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娼婦とセックス!

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 ひとしきりウェイトレスたちのマンコを楽しんだ後、カウンターへ移る。
「お客さん、どうしました? お帰りですか?」
 マスターがニコニコ顔で言う
「腹が減った」
「そういうと思ってました! とびっきりの肉を焼いておきましたんで、食ってください!」
 マスターはどっかりと皿から溢れるほどのステーキ肉を出す。
「気が利いているな。気に入った」
「ありがとうございます! じゃあ、私は女たちを部屋に送りますんで。もしも酒や飯が欲しかったら、カウンターに入って構いません。お好きな物を取ってください」
 マスターはカウンターを出ると、ウェイトレスたちの肩を持って二階へ上がる。
「親分、俺たちは店内の掃除をしますんで! 安心して下せえ! 皆顔は汚いが綺麗好きなんで!」
 店をたむろするゴロツキが笑う。
「いい心がけだ。床が舐められるくらいピカピカにしろよ」
 ステーキを食いながら命じる。
「ありがとうございます! お前ら! 五分でやるぞ! イエス様が降臨できるくらいに綺麗にするぞ!」
「うぃっす!」
 ゴロツキたちはテキパキと清掃を始める。音を立てずにしっかりと床や椅子、テーブルにこびりついたマン汁や精液、酒を拭いていく。性臭もたちまち消えていき、美味いステーキの香りが鼻をくすぐる。
 ゴロツキたちは言葉通り五分で店内を綺麗にした。
「良い手際だ。これはチップだ。受け取れ」
 カウンターに札束を積み上げる。
「ありがとうございます!」
 ゴロツキは頭を下げると、名刺を取り出す。
「俺たちは、ファミリーに所属していませんが、その分小回りが利きます。便所掃除やお使い、なんでも言ってください!」
 名刺を受け取る。
「お前の名前は?」
「フライと申します! 顔の右半分が焼けただれてるから、覚えやすいでしょう!」
「クソを拭くのがめんどくさくなったら呼んでやる」
「どうもどうも! マリア様も見とれるほど綺麗にしますから! じゃあ、俺たちはそろそろ失礼します! ああ、それと、用があるときは夜だろうと遠慮しねえで連絡して下せえ!」
「良い心がけだ」
「ありがとうございます! 野郎ども! 引き上げだ!」
「うぃっす!」
 ゴロツキたちが引き上げる。
「中中に楽しい街だ」
 カップスープを飲む。出汁がきいていて美味い。
「おや? あのゴロツキどもはどこへ?」
 マスターが汗を流しながら降りてくる。
「掃除をして帰っていったよ」
「そうでしたか! 次に来たときは飴玉をやらねえと!」
 マスターはタオルで汗を拭きながら、心底楽しそうに笑う。
「ところでお客さん、宿は決まっていますか?」
「決まっては居るが、なぜそんなことを?」
「いやね、ここの二階は従業員の寝床兼ヤリ部屋になってましてね。お客さんみたいないい男には、いい女を紹介するって商売もしてるんですよ」
 娼婦か。そう言えば、犯したことはあったが、買ったことは無かった。
「面白い。特上の女を一人寄越せ」
「一人で良いんですか? お客さんなら二三十人紹介できますよ?」
「一人でいい。ただし、詰まらない女を寄越すなよ」
 札束をカウンターに置く。
「いやぁ! こんなに! ありがとうございます! とびっきりの女を用意します!」

 三十分後、娼婦が酒場のドアを開ける。彼女が狂太郎の相手だ。

「今度の客は上玉だ!」
 酒場に着くなり怒鳴られる。うるさい。
「そうなの」
 眠くて欠伸が出る。昨日の酒が全然抜けていない。
「ミカン! 真面目に聞け! 今日の客は神様だ! イエス様に奉仕するつもりでやれ!」
「うるさいわね」
 電話でたたき起こされたから気分が悪い。やっぱり断ろうかな?
「ミカン! お前娼館を追い出されたんだろ! 真面目にやったらどうだ!」
「追い出されたんじゃない、出て行ったの。No.2とNo.3とNo.4がうるさくてさ。それにピンハネがうざかったから。頑張ったのにあんなはした金じゃあ逃げたくなるわよ」
「なら今日が頑張り時だ! 見ろ!」
 マスターが札束をカウンターにどっさりと乗せる。
「なにこれ? ついに強盗しちゃったの?」
「馬鹿言うな! 今日の客だよ! 今日一日でこんなに払ってくれた! 釣りなんてけち臭いことも言わなかった! これだけあればこの辛気臭い店を高層ビルに建て替えることだってできる!」
 試しに札束を手に取る。本物だ!
「凄いわね!」
「そうだろ! そしてこれがお前に払う金だ!」
「マスターが払うの?」
「とびっきりの女を紹介してくれと言われたからな! お前の代金は俺が預かってる!」
 札束を一つ受け取る。
「なんか少なくない?」
 マスターの顔が曇る。
「おいおい! 十分多いだろ! 相場の三倍はある!」
「相場としてはそうだけどー。マスターにはこんなに払っておいて私にはこれっぽっち?」
「おいおい? 俺に何しろってんだ?」
「私にもお金分けて!」
「馬鹿野郎! これは俺の金だ! お前の金はお前で稼げ!」
「じゃあ断っちゃおうかなー」
「何!」
「私以外にもいい女居ると思うから、そっちに頼めば?」
「足元見やがって!」
「だって、床が埋まるくらいのお金を見たら、足元を見たくなるでしょ?」
 マスターは腕を組んで考える。
「特別サービス! 今日の儲けの30%だ」
 マスターがトランクを一つ用意する。中身はぎっしりだ! しかも死体じゃない!
「30%でこれって、今日の相手はアメリカの大統領なの!」
「そうだ! 大統領だ! 総統閣下だ! 王様だ! だから良くしろよ! さもないとびた一文やらねえ!」
「分かった分かった! ケチなマスターが30%もくれるだけでも天の恵み! なら今晩だけ天使になってやるわ」
 二階へ上がる。自然と足が躍る。
 金払いのいい男は好きだ。それがどんな金であろうと大好きだ! 不細工だろうと金があればイケメンだ!

 扉の前に着くと頬っぺたをマッサージして、笑顔を作る。
「準備完了!」
 ノックを三回する。
「もしもし、マスターから呼ばれました」
 少し待つと、扉がゆっくり開く。
「お前が、今日の相手か?」
 低く、それでいて高圧的で、なのに落ち着いた声だった。私は怖じ気づいた。
「は、はい」
 今日の相手は私の頭一つ背が高い。眼光は刃物よりも鋭く、隙が無い。
 そこら辺のゴロツキではない。
「落ち着け」
 男は笑う。下品でいやらしい顔だ。明らかにセックスをやりたがっている。
 だけど先ほどよりも親しみやすい。
「ごめんなさい。ちょっと緊張しちゃって」
 作り笑いをしながら部屋に入る。ヤリ部屋だけに、小さいテーブルと二つの椅子、そしてダブルベッドしかない。
「緊張? なぜだ」
 客がベッドに座ったので、同じくベッドに座る。これで概ね準備完了。
「だって、お客さんみたいにいっぱいお金持ってる人とは初めてなんだもん」
 嘘ではない。金持ちは居たが、目の前の男に比べたら庶民だ。
「金を持っている相手だと緊張するのか?」
「だって、大金を出して買ってもらっているんですから」
「ほー。商売ってのは大変だな」
 なんだか変なことを言う客だ。顔に似合わず、女を買うのは初めてなのかもしれない。
「もしかして、お客さんって女買うの初めてですか」
「良く分かったな」
「ちょっと雰囲気が違うなって」
「観察眼があるな! 感心するぜ!」
 本当に変な客だ。褒めているようだけど、なぜ褒められているのか分からない。
 でも気にしない。満足させるのが私の仕事だ。
「良かったら、私にお任せしますか? 面倒がなくていいですよ」
「それはありがたい!」
 おもちゃを買ってもらった子供みたいだ。そう思うと本当に子どものように見える。
「そうだそうだ! お前に代金を払っていなかった!」
 客はウキウキとトランクを開ける。宝石や札束が詰まっていた!
「だ、代金は良いです! もうマスターに支払ったでしょ」
 声が上ずる。
 客は不思議そうな顔をして、手を止める。
「マスターに支払ったのは、紹介料だ。お前を買う金は払ってない」
 ええ! 嬉しさよりも戸惑いのほうが大きい。
 あれが紹介料? 金銭感覚大丈夫? さすがに心配になるんだけど。
「代金はいくらだ?」
「だ、代金は、そうですね……」
「めんどくせえからこれやる」
 戸惑っている間にトランクを渡される。はっ?
「え? これ全部?」
「少ないのか?」
 声が不機嫌になる! 殺される!
「だ、大丈夫です! 十分です!」
「そうかそうか! もし足りなかったらホテルに戻ることになったからな!」
 ご機嫌になる。助かった!
「じゃ、じゃあ、まずはお風呂に入りましょう」
 客の手を取り、エスコートの準備をする。
「案内してくれるのか?」
「もちろんです!」
「サービスが良いな!」
 客を風呂場まで案内する。
 手が震えていないだろうか? 私の怯えが伝わっていないだろうか?
 いくら何でも、この客は金を持ちすぎだ。払いすぎだ。
 なぜそんなに持っているのか、払うのか、身を守るために聞きたかった。
 だが聞けない。
 パンドラの箱を開けたくはなかった。

「服を脱がしますね。万歳してください」
「おう」
 客が万歳したのでシャツを脱がす。ガッチリとした胸板と腹筋が現れた。
「下脱がしますね」
「おう」
 ジーパンを下ろし、続けてパンツを下ろす。引き締まった尻と太もも、そして巨根が現れた。
「大きい!」
 思わず声を出す。
「デカいだろ! 気持ちよさそうだろ!」
「ええぇ……立派です!」
 能天気な雰囲気なので先ほどの恐怖は消えた。だが別の恐怖が襲う。
 ここまで大きなチンポは冗談抜きで、女の商品を壊す凶器になる。特に大きさ自慢の男はそれが女の悲鳴だと分からず、がむしゃらに突く。その結果、女の商品価値が0になる。
「こちらへどうぞ」
 浴室へ入る間にどのように対処するか考える。テコキしかない!
「体洗いますね」
 準備を整えたら、おっぱいで背中を洗い、手で金玉とチンポを洗う。
「気持ちいいな!」
 ミリミリとチンポが大きくなる! 冗談抜きで凶器だ! こんなものでガシガシやられたら商売ができなくなる!
「もっと気持ちよくなってください!」
 左手の親指と人差し指でリングを作り、カリの部分を扱く。右手は竿全体を扱く。
「ほ、本当に大きいですね! 指に隙間ができちゃってます!」
「そうだろ! 女は全員これで泣かせてきた!」
 お客さん、痛みですよ? 気持ちいいからじゃないですよ?
「ん! 行きそうだ!」
「我慢しないで行ってください!」
 テコキを激しくすると、どくどくと心臓のようにチンポとタマタマが鼓動する。
「ふふ! 出し尽くしてくださいね!」
「おお!」
 きゅっきゅっと扱き続けると、客が冷たい顔に似合わず、可愛らしく喘ぐ。
「いっぱい出しましたね」
 鼓動が収まったので手を離す。床は塊になった精液でいっぱいだった。
 自分のテクニックで感じてくれた証だと思えると、少し嬉しい。
「じゃあ、前を洗いますね」
 一段落着いた。そう安心して前に回ると、信じられない物を見た!
「お、お客さんってタフなんですね!」
 あれだけ射精したのにチンポは天を貫くようにそそり立っていた。
「お前が魅力的だからな」
 とても嬉しいが、とても怖い、そんな複雑な感情。褒められるのは嬉しいが、この凶器を扱くのだって大変だ。腕がパンパンで釣りそうだ!
「じゃあ、前を洗いますね」
 仕方がないので客を座らせる。そしておっぱいで胸板を、お腹で腹筋を洗うために跨る。
「すっごい熱い!」
 クリトリスにチンチンが当たる。熱で火傷しそうだ。この人の血液は沸騰しているのだろうか?
「入れたら気持ちいいぞ!」
「慌てないでください。まだまだ見せたいテクニックがあるんです!」
 おっぱいで胸板を、お腹で腹筋を、マンズリでチンポを洗う。
「気持ちいいな」
 うっとりと、いやらしい笑みを浮かべる。隙だらけで可愛らしく思えた。
「キス、しますよ」
 客は口を半開きにする。隙間に舌をねじ込む。ディープキスだ。
「んん!」
 客の逞しい体が震える。口を離して、引き締まったお尻を掴む。
「すっごい! 鍛えてるんですね!」
 男の魅力は顔やチンポよりも尻だと思う。そして太ももの張り。
 この客は私好みの客だ。もっと感じてほしくなる。
「痛くないですか?」
「大丈夫だ! もっとしてくれ!」
 遠慮せず、全身を使ってお尻とチンポ、そして胸を愛撫する。
「キスしろ!」
 客が悲鳴のように声を出す。望み通り唇を吸うと同時に、熱々の肉棒から熱々の精液が飛び出た。
「きゃ!」
 顔まで飛んできたのでびっくりする。
「すっごい!」
 褒めながら一滴残らず搾り取る。
 少しすると、客の顔色が落ち着く。
「いっぱい出ちゃいましたね」
「中中に気持ちよかった」
「良かった」
 ここまで射精すれば十分だろう。そう思って体を洗おうとタオルを手に取る。
「え!」
 肉棒は先ほどよりもギリギリと勃起していた! 少しも萎えていない!
「まだ何かやってくれるか?」
 物足りさそうな呟き。
「分かりました! 一滴残らず出させます!」
 ここまで来たら私のテクニックをフル動員するしかない! これは意地だ!
「何をしてくれるのか楽しみだ」
 ワクワクとした笑み。心の底から楽しんでいる。
 商売だが、こうやって楽しんでくれると嬉しい。やりがいがある。
「楽しんでくださいね!」
 とはいえこの一物をマンコに入れるのは怖い。今までの経験から、そう思う。
「まずは体を洗いましょう! 続きはベッドで!」
 狭い風呂場でこれ以上の愛撫はできない。本番はベッドだ。

 客をベッドに寝かせる。そして膝の上に尻を乗せてもらう。チンポが胸の谷間にぴったりと収まる。
「じゃあ、パイズリフェラしますね」
「よろしく頼む」
 優しい声と笑みだった。頭を撫でられると体が熱くなる。
「んん!」
 おっぱいでチンポを扱きながら、先っぽを口に含む。大きい。顎が外れそうだ。
「上手いな。普通の女だったら歯を当てている」
 労いの言葉が嬉しい。
 フェラチオほど難しい性技はないと思う。小さくても不慣れだと歯を立ててしまう。歯を立てないようにすると今度は舌が動かせない。相手を感じさせるまで、何度怒られたか。
 それを分かってもらえるとは、本当にいい客だ。できれば、また会いたい。
「んんん!」
 胸で竿を扱き、唇でカリ首を愛撫し、舌で鈴口と亀頭全体を虐める。
「いいテクニックだ!」
 ぷくりとチンポが膨らむ。
「じゅううううう!」
 チンポを吸い、止めを刺す!
「出るぞ!」
 どびゅどびゅと口の中で爆発が始まる。
「ん!」
 頬っぺたがゼリーのような精液で膨らむ。吐き出すこともできたが、それはしたくなかった。飲み込むしかない。
「んぐ! んぐ!」
 喉にべったりと精液が絡みつく。しょっぱいけど、そこまで苦くない。味は今までの男の中で一番だった。
「ぷっは!」
 結局、すべてごっくんすることになった。胃がタプタプして、息も精液くさい。だけどこの精液なら問題ない。
 問題なのは、未だに勃起していることだった。
「次は、入れさせてくれないか?」
 さすがにそう来るだろう。覚悟を決めるしかない。
「いいですよ」
 正常位だと怪我をする危険があるので騎乗位でやる。

「いいですか? 行きますよ!」
 ゆっくりと膣に肉棒をめり込ませる。
「大きい! 熱い!」
 入れると予想以上の圧迫感と熱気に圧倒される。これほどのおチンチンを持った男は今まで居なかった。
「う、動きますね」
 上下させるだけで背筋がゾクゾクする。私は興奮していた。
 私は今まで仕事で興奮したことなど無かった。濡らそうと思えば濡らせるくらいの技量はある。それですべて済ませてきた。巨根だって受け入れてきた。
 しかし私の膣は念じるまでもなく蜜を垂らしていた。この男のすべてを受け入れるだけの準備をしていた。金払いのいい、好みの男だから仕方ない。顔もイケメンだ。王子様ではないが、暗黒のカリスマといえるくらいの美貌を持っている。
「は、は! き、きもちいいですか?」
「気持ちいいぞ」
「よかった!」
 お尻と腰、子宮がムズムズする。絶頂が近い。
「は、はげしくします!」
 息を止めてスパートをかける。ペニスが熱した鉄棒のように固くなる。
「出すぞ!」
「い、いってください!」
 ぐっと膣を絞める。客はうっと呻くと、腰を引いてチンポを取り出し、私の背中にぶっかける。
「べつに……なかでだしてもよかったんですよ?」
 膣が空っぽになった寂しさでヒクヒクする。行ってくれたのは嬉しいけど、中で、一緒に逝きたかった。
「安心しろ。夜はまだ長い」
 男の顔が恐怖の大王のように歪む。勃起したチンポがお尻に触る。恐怖を感じた。
「次は俺が相手しよう」
 凄まじい力でベッドに転がされる。絶頂で足に力が入らない。
「まずは、俺の愛撫を味わってくれ」
 男は私のマンコに口をつけ、クンニを始める。そして長い両手で乳房を揉む。
「さあ! お前はこれに耐えられるかな?」
 背筋が飛び上がる。バチバチ火花が見える。
「あ! あ! なにこれ!」
 クリトリスとGスポット、子宮、そしてお尻の穴が同時に舐められている。物理的にあり得ない。だがそうとしか言えない感触が脳みそを襲う。
「ひ! ひ! ひ!」
 クリトリスは吸われて、舐められている。膣は固く尖らせた舌で、膣壁のしわ一本まで舐められている。子宮は入り口から中まで蛇のように舐めまわされている。お尻の穴は表面のしわ一本まで味わうように舐められている。お尻の奥はガスガスとピストンされるように舌で犯されている。すべてが同時だ。
「ひぃいいいい!」
 乳房が数百本の舌で愛撫されている。乳首は抓られ、くすぐられ、舐められている。乳房は隙間なく舌が這う。
「あぁあああ!」
 私は獣のように叫ばないと呼吸もできないほどに逝っていた。

 唐突に愛撫が止む。神への祈りが通じたのだろうか? あと一分も続けられていたら、今頃私は死んでいた。
「次は、これを入れるぜ」
 男は逞しく黒光りするペニスを見せる。
「あぁ……こわい……」
 男のペニスは先ほどと形が変わっていた。亀頭は大きくなり、カリ高が激しくなっている。棒は血管が浮き出ていて、さらに太さを増している。長さは冗談抜きに、私を串刺しにできるほど長くなっている。
「行くぜ」
 男がゆっくりと挿入する。背筋がスパークする。
「うううう!」
 入れているだけなのに私の体は麻薬よりも凄まじい快楽に震える。チンポは膣全体を余すところなく蹂躙する。Gスポット、子宮。単純に出し入れされるだけで気絶したくなるほどの絶頂が走る。
 もはや快楽の許容範囲を超えている。だけど私は拒めない。私はただ男に犯される。
「どうした? まだゆっくりだぜ」
 男は犯しなれた腰つきで言う。悪魔のような腰つきだ。痛みなど無く、吐き気など無く、ただ快楽のみを与える。他の男では絶対にあり得ない感覚。
「お前の名前は?」
 突然男が名前を聞いてきた。心臓が凍ったように冷たくなる。血管は燃えたように熱くなる。
 これは悪魔との契約だ。名前を言えば、私は永遠に奴隷となる。拒むならば、何も喋ってはいけない。すでに私の心は男に囚われている。口を開けば契約の二文字しか発せない。
「わ、わたしのなまえは……みか……ん」
 だが遅かった。私の体は、すでに悪魔の手に落ちていた。
「俺の名前は狂太郎だ」
「は、はい!」
 愛撫が激しくなる。契約は成立してしまった。
「うちゅ……」
 キスとピストン、胸とお尻の愛撫。ただそれだけなのに、今まで経験したことのない快楽に溺れる。まるで千人の男に同時に犯されているかのような感覚。しかし千人の男が揃ってもこれほど素晴らしい快感を与えることはできない。
 私は千人の悪魔に同時に犯されている。目の前の男がその頭取だ。
「きょうたろう」
 悪魔の名前を呼ぶ。それだけで胸が安ど感に満ちる。
「なんだ、ミカン」
 悪魔はどんな女も射止める笑みを浮かべる。
「だして! なかにだして! にんしんさせて!」
 私は人間の子供など欲しくない。でも悪魔の子供ならば産みたい。とても素敵な子供が産める。悪魔がそう囁いている。
「出すぞ!」
 ピストンが激しくなる。私はすでに逝き狂っている。
 体の奥がマグマのように熱くなる。ついに悪魔へ魂を受け渡す時が来た。
「行くぞ!」
 ドクンと体の中に注がれる。
 私は咆哮する。
「ああああああああああああ!」
 バチバチと脳が溶ける。世界中の麻薬を脳みそに叩き込んでも足りないほどの幸福感、達成感。
 意識が落ちる。しかし悪魔の声はしっかりと聞こえる。
「まだやるぞ」
「は……い……」

 意識が戻ると朝だった。私は清潔なベッドの上で眠っていた。
「夢?」
 昨日の名残が全くない。だから昨日の夜は、麻薬のやりすぎで悪夢を見ていた。そう思ってしまった。
「目を覚ましたか」
 だけど、夢ではなかった。悪魔、狂太郎が椅子に腰かけて煙草を吸っていた。
「昨日は楽しかった」
 狂太郎は今までの男と同じことを言う。
「じゃあな」
 そして今までの男と同じく背を向けて、ドアに手をかける。
「待って」
 私は今までと違い、引き留める。
「もう少し、しない?」
 私は股を開き、濡れるマンコを見せる。
「もうはした金しかない」
 狂太郎は悪魔らしい笑みを浮かべる。
「お金はもう要らない」
 私は狂太郎に抱き着く。
「私は、あなたに惚れたの」
 セックスが上手いからって、男に惚れることは無い。娼婦の共通の言葉だ。ましてや客に惚れるなどあり得ない。
 しかし相手が悪魔なら話は別だ。
「なら、ついてこい」
 だから、抱きしめ返されたとき、私は幸せだった。
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