優子

ゆう

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準備

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私は女性と一緒に暮らしている。

高校生の時から付き合って、今では結婚の約束もしている。

私達の住んでるこの国は、同性婚は認められていない。

アメリカに移住する、目標がある。同性婚を認めてる州があるからだ。

今、少しづつ準備をしている。

支援してくれるボランティア団体もあり、情報をいろいろもらっている。

最近、ユウが元気がない、心配になる。

彼女はすぐ我慢してしまう所があるし、私に心配かけたくないからつい我慢する。

ユウと、すれ違う日が続く。

LINEでしか会話してない。

文面からは何もわからない。

夜勤明け、ユウも休みのはず。急いでマンションに戻る。

優子「ただいま」

ユウ「おかえり、疲れたでしょ?ご飯もできてるし、お風呂もいつでも入れるよ。」

優子「いつもありがとう。でもその前に、ユウこっちに来て。」

ユウをソファに座らせる。

私はユウの前に屈んで、ユウの膝に両手を置く。

ユウ「なぁに?」

優子「さぁ、話して、何があったの?」

ユウ「えっ、別に何もないけど」

優子「ダメ、うそ下手なんだから、何があったの?」

ユウ「・・・」

ユウは涙を零した。

ユウ「優子には敵わないわ。あのね、私達のことが会社にバレたの。それは別にいいの悪い事してる訳じゃないから。ただ、私が同性と付き合ってるのが嫌な上司がいるの。仕事をくれなくなってしまった。毎日掃除とコピーと、お茶くみ。」

ユウは声を我慢して泣き出してしまった。

私は怒りが頂点には達した。ユウを傷つける者は誰であろうと許さない。

ユウ「私ね、仕事辞めるように遠回しに言われてる。この時期に無職はね、優子の負担になるだけだから。」

優子「明日、退職願出しておいで。」

ユウ「でも、」

優子「移住するにはまだ準備不足だからまだできないけど、そんなくそみたいな会社はさっさと辞めた方がいいよ。」

優子「心配しないで、なんとでもなるから。ユウは絶対守るから。」

ユウ「ありがとう。」

ユウはそう言って抱きついてくる。

背中をさすってあげて、耳もとで

優子「早く気づいてあげれなくてごめんね。」

ユウ「ううん、優子はちゃんと私を見ててくれてる。嬉しい。愛してるよ。」

優子「私も愛してる。でも愛じゃお腹いっぱいにはならないからご飯食べよ。」

ユウ「うん、私もお腹すいた。」

二人で食事をして、

ユウ「お風呂入って、休んだら?疲れてるでしょ?」

優子「ねぇ、一緒に入りたい。」

ユウ「うん、私が洗ってあげる。」

二人で朝風呂。贅沢な感じでウキウキする。

お風呂から上がって二人でソファでもまったりしてると、私の携帯が鳴った。

久しぶりにエリからLINEが来た。

彼女と近くに来てるから寄ってもいいか?って入った。

ユウ「へぇそうなんだ、エリちゃんの彼女さん会ってみたいね。」

優子「そうだね、見てみたい。」

ユウ「優子は寝なくて大丈夫?」

優子「大丈夫だよ、連休もらってるし。エリにも会いたい。」

程なくしてエリが、彼女を連れてやってきた。

エリ「こんにちわ、久しぶりだね。」

隣りには彼女、なんとルミちゃんだった。

優子「挨拶なんていいから、どういう事?」

エリ「えへっ、また引っ付いちゃった。」

ルミ「お騒がせしてます。」

ユウ「エリちゃん嬉しそうだね、ルミちゃんも」

優子「まっ、人生いろいろだから、まずはおめでとう。仲良くね。」

なんか同窓会的な感じで昔話が楽しかった。

ユウはルミちゃんと熱心に話し混んでて私とエリはバカ話しで盛り上がっている。

夕方になり、エリとルミは帰っていった。

ユウ「ねぇ、ルミちゃんがね、私に和訳の仕事を個人でやらないか?って言ってくれたの。どう思う?」

優子「そうだね、和訳はどこでもできるわけだし、ユウには実力があるからやってみたら?」

ユウ「ルミちゃんが仕事回してくれるって言ってる。」

優子「それなら絶対やるべきだよ。」

こうして、ユウは会社を辞めて独立する形になった。

移住する予行練習みたいな感じだとユウは言っていた。

多分、ユウは向こうで個人で仕事をする計画らしい。

私ももっとスキルを磨いて、前に進もう。

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