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最終話

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修道女長に挨拶に行くと、彼女は顔色を変えた。

「まぁ!あなた一人では無理です!少しお待ちなさい…」

心配する修道女長に、わたしは心が揺れた。
だが、そこに、ボーモン神父が現れた。
神父は無遠慮に部屋に入って来ると、「早く行って役目を果たして来い!」と
追い立てた。それで、わたしは挨拶もそこそこに、教会を出る事になった。


依頼書を書いた町の住人に会いに行き、詳しく話を聞く事にした。

「依頼書の件で、お話を聞かせて頂いてもよろしいですか?」

二年近く住んでいるので、『修道女の一人が仮面を着けている』と
町では知られており、驚かれたり、嫌な顔をしたり、奇異な目で見る者は
あまり居ない。
依頼主である宿屋の主も、普通に迎えてくれ、気さくに話してくれた。

旅人がキノコが食べたいと森林に行ったが、一向に戻って来ないという。

「困りますよ、荷物も置いたままで…まぁ、金置いて逃げる馬鹿はいないから、
何かあったんだと思って、依頼を出したんだがね、神父様からは返事が
こない…それで、つい、三日前に町の者たちで様子を見に行ったんだが、
戻って来たのはたった二人だよ…」

その二人は酒場に居るというので、店を訪ねてみると、
修道服姿なので、酒場に居た者たちからは驚かれた。

「あれまー、修道女様、こんな所に…神父様のお遣いですか?」
「今度の神父様は、酒豪だねー」
「ウチは儲かっていいけど、心配ですよ、飲んだくれて…」

わたしは決まりが悪く、強引に話を逸らした。

「いえ、その…そちらの宿で話を伺ったのですが、皆さんで森林に行かれたと…
そこで何があったのか、お聞きしたいのですが…」

「ああ、それだったら、調度いるよ、おい!ヤニク!ジョン!
修道女様がお呼びだぞ!」

わたしが二人のテーブルに着くと、「修道女様、お酒ですか?」と聞かれ、
わたしは酷く決まりの悪い思いをしたのだった。

「いえ、すみません、わたしは話を聞くだけですので…」
「ああ、あの事さね…」

二人は顔色を悪くし、それを話してくれた。
森林深くまで進んだ時、急に皆がバタバタと倒れ出し、怖くなって逃げ帰った
という事だ。倒れた者たちは、未だに戻って来ていない。

「絶対に、何かいますよー」

確かに、魔物の毒気のように思える。

「早く、退治して下さいよー」
「怖くて近付けねーや」
「お願いしますよ、修道女様、神父様によろしく伝えてくだせー」
「前の神父様なら、直ぐに行って下さったのになー」
「おい、そんな事言うと…」

彼らは気まずそうに作り笑いをした。
わたしは内心、町の人たちに申し訳無く思いつつ、森林の詳しい場所を聞いた。

「まさか、修道女様が行かれるんじゃないでしょう?」
「わたしは事前に調査に行くだけですので…」

わたしが誤魔化すと、町の人たちはあからさまにガッカリした顔をした。

「そんな事してねーで、さっさと退治してくれねーかな…」
「あの神父様が来てから良かった事は、酒が売れてる事くらいだ」
「全く、教会で何をやっているんだかね…」

わたしは聞こえないフリをし、酒場を出た。


荷馬車に乗せて貰い、森林近くまで行き、わたしは踏み込んだ。
魔物避けならば、聖水を振り掛けたり、飲んだりするのだが、
探すとなると、逆効果になるので使えない。その分、危険は増した。

「修道女様!俺らが付いて行ってやるよ」
「案内してやるよ」

見知らぬ若者が二人追って来た。
町人らしい軽装だが、裕福な家の者なのか、働いている様には見えない。
暇潰しとでも思っていそうだ。
それに、変にニヤニヤとし、目付きがいやらしい…

「親切に感謝致します、
ですが、ここは危険ですので、あなた方はお帰りになって下さい」
「まーまー、そう堅い事言うなって!」
「案内してやるっていうんだから、行こうぜ!」

わたしは丁寧に言ったが、彼らはまるで言う事を聞かない。
手を掴まれ、引っ張られ、わたしは反射的にそれを払った。

「なんだよ、修道女って、男と手も握った事ねーの?」
「その様な事をなさるのでしたら、お帰り下さい」

わたしは平静を装ったが、男たちはニヤニヤと笑い、からかってくる。

「そんな事言って、本当は怖いんだろー?」
「俺らと楽しい事しよーぜ、色々教えてやるよー」

わたしはそれを無視し、進んで行く。
だが、彼らはしつこく付き纏って来て、わたしに触れようとする。
一人は腕を引き、一人はベールを引っ張り、挙句、足を掛けられ、
わたしは「きゃっ!!」と、無様に転倒した。

「ははは!おい!そっち押さえてろ!」
「いや!離して!」
「ああ、任せろ!」

上から圧し掛かられ、わたしは冷静な修道女ではいられなかった。
無我夢中で暴れていた。
だが、彼らは簡単にわたしの腕を掴み、足を押さえてしまった。

「___!!」

恐怖に声が詰まる。
だが、わたしを見降ろしていたその顔が、みるみる歪んでいった。

「…うわああ!!化け物だ!!」

転倒した際に、仮面が外れ、魔毒に侵された左目周辺を見たのだろう、
彼らは恐怖に顔を青くし、転がる様にして逃げ去った。
わたしは何とか体を起こすと、震える体を擦り、息を吐いた。

「助けられたわ…」

魔法を使い、彼らを撃退していたら、酷い怪我を負わせていただろう。
あの場面では、到底加減など出来そうになかった。

「こんな顔で良かったと、感謝する事もあるのね…」

わたしは「ふっ」と笑い、地面に落ちた仮面を拾った。
だが、逃げ出す時に踏まれたのか、それは半分に割れてしまっていた。

「気に入っていたのに…」

仮面は、毎年誕生日に、両親が送って来てくれていた。
どんな拘りがあるのか、それは毎年同じで、白く、ユリの花の模様だった。
わたしはそれを鞄に仕舞い、深呼吸をし、立ち上がった。


奥に進んで行くと、微かに邪気を感じ始めた。
周囲は薄暗く、樹の色は黒ずみ、葉の色も黒ずんで見えた。

「魔物がいる…」

それを察する程に、邪気が濃くなっていた。これを吸い込むと、気絶するか、
若しくは錯乱してしまうだろう…
わたしは魔法で自分の周囲だけ結界を張り、邪気を避けた。

ガサガサ…

気配を感じ、足を止めた。
気付くと道は消えていて、周囲は黒ずみ枯れ衰えた木立で囲まれている。

幻を見せられているのかしら?
それとも、邪気を吸ってしまったのか…

わたしは聖水の瓶を手に、周囲を伺った。
その時だ、突然、茂みから、蔓の様な物が飛び出して来た。
それは凄い速さで襲い掛かり、わたしが気付いた時には、もう、左足に巻き付かれていた。わたしの張った結界など、役に立ちはしなかった。

「ああっ!?」

凄い力で引き摺られ、わたしは呆気なく地面に倒された。
茂みに引き込まれそうになり、わたしは魔法で蔓を焼き切った。
わたしはその場から飛び退き、茂みの向こうを伺う。
本体は茂みの向こうだろう…

本体が出て来なければ、聖水を掛ける事は出来無い。

「炎よ!!」

わたしは魔法で茂みを焼いた。
それは青白い炎を上げ燃え盛る。
すると、今度は何本もの蔓が、わたしを狙い飛び出して来た。
わたしは炎の魔法を連打し蔓を避けようとしたが、数が多く、間に合わず、
それは、わたしの足や体に巻き付き、わたしを宙吊りにしたのだった。

お陰で、茂みの向こうの本体を確認する事は出来た。
それは大きな球体で、蔓が絡まり合い出来ている。
魔毒を吸い成長し、その能力を持つ…魔生物だろう。

蔓がわたしの腕と体を縛り、手が動かせない。
聖水を使うのは無理だ。
わたしは炎の魔法でそれを焼く事にし、魔法を放った。

「炎!!」

魔力を込めて放ったその炎は、大きな球体を覆う。
これで焼き尽くしてくれれば良いが…
球体は青白い炎の中で、まるで悲鳴を上げるかのように蠢いている。
見ていると、あの日の見世物を思い出し、わたしの意識が逸れた。

「きゃ!!」

わたしの身体に絡みつく蔓が暴れ出した。
このままでは、木か地面に打ち付けられ、わたしの身体は粉々になってしまうだろう。
わたしは蔓を焼き切ろうとしたが、蔓に身体を締めつけられ、痛みで気を失いそうになった。

「く…ぁ!!」

その時、大きく明るい閃光が地を走るのが見えた。
わたしに巻きついていた蔓は力を失くし、わたしは解放された。
浮遊感から落下していく感覚に、時が戻る前、塔から落ちた時の事を思い出した。

ああ、また死ぬのね…

いや、今度こそ、死ぬのだ。
もう、時を戻す必要は無い、
わたしは、レーニエを助ける事が出来たのだから。

それが、わたしの望みだったのだから…

「!!」

だが、わたしは何かに受け止められた。
固い地面ではない、何かに…

「リリアーヌ、良かった、間に合って…」

安堵の声がし、わたしは瞼を開いた。
わたしを覗き込んでいたのは、青い、綺麗な瞳…
わたしは息を飲んだ。

「何故、あなたが!?わたしは、死んだのかしら…
それとも、邪気の所為で幻を見ているのかしら…」

彼が目を細め、「ふっ」と笑った。

「死んでなんかいないよ、僕が君を助けたんだからね。
それに、邪気の幻でもないよ、助けに来たんだ、君を、リリアーヌ」

「レーニエ…そんな、嘘よ…」

とても信じられない。
だが、幻ではない事は分かった。
最後に見た時にあった少年っぽさは、鋭く逞しいものになり…
そう、彼はわたしの記憶には無い、大人になっていた___

彼はわたしを地面に下ろし、支え、立たせてくれた。
彼は上から下まで黒い…カソック、神父服を身に着けていた。

「レーニエ様、公爵家を継がれたのでは無いのですか!?」

わたしは愕然としたが、目の前の彼は笑っていた。

「ああ、公爵家なら弟が継ぐよ、
幸い、弟も優秀だからね、父も文句は無かったよ」

彼は何でもない事の様に言ったが、絶対にそんな事は無い。
きっと、フォレー公爵はさぞガッカリしただろう…
青くなるわたしに、彼は続けた。

「僕は魔法学園を出て、直ぐに神学校に入ったんだ、二年で卒業したよ。
僕は中々優秀な生徒だったと思うよ、
僕には、いつも、君との約束があったからね…」

彼がカソックの胸に手を当てる。

「約束…?」

「君は、罪悪感を抱いた僕を見たく無いと言った、幸せになって欲しいとも…
それを叶えたかった。君が僕を助けてくれた様に、僕も君を助ける。
そうする事で、僕は君と向き合えると思ったんだ___」

彼は笑みを見せる。
それは、一点の曇りも無い、わたしの大好きな笑顔だった。

「でも、何故、そこまでして…
わたしの事など、忘れて下さっても良かったのに…」

あんな、酷い事を言ったわたしを…
あなたを拒絶したわたしを…

彼はわたしの両手を握った。

「どうしても、諦められなかった。
僕は幼い頃からずっと、君を想い、愛してきた。
嫌われ、憎まれてしまったと絶望しても、想いが消える事は無かった。
だから、もう、僕から逃げないで欲しい、
君の運命に、僕を受け入れてくれないか?」

その真摯な眼差しに、わたしは胸がいっぱいになり、涙が止められなかった。
彼はわたしの左側の髪を払うと、わたしの左目にキスをした。

「!?駄目よ!」

わたしは仮面を着けていない事を思い出し、隠そうとしたが、
彼はそれを止め、その頬にキスを落とす。

「君を愛しているよ、リリアーヌ、
君がどんな姿になったとしても、僕は君を愛さずにいられない」

「わたしも…わたしも、同じです…!」

前の時には、気付いて貰えなかった。
罪悪感が強過ぎて、わたしの想いは、彼には届かなかったのだ…

「あなたの幸せを願い、忘れなければと、想いを断ち切らなければと、
でも、無理でした…あなたを忘れる事が出来ませんでした…」

彼は微笑み、そして、頷いた。

「つい、さっき、それを知ったよ」

彼が内ポケットから、それを取り出し、わたしの髪に着けてくれた。
ユリの花の飾りの付いた、髪飾り…

「これが、何故…?」

「向こうで、落ちているのを拾ったんだ、これも神の導きかな?」

彼は笑うと、わたしの唇にキスを落とした。
わたしは目を閉じ、彼が消えてしまわない様、その背中をギュっと掴んだ。


結ばれない運命だと諦めた

だけど、あなたは、運命を乗り越えて、来てくれた

その、愛の強さで、わたしを救ってくれた


わたしが出来る事は…


「愛しています…」

「わたしの全てを、あなたに捧げます___」



<完>

補足:

仮面は全てレーニエから贈られていました。

レーニエは魔法学園を首席で卒業していて、魔法にも長けています。

神学校を卒業した後、レーニエはリリアーヌの居る教会に一番近い大聖堂に
務め、なんらかの機会を伺っておりました。
前任神父の訃報を知り、赴任の希望を出しましたが、若すぎるという事で、
ボーモン神父が採用されました。

修道女長はボーモン神父の素行の悪さを大聖堂の大司教に訴えており、
ボーモン神父の罷免が決まり、後任でレーニエが赴任する事に。
ボーモン神父を大聖堂に連れ戻す為に、他の神父も連れ教会を訪れた
レーニエだったが、リリアーヌが一人で魔物退治に行ったと、修道女長から
聞かされ、急いで追って来たのでした。

表向き、結婚は出来ませんが、秘密の結婚という事に

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