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エリートニートなのに冒険者
[余談]幸せじゃのう……
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「エリィ起きるのじゃ」
御主人様が寝た頃にわしはエリィのそう声をかけた。
聞きたいことがあったのじゃのじゃ。
「大丈夫ですよロアちゃん。起きてます」
おおどうやら起きていたみたいじゃ。数々の魔物の寝込みを狩ってきたわしでも寝とると思ったのははじめてなのじゃ。
ちなみにロアと呼ぶのは御主人様が決めたのじゃ。何故かロリは駄目らしくてのう。
世間様の目が!的な顔をしながら頭をかかえておったわ。
御主人様の考えはよくわからんのじゃ。
それより聞きたいことがあるんじゃった。
「さてエリィよ。御主人様のことで聞きたいことがあるのじゃ」
「答えると言いましたけど私も昨日奴隷になったばかりですよ?」
なんと。仲がよいみたいじゃったからもっと一緒におるかと思うたのじゃ。
「う~ん困ったのう。じゃあその一日間お主から見た御主人様はどうじゃ?」
「はっきりいって強すぎますね。人間ではあり得ないぐらいの強さです。スキルもおそらく私のようなES系の特殊なものを持っています。流石私のご主人様! 最高です! 私の勇者様です!他の人なんて塵ですね!」
「う、うむ、言いたいことはわかった。だから落ち着くのじゃ!」
「それに私のようなものにも嫌悪感を出さずに大切に扱ってくれます。それが何よりも嬉しいです……」
「エリィ……」
確かに稀少種は世の中では不吉の象徴であった。わしもそのせいで捨てられたんじゃからのう。
故にあんな風に普通に、いや大事に扱ってくれるのはありがたいんじゃろうな。
「わしの目に狂いはなかったんじゃな……」
「? ロアちゃんどうかしましたか?」
「なに、ご主人様に出会えて良かったと思っておったのじゃ」
「そうですね。私もそう思います」
うむ、聞きたいことも聞きおえたんじゃし早くに寝るとするか。
それにしてもこの御主人様はなんともまあダラけきった顔をしておるのじゃ。
しかも普通は二百年間生きてきたものと一緒の布団で寝ようなど考えないはずなのに、御主人様ときたら……
「御主人様の右腕貰ったのじゃ!」
「あ、じゃあ私は私は左腕で!」
わしとエリィで御主人様の腕を抱き枕にしてやったのじゃ!
「でわエリィお休みなのじゃ」
「ふふ、お休みロアちゃん」
二百年生きておったが今が一番幸せじゃ……
次の日の朝~
お、俺の腕にロリと猫耳っ娘がいるー!
と心の中で叫び、意識を失ったニートが一名出るのであった……。
ほら寝ぼけてたしね?
御主人様が寝た頃にわしはエリィのそう声をかけた。
聞きたいことがあったのじゃのじゃ。
「大丈夫ですよロアちゃん。起きてます」
おおどうやら起きていたみたいじゃ。数々の魔物の寝込みを狩ってきたわしでも寝とると思ったのははじめてなのじゃ。
ちなみにロアと呼ぶのは御主人様が決めたのじゃ。何故かロリは駄目らしくてのう。
世間様の目が!的な顔をしながら頭をかかえておったわ。
御主人様の考えはよくわからんのじゃ。
それより聞きたいことがあるんじゃった。
「さてエリィよ。御主人様のことで聞きたいことがあるのじゃ」
「答えると言いましたけど私も昨日奴隷になったばかりですよ?」
なんと。仲がよいみたいじゃったからもっと一緒におるかと思うたのじゃ。
「う~ん困ったのう。じゃあその一日間お主から見た御主人様はどうじゃ?」
「はっきりいって強すぎますね。人間ではあり得ないぐらいの強さです。スキルもおそらく私のようなES系の特殊なものを持っています。流石私のご主人様! 最高です! 私の勇者様です!他の人なんて塵ですね!」
「う、うむ、言いたいことはわかった。だから落ち着くのじゃ!」
「それに私のようなものにも嫌悪感を出さずに大切に扱ってくれます。それが何よりも嬉しいです……」
「エリィ……」
確かに稀少種は世の中では不吉の象徴であった。わしもそのせいで捨てられたんじゃからのう。
故にあんな風に普通に、いや大事に扱ってくれるのはありがたいんじゃろうな。
「わしの目に狂いはなかったんじゃな……」
「? ロアちゃんどうかしましたか?」
「なに、ご主人様に出会えて良かったと思っておったのじゃ」
「そうですね。私もそう思います」
うむ、聞きたいことも聞きおえたんじゃし早くに寝るとするか。
それにしてもこの御主人様はなんともまあダラけきった顔をしておるのじゃ。
しかも普通は二百年間生きてきたものと一緒の布団で寝ようなど考えないはずなのに、御主人様ときたら……
「御主人様の右腕貰ったのじゃ!」
「あ、じゃあ私は私は左腕で!」
わしとエリィで御主人様の腕を抱き枕にしてやったのじゃ!
「でわエリィお休みなのじゃ」
「ふふ、お休みロアちゃん」
二百年生きておったが今が一番幸せじゃ……
次の日の朝~
お、俺の腕にロリと猫耳っ娘がいるー!
と心の中で叫び、意識を失ったニートが一名出るのであった……。
ほら寝ぼけてたしね?
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