬見だなんて。
「いや、その前にお前、院瀬見とまともに話が出来て無いだろ。そんな状態で――」
「――僕は翔輝と違って院瀬見さんに意地悪い態度は取らないから、院瀬見さんも僕の態度に笑顔を見せてくれると思うよ!」
自己紹介の時に緊張していたのを覚えているが、その時からそうなのか?
しかも何気なく俺の態度のことに怒っているようだし、おそらく本気で好きになったんだろうな……それも院瀬見の表面上だけの態度に。
「まあ、その話はサプライズが終わってからまた聞かせてくれ。このことは名前を伏せて、それとなく院瀬見に聞いておいてやるから」
「うん。お願いするよ」
それとなく聞く――俺が院瀬見に聞けるはずが無い。
「あれ? そこの間抜け面……じゃなくて、女子棟にのこのこ来ているのは翔輝さんじゃないですか。期末の結果が悪すぎてわたしになぐさめてもらいに来たんですか?」
何でこいつは普通に挨拶が出来ないんだ?
そして何故、俺の成績のことを悪い前提で話すんだよ。そもそも終わったばかりで結果なんて出ているはずも無いというのに。
「そうだと言ったらどうするんだ? 院瀬見さん」
「さすがに廊下では出来ませんから、談話室か保健室でならなぐさめてあげますけど?」
「――えっ」
「え? 何を驚いてるんですか? 何をされると思ってるのか分かりませんけど、言葉攻めでなぐさめるって意味です」
言葉攻めは攻めだろ。
「あぁ……悪い」
とはいえ、ここは素直に謝ろう。
それなのに、
「不気味ですね。あなたがそんな弱気になるなんて。とりあえずわたしも話したいことがありますので、ついて来てください」
やっぱりこいつの反応はそうだよな。俺が少しでも弱そう、もしくはその辺のモブ男子と似た態度を取ると俺よりも塩対応になる。
「へいへい、どこにでも行きますよ」
「……そう言って逃げられても困るので――」
「――!? え、おい」
「しっかり握らせて頂きますね! 翔輝さんもその手も逃しませんから!」
期末が終わると夏休みが間近に迫るがその前に例のサプライズ発表が控えていて、今日は久しぶりの定例会議をすることに。
生徒会メンバーに加え、俺と同じクラスにいる放送部の連中にも集まってもらった。放送部はほとんど二年生なので話がしやすいというのもあった。
今回の議題が美少女サプライズという理由もあって、今日に限っては女子の参加は見送っている。
ホワイトボード前には北門、書記の下道が立ち、俺と上田が前に座って放送部の連中相手に説明をする手はずだ。
上田以上の興奮と奇声が部屋中に響くと思われたが、不満を漏らしながらも放送部連中はあっさりと引きあげて行った。
「――翔輝。放送部のみんな、落ち込んでたね」
「仕方ないだろ。あっちはプロですでに活動してるタレントもいる。放送部は大会に出た実績はあるとはいえ、アマチュアだからな」
「でも、僕たちがすることは特に無い。なんて言われたらやっぱりショックだよ」
純の説明を大人しく聞いていた放送部の連中がどういう反応をするか気になっていたが、予想に反して声も張り上げず興奮もしなかった。
普段から配信をしてる連中なだけあって、院瀬見のことはとっくに知っていたらしく、サプライズに関しては驚きのリアクションすらなかったのが印象に残る。
それよりも放送部なのに何もさせてもらえないという不満が強かったようで、純を始め、下道と上田が説得して何とか退室してもらったに過ぎない。
放送部がいなくなり、いつものメンバーだけになったところで会議室は途端に静寂が訪れた。書記と会計は元々は真面目なだけあって、他のメンバーと相談しながら上手くやり取りをしているようだ。
彼らが書類関係に目を通す中、部屋の中で話をするのはもっぱら俺と純の二人だけで、部屋の中では蚊帳の外状態だったりする。
俺はこの時間を使って、純が気にしている女子のことを訊いてみることにした。
「うーん……僕たちもそれっぽい会議でもする?」
本来はそうなのだが、期末を終えたので大して話すことが無い。だからこそ、この機会を逃す手は無い――ということで。
「なぁ、純。ところでお前って推し女――」
「あ、あのさ、翔輝会長に聞いて欲しいことがあるんだけど、いい?」
こいつ、またしても俺の話を遮って誤魔化したな。
あまり触れられたくない話ということなんだろうか?
そう思いながら、とりあえず純の話を聞くことにした。こいつがこんなに思いつめたような表情を見せるなんてそうは無いからな。
「会議に関係無い話なんだろ? 何でも聞くよ」
「うん。あのさ、僕、好きな人が出来たんだ。それでその、翔輝に相談すれば何とかしてくれるんじゃないかなって思ったんだけど……」
「俺に恋愛相談とか冗談だろ?」
「ううん、僕には翔輝しかいないんだ。だから――」
「――いや、その発言は誤解を招くから勘弁してくれ」
神妙な顔をして何を言うかと思えば、予想通りの話だった。そうなると、相手はあの金髪女子のあいつということが予想されるが。
「ご、ごめん。それでその、院瀬見さんのこと、どう思う?」
「い、院瀬見? え? 何でそんなことを聞くんだ?」
「僕が気になってる、好きな人が院瀬見さんだからなんだけど……。おかしいかな?」
九賀みずきという推し女じゃなかったなんて意外過ぎる。あれだけ見せつけて思わせぶりな行動を取っていたくせに、まさかの最強美少女な院瀬見とは。
「あれ、お前って九賀って推し女と仲がいいんじゃないのか?」
俺の個人的な決めつけではあったが、そうじゃなかったのか。
「ああ……九賀さん? 九賀さんは僕のことは何とも思ってないんじゃないかな。彼女は話しやすいし、僕ともすぐに打ち解けてくれたけどそれだけだよ」
要するにタイプではないと。
「……なるほど。それで純は俺にどうして欲しいんだ?」
「サプライズが終わったら正式なメンバーになるでしょ。クラスはどうなるか分からないけど、生徒会は一緒だからその時に僕と院瀬見さんが一緒に作業出来るようにして欲しいなって。どうかな?」
古根の男子と霞ノ宮の女子は今は棟によって分かれている。しかし夏休み以降、正式な渡り廊下が完成することに伴って、いよいよ男女と同じ授業を受けることが決まった。
学年途中ではあるが、別学から共学化になるということで改めてクラス分けがされることも決定している。その条件はさすがに聞かされていないが、期末の結果次第というウワサだ。
――それにしても意外すぎる名前だったな。それも院瀬見だなんて。
「いや、その前にお前、院瀬見とまともに話が出来て無いだろ。そんな状態で――」
「――僕は翔輝と違って院瀬見さんに意地悪い態度は取らないから、院瀬見さんも僕の態度に笑顔を見せてくれると思うよ!」
自己紹介の時に緊張していたのを覚えているが、その時からそうなのか?
しかも何気なく俺の態度のことに怒っているようだし、おそらく本気で好きになったんだろうな……それも院瀬見の表面上だけの態度に。
「まあ、その話はサプライズが終わってからまた聞かせてくれ。このことは名前を伏せて、それとなく院瀬見に聞いておいてやるから」
「うん。お願いするよ」
それとなく聞く――俺が院瀬見に聞けるはずが無い。
「あれ? そこの間抜け面……じゃなくて、女子棟にのこのこ来ているのは翔輝さんじゃないですか。期末の結果が悪すぎてわたしになぐさめてもらいに来たんですか?」
何でこいつは普通に挨拶が出来ないんだ?
そして何故、俺の成績のことを悪い前提で話すんだよ。そもそも終わったばかりで結果なんて出ているはずも無いというのに。
「そうだと言ったらどうするんだ? 院瀬見さん」
「さすがに廊下では出来ませんから、談話室か保健室でならなぐさめてあげますけど?」
「――えっ」
「え? 何を驚いてるんですか? 何をされると思ってるのか分かりませんけど、言葉攻めでなぐさめるって意味です」
言葉攻めは攻めだろ。
「あぁ……悪い」
とはいえ、ここは素直に謝ろう。
それなのに、
「不気味ですね。あなたがそんな弱気になるなんて。とりあえずわたしも話したいことがありますので、ついて来てください」
やっぱりこいつの反応はそうだよな。俺が少しでも弱そう、もしくはその辺のモブ男子と似た態度を取ると俺よりも塩対応になる。
「へいへい、どこにでも行きますよ」
「……そう言って逃げられても困るので――」
「――!? え、おい」
「しっかり握らせて頂きますね! 翔輝さんもその手も逃しませんから!」
0
お気に入りに追加
28
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

まずはお嫁さんからお願いします。
桜庭かなめ
恋愛
高校3年生の長瀬和真のクラスには、有栖川優奈という女子生徒がいる。優奈は成績優秀で容姿端麗、温厚な性格と誰にでも敬語で話すことから、学年や性別を問わず人気を集めている。和真は優奈とはこの2年間で挨拶や、バイト先のドーナッツ屋で接客する程度の関わりだった。
4月の終わり頃。バイト中に店舗の入口前の掃除をしているとき、和真は老齢の男性のスマホを見つける。その男性は優奈の祖父であり、日本有数の企業グループである有栖川グループの会長・有栖川総一郎だった。
総一郎は自分のスマホを見つけてくれた和真をとても気に入り、孫娘の優奈とクラスメイトであること、優奈も和真も18歳であることから優奈との結婚を申し出る。
いきなりの結婚打診に和真は困惑する。ただ、有栖川家の説得や、優奈が和真の印象が良く「結婚していい」「いつかは両親や祖父母のような好き合える夫婦になりたい」と思っていることを知り、和真は結婚を受け入れる。
デート、学校生活、新居での2人での新婚生活などを経て、和真と優奈の距離が近づいていく。交際なしで結婚した高校生の男女が、好き合える夫婦になるまでの温かくて甘いラブコメディ!
※特別編3が完結しました!(2024.8.29)
※小説家になろうとカクヨムでも公開しています。
※お気に入り登録、感想をお待ちしております。
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

会社の上司の妻との禁断の関係に溺れた男の物語
六角
恋愛
日本の大都市で働くサラリーマンが、偶然出会った上司の妻に一目惚れしてしまう。彼女に強く引き寄せられるように、彼女との禁断の関係に溺れていく。しかし、会社に知られてしまい、別れを余儀なくされる。彼女との別れに苦しみ、彼女を忘れることができずにいる。彼女との関係は、運命的なものであり、彼女との愛は一生忘れることができない。

先輩に退部を命じられた僕を励ましてくれたアイドル級美少女の後輩マネージャーを成り行きで家に上げたら、なぜかその後も入り浸るようになった件
桜 偉村
恋愛
別にいいんじゃないんですか? 上手くならなくても——。
後輩マネージャーのその一言が、彼の人生を変えた。
全国常連の高校サッカー部の三軍に所属していた如月 巧(きさらぎ たくみ)は、自分の能力に限界を感じていた。
練習試合でも敗因となってしまった巧は、三軍キャプテンの武岡(たけおか)に退部を命じられて絶望する。
武岡にとって、巧はチームのお荷物であると同時に、アイドル級美少女マネージャーの白雪 香奈(しらゆき かな)と親しくしている目障りな存在だった。
だから、自信をなくしている巧を追い込んで退部させ、香奈と距離を置かせようとしたのだ。
そうすれば、香奈は自分のモノになると思っていたから。
武岡の思惑通り、巧はサッカー部を辞めようとしていた。
しかし、そこに香奈が現れる。
成り行きで香奈を家に上げた巧だが、なぜか彼女はその後も彼の家を訪れるようになって——。
「これは警告だよ」
「勘違いしないんでしょ?」
「僕がサッカーを続けられたのは、君のおかげだから」
「仲が良いだけの先輩に、あんなことまですると思ってたんですか?」
甘酸っぱくて、爽やかで、焦れったくて、クスッと笑えて……
オレンジジュース(のような青春)が好きな人必見の現代ラブコメ、ここに開幕!
※これより下では今後のストーリーの大まかな流れについて記載しています。
「話のなんとなくの流れや雰囲気を抑えておきたい」「ざまぁ展開がいつになるのか知りたい!」という方のみご一読ください。
【今後の大まかな流れ】
第1話、第2話でざまぁの伏線が作られます。
第1話はざまぁへの伏線というよりはラブコメ要素が強いので、「早くざまぁ展開見たい!」という方はサラッと読んでいただいて構いません!
本格的なざまぁが行われるのは第15話前後を予定しています。どうかお楽しみに!
また、特に第4話からは基本的にラブコメ展開が続きます。シリアス展開はないので、ほっこりしつつ甘さも補充できます!
※最初のざまぁが行われた後も基本はラブコメしつつ、ちょくちょくざまぁ要素も入れていこうかなと思っています。
少しでも「面白いな」「続きが気になる」と思った方は、ざっと内容を把握しつつ第20話、いえ第2話くらいまでお読みいただけると嬉しいです!
※基本は一途ですが、メインヒロイン以外との絡みも多少あります。
※本作品は小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる