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ユベールの休暇

1 ユベール視点

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リゼット=グノー公爵令嬢との婚約が決まった。

どうして、こんな事になってしまったのか…
何処かの時点で、引き返す事は出来た筈なのに、僕は見過ごした。
無意識に、もしかしたら、故意に…

最初、パトリックがリゼットの名を呼んだ時、僕の頭の中は、真っ白になった。
僕はパトリックの本性、残忍さを良く知っている、
そんな男と、僕の大切な、愛して止まないリゼットが婚約する!?
そして、ゆくゆくは結婚するなんて…!
とても正気ではいられなかった。

だが、パトリックは、リゼットを僕の婚約者に指名した。
パトリックの魂胆は、僕に恥を掻かせる事だろう。
その事は差して問題では無かった、恥を掻かされる事には慣れている。
それよりも、許せないのは、パトリックがリゼットを利用した事だった。
パトリックの婚約者に選んだと皆に思わせた後で、それを翻す…
彼女への仕打ちに怒りが込み上げた。

リゼットは当然、断るだろうと思った。
パトリックは僕の気持ちなど知らないだろうが、これ程の痛手は無い。
愛する者からの、拒絶の言葉など…
僕は、その時を、覚悟を決めて、静かに待った。

だが、リゼットはそれを受けた___

気付くと、彼女は僕の前で、優雅にカーテシーをしていた。

困った事になった。
こんな事はいけない、許される筈がない___
僕は、彼女にとんでもない事をしてしまったと、恐ろしくなった。


王から「異存は無いな?」と訊かれた時も、僕はこの状況を覆す何かを、
思いつく事が出来ず、「異存はございません」と返すしか無かった。
王は予定外だったにも拘わらず、僕とリゼットの婚約をすんなりと認めた。
その事で、僕とリゼットは更なる苦境に陥った。
王が認めてしまった事で、婚約が正式なものとなり、引き返せ無くなったのだ。

僕は二人きりになり、リゼットに謝罪した。
僕にはそんな事位しか出来なかった。

「この度は、君に申し訳無い事をした…
僕が上手く助けてあげられたら、こんな事にはなっていなかったのに…
僕が力無いばかりに、君をこんな苦境に立たせてしまった…ごめん、リゼット」

「謝らないで、あたしが選択したんだから、あなたとの婚約を!
苦境だなんて思ってないわ、それは、パトリックの相手に選ばれる事よ!
呼ばれた時は、ぞっとしたわ!
あなたとなら、一億倍楽しく過ごせそうだし、いいんじゃないかしら?」

リゼットの声は明るく、何処か面白がっている様にも聞こえた。
彼女はこの事態を分かっていない、あまりに簡単に考え過ぎている。
現実を知る僕は、とても明るい気持ちにはなれなかった。

「僕と婚約するなんて、良い事は無いよ…」

周囲から、どれだけ奇異な目で見られるだろう。
僕と婚約する事で、悪くすればリゼットまで悪く言われ、その上、
パトリックに睨まれている事もあり、不遇の扱いを受けないとも限らない。

「だけど、幸い、僕は長くはないだろうからね…
僕が死んだ後は、自由にして欲しい、幸せになって、リゼット」

僕は自分で、自分の命の短さを感じていた。
主治医からも、良くはならない、悪くなるだけだと聞いていた。
サーラと同様に、二十歳で僕の命も尽きる…
僕は今まで漠然とだが、『何かによって生かされている』そんな気がしていた。
それは、神かもしれないし、母かもしれない…
その力は、僕が二十歳になれば、及ばなくなる…
何故か、そんな気がするのだ。

「あなたが長くない事が、何故幸いなの!?
あなたは、あたしを幸せにしてくれないの!?
あたしの事、そんなに、嫌いなの!?」

リゼットの声で、僕は我に返った。
その綺麗な青い瞳から零れた、透明な滴に気付き、僕は息を飲んだ。
彼女を泣かせるなんて!!

「違うよ、リゼット、そうじゃない…!」

君を嫌いだなんて、そんな事は有り得ないのに…
僕がどれ程、君に憧れ、恋焦がれているか、愛しているか…
だが、それを伝えるのには、戸惑いもあった。

僕がリゼットを想う様には、リゼットは僕を想っていない。
リゼットがこの婚約を受けた理由は、ただ…
僕に恥を掻かせない為だったのでは、と思えた。
それに、近い内に僕は死ぬ運命なのだから…
僕の気持ちを伝える事で、彼女の同情を引き、
後々まで縛り付ける事になってはいけない…

リゼットは僕の戸惑いを察したのか、
涙に濡れた青い目を怒らせ、僕を睨んだ。そして、驚く事を言った。

「あたしが泣くなんて、椅子に足の指をぶつけた時位なんだから!
いいわよ!あなたが、あたしを幸せにしてくれないのなら、
あたしが、あなたを幸せにするから!そう決めたんだからぁ!!」

リゼットが、僕を幸せにする?
ああ、どうして、君は、そんなに強いのだろう?
泣いている姿でさえ、闘いの女神の様に激しく、そして美しく見えた。

堪らなく、愛おしい…

触れてしまうと、避けられるのではないかと、恐れながらも、
僕は彼女の体に腕を回した。

「ごめん、リゼット…僕は君を幸せにしたい、だけど、自信が無いんだ…
僕なんか、君には相応しくない。君は美しく、賢く、そして愛らしく…
皆を魅了する、素晴らしい女性だ…
君には、僕なんかではなく、もっと素晴らしい相手でなければ…」

君がどれだけ素晴らしい令嬢であるか、
そして、そんな君に、僕がどれだけ相応しくないか…
訴えたのだが、全くもって、彼女には意味の無い事だったらしい。

「もう!分かったわよ!あなたは一生、『僕なんか』って言ってればいいわ!
あたしの傍でね!!」

彼女は僕の胸を押し、それから、僕の顔をその手で挟んだ。
近くなる顔、そして…触れた唇…

「え、え、え…リゼット?」

「キスの練習もしておかなくちゃね」

リゼットは溜息混じりに言う。
僕がうだうだと悩み、後悔している間に、彼女はもう次に進んでいたのだ…
僕は自分の不甲斐無さに肩を落とし、「はい…」と返した。





パーラーで、王、王妃、パトリック、パトリックの婚約者ヴィオレーヌ、
そして、僕とリゼットで懇談する場が設けられた。

王妃は後妻で、自分の子であるパトリックを溺愛している。
僕とは血が繋がっていない事もあり、僕に対しては無関心か、
時折蔑むかで、関係は冷え冷えとしていた。
幸い、顔を合わせる機会はほとんど無い。

今日も王妃は全く僕を見ないし、見るのを避けているとさえ思える。
病人を嫌う人もいて、そういう人たちは同じ様な態度をとるので、
あまり気にはしていなかった。
だが、リゼットにまで、冷やかな態度でいるのには、冷静でいられなかった。

王妃は殊更、パトリックと彼の婚約者であるヴィオレーヌを褒め、持ち上げた。
王妃はヴィオレーヌのブルネットと紫の瞳を褒めた。

王妃は、白金色の髪と緑色の瞳を嫌っていた。
メイドや使用人でさえ、近付く事を許さない。
それは、前妻…僕の母レティシアへのコンプレックスからだろう。
レティシアは美しく、そして優しく…王宮だけでなく、民からの評判も高かった。
そんな前王妃と逐一比べられる事に、王妃は不満を隠さなかった。
レティシアに似て無ければ似て無い程、王妃は気に入ったので、
パトリックがヴィオレーヌを選んだのは、賢い選択だった。

ヴィオレーヌは、魔法学園に通い、Aクラスで優秀だという話から、
王妃はヴィオレーヌとリゼットを比較し、甚振ろうと話を振った。

「リゼットといいましたかしら?あなたは、魔法学園に通われていませんの?」

そこに混じる嘲りに、気付かぬ者はいなかっただろう。
僕は何かあれば、リゼットを庇う気でいた。だが、その機会は訪れなかった。
何故なら、リゼットは賢く、大胆で、勇敢だったからだ___

リゼットは笑みを浮かべ、堂々と答えた。

「今年、入学予定です」
「そう、何か得意な事はございませんの?」
「グノー家の領地の事でしたら、父や兄から習っておりますので、大凡の事は答えられます」
「そう、でしたら、その領地には何がございますの?」

王妃は会話の中から、甚振る為の材料をみつけようとしていた。
だが、リゼットはそんな隙を与えなかった。

「はい、山や森林も多く、古くは妖精が棲んでいたと言い伝えのある、
美しい湖もございます。その湖の水を毎日飲みますと、肌艶が良くなると
言われており、人気がございます。
ワインとチーズが主な特産品ですので、葡萄畑、牧場も多いですわ。
土地が良い事もあり、葡萄の出来も素晴らしく良く、その上、経験豊かで
優れた職人も揃っておりますので、一級品のワインを飲む事が出来ます。
王宮にも送らせて頂いておりますので、お飲みになった事もあると思いますわ。
新たな商品としては、チーズケーキが人気です、まろやかで濃くも豊かで…
王都にも支店がございます___」

正に、リゼットの独壇場だった。
王妃の思惑は完全に外れ、みるみるその顔は歪んでいった。
パトリックも忌々しそうな顔をし、不機嫌に黙りこんでいる。
隣のヴィオレーヌは、リゼットの話に興味を持った様で、何か聞きたそうだった。

王が愉快に笑い、その場を収めた。

王も、王妃、パトリックと、僕の確執には気付いている。
だが、いつの時も、表立ってどちらかを注意する事は無かった。
時折、少し顔を顰める位だ。
それを、王妃もパトリックも甘く見ているが…僕には王が恐ろしく見えた。
『波風を立てたくない』という理由で流しているとは、僕には到底思えないのだ。
冷静に観察されている様な…そんな風に思えてならない。
だから、王が話を逸らす時は、そこには意図がある気がし、身が引き締まるのだ。

話の流れから、王はリゼットに僕の事を聞いた。

「まさか、ユベールとリゼットが婚約するとは思わなくてな、
リゼット、ユベールを気に入ったか?」

「はい!ユベール様はとてもお優しいですし、賢い方ですし、
それに、とっても男らしい方ですわ!」

リゼットは無邪気だった。
だが、僕自身、『男らしい』と言われた時には、ヒヤリとした。
彼女は前にもそんな風に言ってくれた。それは二人だけの時であれば
まだ良いが、とても他人には聞かせられない事だった。
他人が聞いたらどう思うか…僕には想像が出来た。
そして、想像通りに、パトリックは大声で笑った。

「男らしいとは!異母兄からは程遠い言葉じゃないか!
リゼット、おまえの目は節穴か!」

王妃もヴィオレーヌも口元を隠し、笑う。
だが、リゼットは全く動じず、嫌な顔もせずに、堂々と反論した。

「あたしにとって、『男らしい』というのは、
心に『正義』や『思いやり』を持っている方の事です。
そして、それを行動に移せる『勇敢』な方かどうか。
ユベール様は、決して敵わない敵にも挑める方ですわ、
そして、絶対に、勝ちます!」

僕は内心で、リゼットの言葉を打ち消していた。
リゼットは、僕を勘違いしている、僕は決して、そんな人間ではない___
だが、リゼットに手を握られ、その強さに、僕は唇を噛んだ。

パトリックは「ふん」と鼻を鳴らした。

「何故、勝てるといえる?」

「それは勿論、ユベール様が賢くいらして、そして、人徳があるからです。
そういう方には、誰もが手を貸したくなるものですわ」

「人徳だと?所詮、権力だ、力だ!力で全て捩じ伏せられるのさ!」

パトリックが残忍な顔を見せ、王が僅かに顔を顰めたのが分かった。
王は話題を逸らした。

「ヴィオレーヌ、君にも聞こう、パトリックはどうかね?」

「はい、パトリック様は、とても威厳があり、オーラのある御方ですわ。
正に、生まれ付いての王太子でございます。
それに、とても魅力的で…私はパトリック様以外、目に入りません…」

ヴィオレーヌは、うっとりとパトリックを見つめている。
恋に落ちるとは、こういう事だろう。
リゼットは僕に恋をしていない、リゼットが誰かに恋をしたら…
僕はリゼットを自由にしてあげなくては…

ぼんやりとした考えは、王妃の甲高い声によって破られた。

「ええ、そうでしょう、パトリックには、生まれながらに高貴なオーラがありましたの、皆が『次期王だ』と言ったものよ!」

自分の息子のパトリックこそが次期王だと、
王妃自身が言って周っている事は、王も僕も…宮廷中が知っていた。
そして、無理矢理パトリックを王太子に就けたのも、王妃だ。
僕はこんな体だし、パトリックが王太子に選ばれるのは仕方の無い事だが…
王も、多分、パトリックの本性に気付いている、だから、今まで決めずに来たのだ。
だが、王に何かあれば、パトリックと僕で派閥が出来、争う事になると説き伏せられた。
王は、自分が存命の間は、パトリックに王座を譲る気は無いだろう…。

思いを馳せている間に懇談会は終わり、
僕たちは、パーティの時間までは自由に過ごして良いという事だった。
だが、王と王妃が退室した途端、パトリックがリゼットに絡んで来た。

「リゼット、どうだ?醜い王子の婚約者になった気分は?
これから、おまえは、そいつと一緒に奇異な目で見られるんだ!
いや、公的の場には二度と出られないかもな?
一生日陰で、出来損ないの男を崇めながら老いるがいいさ!」

パトリックは嘲る様に言う。
だが、内容だけみると、そう外れてはいない。
僕は窶れ、醜い、その上、車椅子を使わなくてはいけない、
その内、歩け無くなり、そして、ベッドから起き上がれなくなるかもしれない。
そんな僕と一緒にいれば、リゼットは奇異な目で見られるだろう…
そして、婚約してしまった事で、彼女は僕から離れられないのだ___

だが、リゼットは全く動じず、呆れた様に言い返した。

「ユベールを、醜い王子だなんて思った事は無いわ、
醜悪な色情狂の王子とはキス出来ないけど、ユベールとは出来るもの」

リゼットが唇を寄せてきて、僕は我に返り、慌てて止めた。
「それじゃ、お先に」と、リゼットは僕の車椅子を押し、パーラーを出た。

こんな時だったが、一つだけうれしかったのは…
リゼットが、『醜悪な色情狂の王子とはキス出来ない』と言った事だ。
リゼットが、パトリックからキスをされそうになり、逃げた、という事を思い出した。
パトリックへの痛烈な言い返しに、僕は内心で拍手を送っていた。


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