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最終章 決着
最終章 オープニング:昔の親友
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大山と出会ってから一週間が経った。
「(*´Д`) ハァァァァァ」
魔界に戻った麗夜は、今日も自室のソファーに座って気だる気にため息。
「大丈夫?」
ティアが麗夜の隣に座って寄り添う。
「大丈夫だよぉ~~~」
麗夜は気のない返事で窓から射し込む太陽で日光浴。
「(=_=) グゥゥゥゥ」
ハクちゃんは麗夜の膝の上でお昼寝中だ。
「疲れてる?」
ティアはどこか元気のない麗夜の体を揺する。
「今はそっとしておくんじゃ」
ギンちゃんは紅茶を飲みながらティアに首を振る。
「でも……」
ティアは不安げな表情だ。
「ほれ。眠ったところじゃ」
ティアはギンちゃんに言われて麗夜の顔を見る。
「(=_=) グゥゥゥゥ」
麗夜はハクちゃんと一緒にお昼寝に入ったところだった。
「必要以上に心配すると余計疲れさせるだけじゃ。そっとしておくんじゃ」
「そうかもしれないけど……」
ティアはプクッと頬っぺたを膨らませる。
「飯はちゃんと食っとるし、熱も無い。それに大丈夫と言っとる。なら信じて待つのが私たちにできることじゃ」
ギンちゃんはそう言うと大きく欠伸をする。
「難しい……」
ティアは麗夜の髪の毛を指先で撫でた。
それを見て同席していた朱雀はため息を吐く。
「あの大山って奴に親友って言われたのがよっぽどショックだったんだな」
朱雀は困った顔で再度ため息を吐く。
「何があったんだろうな」
ゼラが麗夜の膝を撫でながら、肩に頭を乗せる。
「あいつと会ったのは幼稚園のころだ」
麗夜が寝ぼけまなこで口を開く。
「あいつは、ちっちゃいころは俺よりも背が小さくて、気弱で、よく虐められてた。俺はいつも、泣いてるあいつに駆け付けて、いじめっ子をぶん殴った。今じゃ考えられない」
麗夜は独り言のように呟く。
「家族がこっちに来て、俺が独りぼっちになって、親戚をたらいまわしにされた時も、あいつだけは傍に居た」
麗夜はどこか嬉しそうに微笑む。
「中学になって背を追い抜かれても、あいつとはよく遊んだ」
そして悲し気にため息を吐く。
「でも中学の半ばから、あいつは俺と距離を置くようになった」
非常に力ない声色だ。
「そっから高校に入って、霧島たちの苛烈な虐めが始まった。そしたらあいつは俺を無視した」
涙が頬を伝う。
「時間が経てば友情も冷めるって事だろうな」
キュッと唇を引き締める。
「なのにいまさら親友か。ふざけやがって」
麗夜はそこまで言うと、ムスッと口を結んだ。
「なんて奴だ!」
ゼラが歯ぎしりする。
「子供の頃から麗夜と一緒に居るなど許せん!」
「ティアも許せない!」
ティアはゼラと同じようにムムムと険しい顔になった。
「それは俺も羨ましいけど怒る所じゃねえぞ」
朱雀の肩がカクンと落ちた。
ギンちゃんは母親のような優しい目をする。
「麗夜は今も、大山を友人と思っとるんじゃな」
朱雀が頷く。
「麗夜は優しくて情の厚いいい男だからな。憎い憎いと思ってても、もう知らねえって思っても、昔を思い出したら、振り上げた拳を止めちまう」
そして背もたれに背中を預ける。
「こればっかりは麗夜の心次第だな」
朱雀の目が輝く。
「しかし……麗夜の親友か……いい男なのか?」
真面目な顔になる。
「会ってみるか!」
勢いよく立ち上がる!
「会いに行ってどうするんじゃ……」
ギンちゃんは、浮気者め、麗夜一筋じゃなかったんか、と言いたげな目をする。
「会いに行ってちっと手合わせだな」
ボキボキと指を鳴らす。
「何せ大山って奴は、麗夜の兄貴が持ってたスキル、【真の勇者】を持ってるからな」
朱雀の言葉でゼラの耳がピクリと反応する。
「そうだな……どれほどの物か、確かめてみるのも悪くはない」
ゼラは懐かしむような口ぶりで立ち上がる。
「一緒に行くか?」
「一緒に行っていいのか?」
ゼラが微笑すると朱雀は肩をすくめる。
「お前は俺と同じく麗夜が好きだ。ならもう恨まねえよ」
「ありがたい、と、言うべきかな」
ゼラが可愛らしくクスクス笑いすると朱雀は苦笑いした。
「カーミラ。お前も一緒に行ってみないか」
朱雀は麗夜の影に潜むカーミラに声を掛ける。
「【真の勇者】か……」
カーミラは懐かしむように影から姿を現す。
「私も同行させてもらおう」
「なら三人で、大山君に会いに行きますか」
朱雀は一度、麗夜の顔を覗き込む。
「(=_=) グゥゥゥゥ」
麗夜は気持ちよさそうに寝ていた。
「じゃあ、俺たちは行ってくるから、麗夜のことは任せたぜ」
朱雀がティアに笑いかけると、ティアはギュッと麗夜の腕を抱きしめる。
「今日はティアが独り占め」
何となく嬉しそうだった。
「では早速ご対面と行こう」
ゼラがパチンと指を鳴らす。すると空間転移の黒いゲートが出現する。ゼラは一番にゲートをくぐる。
「ちょっと緊張するな」
「全くだ」
朱雀とカーミラもそれに続いた。
「(*´Д`) ハァァァァァ」
魔界に戻った麗夜は、今日も自室のソファーに座って気だる気にため息。
「大丈夫?」
ティアが麗夜の隣に座って寄り添う。
「大丈夫だよぉ~~~」
麗夜は気のない返事で窓から射し込む太陽で日光浴。
「(=_=) グゥゥゥゥ」
ハクちゃんは麗夜の膝の上でお昼寝中だ。
「疲れてる?」
ティアはどこか元気のない麗夜の体を揺する。
「今はそっとしておくんじゃ」
ギンちゃんは紅茶を飲みながらティアに首を振る。
「でも……」
ティアは不安げな表情だ。
「ほれ。眠ったところじゃ」
ティアはギンちゃんに言われて麗夜の顔を見る。
「(=_=) グゥゥゥゥ」
麗夜はハクちゃんと一緒にお昼寝に入ったところだった。
「必要以上に心配すると余計疲れさせるだけじゃ。そっとしておくんじゃ」
「そうかもしれないけど……」
ティアはプクッと頬っぺたを膨らませる。
「飯はちゃんと食っとるし、熱も無い。それに大丈夫と言っとる。なら信じて待つのが私たちにできることじゃ」
ギンちゃんはそう言うと大きく欠伸をする。
「難しい……」
ティアは麗夜の髪の毛を指先で撫でた。
それを見て同席していた朱雀はため息を吐く。
「あの大山って奴に親友って言われたのがよっぽどショックだったんだな」
朱雀は困った顔で再度ため息を吐く。
「何があったんだろうな」
ゼラが麗夜の膝を撫でながら、肩に頭を乗せる。
「あいつと会ったのは幼稚園のころだ」
麗夜が寝ぼけまなこで口を開く。
「あいつは、ちっちゃいころは俺よりも背が小さくて、気弱で、よく虐められてた。俺はいつも、泣いてるあいつに駆け付けて、いじめっ子をぶん殴った。今じゃ考えられない」
麗夜は独り言のように呟く。
「家族がこっちに来て、俺が独りぼっちになって、親戚をたらいまわしにされた時も、あいつだけは傍に居た」
麗夜はどこか嬉しそうに微笑む。
「中学になって背を追い抜かれても、あいつとはよく遊んだ」
そして悲し気にため息を吐く。
「でも中学の半ばから、あいつは俺と距離を置くようになった」
非常に力ない声色だ。
「そっから高校に入って、霧島たちの苛烈な虐めが始まった。そしたらあいつは俺を無視した」
涙が頬を伝う。
「時間が経てば友情も冷めるって事だろうな」
キュッと唇を引き締める。
「なのにいまさら親友か。ふざけやがって」
麗夜はそこまで言うと、ムスッと口を結んだ。
「なんて奴だ!」
ゼラが歯ぎしりする。
「子供の頃から麗夜と一緒に居るなど許せん!」
「ティアも許せない!」
ティアはゼラと同じようにムムムと険しい顔になった。
「それは俺も羨ましいけど怒る所じゃねえぞ」
朱雀の肩がカクンと落ちた。
ギンちゃんは母親のような優しい目をする。
「麗夜は今も、大山を友人と思っとるんじゃな」
朱雀が頷く。
「麗夜は優しくて情の厚いいい男だからな。憎い憎いと思ってても、もう知らねえって思っても、昔を思い出したら、振り上げた拳を止めちまう」
そして背もたれに背中を預ける。
「こればっかりは麗夜の心次第だな」
朱雀の目が輝く。
「しかし……麗夜の親友か……いい男なのか?」
真面目な顔になる。
「会ってみるか!」
勢いよく立ち上がる!
「会いに行ってどうするんじゃ……」
ギンちゃんは、浮気者め、麗夜一筋じゃなかったんか、と言いたげな目をする。
「会いに行ってちっと手合わせだな」
ボキボキと指を鳴らす。
「何せ大山って奴は、麗夜の兄貴が持ってたスキル、【真の勇者】を持ってるからな」
朱雀の言葉でゼラの耳がピクリと反応する。
「そうだな……どれほどの物か、確かめてみるのも悪くはない」
ゼラは懐かしむような口ぶりで立ち上がる。
「一緒に行くか?」
「一緒に行っていいのか?」
ゼラが微笑すると朱雀は肩をすくめる。
「お前は俺と同じく麗夜が好きだ。ならもう恨まねえよ」
「ありがたい、と、言うべきかな」
ゼラが可愛らしくクスクス笑いすると朱雀は苦笑いした。
「カーミラ。お前も一緒に行ってみないか」
朱雀は麗夜の影に潜むカーミラに声を掛ける。
「【真の勇者】か……」
カーミラは懐かしむように影から姿を現す。
「私も同行させてもらおう」
「なら三人で、大山君に会いに行きますか」
朱雀は一度、麗夜の顔を覗き込む。
「(=_=) グゥゥゥゥ」
麗夜は気持ちよさそうに寝ていた。
「じゃあ、俺たちは行ってくるから、麗夜のことは任せたぜ」
朱雀がティアに笑いかけると、ティアはギュッと麗夜の腕を抱きしめる。
「今日はティアが独り占め」
何となく嬉しそうだった。
「では早速ご対面と行こう」
ゼラがパチンと指を鳴らす。すると空間転移の黒いゲートが出現する。ゼラは一番にゲートをくぐる。
「ちょっと緊張するな」
「全くだ」
朱雀とカーミラもそれに続いた。
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