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「それでは、私の事か?」
「はい、突然、戻って来られたのは、何か理由があるのではありませんか?」
食事をしたからか、わたしはいつもの調子を取り戻す事が出来た。
オーギュストの方は逆で、彼は視線を落とし、嘆息した。
「メラニーから、君が断食を始めたと聞いた。
変な話だと思ったが、断食をしていながら、夜中に食料を漁っているらしいと聞きけば、
いよいよ変だと思い、覗きに来てみた次第だ」
つまり、帰って来る気は無かったのだ。
わたしは気が抜けた。
「実は…数日前、マッシュポテトを食べた際、違和感がありました。
毒を盛られている様な気がして…勿論、この館の者がそれをするとは考えられません。
ですが、一度気になると、食べられなくなってしまい…
わたしは聖女ですから、わたしが命を落とせば、この国がどうなるか…」
「成程…そういう事か」
オーギュストは神妙な顔で呟いた。
その後の決断は早く、彼は席を立った。
「至急、調べさせよう」
「お待ち下さい!大事にはしないで下さい!
皆が嫌な気持ちになります、それに、きっと、わたしの勘違いですから…」
「だが、食事が出来なくては、君が死んでしまうぞ!」
「わたしはこうして、食糧を漁って生き長らえます」
わたしが毅然として言うと、オーギュストはポカンと目と口を開けた。
「君は…逞しいな」
わたしはその言葉がうれしく、つい、笑っていた。
「それでは、食事は他で用意させよう。
毒見をさせた物をメラニーに運ばせる、他の者には触らせない、それで良いか?」
「はい、ありがとうございます」
「だが、心配事があるなら先に言え。
黙って、珍妙な行動に出れば、皆が心配するのだろう」
オーギュストが鋭い目を向ける。
わたしはそれを避ける様に、ミルクを飲んだ。
「使用人たちに言う訳にはいきません」
オーギュストが居ないのが悪いのだ___
その当て擦りに、オーギュストも気付いたのだろう、小さく頷いた。
「ああ、私が悪い、君を避けていた」
はっきりと言われると、覚悟していた事なのに、胸が酷く痛んだ。
わたしは息を止め、涙を耐える。
「安心なさって下さい、あの様な事は、二度と致しません…」
「ああ、分かっている、だが…
君が相応しい者を見つけるまで、私は側にいない方がいい…それが君の為だ。
君には、愛する者と幸せになって欲しい、セリーヌ」
オーギュストの目は真剣だった。
彼には、何故、分からないのだろう?
わたしが求めるのは、オーギュストだけだ。
わたしは神への誓に背き、あなたを愛してしまった。
それなのに、この愛は届かない…
クレマンの時も、わたしの愛は届かなかった。
二度目だというのに、遥かに今の方が辛い…
それでも、いい…
わたしには、この子がいるから…
「あなたのお気持ちは承知致しました、でも、ここへは戻って来て下さい。
あなたが他の女性の元に通われているのでなければ…」
チラリとオーギュストを伺う。
彼は平然と、「無用の心配だ」と切り捨てた。
「それは、その様な事はしていないという意味ですか?
それとも、わたしに口を出すなという意味ですか?」
突っ込んで聞くと、オーギュストは少し驚いた顔をした。
「珍しく厳しいな、それだけ怒らせたという事か?」
「怒ってはいません、心配していたのです」
これは強がりだったが、オーギュストは信じた様だ。
「悪かった、女の所に通っていた訳ではない。
王城の自分の部屋にいた。
結婚する前に使っていた部屋で、今もそのままにしている」
「気ままな独身生活を堪能したかったのですか?」
「さぁ、どうだろう…ただ、仕事をし、眠るだけだ…」
オーギュストが零す。
あまり楽しんではいない様で、わたしの気分は少し浮上した。
「それでは、お戻りになって下さい。
そろそろ皆が、わたしが捨てられたのではないかと心配し始めます。
ベッドはあなたがお使い下さい、わたしはソファで構いません」
「いや、ベッドは君が使ってくれ、私がソファを使う」
この子の為には、その方が良く、わたしは大人しく頷いた。
◇◇
オーギュストと顔を合わせれば、《子》に気付かれるかもしれない。
そんな心配がありながら、わたしは彼に戻って来る様、言ってしまった。
オーギュストに傍にいて欲しい…
結ばれなくても、少しでも長く、彼と一緒にいたい。
彼を見ていたい…
そんな風に思ってしまう自分に自嘲した。
「わたしったら、頼りないママね…」
わたしは下腹を撫でた。
温かい光を感じる。
今日も元気そうだ…
わたしはそれだけで幸せになれた。
オーギュストが手配してくれ、食事はメラニーが運んで来る様になった。
「聖女様、どうぞお召し上がりください!」
「面倒を掛けてしまってすみません…」
「事情は騎士団長様から聞いていますので、ご安心下さい。
それから、密かに、使用人たちを探っています」
メラニーが小声で付け加え、わたしは緊張した。
「きっと、わたしの気の所為です、少し神経質になってしまって…」
「神経質に?ああ!もしかして、聖女様…ご懐妊ですか!?」
メラニーが大きな声を出し、わたしは真っ青になった。
「違います!止めて下さい!」
思わず強く言ってしまい、わたしは手で口を覆った。
メラニーはしょんぼりとし、肩を落とした。
「無神経な事を言ってしまい、申し訳ありません…」
「わたしの方こそ、ムキになってしまって、すみません…」
メラニーは気持ちを切り替え、笑顔になり、「どうぞ、召し上がって下さい!」と勧めた。
わたしは料理を無理に口に詰め込んだ。
メラニーにあんな態度を取ってしまうなんて…
わたしは自分が情けなく、気落ちした。
◇
晩餐の時間が近付き、わたしはドレスに着替え、部屋を出た。
階段に差し掛かった所で、下から上がって来るメイドに気付いた。
ヘレナ___!?
「!?」
気付いた時にはもう遅く、彼女はわたしの方に倒れ掛かって来た。
強くぶつかられ、わたしは手摺に体をぶつけ、足を滑らせた。
「きゃ!!」
「聖女様!!」
メラニーが手を伸ばしたが、及ばなかった。
階段を転がり落ちながら、わたしは子を護ろうとしたが、成す術は無かった。
そして、勢いのまま頭を強く打ち、意識を失ったのだった。
意識が浮上し、目を開けると周囲は薄暗かった。
わたしはベッドに寝かされていたが、それを思い出し、飛び起きた。
「ああ!わたしの赤ちゃん!!」
ああ!どうか、無事でいて!!
わたしは下腹に手を当てる。
それは、温かく、消えていない事を教えてくれた。
「ああ…良かった…」
お腹を抱え、安堵の息を吐いた時だ。
「どういう事だ?」
低い声がし、わたしはビクリとした。
顔を上げると、直ぐ側で、オーギュストがわたしを見下ろしていた。
その表情は厳しく、わたしを責めている様に見えた。
わたしはお腹を抱え、後退った。
「近付かないで…」
「どうしてだ、私との子ではないのか?それで、話せなかったのか?」
「馬鹿を言わないで!あなたとの子に決まっています!
でも、あなたは子供が嫌いだと言ったでしょう!
あなたに要らないと言われたら、この子が可哀想で…
この子は、わたしが一人で産んで育てます!あなたには迷惑は掛けません!
だから、わたしたちに近付かないで!放っておいて!」
わたしは枕を掴み、それを盾にしてオーギュストを牽制した。
オーギュストは顔色を失くし、目を見開いている。
明らかにショックを受けている…
わたしは彼が何を思い、感じているのか、知りたかったが、
それ以上に、恐れる気持ちが大きく、警戒を解けなかった。
「すまなかった…だが、私の話を聞いて欲しい…」
オーギュストが低く零し、ベッドの端に座った。
肩を落とし、十歳は老けて見えた。
「はい、突然、戻って来られたのは、何か理由があるのではありませんか?」
食事をしたからか、わたしはいつもの調子を取り戻す事が出来た。
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「メラニーから、君が断食を始めたと聞いた。
変な話だと思ったが、断食をしていながら、夜中に食料を漁っているらしいと聞きけば、
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つまり、帰って来る気は無かったのだ。
わたしは気が抜けた。
「実は…数日前、マッシュポテトを食べた際、違和感がありました。
毒を盛られている様な気がして…勿論、この館の者がそれをするとは考えられません。
ですが、一度気になると、食べられなくなってしまい…
わたしは聖女ですから、わたしが命を落とせば、この国がどうなるか…」
「成程…そういう事か」
オーギュストは神妙な顔で呟いた。
その後の決断は早く、彼は席を立った。
「至急、調べさせよう」
「お待ち下さい!大事にはしないで下さい!
皆が嫌な気持ちになります、それに、きっと、わたしの勘違いですから…」
「だが、食事が出来なくては、君が死んでしまうぞ!」
「わたしはこうして、食糧を漁って生き長らえます」
わたしが毅然として言うと、オーギュストはポカンと目と口を開けた。
「君は…逞しいな」
わたしはその言葉がうれしく、つい、笑っていた。
「それでは、食事は他で用意させよう。
毒見をさせた物をメラニーに運ばせる、他の者には触らせない、それで良いか?」
「はい、ありがとうございます」
「だが、心配事があるなら先に言え。
黙って、珍妙な行動に出れば、皆が心配するのだろう」
オーギュストが鋭い目を向ける。
わたしはそれを避ける様に、ミルクを飲んだ。
「使用人たちに言う訳にはいきません」
オーギュストが居ないのが悪いのだ___
その当て擦りに、オーギュストも気付いたのだろう、小さく頷いた。
「ああ、私が悪い、君を避けていた」
はっきりと言われると、覚悟していた事なのに、胸が酷く痛んだ。
わたしは息を止め、涙を耐える。
「安心なさって下さい、あの様な事は、二度と致しません…」
「ああ、分かっている、だが…
君が相応しい者を見つけるまで、私は側にいない方がいい…それが君の為だ。
君には、愛する者と幸せになって欲しい、セリーヌ」
オーギュストの目は真剣だった。
彼には、何故、分からないのだろう?
わたしが求めるのは、オーギュストだけだ。
わたしは神への誓に背き、あなたを愛してしまった。
それなのに、この愛は届かない…
クレマンの時も、わたしの愛は届かなかった。
二度目だというのに、遥かに今の方が辛い…
それでも、いい…
わたしには、この子がいるから…
「あなたのお気持ちは承知致しました、でも、ここへは戻って来て下さい。
あなたが他の女性の元に通われているのでなければ…」
チラリとオーギュストを伺う。
彼は平然と、「無用の心配だ」と切り捨てた。
「それは、その様な事はしていないという意味ですか?
それとも、わたしに口を出すなという意味ですか?」
突っ込んで聞くと、オーギュストは少し驚いた顔をした。
「珍しく厳しいな、それだけ怒らせたという事か?」
「怒ってはいません、心配していたのです」
これは強がりだったが、オーギュストは信じた様だ。
「悪かった、女の所に通っていた訳ではない。
王城の自分の部屋にいた。
結婚する前に使っていた部屋で、今もそのままにしている」
「気ままな独身生活を堪能したかったのですか?」
「さぁ、どうだろう…ただ、仕事をし、眠るだけだ…」
オーギュストが零す。
あまり楽しんではいない様で、わたしの気分は少し浮上した。
「それでは、お戻りになって下さい。
そろそろ皆が、わたしが捨てられたのではないかと心配し始めます。
ベッドはあなたがお使い下さい、わたしはソファで構いません」
「いや、ベッドは君が使ってくれ、私がソファを使う」
この子の為には、その方が良く、わたしは大人しく頷いた。
◇◇
オーギュストと顔を合わせれば、《子》に気付かれるかもしれない。
そんな心配がありながら、わたしは彼に戻って来る様、言ってしまった。
オーギュストに傍にいて欲しい…
結ばれなくても、少しでも長く、彼と一緒にいたい。
彼を見ていたい…
そんな風に思ってしまう自分に自嘲した。
「わたしったら、頼りないママね…」
わたしは下腹を撫でた。
温かい光を感じる。
今日も元気そうだ…
わたしはそれだけで幸せになれた。
オーギュストが手配してくれ、食事はメラニーが運んで来る様になった。
「聖女様、どうぞお召し上がりください!」
「面倒を掛けてしまってすみません…」
「事情は騎士団長様から聞いていますので、ご安心下さい。
それから、密かに、使用人たちを探っています」
メラニーが小声で付け加え、わたしは緊張した。
「きっと、わたしの気の所為です、少し神経質になってしまって…」
「神経質に?ああ!もしかして、聖女様…ご懐妊ですか!?」
メラニーが大きな声を出し、わたしは真っ青になった。
「違います!止めて下さい!」
思わず強く言ってしまい、わたしは手で口を覆った。
メラニーはしょんぼりとし、肩を落とした。
「無神経な事を言ってしまい、申し訳ありません…」
「わたしの方こそ、ムキになってしまって、すみません…」
メラニーは気持ちを切り替え、笑顔になり、「どうぞ、召し上がって下さい!」と勧めた。
わたしは料理を無理に口に詰め込んだ。
メラニーにあんな態度を取ってしまうなんて…
わたしは自分が情けなく、気落ちした。
◇
晩餐の時間が近付き、わたしはドレスに着替え、部屋を出た。
階段に差し掛かった所で、下から上がって来るメイドに気付いた。
ヘレナ___!?
「!?」
気付いた時にはもう遅く、彼女はわたしの方に倒れ掛かって来た。
強くぶつかられ、わたしは手摺に体をぶつけ、足を滑らせた。
「きゃ!!」
「聖女様!!」
メラニーが手を伸ばしたが、及ばなかった。
階段を転がり落ちながら、わたしは子を護ろうとしたが、成す術は無かった。
そして、勢いのまま頭を強く打ち、意識を失ったのだった。
意識が浮上し、目を開けると周囲は薄暗かった。
わたしはベッドに寝かされていたが、それを思い出し、飛び起きた。
「ああ!わたしの赤ちゃん!!」
ああ!どうか、無事でいて!!
わたしは下腹に手を当てる。
それは、温かく、消えていない事を教えてくれた。
「ああ…良かった…」
お腹を抱え、安堵の息を吐いた時だ。
「どういう事だ?」
低い声がし、わたしはビクリとした。
顔を上げると、直ぐ側で、オーギュストがわたしを見下ろしていた。
その表情は厳しく、わたしを責めている様に見えた。
わたしはお腹を抱え、後退った。
「近付かないで…」
「どうしてだ、私との子ではないのか?それで、話せなかったのか?」
「馬鹿を言わないで!あなたとの子に決まっています!
でも、あなたは子供が嫌いだと言ったでしょう!
あなたに要らないと言われたら、この子が可哀想で…
この子は、わたしが一人で産んで育てます!あなたには迷惑は掛けません!
だから、わたしたちに近付かないで!放っておいて!」
わたしは枕を掴み、それを盾にしてオーギュストを牽制した。
オーギュストは顔色を失くし、目を見開いている。
明らかにショックを受けている…
わたしは彼が何を思い、感じているのか、知りたかったが、
それ以上に、恐れる気持ちが大きく、警戒を解けなかった。
「すまなかった…だが、私の話を聞いて欲しい…」
オーギュストが低く零し、ベッドの端に座った。
肩を落とし、十歳は老けて見えた。
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