3 / 30
第一章
2,出会い
しおりを挟む
少しドキドキしながら耳をすませると、向こうからも「コッコッコッ」と3回返事が返ってきた。
ここで、看守以外の人の存在を感じたのは初めてだった。
「誰なのかしら?。ここに入れられてると言う事は、きっと貴族よね。いつからいらっしゃるのかしら・・・お可哀そうに・・・。」
普通の牢獄とは違うとはいえ、話し相手も無く、窓からは空しか見えない。牢で過ごす日々は孤独と焦燥との戦いであった。
コッコッコッコッ
今度は4度向こうから壁を叩く音がした。
彼女も4度、壁を叩いて返事を返す。
それだけでも、誰かとコミュニケーションを取っている事が嬉しかった。
(ああ、話しをしたい・・・。誰でも良いから、誰かと言葉を交わしたい。)
そんな風に思って壁にもたれかかった時、壁を通してかすかに声が聞こえた。
『・・・ねぇ、時が戻った・・・?』
リオノーラは目を見開いた!。この隣にいる声の主は、時間が巻き戻った事を知っている?!。
久しぶりに聞く、自分に話しかける声は、壁越しだと、どのような人物なのか想像がつかなかった。
リオノーラは壁に取りすがった。
「ご存知なのですか!?。私以外、誰も気が付いていないと・・・。あなたは、時間が戻った事を知っているのですか?!」
看守が見張っている事も忘れて、リオノーラは大声で問うた。しかし、それには直ぐに返事は返ってこなかった。リオノーラは、焦る思いで壁に耳を付けて、隣人の言葉を待った。すると、
『・・・ふふ・・くっくっく・・・。』
隣からは、笑っているような声が聞こえてきた。
「?」
『あっはは・・・くっく・・・まさか、隣に居たなんてね・・・。』
「・・・、あの・・・?」
訝しく思ったリオノーラが、問いかけようとした時、
バンッ!
と、大きな音が鳴り、目の前の壁を突き破って、人の手が現れた!
「・・・っ!」
その手は思いのほか小さかった。
しかし、リオノーラはあまりの事に声も出ない・・・。
手は一旦引き抜かれ、もう一度バキンッと言う音を立てて、向こう側から壁に大きな穴をあけた。
「キャーッ!」
リオノーラは大声で悲鳴をあげた。そして恐怖の為、両手で目を覆って、座り込んでしまった。
バリバリと言う、壁を壊す音が聞こえたが、逃げるどころか身動きすらできない。
(怖い、怖い、怖い・・・誰か・・・)
泣きながらうずくまっていると、直ぐに壁を壊す音は止んだ。そして、
「こんにちは、白樺色の髪のお嬢さん。」
柔らかい、まだ声変わりもしていないような少年の声が、頭の上で聞こえた。リオノーラはは震えが止まらないまま、恐る恐る顔を上げた。
「ああ、瞳は朝焼けの色なんだ。初めまして、ごめんね驚かせて。」
驚いたことに、目の前に立っていたのは、10歳位のまだ幼さの残る少年だった。
リオノーラは彼を見た時瞬間、この異様な状況も、ここが牢獄である事も忘れた。そして、感嘆の溜息をついた。何故なら・・・、
(きれい・・・。)
その少年はあまりにも美しい容姿をしていた。黄金に輝く髪とシルバーグレーの瞳。優し気に微笑む姿は、比喩で無く天使がそこに立っていると思った。リオノーラは彼にすっかり見惚れてしまい、驚きさえも空気に溶けて行ってしまったようだった。
そんな彼女に彼は優雅に手を差し伸べ、
「僕は、ユリウス。君は?」
リオノーラは彼に手を引かれながらゆっくり立ち上がった。彼女の方が、頭一つ以上背が高かった。
「わ、私はリオノーラ・・・リオノーラ・アシュレイ・・・と申します・・・。」
「そう、よろしくリオノーラ。」
そこでやっと、リオノーラは、こんな事が起こっているのに、看守が全く様子を見に来ない事に気付いた。
「あ、あの看守は・・・。」
「大丈夫。寝てるから。」
「えっ?!」
少年・・・ユリウスは、驚くリオノーラに屈託なく笑う。
「じゃあ、行こう!」
「ええっ?」
(行こうって・・・。どこへ?)
ユリウスが繋いだ手にグッと力を込めると、リオノーラの周りの景色がグルグルと回転し始めた。そして一瞬真っ白になり、気が付くと、リオノーラは木漏れ日が差し込む森の中に立っていたのだ。
森は静かで、聞こえるのは鳥のさえずりだけ。心地よい風が頬をかすめていく。閉塞した牢獄とはまるきり違う。
(こ、これは一体・・・。)
リオノーラは自分に起きたことが全く理解出来なかった。
目の前には相変わらず、ユリウスと名乗った少年が、天使の様に微笑みを浮かべている。
「びっくりした?」
そう言って、彼はいたずらそうな表情を浮かべた。
「あんな所に居るのはうんざりだからね。移動したよ。」
「い、移動したって・・・」
そこで彼女は気づいた。
(これって魔法・・・?。)
一瞬で場所と場所を繋ぐ魔法。
(で、でもこんな上級魔法・・・使えるのは世界でも少ないって・・・。)
それをこんな年端も行かない少年が行ったと言うのだろうか・・・?。そう驚いたと同時に、今、自分がいったい何処に居るのかが不安になった、
「あ、あの・・・。」
リオノーラは聞きたい事が一杯で、でも何から聞いたらいいの分からなかった。おろおろしていると、突然近くの茂みがガサガサと揺れた。
「きゃっ。」
リオノーラはとっさにユリウスの肩にしがみついた。すると、
「殿下・・・、約束の場所とズレてます。探すのが大変なんですから、ちゃんと守ってくださいよ。」
文句を言いながら、背の高い男性が茂みをかきわけて出てきた。そして、「げっ」と言って顔をしかめた。
「殿下ったら、また連れてきちゃったんですかぁ?。駄目ですよ、これから大変だってのに。」
ブツブツ言いながら二人に近づいてくる。
焦げ茶の髪を短く刈り上げ、トパーズの瞳をしているこの男性は、年は20歳くらいだろうか。精悍な顔立ちと細見なのに筋肉質なのが見て取れる。リオノーラは少し怯えて、後ずさりしてしまった。
「ミカ、リオノーラが怖がっている。もう少し静かに喋れ。」
「へいへい。で、誰なんすか、このお嬢さんは?今度はどっから連れてきたんです?。」
「リオノーラだよ。ベスパの塔から連れてきたんだ。」
ミカと呼ばれた男性は、目を丸くした。
「ベスパの塔って!?じゃあ、もしかして、このお嬢さんが・・・。」
「ああ、時間が巻き戻っていた原因だね。」
(えっ!?)
「ど、どういう事なのですか?私が原因・・・?いえ、それよりもあなた方は、時間が戻っていたことをご存知なのですね?」
リオノーラは驚いていた。何故なら、2度の巻き戻りの中で、その事に気付いているものは誰も居なかったからだ。2回とも皆、前回と同じように行動し、同じようにリオノーラを扱い、処刑した・・・。
「ねぇ、時間が巻き戻ったのは、リオノーラが処刑された時だよね?」
「は、はい・・・。」
リオノーラは一瞬、その時の恐怖を思い出して身震いした。それとは対照的に、ユリウスは「やっぱり!」と言って楽しそうに手を叩いた。
「君が死なない様に、力が働いたって事さ。もう戻らないから心配しないで。流石に力を使い過ぎるから。」
「え?」
リオノーラにはユリウスの言っている事が良く分からなかった。困惑しているリオノーラに、彼は無邪気な笑みを浮かべると、
「さぁ、疲れたでしょ?こっちに来て。」
弾む声でそう言って、リオノーラの手を引いて歩き出した。その後ろをミカと呼ばれた青年が苦虫を嚙み潰した様な表情で、頭をかきながら付いて行った。
ここで、看守以外の人の存在を感じたのは初めてだった。
「誰なのかしら?。ここに入れられてると言う事は、きっと貴族よね。いつからいらっしゃるのかしら・・・お可哀そうに・・・。」
普通の牢獄とは違うとはいえ、話し相手も無く、窓からは空しか見えない。牢で過ごす日々は孤独と焦燥との戦いであった。
コッコッコッコッ
今度は4度向こうから壁を叩く音がした。
彼女も4度、壁を叩いて返事を返す。
それだけでも、誰かとコミュニケーションを取っている事が嬉しかった。
(ああ、話しをしたい・・・。誰でも良いから、誰かと言葉を交わしたい。)
そんな風に思って壁にもたれかかった時、壁を通してかすかに声が聞こえた。
『・・・ねぇ、時が戻った・・・?』
リオノーラは目を見開いた!。この隣にいる声の主は、時間が巻き戻った事を知っている?!。
久しぶりに聞く、自分に話しかける声は、壁越しだと、どのような人物なのか想像がつかなかった。
リオノーラは壁に取りすがった。
「ご存知なのですか!?。私以外、誰も気が付いていないと・・・。あなたは、時間が戻った事を知っているのですか?!」
看守が見張っている事も忘れて、リオノーラは大声で問うた。しかし、それには直ぐに返事は返ってこなかった。リオノーラは、焦る思いで壁に耳を付けて、隣人の言葉を待った。すると、
『・・・ふふ・・くっくっく・・・。』
隣からは、笑っているような声が聞こえてきた。
「?」
『あっはは・・・くっく・・・まさか、隣に居たなんてね・・・。』
「・・・、あの・・・?」
訝しく思ったリオノーラが、問いかけようとした時、
バンッ!
と、大きな音が鳴り、目の前の壁を突き破って、人の手が現れた!
「・・・っ!」
その手は思いのほか小さかった。
しかし、リオノーラはあまりの事に声も出ない・・・。
手は一旦引き抜かれ、もう一度バキンッと言う音を立てて、向こう側から壁に大きな穴をあけた。
「キャーッ!」
リオノーラは大声で悲鳴をあげた。そして恐怖の為、両手で目を覆って、座り込んでしまった。
バリバリと言う、壁を壊す音が聞こえたが、逃げるどころか身動きすらできない。
(怖い、怖い、怖い・・・誰か・・・)
泣きながらうずくまっていると、直ぐに壁を壊す音は止んだ。そして、
「こんにちは、白樺色の髪のお嬢さん。」
柔らかい、まだ声変わりもしていないような少年の声が、頭の上で聞こえた。リオノーラはは震えが止まらないまま、恐る恐る顔を上げた。
「ああ、瞳は朝焼けの色なんだ。初めまして、ごめんね驚かせて。」
驚いたことに、目の前に立っていたのは、10歳位のまだ幼さの残る少年だった。
リオノーラは彼を見た時瞬間、この異様な状況も、ここが牢獄である事も忘れた。そして、感嘆の溜息をついた。何故なら・・・、
(きれい・・・。)
その少年はあまりにも美しい容姿をしていた。黄金に輝く髪とシルバーグレーの瞳。優し気に微笑む姿は、比喩で無く天使がそこに立っていると思った。リオノーラは彼にすっかり見惚れてしまい、驚きさえも空気に溶けて行ってしまったようだった。
そんな彼女に彼は優雅に手を差し伸べ、
「僕は、ユリウス。君は?」
リオノーラは彼に手を引かれながらゆっくり立ち上がった。彼女の方が、頭一つ以上背が高かった。
「わ、私はリオノーラ・・・リオノーラ・アシュレイ・・・と申します・・・。」
「そう、よろしくリオノーラ。」
そこでやっと、リオノーラは、こんな事が起こっているのに、看守が全く様子を見に来ない事に気付いた。
「あ、あの看守は・・・。」
「大丈夫。寝てるから。」
「えっ?!」
少年・・・ユリウスは、驚くリオノーラに屈託なく笑う。
「じゃあ、行こう!」
「ええっ?」
(行こうって・・・。どこへ?)
ユリウスが繋いだ手にグッと力を込めると、リオノーラの周りの景色がグルグルと回転し始めた。そして一瞬真っ白になり、気が付くと、リオノーラは木漏れ日が差し込む森の中に立っていたのだ。
森は静かで、聞こえるのは鳥のさえずりだけ。心地よい風が頬をかすめていく。閉塞した牢獄とはまるきり違う。
(こ、これは一体・・・。)
リオノーラは自分に起きたことが全く理解出来なかった。
目の前には相変わらず、ユリウスと名乗った少年が、天使の様に微笑みを浮かべている。
「びっくりした?」
そう言って、彼はいたずらそうな表情を浮かべた。
「あんな所に居るのはうんざりだからね。移動したよ。」
「い、移動したって・・・」
そこで彼女は気づいた。
(これって魔法・・・?。)
一瞬で場所と場所を繋ぐ魔法。
(で、でもこんな上級魔法・・・使えるのは世界でも少ないって・・・。)
それをこんな年端も行かない少年が行ったと言うのだろうか・・・?。そう驚いたと同時に、今、自分がいったい何処に居るのかが不安になった、
「あ、あの・・・。」
リオノーラは聞きたい事が一杯で、でも何から聞いたらいいの分からなかった。おろおろしていると、突然近くの茂みがガサガサと揺れた。
「きゃっ。」
リオノーラはとっさにユリウスの肩にしがみついた。すると、
「殿下・・・、約束の場所とズレてます。探すのが大変なんですから、ちゃんと守ってくださいよ。」
文句を言いながら、背の高い男性が茂みをかきわけて出てきた。そして、「げっ」と言って顔をしかめた。
「殿下ったら、また連れてきちゃったんですかぁ?。駄目ですよ、これから大変だってのに。」
ブツブツ言いながら二人に近づいてくる。
焦げ茶の髪を短く刈り上げ、トパーズの瞳をしているこの男性は、年は20歳くらいだろうか。精悍な顔立ちと細見なのに筋肉質なのが見て取れる。リオノーラは少し怯えて、後ずさりしてしまった。
「ミカ、リオノーラが怖がっている。もう少し静かに喋れ。」
「へいへい。で、誰なんすか、このお嬢さんは?今度はどっから連れてきたんです?。」
「リオノーラだよ。ベスパの塔から連れてきたんだ。」
ミカと呼ばれた男性は、目を丸くした。
「ベスパの塔って!?じゃあ、もしかして、このお嬢さんが・・・。」
「ああ、時間が巻き戻っていた原因だね。」
(えっ!?)
「ど、どういう事なのですか?私が原因・・・?いえ、それよりもあなた方は、時間が戻っていたことをご存知なのですね?」
リオノーラは驚いていた。何故なら、2度の巻き戻りの中で、その事に気付いているものは誰も居なかったからだ。2回とも皆、前回と同じように行動し、同じようにリオノーラを扱い、処刑した・・・。
「ねぇ、時間が巻き戻ったのは、リオノーラが処刑された時だよね?」
「は、はい・・・。」
リオノーラは一瞬、その時の恐怖を思い出して身震いした。それとは対照的に、ユリウスは「やっぱり!」と言って楽しそうに手を叩いた。
「君が死なない様に、力が働いたって事さ。もう戻らないから心配しないで。流石に力を使い過ぎるから。」
「え?」
リオノーラにはユリウスの言っている事が良く分からなかった。困惑しているリオノーラに、彼は無邪気な笑みを浮かべると、
「さぁ、疲れたでしょ?こっちに来て。」
弾む声でそう言って、リオノーラの手を引いて歩き出した。その後ろをミカと呼ばれた青年が苦虫を嚙み潰した様な表情で、頭をかきながら付いて行った。
0
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。
下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。
またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。
あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。
ご都合主義の多分ハッピーエンド?
小説家になろう様でも投稿しています。

白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。

五歳の時から、側にいた
田尾風香
恋愛
五歳。グレースは初めて国王の長男のグリフィンと出会った。
それからというもの、お互いにいがみ合いながらもグレースはグリフィンの側にいた。十六歳に婚約し、十九歳で結婚した。
グリフィンは、初めてグレースと会ってからずっとその姿を追い続けた。十九歳で結婚し、三十二歳で亡くして初めて、グリフィンはグレースへの想いに気付く。
前編グレース視点、後編グリフィン視点です。全二話。後編は来週木曜31日に投稿します。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
交換された花嫁
秘密 (秘翠ミツキ)
恋愛
「お姉さんなんだから我慢なさい」
お姉さんなんだから…お姉さんなんだから…
我儘で自由奔放な妹の所為で昔からそればかり言われ続けてきた。ずっと我慢してきたが。公爵令嬢のヒロインは16歳になり婚約者が妹と共に出来きたが…まさかの展開が。
「お姉様の婚約者頂戴」
妹がヒロインの婚約者を寝取ってしまい、終いには頂戴と言う始末。両親に話すが…。
「お姉さんなのだから、交換して上げなさい」
流石に婚約者を交換するのは…不味いのでは…。
結局ヒロインは妹の要求通りに婚約者を交換した。
そしてヒロインは仕方無しに嫁いで行くが、夫である第2王子にはどうやら想い人がいるらしく…。
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

さよなら私の愛しい人
ペン子
恋愛
由緒正しき大店の一人娘ミラは、結婚して3年となる夫エドモンに毛嫌いされている。二人は親によって決められた政略結婚だったが、ミラは彼を愛してしまったのだ。邪険に扱われる事に慣れてしまったある日、エドモンの口にした一言によって、崩壊寸前の心はいとも簡単に砕け散った。「お前のような役立たずは、死んでしまえ」そしてミラは、自らの最期に向けて動き出していく。
※5月30日無事完結しました。応援ありがとうございます!
※小説家になろう様にも別名義で掲載してます。

三度目の嘘つき
豆狸
恋愛
「……本当に良かったのかい、エカテリナ。こんな嘘をついて……」
「……いいのよ。私に新しい相手が出来れば、周囲も殿下と男爵令嬢の仲を認めずにはいられなくなるわ」
なろう様でも公開中ですが、少し構成が違います。内容は同じです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる