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病弱王子は恋をしている
3 ユベール視点
しおりを挟む「ユベール、君からの結婚祝いの品だけど、素晴らしかったよ、ありがとう!」
結婚祝いの品を前もって送っていた。
花束と壁飾りだが、壁飾りのカメオは僕が彫った物だった。
生まれ付き、体が弱かった僕の趣味は、読書とカメオを彫る事だった。
「だけど、あの木の事、君は良く知っていたね、
それに、わざわざ探してくれたのかい?」
「僕は実際見てはいないけど、サーラから聞いていたから、
想像で悪いけど、彫らせて貰ったよ。
どうしても、君たちに思い出の場所を贈りたくて…」
テオとフルールが出会った思い出の場所の話は、テオからの手紙で知っていて、それを形にしたかったのだ。
僕は体の所為で、魔法学園には通えず、実際に行った事も見た事も無かったが、幸い、サーラからもその木の事は聞いていて知っていた。
「想像で!?凄いね、そのままだよ、だから直ぐに分かったんだ、ね、フルール」
「はい、本当に素晴らしくて、感動しました、それをユベール様が彫られたなんて…!」
二人に喜んで貰え、僕の内にも喜びが広がった。
贈って良かった…
「本当に凄いよ、小さい頃から手先が器用だったけど、これ程とは思わなかったな!人にあげてるのかい?喜ばれるだろう?」
テオは社交的で友達も多いが、病気がちで部屋からほとんど出無い僕には、
友達などいない。うさぎの人形、ソレイユだけだ。
姉二人は既に異国に嫁いでいて、王宮を訪ねて来る事は無い。
母は亡くなっているし、継母とはあまり上手くいっておらず…
僕にカメオを贈る相手などいなかった。
尤も、贈りたい相手はいるけど…
「残念ながら、引き取り手が無くて、溜まっていくばかりだよ」
「それは勿体ないよ、一度見せて貰っていいかい?」
「うん、今度…幾つか持って来るね」
『見に来るといい』、そう言い掛けて止めたのは、
サーラの事で、テオが王宮を避けていたのを思い出したからだ。
だが、テオもあの時のままで止まっている訳では無かった。
「ありがとう、ユベール、だけど僕はもう平気だよ。
今度、君に会いに行くよ、フルールと一緒にね」
二人の重なった手や、そのやわらかい笑みに、僕は安堵し頷いた。
「ああ、リゼット!」と、テオが急に何処かに向かって呼び掛け、
僕の心臓は跳ね上がった。
「どうなさったの、お兄様!」
明るく、綺麗で張りのある声だった。
金色の髪を靡かせ、少女が駆けて来た。
白い頬は僅かに色付き、金色の髪も、大きな青色の目も、キラキラとしている。
遠目に見た時はまだ平気だった、だが、間近で見た彼女のその輝きは…
とても直視出来なかった。
僕は、『これ程美しい少女に出会った事は無い』と、息を飲んだ。
「おまえに紹介したかったんだ、話していただろう?
僕たちの従兄のユベールだよ」
リゼットはその大きな瞳で僕を見た。
青い光に射抜かれる___
僕は、本当に、息が止まってしまうのではないかと思った。
「ユベール、覚えているかな、僕の妹のリゼットだよ」
ああ…あの日から、一度も忘れた事なんてないよ。
そんな事を口走りそうになり、僕は慌てて瞬きをし、意識を現実に引き戻した。
「うん、勿論、大きくなったね、リゼット」
「大きくなった、だなんて!親戚の伯父さんみたいだわ!」
リゼットが不満そうに頬を膨らませる。
その飾らない態度に、僕は『ああ…この子だ』と、感動したのだった。
「リゼット、失礼だよ。
ごめんね、ユベール…年頃でね、最近のリゼットは、すっかり夢見る乙女になってしまってるんだよ」
テオが「やれやれ」と、頭を振った。
僕は小さく笑う。
出会った日を思い出したのだ。あの日もテオは、リゼットに困らされていた。
「それは、僕が伯父さんになる訳だね。
テオの前だから、君を崇拝し傅く事は出来無いけど、そうしたい気分でいるよ、
見違える程綺麗になって、驚いているよ、リゼット」
僕は心を落ち着かせ、それを口にした。
するとリゼットは目を輝かせ、口の端をキュっと上げ、満足そうな笑みを見せた。
「あなたって、いい人ね!ユベール!」
いい人…?
そうだろうか…僕は思った事を口にしただけだったのだけど。
リゼットは直ぐに誰かに呼ばれ、行ってしまったが、僕は少し話せた事で満足していた。
出会ってから、九年…初めてまともに言葉を交わす事が出来たのだから。
彼女の綺麗で明るい声を、僕はこの先ずっと、忘れずにいよう…と、頭の中で繰り返した。
「ユベール、君は知っていると思うけど…」
テオが笑みを引っ込め、憂鬱そうに話し出した事に、僕は少なからず驚いた。
だが、内容を聞き、もっと驚く事になった…
「この月の終わりに、王太子殿下の婚約者選びの催事があるだろう?
それに、リゼットも呼ばれて、参加する事になってね…」
「!?」
王太子、僕の異母弟のパトリックだ___
本来であれば、王太子は第一王子である僕になるのだろうが、僕はこんな
体だし、昨年から病状が悪化した事もあり、ずっと反対されてきた。
パトリックは隣国の魔法学園に留学し、二年間で卒業した事もあり、
勤勉さ、優秀さが認められ、王はこの度、王太子をパトリックに決めた。
この月の初めに、留学から戻って来たパトリックは、王太子として内外に発表された。
それに伴い、王太子の婚約者選びが行われる事となった。
それは、まず、夜会パーティが開かれ、その中から数名が候補者として選ばれ、
その数名は王宮に数日滞在し、王太子が王太子妃に相応しい令嬢を
見極め、最終日に婚約者として発表する___
そんな一大イベントの様になっていた。
これは歴代行われてきた事では無く、パトリックの要望から、急遽決まった事だった。
「リゼットには話していないが、
僕はパトリックに対して、あまり良い印象を持っていないんだ…
夜会パーティで選ばれなければいいんだけどね…
リゼットに限って、迂闊な事はしないと思うけど…心配だよ」
テオの心配同様、僕も心底心配になっていた。
パトリックに良い印象が無いのは僕も同じ…いや、多分、テオ以上だろう。
パトリックは外に向けての顔は良いが、とても善良な人間とはいえない。
嫉妬深く、我儘で、加虐心が強く、残忍さを隠し持っている。
それに気付いている者は少ない。
直接被害を受けた者か、テオの様に観察眼や勘の鋭い者位だろう。
尤も、留学先で何かあり、変ってくれていれば良いが…
いや、それを望むのは無理だろう。
リゼットがパトリックの婚約者に…
それ処か、もしも、結婚する事になれば…
想像するだけでも、耐えられない、とても無理だ。
「夜会は無理だけど、もし、リゼットが候補に選ばれる事になれば、
気に掛けておくよ…僕にはこの位しか出来無いけど…」
「いや、心強いよ、ありがとう、ユベール」
テオと固く握手をし、別れた。
僕はテオに聞いた事に囚われ、悶々と考えていた。
もし、リゼットがパトリックの婚約者に選ばれたら…
いや、それよりも、まず夜会で選ばれたら…
突然、誰かに腰を支えられ、思考が途切れた。
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その失礼な態度に、勿論エドモンも気付き、僅かだが顔を顰めた。
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「ああ、そうだね…」
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「いや、個人的な事だからね」
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エドモンも諦めた様だ。
「帰られますか?」
「うん…いや、もう少しだけ…」
テオの友人のヒューゴがヴァイオリンを弾き始めた。
その美しい音楽に乗り、リゼットが誰だか知らない若い男と踊り出す。
とても優雅に、そして、自由に、楽し気に…
ああ…
僕も踊れたらいいのに…
僕には、それさえも叶わないのか…
僕は膝掛けの下の痩せた膝を、ぐっと掴んだ。
◇
王宮に戻った僕は、その夜、今日会ったリゼットを思い浮かべ、
カメオを彫る為のスケッチをした。
金色の髪を靡かせ、青色の瞳を輝かせる…
美しく、だが、くるくると変る無邪気な表情、明るい声、魅力的な笑顔…
優雅に踊る彼女も…全て記憶している。
僕は普段、花や植物、小鳥等を彫る事が多く、人物はあまり彫らない。
僕が人物を彫る時の対象は、全てリゼットだった。
会ったのは一度きりなので、想像の方が強いが、それでも、全てリゼットだった。
机の引き出し、その木箱の中には、沢山のリゼットがいる。
テオに見られたら、流石の彼も、気味悪がるだろう。
「もう二度と、僕はリゼットに会わせて貰えないかもしれないな…」
僕は内心で嘆息し、引き出しを閉めた。
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