9 / 29
9グレン、ゼノ
しおりを挟む
ルナは魔法学園だが、ゼノは騎士学園にいる。
ここは規律が厳しいから、休日にしか子供と面会できない。
地方からも生徒たちの家族が会いに来ているのか、学園内にあるカフェは人が多かった。
「どうだ?学園では問題ないか?」
「ああ、父さん。なんとか上手くやってるよ」
ゼノも少し見ない間に背が伸びたようだ。
立派な騎士になる為、これから厳しい訓練を受けなければならない。
「俺も騎士学園を卒業したから、少しは助言できると思うぞ。何かあればいつでも相談にのる」
「ああ。ありがとう父さん」
「……」
何から話そうか戸惑ってしまい、テーブルの上にある茶を口に含む。
ゼノは気を遣ってか、自分から話しかけてきた。
「急に訪ねてきてどうしたの?」
「ちょっと母さんと喧嘩してしまって。もしかしたらゼノに今いる場所を言っているんじゃないかと思ってな」
「母さん家を出て行ったんだ?」
「ああ。まぁ、でもすぐに戻ってくるとは思うんだけどな。家の事をほったらかして出て行ったから困ってるんだ」
ゼノは不機嫌そうに眉をひそめた。
しまった……言葉を間違えたか……
「母さんは家政婦じゃないよ。家事が目的なら、家事メイドを雇えばいいんじゃない?」
「妻が家にいるのに、手伝いを雇う必要はないだろう。それに、お前たちももういないんだから掃除や洗濯なんてたかが知れている」
俺はこんな事を言うつもりはなかったのに、勝手に口から次々と言葉が出てしまう。
……だが、男は外で働き、女は家を守る。
それは当たり前の事だろう。
「それで、何が訊きたいの?」
「いや、すまない。さっきの言葉は間違いだ。家事をするのは女の仕事だが、フレアは仕事をしていて手が回らないこともあるだろう。これからは家事メイドを雇おうと思っている。いままで母さんには苦労をかけた。今後はゆっくりしてもらいたいしな」
「へぇ、そうなんだ」
「ああ、そのつもりだ。で、ゼノはフレアの居場所を知っているんじゃないかと思って聞きに来たんだ」
「俺はよく分からないけど、居場所を知られたくないから、父さんに知らせないんじゃないかな。自分の居場所を教えない理由はそれしかないだろうし」
「話し合いもせずに出て行くなんて自分勝手だろう。俺はちゃんとフレアと向き合おうとしているんだ」
ゼノは頭を傾け、考えている様子で顎に手を置いた。
「今まで、母さんは何度も向き合おうとしてきたんじゃないかな?それに応じなかったのは父さんじゃないの?」
なにを急に言い出すんだ。俺は何度も瞬きをした。
「話をしようと思ってダイニングへ行ったら、もうフレアは出て行った後だったんだ」
「俺とルナが学園に入学が決まって寮に入ることになった。だから、俺が母さんの背中を押したんだ」
「……背中を押した?」
どういう意味だと眉を上げて息子を見る。
「父さんと離婚したらって俺が言った」
ゼノが離婚をすすめた?
まさかの言葉に、唇がプルプルと震えだす。
俺の中に正体不明な不可解な黒い感情が湧き上がった。
二人の間に沈黙が続いた。
「ゼノが、離婚しろと言ったのか……」
「母さんは何も言わなかったけど、父さんの浮気の事なら知ってたよ。ルナも、俺も街で何度も二人を見たからね」
メリンダと一緒にいるところを子供たちに見られていた。
「ただ女性と歩いていただけで浮気だなんて勘違いをするな。大人にはいろいろ付き合いがある」
「ちゃんと認めた方が男らしいと思うけど。でも、大人の男ってそういうものなのかもしれないね」
よかった。ほっと胸をなでおろす。
ゼノは15歳だとはいっても男だ。俺の気持ちが分かっているんだな。
よくあることだし、友人たちの親も遊びでそういう付き合いはしているんだろう。
「付き合いで、女性と遊んでいたことは認めるよ。だけど反省しているし、フレアにはちゃんと謝るつもりだ。お前たちもまだ子供だ。家族をバラバラにしたくはない」
「そうだね。バラバラになるのは寂しいよ。けど、それを母さんが望んでいるなら、そうするべきだと思う。まだ俺は成人してない学生だから、母さんにしてあげられることは少ない。でも、俺も男だから、母さんのことは俺が守るよ」
子供のくせに何が守るだ!
親の加護のもと学園へ通っているんだぞ。
俺は深く息を吸い込んで呼吸を整えた。
ここでゼノと喧嘩になったら元の木阿弥だ。子供を味方につけて、フレアに帰って来てもらわなければならない。
ここは俺が自分の非を認めるべきだ。
「そうだな。母さんの事は頼んだよ。だけど、父さんにもチャンスが欲しいんだ。俺は失敗してしまった。一番大切なフレアを蔑ろにしてしまった。できる事ならやり直したいと思っている。フレアの笑顔をもう一度見たいんだ」
「俺たちの前では母さんは笑顔しか見せなかったよ」
「そうだったな。立派な母親だ」
子供たちの前でだけ笑顔で、心の中は泣いていたのか?
いくら彼女が隠していても、子供たちは彼女が悩んでいたのを知っていたんだな。
それなら、ちゃんと表に出して俺を責めてくれれば……こうはならなかった。
後悔に苛まれ拳を握りしめた。爪の先まで青白くなる。
怒りの持って行き場がない。
「気が付かなかったのは父さんだけだった」
よほど子供の方がフレアを見ていたのか。
そう思うと精神的にキツイ。
「すまなかった。俺は母さんの事を何も見ていなかった。酷い男だった。フレアが出て行ってたった4日しか経っていないのに、生活できないほど家はぐちゃぐちゃだし、精神的にもやられているよ」
「そうだろうね。でもさ、母さんは4日じゃないよ」
「……ん?」
どういう意味だとゼノを見る。
「10年苦しんだんだ」
息子の言葉に一瞬息が止まった。
急に吐き気がした。喉元に苦い汁が込み上げてくる。
自分が気付かなかったことをゼノが教えてくれている。ルナもそうだ。
同僚の嫁、近所の住人、フレアの職場の職人……周りの者が皆、俺に伝えていた。
俺は……何をしていたんだ。
子供にまで見放されたら、俺はどうやって暮らしていけばいいんだ。
やっとの思いで声を絞り出した。
「……フレアは、離婚届を書かない限りは話をしないと言っている」
「長年母さんと暮らしてきたんだし、性格はわかってるだろう?サインしなくちゃ母さんには会えないよ」
ゼノは当たり前だろうというふうに、両眉を上げた。
「そう……だろうな」
くそっ……15年一緒に暮らしてきた家族だ。
そんなに簡単に手放したくはない。
手放したくないんだ……
愛してもいないのにメリンダとだらだら関係を続けるんじゃなかった。
深い絶望感に襲われる。
後悔しても今更どうしようもないのか……
「父さんはずっとお前たちの父親だ。だから何でも相談してほしいし、頼って欲しいと思っている。今まではそれができていなかった。反省してる。学費や寮費、その他何か必要な費用があれば心配しなくていいから」
最後にそう言って、俺はゼノとは別れた。
俺は悔しくて悔しくて、奥歯を強く噛み締めた。
身から出た錆とはいえ、本当に情けない父親だ。
ここは規律が厳しいから、休日にしか子供と面会できない。
地方からも生徒たちの家族が会いに来ているのか、学園内にあるカフェは人が多かった。
「どうだ?学園では問題ないか?」
「ああ、父さん。なんとか上手くやってるよ」
ゼノも少し見ない間に背が伸びたようだ。
立派な騎士になる為、これから厳しい訓練を受けなければならない。
「俺も騎士学園を卒業したから、少しは助言できると思うぞ。何かあればいつでも相談にのる」
「ああ。ありがとう父さん」
「……」
何から話そうか戸惑ってしまい、テーブルの上にある茶を口に含む。
ゼノは気を遣ってか、自分から話しかけてきた。
「急に訪ねてきてどうしたの?」
「ちょっと母さんと喧嘩してしまって。もしかしたらゼノに今いる場所を言っているんじゃないかと思ってな」
「母さん家を出て行ったんだ?」
「ああ。まぁ、でもすぐに戻ってくるとは思うんだけどな。家の事をほったらかして出て行ったから困ってるんだ」
ゼノは不機嫌そうに眉をひそめた。
しまった……言葉を間違えたか……
「母さんは家政婦じゃないよ。家事が目的なら、家事メイドを雇えばいいんじゃない?」
「妻が家にいるのに、手伝いを雇う必要はないだろう。それに、お前たちももういないんだから掃除や洗濯なんてたかが知れている」
俺はこんな事を言うつもりはなかったのに、勝手に口から次々と言葉が出てしまう。
……だが、男は外で働き、女は家を守る。
それは当たり前の事だろう。
「それで、何が訊きたいの?」
「いや、すまない。さっきの言葉は間違いだ。家事をするのは女の仕事だが、フレアは仕事をしていて手が回らないこともあるだろう。これからは家事メイドを雇おうと思っている。いままで母さんには苦労をかけた。今後はゆっくりしてもらいたいしな」
「へぇ、そうなんだ」
「ああ、そのつもりだ。で、ゼノはフレアの居場所を知っているんじゃないかと思って聞きに来たんだ」
「俺はよく分からないけど、居場所を知られたくないから、父さんに知らせないんじゃないかな。自分の居場所を教えない理由はそれしかないだろうし」
「話し合いもせずに出て行くなんて自分勝手だろう。俺はちゃんとフレアと向き合おうとしているんだ」
ゼノは頭を傾け、考えている様子で顎に手を置いた。
「今まで、母さんは何度も向き合おうとしてきたんじゃないかな?それに応じなかったのは父さんじゃないの?」
なにを急に言い出すんだ。俺は何度も瞬きをした。
「話をしようと思ってダイニングへ行ったら、もうフレアは出て行った後だったんだ」
「俺とルナが学園に入学が決まって寮に入ることになった。だから、俺が母さんの背中を押したんだ」
「……背中を押した?」
どういう意味だと眉を上げて息子を見る。
「父さんと離婚したらって俺が言った」
ゼノが離婚をすすめた?
まさかの言葉に、唇がプルプルと震えだす。
俺の中に正体不明な不可解な黒い感情が湧き上がった。
二人の間に沈黙が続いた。
「ゼノが、離婚しろと言ったのか……」
「母さんは何も言わなかったけど、父さんの浮気の事なら知ってたよ。ルナも、俺も街で何度も二人を見たからね」
メリンダと一緒にいるところを子供たちに見られていた。
「ただ女性と歩いていただけで浮気だなんて勘違いをするな。大人にはいろいろ付き合いがある」
「ちゃんと認めた方が男らしいと思うけど。でも、大人の男ってそういうものなのかもしれないね」
よかった。ほっと胸をなでおろす。
ゼノは15歳だとはいっても男だ。俺の気持ちが分かっているんだな。
よくあることだし、友人たちの親も遊びでそういう付き合いはしているんだろう。
「付き合いで、女性と遊んでいたことは認めるよ。だけど反省しているし、フレアにはちゃんと謝るつもりだ。お前たちもまだ子供だ。家族をバラバラにしたくはない」
「そうだね。バラバラになるのは寂しいよ。けど、それを母さんが望んでいるなら、そうするべきだと思う。まだ俺は成人してない学生だから、母さんにしてあげられることは少ない。でも、俺も男だから、母さんのことは俺が守るよ」
子供のくせに何が守るだ!
親の加護のもと学園へ通っているんだぞ。
俺は深く息を吸い込んで呼吸を整えた。
ここでゼノと喧嘩になったら元の木阿弥だ。子供を味方につけて、フレアに帰って来てもらわなければならない。
ここは俺が自分の非を認めるべきだ。
「そうだな。母さんの事は頼んだよ。だけど、父さんにもチャンスが欲しいんだ。俺は失敗してしまった。一番大切なフレアを蔑ろにしてしまった。できる事ならやり直したいと思っている。フレアの笑顔をもう一度見たいんだ」
「俺たちの前では母さんは笑顔しか見せなかったよ」
「そうだったな。立派な母親だ」
子供たちの前でだけ笑顔で、心の中は泣いていたのか?
いくら彼女が隠していても、子供たちは彼女が悩んでいたのを知っていたんだな。
それなら、ちゃんと表に出して俺を責めてくれれば……こうはならなかった。
後悔に苛まれ拳を握りしめた。爪の先まで青白くなる。
怒りの持って行き場がない。
「気が付かなかったのは父さんだけだった」
よほど子供の方がフレアを見ていたのか。
そう思うと精神的にキツイ。
「すまなかった。俺は母さんの事を何も見ていなかった。酷い男だった。フレアが出て行ってたった4日しか経っていないのに、生活できないほど家はぐちゃぐちゃだし、精神的にもやられているよ」
「そうだろうね。でもさ、母さんは4日じゃないよ」
「……ん?」
どういう意味だとゼノを見る。
「10年苦しんだんだ」
息子の言葉に一瞬息が止まった。
急に吐き気がした。喉元に苦い汁が込み上げてくる。
自分が気付かなかったことをゼノが教えてくれている。ルナもそうだ。
同僚の嫁、近所の住人、フレアの職場の職人……周りの者が皆、俺に伝えていた。
俺は……何をしていたんだ。
子供にまで見放されたら、俺はどうやって暮らしていけばいいんだ。
やっとの思いで声を絞り出した。
「……フレアは、離婚届を書かない限りは話をしないと言っている」
「長年母さんと暮らしてきたんだし、性格はわかってるだろう?サインしなくちゃ母さんには会えないよ」
ゼノは当たり前だろうというふうに、両眉を上げた。
「そう……だろうな」
くそっ……15年一緒に暮らしてきた家族だ。
そんなに簡単に手放したくはない。
手放したくないんだ……
愛してもいないのにメリンダとだらだら関係を続けるんじゃなかった。
深い絶望感に襲われる。
後悔しても今更どうしようもないのか……
「父さんはずっとお前たちの父親だ。だから何でも相談してほしいし、頼って欲しいと思っている。今まではそれができていなかった。反省してる。学費や寮費、その他何か必要な費用があれば心配しなくていいから」
最後にそう言って、俺はゼノとは別れた。
俺は悔しくて悔しくて、奥歯を強く噛み締めた。
身から出た錆とはいえ、本当に情けない父親だ。
3,383
お気に入りに追加
3,747
あなたにおすすめの小説
貴方を捨てるのにこれ以上の理由が必要ですか?
蓮実 アラタ
恋愛
「リズが俺の子を身ごもった」
ある日、夫であるレンヴォルトにそう告げられたリディス。
リズは彼女の一番の親友で、その親友と夫が関係を持っていたことも十分ショックだったが、レンヴォルトはさらに衝撃的な言葉を放つ。
「できれば子どもを産ませて、引き取りたい」
結婚して五年、二人の間に子どもは生まれておらず、伯爵家当主であるレンヴォルトにはいずれ後継者が必要だった。
愛していた相手から裏切り同然の仕打ちを受けたリディスはこの瞬間からレンヴォルトとの離縁を決意。
これからは自分の幸せのために生きると決意した。
そんなリディスの元に隣国からの使者が訪れる。
「迎えに来たよ、リディス」
交わされた幼い日の約束を果たしに来たという幼馴染のユルドは隣国で騎士になっていた。
裏切られ傷ついたリディスが幼馴染の騎士に溺愛されていくまでのお話。
※完結まで書いた短編集消化のための投稿。
小説家になろう様にも掲載しています。アルファポリス先行。
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
みんながみんな「あの子の方がお似合いだ」というので、婚約の白紙化を提案してみようと思います
下菊みこと
恋愛
ちょっとどころかだいぶ天然の入ったお嬢さんが、なんとか頑張って婚約の白紙化を狙った結果のお話。
御都合主義のハッピーエンドです。
元鞘に戻ります。
ざまぁはうるさい外野に添えるだけ。
小説家になろう様でも投稿しています。
2番目の1番【完】
綾崎オトイ
恋愛
結婚して3年目。
騎士である彼は王女様の護衛騎士で、王女様のことを何よりも誰よりも大事にしていて支えていてお護りしている。
それこそが彼の誇りで彼の幸せで、だから、私は彼の1番にはなれない。
王女様には私は勝てない。
結婚3年目の夫に祝われない誕生日に起こった事件で限界がきてしまった彼女と、彼女の存在と献身が当たり前になってしまっていたバカ真面目で忠誠心の厚い騎士の不器用な想いの話。
※ざまぁ要素は皆無です。旦那様最低、と思われる方いるかもですがそのまま結ばれますので苦手な方はお戻りいただけると嬉しいです
自己満全開の作品で個人の趣味を詰め込んで殴り書きしているため、地雷多めです。苦手な方はそっとお戻りください。
批判・中傷等、作者の執筆意欲削られそうなものは遠慮なく削除させていただきます…
愛されなかった公爵令嬢のやり直し
ましゅぺちーの
恋愛
オルレリアン王国の公爵令嬢セシリアは、誰からも愛されていなかった。
母は幼い頃に亡くなり、父である公爵には無視され、王宮の使用人達には憐れみの眼差しを向けられる。
婚約者であった王太子と結婚するが夫となった王太子には冷遇されていた。
そんなある日、セシリアは王太子が寵愛する愛妾を害したと疑われてしまう。
どうせ処刑されるならと、セシリアは王宮のバルコニーから身を投げる。
死ぬ寸前のセシリアは思う。
「一度でいいから誰かに愛されたかった。」と。
目が覚めた時、セシリアは12歳の頃に時間が巻き戻っていた。
セシリアは決意する。
「自分の幸せは自分でつかみ取る!」
幸せになるために奔走するセシリア。
だがそれと同時に父である公爵の、婚約者である王太子の、王太子の愛妾であった男爵令嬢の、驚くべき真実が次々と明らかになっていく。
小説家になろう様にも投稿しています。
タイトル変更しました!大幅改稿のため、一部非公開にしております。
【完結】元妃は多くを望まない
つくも茄子
恋愛
シャーロット・カールストン侯爵令嬢は、元上級妃。
このたび、めでたく(?)国王陛下の信頼厚い側近に下賜された。
花嫁は下賜された翌日に一人の侍女を伴って郵便局に赴いたのだ。理由はお世話になった人達にある書類を郵送するために。
その足で実家に出戻ったシャーロット。
実はこの下賜、王命でのものだった。
それもシャーロットを公の場で断罪したうえでの下賜。
断罪理由は「寵妃の悪質な嫌がらせ」だった。
シャーロットには全く覚えのないモノ。当然、これは冤罪。
私は、あなたたちに「誠意」を求めます。
誠意ある対応。
彼女が求めるのは微々たるもの。
果たしてその結果は如何に!?
離婚する両親のどちらと暮らすか……娘が選んだのは夫の方だった。
しゃーりん
恋愛
夫の愛人に子供ができた。夫は私と離婚して愛人と再婚したいという。
私たち夫婦には娘が1人。
愛人との再婚に娘は邪魔になるかもしれないと思い、自分と一緒に連れ出すつもりだった。
だけど娘が選んだのは夫の方だった。
失意のまま実家に戻り、再婚した私が数年後に耳にしたのは、娘が冷遇されているのではないかという話。
事実ならば娘を引き取りたいと思い、元夫の家を訪れた。
再び娘が選ぶのは父か母か?というお話です。
優しく微笑んでくれる婚約者を手放した後悔
しゃーりん
恋愛
エルネストは12歳の時、2歳年下のオリビアと婚約した。
彼女は大人しく、エルネストの話をニコニコと聞いて相槌をうってくれる優しい子だった。
そんな彼女との穏やかな時間が好きだった。
なのに、学園に入ってからの俺は周りに影響されてしまったり、令嬢と親しくなってしまった。
その令嬢と結婚するためにオリビアとの婚約を解消してしまったことを後悔する男のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる