4 / 14
私の足りない物の正体
しおりを挟む
カウンセリングに行く日
母「今日は佐藤さんが送ってくれるから」
私は誰に送ってもらうかは、どうでもいい。
佐藤エリさん不思議な人。
どうして私に関心を持つのだろう、欠陥品なのに。
欠陥品が珍しいのかな。まぁどうでもいい。
彼女に病院に送ってもらった。
エリ「終わるまで喫茶店にでも行ってくるわ。終わったら携帯に電話もらえる?」
そう言って電話番号の書いた紙を渡された。
私は携帯電話を持っている。いや、持たされている。
使う事の無かった携帯電話。初めて使う。
コール3回で出てくれる。優しい声
彼女はすぐに車を回してくれた。
この人はどうして私に優しくするのだろう身内でもないのに。
何も興味を持たない私。
佐藤さんの事を考えている、これは興味なの?
エリ「この後何か用事ある?
ないならちょっと私に付き合って欲しいの」
加奈子「家に戻るだけです」
エリ「じゃぁ、OKね」
この人私と行動して楽しいのかしら?
心の中に入ってきてる感じがするのは気のせい?
エリ「私のマンションに行こう、あなたとお話ししたいの」
彼女はそう言って車を走らせる。
マンションに着き、最上階の彼女の部屋。
ソファに座るよう促される。
エリ「飲み物はコーヒーでいいかしら?」
私はクンッと頷く。
コーヒーを渡すと彼女は話し始める。
エリ「あなたにどうしても聞いて欲しい事があるの」
エリ「私はいつも満たされない気持ちを感じてる」
エリ「子供の頃から満たされない気持ちを持ってた。高校2年の時、一人の女性と恋に落ちたの。彼女と愛し合うことで私の満たされない気持ちはなくなったわ」
エリ「私に足りない物は愛だったの」
エリ「でもすぐに終わった、彼女は私の先生であり他の人の奥さんだったの」
エリ「彼女は学校を辞め、離婚し、そして死んだわ。自殺だった。」
エリ「彼女は私に一通の手紙を残してたの。私をどれだけ愛してたとか、死を選んだ理由も、最後には私の良いところ悪いところ書いてあった。そして良いところを活かした仕事を選びなさいと」
エリ「私は死を選ぶ事を奪われたの。
彼女の手紙によって。」
エリ「彼女の言いつけ通りに生きたわ」
エリ「そして今まで言いつけ通りにいきてきたの」
エリ「あの日、雨の日、あなたと出会った。出会った瞬間目を疑った。私の愛した先生にそっくりだったの。顔が、違う。雰囲気が、違う」
エリ「でもそっくりだとおもった。」
エリ「先生はいつも、私は何か欠けてるのって言ってた」
エリ「あなたと同じ事を言ってたの。」
エリ「先生は言ったわ。あなたが私の欠けてる部分を埋めてくれると」
エリさんの話しを聞きながら私は目から涙を流していた。
私が泣いてる、今まで泣いた事ない。小さな子供の頃からどんな嫌がらせされても、叩かれても泣いた事がない私が泣いている。
どう言う意味の涙なんだろうと思った。
エリさんは私をそっと抱きしめた。
「あぁ、また何か私の心に流れ込んでくる」
エリ「あなたの欠けてる物、私が埋めてあげる」
加奈子「私の欠けてる物って?」
エリ「すぐにわかるわ。」
母「今日は佐藤さんが送ってくれるから」
私は誰に送ってもらうかは、どうでもいい。
佐藤エリさん不思議な人。
どうして私に関心を持つのだろう、欠陥品なのに。
欠陥品が珍しいのかな。まぁどうでもいい。
彼女に病院に送ってもらった。
エリ「終わるまで喫茶店にでも行ってくるわ。終わったら携帯に電話もらえる?」
そう言って電話番号の書いた紙を渡された。
私は携帯電話を持っている。いや、持たされている。
使う事の無かった携帯電話。初めて使う。
コール3回で出てくれる。優しい声
彼女はすぐに車を回してくれた。
この人はどうして私に優しくするのだろう身内でもないのに。
何も興味を持たない私。
佐藤さんの事を考えている、これは興味なの?
エリ「この後何か用事ある?
ないならちょっと私に付き合って欲しいの」
加奈子「家に戻るだけです」
エリ「じゃぁ、OKね」
この人私と行動して楽しいのかしら?
心の中に入ってきてる感じがするのは気のせい?
エリ「私のマンションに行こう、あなたとお話ししたいの」
彼女はそう言って車を走らせる。
マンションに着き、最上階の彼女の部屋。
ソファに座るよう促される。
エリ「飲み物はコーヒーでいいかしら?」
私はクンッと頷く。
コーヒーを渡すと彼女は話し始める。
エリ「あなたにどうしても聞いて欲しい事があるの」
エリ「私はいつも満たされない気持ちを感じてる」
エリ「子供の頃から満たされない気持ちを持ってた。高校2年の時、一人の女性と恋に落ちたの。彼女と愛し合うことで私の満たされない気持ちはなくなったわ」
エリ「私に足りない物は愛だったの」
エリ「でもすぐに終わった、彼女は私の先生であり他の人の奥さんだったの」
エリ「彼女は学校を辞め、離婚し、そして死んだわ。自殺だった。」
エリ「彼女は私に一通の手紙を残してたの。私をどれだけ愛してたとか、死を選んだ理由も、最後には私の良いところ悪いところ書いてあった。そして良いところを活かした仕事を選びなさいと」
エリ「私は死を選ぶ事を奪われたの。
彼女の手紙によって。」
エリ「彼女の言いつけ通りに生きたわ」
エリ「そして今まで言いつけ通りにいきてきたの」
エリ「あの日、雨の日、あなたと出会った。出会った瞬間目を疑った。私の愛した先生にそっくりだったの。顔が、違う。雰囲気が、違う」
エリ「でもそっくりだとおもった。」
エリ「先生はいつも、私は何か欠けてるのって言ってた」
エリ「あなたと同じ事を言ってたの。」
エリ「先生は言ったわ。あなたが私の欠けてる部分を埋めてくれると」
エリさんの話しを聞きながら私は目から涙を流していた。
私が泣いてる、今まで泣いた事ない。小さな子供の頃からどんな嫌がらせされても、叩かれても泣いた事がない私が泣いている。
どう言う意味の涙なんだろうと思った。
エリさんは私をそっと抱きしめた。
「あぁ、また何か私の心に流れ込んでくる」
エリ「あなたの欠けてる物、私が埋めてあげる」
加奈子「私の欠けてる物って?」
エリ「すぐにわかるわ。」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~
恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」
そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。
私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。
葵は私のことを本当はどう思ってるの?
私は葵のことをどう思ってるの?
意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。
こうなったら確かめなくちゃ!
葵の気持ちも、自分の気持ちも!
だけど甘い誘惑が多すぎて――
ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる