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エリートニートなのに冒険者

猫耳っ娘の奴隷買ったよ!

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「こちらが売れ残りの猫人族です」

 おお!?めちゃくちゃ可愛いじゃん!雪のように真っ白な髪に、蒼く澄んだ瞳、まるで雪の結晶を連想させて、とても綺麗だ!けれど幼い顔立ちのせいか可愛く見える!って思わず熱弁しちゃったよ!なんで誰も買わないの?この娘ぐらいの可愛さだったら誰か買うんじゃないの?

「その理由は単に高いのが問題です。平民は高くて手が出せなく、冒険者は頑張れば届きそうですが、周りの目が気になり買いません。貴族も同じ理由です」

 へ~そんな理由なんだ。なんでそんなに高いの?

「見た目が良く、生娘なのが主な理由です。あと14歳と若いのも理由です理由ですね。それで値段が金貨二十一枚、だから白金貨一枚少しぐらいの金額になりますね」

 え?金貨二十一枚?俺ギリギリ持ってるよ?やったー!買える!買うぞ!ほら金貨ちゃんとあるよ?みてみ?

「え?金貨二十一枚もお持ちなんですか?なんでそんなに……いえ、理由は聞きません。お客様が商品をお求めであり、金額を払うならお売りするのが商人です。実は食費などの生活費だけが減っていくのに頭を困らせていたんですよ。」

 やった買えた!念願の猫耳っ娘だ!夢が叶ったよ!あ、ところでなんて名前なの?

「普通は買ったご本人が考えた名前、もしくは奴隷になる前の名前を使います。ご自由にお決めください」

 そうなんだ?ネーミングセンスないし前の名前聞いてみようかな?なんて名前なの?

「エリィです……」

 エリィって名前なの?トがついたらエリートになるね?奴隷になんでなったの?エリートなのに。

「親も最初は可愛がろうとしていたみたいですが、私がなんでも出来るのを気味が悪いといって結局村から追い出されました。そしたら運悪く奴隷狩りにあってしまい……」

 あ、優秀だったのね?逆に優秀過ぎてそうなったんだ?酷いね。まあ人間も優秀過ぎるとなんか変な感情持たれるもんね?エリートの義務?的なもんだからね?

「こ、これからはよろしきゅお願いします、ご主人様!」

 おお!?猫耳っ娘からご主人様って言われた!しかもちょっと噛んでた!顔が少し赤い!なんかヤバイ!いろいろヤバイ!可愛い過ぎる!
ここが異世界か!

「興奮しているところ悪いのですが、奴隷なので首輪を着けないといけません。まあ別に着けなくてもいいのですが、それだと逃げられる可能性が出てきますので……」
 
 は!やべっ、この人のこと忘れてた。なんか恥ずかしい。う~んどうしよっかな?別に必要無いんだけど、奴隷の首輪がついている猫耳っ娘てのも捨てがたいし。まあ本人に聞いてみるか?

「私は着けて貰いたいです。ご主人様の所有物だとなれば、へんに絡まれたりしないので……」

 あ、そういえば嫌われてるんだっけ?こんなに可愛いのに!許さん!可愛いは正義ではないのか!?世の中くそだわ。濁りきってるわ。まあだからあっちではニートだったんですけどね?

「奴隷でもちゃんとご飯を食べさせないといけませんよ?また殺した場合はこれといった罰はありませんが、周りから悪く思われます。冒険者だとパーティーに、入れないとかですね?」

 あ~そんな感じなの?けど俺パーティーにはいらないし。まあ絶対殺さないけどね!じゃあひとまず飯でも食べにいこうかな?ちょうど夕食を食べるぐらいの時間帯だしね。

「ちなみに奴隷は宿の自室でしか食事ができません。奴隷と一緒に食べたくない人などもいますからね。それではまたのご来店をお待ちしております」

 え?食べられないの?じゃあこれからどうしよう?部屋召喚と不眠不食があるから別に森の中でも大丈夫なんだけど、エリィの飯がな~。魔物狩って食おうかな?食べられるみたいだし。香辛料とかは町で買ってきたりしてさあ?うん、普通に暮らせるね?てことでまずは町にいこう!

「香辛料を町に買いに行くんですか?食材ではなく?」

 ふっ、食材はいらないんだよ?森の奥にある危険地帯にいけばね?あと首かしげないで。俺悶えて、萌え死ぬからね?

「危険地帯に行くんですか?あそこはギルドが一般人は駄目だって……あ、ご主人様は冒険者様でしたね。けど普通の魔物でも食べれますよ?」

 危険地帯は、魔物って強いじゃん?強いほど美味しいみたいだし?美味しい野菜とかもあるみたいだし?それにほら、エリィを歓迎するパーティーをしたいんだよね。だからどうせなら美味しい肉と野菜を食べよう!てなわけでまずは買い出しだ!
 
「私のためにそこまで……ありがとうございますご主人様!」
 
 だから可愛い過ぎるわ!(クワッ!)





そのころ勇者(オタ)は~

「なに!?猫耳っ娘奴隷が売れきれだと!?」
「猫耳っ娘が好きってわけじゃねえけど見たかったなー」
「猫耳っ娘モフりたかった……」

「皆さん店長が言うには黒髪の男性が買ったみたいです。真っ黒な髪の毛を持つひとはこの国で勇者様方だけ。となるとだれが……」

「「「え?」」」


 またもやなにか痕跡を残すニートであった……
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