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殺意
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(っつ!?やばい、リリィの感情がどんどん暗く、いや、なくなっていってる!)
そのころレイは森の中でそのことを感じ取っていた。自分がそばにいないことを悔しいと思った。それに途中から何故か運悪く魔物が強く、多くなっていた。
(あいつらが放っているのか?)
レイは一つの可能性が思いついた。最近森の様子がおかしかったのはこの事が原因でないのかと。自分達の隠れ家がばれないように。
(魔物が思念転送での威圧に対して怯えなくなってきている!)
洗脳のせいかどうかわからないが、この事にレイはイラついた。だからか意図的に我慢していた感情のストッパーを解除した。それと同時にレイの周りの空間が少し歪んだ。
「邪魔するなら死ね」
感情のたがが外れた殺意をリリィのいる少し前までの範囲でぶつけた。圧倒的な殺意を直接受け取った魔物達は恐怖で発狂し、その命の終わりを迎えた。何故かわからないが草も木もすべてが枯れていた。
「植物にも有効なのか?いや、そんなことどうでもいい。これで真っ直ぐ進める」
レイは身体強化で極限まで枯れた木々をを無視して真っ直ぐ疾走した。枯れた木々はあまり抵抗がなく壊れていくのでこうしたほうがはやく着きそうだったからだ。それから一分足らずでリリィの反応がある一階建ての一軒家についた。
(こんなところに一軒家何てあったのか?)
レイは疑問を持ったが構わず近づいた。扉の前で止まり、念のため思念転送で中にいる人数を数えた。ついでに襲いかかって来ないように少し威圧をかけながら。
(人数は10人ほどか……)
人数の確認が終わったので扉を開けた。
ガチャリ……
扉を開くと一人の若い男がたっていた。
「ちっ、なんだよビビって損したぜ。こんな時になんのようだガキ!まさかお前一人でこいつを助けにきたとか言うんじゃねえだろうな?」
子供と侮ったのかそんなことをいい始めた。レイは話や周りの笑い声を無視して男が指差したほうを見た。そこには縄で手足を縛られたリリィがいた。とりあえず肉体的な傷は見当たらないので少し安心したレイだった。
「物語の王子様の真似事かぁ?力のねえガキが一体何ができんだぁ!」
「すくなとも丸く太ったあんたよりは動けるよ」
「なっ!?」
レイは挑発的に言った。普段は人にこんな言葉遣いはしない。そして今の彼には余裕がなかった。こうやって口に出してすこしでもイラつきを押さえなければ殺してしまうからだ。リリィは人が傷付くことを嫌っていたので、彼女の前で死体を見せたくないからだ。
「ちょっと待て、何故ここがわかった?」
(……このリーダーみたいなのは少しは頭がまわるみたいだな)
レイは質問してきた男にたいしてそう思った。
「別にそんなことはどうでもいいだろう」
「……まあ確かにどうでもいいな。お前がここに来たのだから捕まえればいいだけのはずだ。あとで吐かせるのもいいな」
リーダーらしき男は剣を抜きながらレイに向かって近づいてきた。周りの男も武器を構え始めた。
「大人しく捕まれ。そうすれば殺しはしない」
「なぜ捕まらなければいけない?俺は拐われたそいつを助けにきただけだ」
「やはり聞かんか。まあお前からしてみればそうだろう。だがそう簡単に助けられるものか。丸腰で何ができる?」
レイは無言で思念転送と怨者を発動しようとした。もうこれ以上会話は必要ないと。だがその前に太った男が言った。
「リーダー!こいつを助けに来たんならこいつを人質にすればいいんじゃないでしょうか?」
(!?)
レイの動きが止まった。
「おいガキ!大人しくいうこと聞かねえとこいつに傷つけるぞ!」
「……そいつにてを出すな。今なら見逃してやる」
レイは警告した。それ以上リリィが傷つくのが嫌だったからだ。それに自分を抑さえられる自信がなかった。あの固有スキルを使ってしまう。しかし男はそれを挑発とみなした。
「っ、立場がわかってねえみたいだなぁ!」
男はリリィを殴ろうとした。それがダメだった。レイの逆鱗に触れた。無意識に思念転送をリリィ以外に発動した。もちろん気絶をしなく、その場から動けなる程度まで抑えて。もう男達は助からない。自分の手で残虐の限りを尽くすと決めた。もう一つの固有スキルを発動する。
(リンク……発動……対象者は、リリィ……)
吸血鬼の、リリィの、スキル、魔法がつながる。リンクしたことによりステータスプレートが一部リンクされたのだ。これで残虐する手段が手に入った。愚かな男達に惨たらしい死を。
「……とりあえずそいつに傷をつけようとしたってことは、死ぬ覚悟はできてんだろうな」
レイの目が青色から赤に変わった。
そのころレイは森の中でそのことを感じ取っていた。自分がそばにいないことを悔しいと思った。それに途中から何故か運悪く魔物が強く、多くなっていた。
(あいつらが放っているのか?)
レイは一つの可能性が思いついた。最近森の様子がおかしかったのはこの事が原因でないのかと。自分達の隠れ家がばれないように。
(魔物が思念転送での威圧に対して怯えなくなってきている!)
洗脳のせいかどうかわからないが、この事にレイはイラついた。だからか意図的に我慢していた感情のストッパーを解除した。それと同時にレイの周りの空間が少し歪んだ。
「邪魔するなら死ね」
感情のたがが外れた殺意をリリィのいる少し前までの範囲でぶつけた。圧倒的な殺意を直接受け取った魔物達は恐怖で発狂し、その命の終わりを迎えた。何故かわからないが草も木もすべてが枯れていた。
「植物にも有効なのか?いや、そんなことどうでもいい。これで真っ直ぐ進める」
レイは身体強化で極限まで枯れた木々をを無視して真っ直ぐ疾走した。枯れた木々はあまり抵抗がなく壊れていくのでこうしたほうがはやく着きそうだったからだ。それから一分足らずでリリィの反応がある一階建ての一軒家についた。
(こんなところに一軒家何てあったのか?)
レイは疑問を持ったが構わず近づいた。扉の前で止まり、念のため思念転送で中にいる人数を数えた。ついでに襲いかかって来ないように少し威圧をかけながら。
(人数は10人ほどか……)
人数の確認が終わったので扉を開けた。
ガチャリ……
扉を開くと一人の若い男がたっていた。
「ちっ、なんだよビビって損したぜ。こんな時になんのようだガキ!まさかお前一人でこいつを助けにきたとか言うんじゃねえだろうな?」
子供と侮ったのかそんなことをいい始めた。レイは話や周りの笑い声を無視して男が指差したほうを見た。そこには縄で手足を縛られたリリィがいた。とりあえず肉体的な傷は見当たらないので少し安心したレイだった。
「物語の王子様の真似事かぁ?力のねえガキが一体何ができんだぁ!」
「すくなとも丸く太ったあんたよりは動けるよ」
「なっ!?」
レイは挑発的に言った。普段は人にこんな言葉遣いはしない。そして今の彼には余裕がなかった。こうやって口に出してすこしでもイラつきを押さえなければ殺してしまうからだ。リリィは人が傷付くことを嫌っていたので、彼女の前で死体を見せたくないからだ。
「ちょっと待て、何故ここがわかった?」
(……このリーダーみたいなのは少しは頭がまわるみたいだな)
レイは質問してきた男にたいしてそう思った。
「別にそんなことはどうでもいいだろう」
「……まあ確かにどうでもいいな。お前がここに来たのだから捕まえればいいだけのはずだ。あとで吐かせるのもいいな」
リーダーらしき男は剣を抜きながらレイに向かって近づいてきた。周りの男も武器を構え始めた。
「大人しく捕まれ。そうすれば殺しはしない」
「なぜ捕まらなければいけない?俺は拐われたそいつを助けにきただけだ」
「やはり聞かんか。まあお前からしてみればそうだろう。だがそう簡単に助けられるものか。丸腰で何ができる?」
レイは無言で思念転送と怨者を発動しようとした。もうこれ以上会話は必要ないと。だがその前に太った男が言った。
「リーダー!こいつを助けに来たんならこいつを人質にすればいいんじゃないでしょうか?」
(!?)
レイの動きが止まった。
「おいガキ!大人しくいうこと聞かねえとこいつに傷つけるぞ!」
「……そいつにてを出すな。今なら見逃してやる」
レイは警告した。それ以上リリィが傷つくのが嫌だったからだ。それに自分を抑さえられる自信がなかった。あの固有スキルを使ってしまう。しかし男はそれを挑発とみなした。
「っ、立場がわかってねえみたいだなぁ!」
男はリリィを殴ろうとした。それがダメだった。レイの逆鱗に触れた。無意識に思念転送をリリィ以外に発動した。もちろん気絶をしなく、その場から動けなる程度まで抑えて。もう男達は助からない。自分の手で残虐の限りを尽くすと決めた。もう一つの固有スキルを発動する。
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「……とりあえずそいつに傷をつけようとしたってことは、死ぬ覚悟はできてんだろうな」
レイの目が青色から赤に変わった。
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