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第3章 悪役令嬢は関わりたくない
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次の日、私を含め、女子はみんな少し寝不足で、朝からあくびをこらえていた。
結局あの後、私達に色んなポーズをさせて、レティシアはデッサンを書き続けた。最初は戸惑っていた私達も、レティシアの言葉に踊らされて、最後はノリノリになっていた気もする・・・。
「ねぇ、4人ばかり描いてるけど・・・、私は入れてくれないの?。」
最後にはミリアまでそう言いだす始末だ。
「ミリアは椅子に座って、二人を両側に立たせるの。イメージは二人の美少年をはべらす、女主人よ!」
「・・・悪くないわね・・・。」
ミリアはキラリと目を光らせた。
(お~い!ミリー。帰ってこい!)
そんな感じで、すっかり寝るのが遅くなってしまったのだ。
デッサンをしっかりと描き上げたレティシアは、
「今夜はこれを仕上げるのに眠れないわ!。」
疲れてフラフラしている私達とは対照的に、興奮しながら部屋に戻って行ったのだが・・・。
(昨日、まさか徹夜したのかしら?それにしては、元気そうだけど。)
心配になって、レティに聞くと、
「大丈夫です。慣れてますから。」
そう返事が返ってきた。
朝食前に、レティシアは、皆に描き上げた絵を女子だけに見せてくれた。
「ええっ!凄い!。」
「まぁ!」
レティの描いた絵を見た途端、みんなで、感嘆の声を上げた。
(ちょ、ちょっと滅茶苦茶上手いんだけど!?)
スケッチブックの中の絵は、ジョージアとグローシアによく似た美少年と、私達に似た美少女の、ハッとする様な瞬間を切り取って描かれていた。
(凄く描き込まれたイラストって感じ・・・。これは売れるわ。)
でも、ちょっとおかしな事に気付いた。
(私、こんな表情してたっけ?)
正直、描かれている間は眠くて退屈で、無表情だったと思うのだが、絵の中の私は恥ずかし気にジョージアを見上げて笑っている。
(ジョー相手に、こんな顔してたらヤバいでしょっての!)
人物の表情なんかは、レティシアの妄想で、デフォルメされているようだ。リリーの絵も、グローシアを見つめて、うっとりした表情になっている。そして二人の美少年を両手に、足を組んで椅子に座ったミリアは、不敵な笑みを浮かべていた。
「色を付けたら、もっと素敵になるのですが・・・。まぁ、一度描けば量産できますから、それは追々・・・。」
(量産って・・・。)
なんか、物騒な事を言っている。
「ね、ねえ、私、この絵欲しいんだけど・・・。」
ミリアがレティを上目遣いで見る。
「良いわよ・・・友達価格にしてあげる。」
(お金取るのか・・・)
「わ、わたくしも・・・。」
「あ・・・、私も・・・。」
グローシアとリリーも、恥ずかし気だがレティに交渉を始めた。
(ははは・・・)
私は生温かい笑みを浮かべるしかなかった。
「さぁ、皆行こうか!」
朝食後、私達は昨日話していたイルクァーレの滝へと散歩に出かけた。
レティシアはしっかりとスケッチブックを抱え、「これで4人のオフショットが狙えます。」と、誰よりも寝不足なはずなのに、目をギラつかせていた。
最早ミリアも何も言わなかった。
透き通った川沿いの道は遊歩道の様に整備されていて歩きやすい。
高原の空気は澄んでいて気持ちが良いし、木々の葉から零れ落ちる太陽の光は柔らかで、なんだか気分がウキウキしてくる。
雪をまとった高い山々も思いのほか近くに見えて、何処を見ても絵葉書みたいに美しく、眠気も何処かへ行ってしまった。
(確かにこんな場所なら、精霊や妖精が居ても不思議じゃないかも・・・?)
そして私は、景色を見て瞳を輝かせているリリーを盗み見ては、(マジ、精霊!いや、女神!)と心の中で身悶えしていた。
歩いていると、程無くして滝の音が聞こえてきた。
「まぁ!」
「へー!」
皆が思い思いに声を上げる。
道を曲がって突然目の前に現れた滝は、思っていた程高くは無かった。3~4mぐらいの高さなのだが、横にはかなり広い。15m以上はありそうだ。
そして水量が少ないせいか、滝の音もうるさくは無く、なんだか心地よい響きだった。
「滝の裏側は岩盤の道になっていて、歩けるようになっているんだ。滝を裏側から眺められるんだよ。面白いだろ?。昔、アリアナとも二人で良く、ここへ遊びに来たなぁ。」
クラークは滝を指さしながら、遊歩道から川岸へと続く小道を降り始めた。
(お兄様と二人か・・・。まぁ兄妹だから運命の相手とも言えなくは無い・・・はは。それに悪いけど、全く覚えてないっす。)
そんなどうでも良い事を考えながら、私達もクラークの後に続いた。川岸は平らな岩で、さほど歩きにくくはない。
「あちらに滝を見ながら、ピクニックできる場所もあるんだ。」
見ると、少し滝から離れた所に、気持ちよさそうな四阿が設置されていた。
「景色を見ながら食べるお弁当は最高だったなぁ。」
「良いですね!、こんな場所でなら、いくらでも食べれそうだわ!」
目をきらきらさせたジョージアに、「あなたは何処ででも、たくさん食べてるじゃない。」とミリアが突っ込みを入れる。
「じゃ、お昼はここで食べようか?。お弁当を持ってくるように、頼んでくるよ。」
クラークがそう言うと、
「クラーク様は、ここで皆さんをご案内してください。お弁当なら私が頼みに行ってきます。上着も持ってきたいので・・・。」
優しいリリーが気を利かせてそう言った。
「あ、では私も一緒に行きますわ。私も上着が欲しいので・・・。ついでに皆の上着も持って参りますわ。」
ミリアが右手を上げながら、そう言った。確かに滝の傍は少し涼しい。女子は上着があった方が良いかもしれない
。
すると、滝を見ていたパーシヴァルが突然、
「女の子二人じゃ心配だから、ディーン、お前が付いて行ってあげなよ。」
そう言って、二人の方へ、ディーンの背中を押しだした。
「え?。あ、ああ。」
「ついでに、僕の上着も持ってきて。」
と、ディーンに向かってウィンクした。
第二皇子の言う事だ。ディーンは戸惑いながらも、二人と並んで、「すぐ戻ります。」と言い、今来た道を戻り始めた。
パーシヴァルは楽し気に、頭の後ろで両腕を組んで、口笛を吹いている。
(別に不自然では無いけど、な~んか企んでるように見えるのは何故だ・・・?)
今はゲームで言うと、1部の途中。パーシヴァルだって、ヒロインに恋まで行かなくても、好意を持っている筈なのだ。
(通常ならば、パーシヴァル本人がリリーと一緒に行くよね?。ゲーム通りのチャラ男ならさ。あえてディーンに行かせる理由ってなんじゃい・・・?。)
考えすぎかとも思ったが、パーシヴァルの行動が理解できない。
(やっぱり、要注意人物かも?あまり近づかないでおくのが得策・・・。)
私は、パーシヴァルから、心持ち距離を取った。
結局あの後、私達に色んなポーズをさせて、レティシアはデッサンを書き続けた。最初は戸惑っていた私達も、レティシアの言葉に踊らされて、最後はノリノリになっていた気もする・・・。
「ねぇ、4人ばかり描いてるけど・・・、私は入れてくれないの?。」
最後にはミリアまでそう言いだす始末だ。
「ミリアは椅子に座って、二人を両側に立たせるの。イメージは二人の美少年をはべらす、女主人よ!」
「・・・悪くないわね・・・。」
ミリアはキラリと目を光らせた。
(お~い!ミリー。帰ってこい!)
そんな感じで、すっかり寝るのが遅くなってしまったのだ。
デッサンをしっかりと描き上げたレティシアは、
「今夜はこれを仕上げるのに眠れないわ!。」
疲れてフラフラしている私達とは対照的に、興奮しながら部屋に戻って行ったのだが・・・。
(昨日、まさか徹夜したのかしら?それにしては、元気そうだけど。)
心配になって、レティに聞くと、
「大丈夫です。慣れてますから。」
そう返事が返ってきた。
朝食前に、レティシアは、皆に描き上げた絵を女子だけに見せてくれた。
「ええっ!凄い!。」
「まぁ!」
レティの描いた絵を見た途端、みんなで、感嘆の声を上げた。
(ちょ、ちょっと滅茶苦茶上手いんだけど!?)
スケッチブックの中の絵は、ジョージアとグローシアによく似た美少年と、私達に似た美少女の、ハッとする様な瞬間を切り取って描かれていた。
(凄く描き込まれたイラストって感じ・・・。これは売れるわ。)
でも、ちょっとおかしな事に気付いた。
(私、こんな表情してたっけ?)
正直、描かれている間は眠くて退屈で、無表情だったと思うのだが、絵の中の私は恥ずかし気にジョージアを見上げて笑っている。
(ジョー相手に、こんな顔してたらヤバいでしょっての!)
人物の表情なんかは、レティシアの妄想で、デフォルメされているようだ。リリーの絵も、グローシアを見つめて、うっとりした表情になっている。そして二人の美少年を両手に、足を組んで椅子に座ったミリアは、不敵な笑みを浮かべていた。
「色を付けたら、もっと素敵になるのですが・・・。まぁ、一度描けば量産できますから、それは追々・・・。」
(量産って・・・。)
なんか、物騒な事を言っている。
「ね、ねえ、私、この絵欲しいんだけど・・・。」
ミリアがレティを上目遣いで見る。
「良いわよ・・・友達価格にしてあげる。」
(お金取るのか・・・)
「わ、わたくしも・・・。」
「あ・・・、私も・・・。」
グローシアとリリーも、恥ずかし気だがレティに交渉を始めた。
(ははは・・・)
私は生温かい笑みを浮かべるしかなかった。
「さぁ、皆行こうか!」
朝食後、私達は昨日話していたイルクァーレの滝へと散歩に出かけた。
レティシアはしっかりとスケッチブックを抱え、「これで4人のオフショットが狙えます。」と、誰よりも寝不足なはずなのに、目をギラつかせていた。
最早ミリアも何も言わなかった。
透き通った川沿いの道は遊歩道の様に整備されていて歩きやすい。
高原の空気は澄んでいて気持ちが良いし、木々の葉から零れ落ちる太陽の光は柔らかで、なんだか気分がウキウキしてくる。
雪をまとった高い山々も思いのほか近くに見えて、何処を見ても絵葉書みたいに美しく、眠気も何処かへ行ってしまった。
(確かにこんな場所なら、精霊や妖精が居ても不思議じゃないかも・・・?)
そして私は、景色を見て瞳を輝かせているリリーを盗み見ては、(マジ、精霊!いや、女神!)と心の中で身悶えしていた。
歩いていると、程無くして滝の音が聞こえてきた。
「まぁ!」
「へー!」
皆が思い思いに声を上げる。
道を曲がって突然目の前に現れた滝は、思っていた程高くは無かった。3~4mぐらいの高さなのだが、横にはかなり広い。15m以上はありそうだ。
そして水量が少ないせいか、滝の音もうるさくは無く、なんだか心地よい響きだった。
「滝の裏側は岩盤の道になっていて、歩けるようになっているんだ。滝を裏側から眺められるんだよ。面白いだろ?。昔、アリアナとも二人で良く、ここへ遊びに来たなぁ。」
クラークは滝を指さしながら、遊歩道から川岸へと続く小道を降り始めた。
(お兄様と二人か・・・。まぁ兄妹だから運命の相手とも言えなくは無い・・・はは。それに悪いけど、全く覚えてないっす。)
そんなどうでも良い事を考えながら、私達もクラークの後に続いた。川岸は平らな岩で、さほど歩きにくくはない。
「あちらに滝を見ながら、ピクニックできる場所もあるんだ。」
見ると、少し滝から離れた所に、気持ちよさそうな四阿が設置されていた。
「景色を見ながら食べるお弁当は最高だったなぁ。」
「良いですね!、こんな場所でなら、いくらでも食べれそうだわ!」
目をきらきらさせたジョージアに、「あなたは何処ででも、たくさん食べてるじゃない。」とミリアが突っ込みを入れる。
「じゃ、お昼はここで食べようか?。お弁当を持ってくるように、頼んでくるよ。」
クラークがそう言うと、
「クラーク様は、ここで皆さんをご案内してください。お弁当なら私が頼みに行ってきます。上着も持ってきたいので・・・。」
優しいリリーが気を利かせてそう言った。
「あ、では私も一緒に行きますわ。私も上着が欲しいので・・・。ついでに皆の上着も持って参りますわ。」
ミリアが右手を上げながら、そう言った。確かに滝の傍は少し涼しい。女子は上着があった方が良いかもしれない
。
すると、滝を見ていたパーシヴァルが突然、
「女の子二人じゃ心配だから、ディーン、お前が付いて行ってあげなよ。」
そう言って、二人の方へ、ディーンの背中を押しだした。
「え?。あ、ああ。」
「ついでに、僕の上着も持ってきて。」
と、ディーンに向かってウィンクした。
第二皇子の言う事だ。ディーンは戸惑いながらも、二人と並んで、「すぐ戻ります。」と言い、今来た道を戻り始めた。
パーシヴァルは楽し気に、頭の後ろで両腕を組んで、口笛を吹いている。
(別に不自然では無いけど、な~んか企んでるように見えるのは何故だ・・・?)
今はゲームで言うと、1部の途中。パーシヴァルだって、ヒロインに恋まで行かなくても、好意を持っている筈なのだ。
(通常ならば、パーシヴァル本人がリリーと一緒に行くよね?。ゲーム通りのチャラ男ならさ。あえてディーンに行かせる理由ってなんじゃい・・・?。)
考えすぎかとも思ったが、パーシヴァルの行動が理解できない。
(やっぱり、要注意人物かも?あまり近づかないでおくのが得策・・・。)
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