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しおりを挟む「お父様、ロザリーンを叱らないで!」
晩餐の後、ジャスティンが言ってくれ、オーウェンの表情は和らいだ。
「ああ、叱ったりしない、安心しなさい」
ジャスティンは、わたしに縋る様に抱き着いてきた。
「ロザリーン、出て行かないでね?お願い」
「出て行ったりしないわ…」
出て行きたいなど、思った事は無い。
だけど、もし、オーウェンがわたしを拒絶したら…
きっと、もう、ここには居られない___
ジャスティンはわたしをギュっと抱きしめてから、手を離した。
まだ不安そうな目をしている。
わたしはそっと、ジャスティンの額に口付けた。
「大好きよ、ジャスティン」
「ぼくもだよ!ロザリーンが大好き!」
「さぁ、部屋へ行って寝支度をしよう、ジャスティン。
ロザリーン、私の部屋で待っていてくれ」
オーウェンがジャスティンを連れて行き、
わたしは言われた通り、オーウェンの部屋まで行ったが、思い直し、階段を降りた。
満月の明かりと、館から漏れる灯りに助けられ、わたしは裏庭を歩いた。
オーウェンと歩いた庭、ジャスティンとも良く歩いた。
そして、オーウェンが作ったブランコ…
わたしはブランコのロープを握り、腰を下ろした。
小さく揺れながら、これまでの日々を思った。
幸せだった。
夢に見た、《家族の一員》となれた。
それは、想像していたよりずっと、楽しく、温かいものだった。
そして、愛した人から愛される喜びを知った___
「でも、もう、終わり…」
わたしは両手に顔を埋めた。
ザッザ…
足音が聞こえ、わたしは顔を上げた。
オーウェンがいつもの様に、真直ぐに背を伸ばし、堂々とした歩みでやって来た。
「部屋で待っていてくれと言った筈だが?」
「すみません…」
わたしはブランコから降り、俯いた。
もう一度、来たかった、覚えておきたかったのだ。
「ベンチに座ろう」
オーウェンが近くのベンチにわたしを促した。
このベンチも、オーウェンが作った物だ。
わたしが座ると、オーウェンが隣に座り、優しい顔で話し出した。
「ジャスティンが日記を見せてくれた、全部説明してくれるんだ、目を輝かせてね…
君のお陰で、寂しい思いをせずに済んだ様だ、ありがとう、ロザリーン」
「いいえ、ジャスティンはあなたの為に頑張ったんです」
八歳の子供だ、寂しくない筈は無い。
オーウェンは頷くと、指を組み、わたしに目をやった。
「今度は、君の話を聞こう、ロザリーン」
わたしは視線を落とす。
心の準備など出来ていない。
それ所か、頭はまるで働いてくれないのだ。
沈黙が流れる。
それを破ったのは、オーウェンだった。
「今日、王城に帰還した際、警備の衛兵から報告を受けた。
先日、ある若い女性が、王に会いたいとやって来たそうだ。
彼女は、《ロザリーン》と名乗り、自分こそが《聖女》で王の花嫁だと言ったらしい___」
「!!」
わたしは息を飲み、膝の上で手を固く握った。
「私は君から話を聞きたい。
何を聞いても、私の君への想いは変わらない、私を信用し、話して欲しい」
わたしは頭を振っていた。
「話せません!きっと、あたなを巻き込んでしまうわ!
あなたも、ジャスティンも…誰も苦しめたくないの!苦しんで欲しくない…」
自らが、愛する者たちを傷つけるなんて、そんな事になれば、きっと、今以上に辛いだろう。
辛く、苦しい思いをするのは、自分だけでいい___
「君の為なら、その価値もある。
私は愛する者が苦しんでいる時に、ただ傍観しているだけの男にはなれない。
君に何かあるなら、私も共に背負う、私たちは夫婦なんだ」
わたしは泣いていた。
オーウェンの気持ちがうれしかった。
わたしは、これ程に誰かに愛された事は無い。
うれしいのに、苦しい…
真実を知れば、オーウェンは立場上、ロザリーンを捕らえない訳にはいかない。
ロザリーンが捕まれば、わたしは辛く、悲しいだろう。
例え、認められなくても、どれだけ嫌われていても、彼女はわたしの妹なのだから…
きっと、オーウェンは、わたしと職務との間で板挟みになり、苦しむわ…
「オーウェン、わたしはあなたに嘘を吐きました…
わたしは《ロザリーン》ではありません、本当の名は、クレア・モード。
『聖女の力を失った』と言いましたが、元々、わたしには《聖女の光》は無く、
《聖女》であった事もありません…」
恥ずかしさに顔を反らした。
「本物のロザリーンは、ここでクレアと名乗っています。
彼女はわたしの妹で、強い力を持つ《聖女》です。
恐らく、城に行き、わたしが成りすましている事を知ったのでしょう…」
「そうではないかと思った。
《聖女》が二人居たなら、王の結婚相手に選ばれるのは、姉の方だろう?
王は特別若い娘が好きという訳ではない」
言われてみれば、その通りだ。
もう一人の聖女の出現は、オーウェンに疑いを抱かせただけだった様だ。
「君がロザリーンに成りすました理由は?」
オーウェンに訊かれ、わたしはギクリとした。
「周囲が、わたしをロザリーンだと勘違いしていたので…」
「ロザリーンに代わり、王と結婚しようと?」
「いえ!そんな大それた事ではありません…
わたしは、姉妹の中で一人だけ、《聖女の光》を持って生まれなかったんです。
直系の娘であれば、ほとんどの者が、《聖女の光》を持って生まれます。
だけど、わたしだけは違っていました。
わたしは、あの家で、家族として認められませんでした…」
寂しく、辛く…孤独だった。
「わたしは《聖女》になれませんので、妹付きの侍女になりました。
他には、修道女になるしか、生きる術はありませんでしたので…
《聖女》として崇められる姉と妹を、いつも羨ましく思っていました。
《聖女》と呼ばれてみたかった…浅はかでした」
聖女の力を失ったと知った王が、あれ程激怒するとは思わなかった。
「嘘を嘘と言えなくなった…という訳か」
わたしは頷いた。
「あなたに期待を持たせてしまい、申し訳ありません…
あなたは、聖女の力が戻ると期待して、結婚して下さったのでしょう?」
わたしが訊くと、オーウェンは驚いた様に、目を見開いた。
「気付いていたのか!」
「ジャスティンの事を聞き、そう思ったんです…」
オーウェンは、ばつの悪い顔をした。
「私も正直に話そう、王に命じられた時、ジャスティンの顔が浮かんだ。
ジャスティンはショックから、喋れなくなった。
それなら、君もショックから立ち直れば、力が戻るのではないか…
君には否定されたが、私は希望を捨てきれなかった。
これまで、元に戻ると信じ続けなければと、自分に言い聞かせてきたからだ。
私は、君とジャスティンを重ねていた」
「そんな事もあり、王に命じられて、君には悪いが、私は内心、喜んでいた。
これで、《聖女》を側に置ける。
君が治れば、ジャスティンを治して貰える、確かに、そう思っていた。
私は誠実では無かったな…」
オーウェンは申し訳なさそうな顔をした。
わたしは頭を振った。
「いいえ、わたしもです…結婚など諦めていた身でしたから…
それが、あなたの様な素敵な方と結婚出来る事になり、
妻になり、家族が持てる…感謝したい位でした。
でも、あなたは、この結婚は一時的なものだとおっしゃって…」
思い出すと胸が痛んだ。
「ああ、最初はそのつもりでいた。
君の望みは、自国に、家族の元に帰る事だと信じていたからだ。
君は若く、幾らでも相手がいるだろう、私がいつまでも閉じ込めておく訳にはいかない。
だが、困った事に、私は君を好きになってしまった…」
オーウェンの手が、わたしの頬に触れ、優しく撫でる。
わたしは自分の手を重ねた。
「パーティの時、君とロバートが一緒に居るのを見て、変に苛立ち、落ち着かなかった。
レイチェルに指輪の事を指摘された時、直ぐに指輪を嵌めなければと思った。
あの時は気付いていなかったが、その後、ロバートが訪ねて来て一緒にお茶をしたと聞いた時、
君をあんな男には渡したくないと思った、君と一緒にお茶をしていいのは自分だけだ!とね」
オーウェンは苦笑し、頭を振った。
「呆れるだろう?
日頃、団員たちから、冷静沈着で人間味が無いと言われている私が…
君が絡むと、まるで違う人間になってしまう。
だが、あの時、はっきりと分かった、君を愛していると…」
オーウェンがそっと唇を重ね、わたしは喜びに震え、瞼を閉じた。
熱い息と共に唇が離されると、
「わたしも、愛しています…」
今度はわたしからキスをした。
全てを忘れたかった。
この、一時だけでも…
わたしの望みが分かるのか、オーウェンはわたしの腰を抱き、
覆い被さる様に、熱いキスをした___
「他に、話す事は?」
オーウェンの緑灰色の目が、わたしを見つめる。
夢から覚め、わたしは視線を落とした。
「国に婚約者がいるのか?」
わたしはギョッとし、思わず声を上げた。
「いいえ!あれは、ロザリーンの作り話です。
わたしは神殿で、修道女同然に生きてきましたから…
縁談などありませんでしたし、出会いもありませんでした」
「それなら、安心だ、神に感謝しよう」
オーウェンが軽口の様に言い、わたしは小さく笑った。
だが、油断してはいけなかった。
相手は、戦い慣れた、騎士団長なのだ___
彼はサラリと話を変えた。
「君は助けられた後、一度も妹の心配をしていなかった。
殺されたと思っていたとしても、死体がどうなったかは、気になるものだ。
それを尋ねずに、妹に成りすませる人ではない」
オーウェンは何か察しているかもしれない。
緊張に体が強張った。
「…ロザリーンは、わたしの妹なんです、妹に不利になる様な事は言えません…」
「だが、このままでは、君が不利になる。
君は《聖女》に成りすまし、王を騙した、それだけでも罪になる」
「承知しています、自分の罪は償います。
あなたに、ご迷惑が掛からなければ、良いのですが…」
「私の事は気にしなくていい、君が助かる方法を考えよう…」
オーウェンはわたしを安心させる様に、肩を叩いた。
「大丈夫だ、君には私が付いている」
以前にも、彼は言ってくれた。
『安心していい、私は君の味方だ』
あの言葉が、どれ程心強く響いたか…
あの言葉に、どれだけ助けられただろう…
今も同じ気持ちだった。
オーウェンがいてくれたら、大丈夫…
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