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宝箱の中の綺麗な思い出4
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公園には、先客がいた。
小さなこの公園には、子供たちの遊べるものと言えば年季の入ったブランコと滑り台と砂場くらいしかない。それでも花壇は数種類の花が綺麗に咲き誇り、手入れが行き届いているのが分かる。
そんな公園の砂場の近くに、蒼と同じ歳くらいの子供たちが集まっていた。
一人の子を四、五人で囲んでいる形だ。どう見ても皆んなで仲良く遊んでいる感じではない。
蒼は小さく溜息をついた。関わらないでいることも出来る。
だけどーーあの囲まれている子の状況が、自分と重なって見えた。
蒼は学校では『変わった子』と言われて周りからいじめられることもあったし、家では何をするにも子供の自分が大人の母親に敵うわけがなかった。
「おれも混ぜてよ」
蒼は砂場の近くにいる子供たちに声をかけた。彼らは驚いたように蒼を見る。
「何して遊んでるのか知らないけど、その子が不利じゃん。おれ、その子と組むから」
そう言ってから、蒼はにっ、と笑った。
「で、これはどんな遊び?」
蒼の問いかけに子供たちが興醒めをしたような顔をした。
「こいつとはちょうど遊び終わったとこだよ。ーー行こうぜ」
リーダー格らしい少年が他の少年たちを促した。彼らがこの場から離れていく。
「行っちゃった…。ま、めんどうなことにならなくてよかったけど」
少年たちの後ろ姿を見ながら蒼は呟いた。
蒼の耳に、すんすん、と鼻を小さく啜る音が聞こえてくる。見ると、さっきまで囲まれていた子と目が合った。
「ーーっ」
蒼は息を呑んだ。
びっくりした…すっごくかわいい子ーー
涙が後から後から溢れてくるその大きな目は、今にも溶けてしまいそうだ。
この子がもし自分の母親の娘だったら、母親は自分にするよりももっと酷い扱いをするに違いなかった。
「あ…りが…と…」
泣きながらも蒼の目の前にいる子が言った。消え入りそうな声で。
その子が着ている紺色のブレザーとチェック柄の短パンは制服だろう。さっきいた少年たちも同じものを着ていた。
蒼の小学校のものとは違う。あっちの小学校の子か、と蒼は思った。
蒼が通っている小学校から数百メートル離れた所に、私立の小学校がある。
頭がよく裕福な子供たちが行くところだ。
自分には縁がないと思っていたけれど、泣いているこの子の姿を見て改めて思う。
頭のてっぺんからつま先まで身なりがいい。おかっぱボブの髪は艶があってさらさらで、制服はもちろんハイソックスや足もとのローファーに至るまで清潔感がある。
そして、蒼よりも少し低い背丈の身体は蒼のような痩せぎすの貧相なものではなく、華奢というのが相応しかった。
「ごめんね…ぼく、泣き虫で…」
蒼が黙ってずっと見ていたからか、その子はいたたまれない気持ちになったようだった。
「だから…みんなにからかわれるんだけど…」
きっとかわいいからちょっかいを出されてるんだろうな。好きな子をいじめる男子もいるし…
それに、こんなに可愛い子なのに「ぼく」って言っているのもいけないのかもしれない。
女子である自分が「おれ」と言って、周りから奇異の目で見られるようにーー
蒼の前にいるその子の何度も擦り真っ赤になった目には、まだ涙が浮かんでいる。
その子はその子なりに泣き止もうと努力しているようだが。
「…泣くな、とは言わない」
思わず蒼は口にしていた。
「…え…?」
「だけど…泣いてるだけじゃ何も変わらないよ」
蒼の言葉にその子は目を見開いた。
一瞬、蒼は後悔した。
本当は慰めの言葉をかけてあげるべきだったのかもしれない。
でもーーさっきの言葉は、蒼が自分にいつも言い聞かせてきた言葉だ。
今は年齢の割に達観してしまっている蒼だけど、初めからそうだったわけじゃない。
もっと幼い頃は、母親に辛く当たられたり放っておかれるたびに泣いていた。
でも、母親の前で泣くと「うるさい」と叱られるだけだから、泣かないように我慢した。
そうしたらいつの間にか泣かない自分が出来上がったけど、今度は「かわいくない」と言われるようになった。
じゃあ、どうすればいいのかな…?
蒼は考えたけど答えは出ず、ただ泣くのは結構疲れてしまうので、それなら泣かない方がまだマシだという結論に至った。
「…泣かなかったら…強く、なれる…?」
泣き虫だと言うその子が真剣な目をして聞いてきた。
「…そうだね」
実際には強くなれない。でもーー強くなった気にはなれる。だから蒼はそう答えた。
蒼の答えに、やっとその子は微笑んだ。
「ん…わかった」
その笑顔を見て、何故だろう。蒼はしばらく動けないでいた。
ふと、蒼は手に持っている白いコンビニ袋の存在を思い出した。
すると、無性にお腹も空いてきた。
そうだった、これを食べようとしてここに来たんだった…
「ねぇ」
蒼はコンビニ袋から肉まんを取り出した。
「これ半分こする?」
蒼が聞くと、蒼の前にいる子はきょとんとした顔になって、それから少し困ったような顔をした。
「あ、ごめん。知らない人からもらえないか」
何でこの子に分けてあげようなんて思ったんだろう。いつもの自分ならきっとしない。
この子といると…何だか調子が狂う。
蒼は肉まんをコンビニ袋に仕舞った。
「…それじゃ」
淡々と言ってその場から離れようとする。
「ま…まって!」
大きな声が蒼を引き留めた。驚いて蒼は顔を向ける。
あの可愛くて弱々しい子がこんなに大きな声を出すとは思わなかった。
「ぼく…ぼくは、『ひなた』って言いますっ」
必死な様子でその子は言う。
「きみの名前を、教えてくれる…?」
「……『あおい』…」
別に答えなくてもよかった。この子とは今この場限りの関係で、じゃあねと言って別れたらもう二度と会うことはないだろう。
それなのに何故自分は名前を教えたんだろう…?
「あおい…とってもすてきな名前だね」
心からそう思っているようにひなたが言う。
「あの、あのね…あおちゃんって呼んでいい?」
「え…? …いいけど…」
内心動揺して蒼はそう答えていた。
その数秒後、蒼はひどく恥ずかしくなってひなたから目を逸らした。
『あおちゃん』ってそんな可愛い呼び名、自分には似合わない。
「ありがとう、あおちゃん」
ひなたの声が嬉しそうに弾んだ。
「それでね…」
「なに?」
つい急かすような言い方になってしまった。
それでもひなたは何かを言うことにいっぱいいっぱいなんだろう。しばらくの間、口をまごまごさせてから言った。
「ぼくと…お友だちになってくださいっ」
蒼は目を大きく見開いた。聞き間違いだろうか…。
必死だったのか、ひなたは顔を少し赤くして、目をぎゅっとつぶっている。
「とも、だち…?」
自分には縁がないと思っていた。今までも、これからも。
こんな小汚い身なりをした自分には誰も友達になろうなんて思わないだろうし、またずっと友達がいなかった。自分もそれが当たり前だと思っていた。
何度か話しかけてくれた子もそのうち関わらなくなる。
その子に直接聞いたわけではないが、その理由は蒼の耳に入ってきていた。
『うちのママが、中原さんとは遊んじゃダメ、だって』
その子もその子のママとやらも多分そんなに悪い人じゃない。
それが分かるから、蒼は責める気にはなれなかった。
家庭に問題がある子、しかもぱっと見変わってる子と
仲良くなってくれる子なんて、果たしてどれだけいるだろう。
「…やめといた方がいいよ」
「…え…?」
「おれと友だちになったって、何にもいいことなんてない」
「…どうして?」
どこか悲しそうにひなたが言う。
「ぼくと友だちになるのが、いや…?」
「は? どうしてそうーー」
「だって、ぼくはただあおちゃんともっと仲良くなりたいだけなのに」
ひなたの声はそんなに大きくはないが、力がこめられていた。
「それがぼくにとって、すっごくすっごく大事なことなのに」
ひなたの顔がくしゃっと歪む。
「…っ」
蒼は何だか胸が痛かった。
こんな顔をさせたかったわけじゃない。
でも、自分はひなたをひどく傷付けた。きっと精一杯の勇気を出してくれたんだろうにーー
「…じゃあ…やっぱり、半分こしよ」
ひなたから目を逸らし、蒼はコンビニ袋を軽く掲げ上げた。
「一緒に…食べれないかな? …友だちだし」
「えっ?」
決まりが悪く呟いた蒼の言葉に、ひなたが驚いたような声を出す。
「嫌ならいいけど…」
「ううんっ」
ひなたが顔を大きく左右に振る。
「食べる、食べたい! あおちゃんっ」
そしてひなたは嬉しそうな笑顔になった。顔中で幸せを表すようなーー
ああ、この笑顔が見たかったんだ…
蒼は理解した。
その笑顔はあまりにも純粋で眩しかったから。
自分にはそんな風に笑えなくて羨ましかったから。
だから自分はさっき動けなくなったんだ。半分こしたかったんだ。名前を教えたんだ。
ひなたに、もっと笑ってほしかった。
小さなこの公園には、子供たちの遊べるものと言えば年季の入ったブランコと滑り台と砂場くらいしかない。それでも花壇は数種類の花が綺麗に咲き誇り、手入れが行き届いているのが分かる。
そんな公園の砂場の近くに、蒼と同じ歳くらいの子供たちが集まっていた。
一人の子を四、五人で囲んでいる形だ。どう見ても皆んなで仲良く遊んでいる感じではない。
蒼は小さく溜息をついた。関わらないでいることも出来る。
だけどーーあの囲まれている子の状況が、自分と重なって見えた。
蒼は学校では『変わった子』と言われて周りからいじめられることもあったし、家では何をするにも子供の自分が大人の母親に敵うわけがなかった。
「おれも混ぜてよ」
蒼は砂場の近くにいる子供たちに声をかけた。彼らは驚いたように蒼を見る。
「何して遊んでるのか知らないけど、その子が不利じゃん。おれ、その子と組むから」
そう言ってから、蒼はにっ、と笑った。
「で、これはどんな遊び?」
蒼の問いかけに子供たちが興醒めをしたような顔をした。
「こいつとはちょうど遊び終わったとこだよ。ーー行こうぜ」
リーダー格らしい少年が他の少年たちを促した。彼らがこの場から離れていく。
「行っちゃった…。ま、めんどうなことにならなくてよかったけど」
少年たちの後ろ姿を見ながら蒼は呟いた。
蒼の耳に、すんすん、と鼻を小さく啜る音が聞こえてくる。見ると、さっきまで囲まれていた子と目が合った。
「ーーっ」
蒼は息を呑んだ。
びっくりした…すっごくかわいい子ーー
涙が後から後から溢れてくるその大きな目は、今にも溶けてしまいそうだ。
この子がもし自分の母親の娘だったら、母親は自分にするよりももっと酷い扱いをするに違いなかった。
「あ…りが…と…」
泣きながらも蒼の目の前にいる子が言った。消え入りそうな声で。
その子が着ている紺色のブレザーとチェック柄の短パンは制服だろう。さっきいた少年たちも同じものを着ていた。
蒼の小学校のものとは違う。あっちの小学校の子か、と蒼は思った。
蒼が通っている小学校から数百メートル離れた所に、私立の小学校がある。
頭がよく裕福な子供たちが行くところだ。
自分には縁がないと思っていたけれど、泣いているこの子の姿を見て改めて思う。
頭のてっぺんからつま先まで身なりがいい。おかっぱボブの髪は艶があってさらさらで、制服はもちろんハイソックスや足もとのローファーに至るまで清潔感がある。
そして、蒼よりも少し低い背丈の身体は蒼のような痩せぎすの貧相なものではなく、華奢というのが相応しかった。
「ごめんね…ぼく、泣き虫で…」
蒼が黙ってずっと見ていたからか、その子はいたたまれない気持ちになったようだった。
「だから…みんなにからかわれるんだけど…」
きっとかわいいからちょっかいを出されてるんだろうな。好きな子をいじめる男子もいるし…
それに、こんなに可愛い子なのに「ぼく」って言っているのもいけないのかもしれない。
女子である自分が「おれ」と言って、周りから奇異の目で見られるようにーー
蒼の前にいるその子の何度も擦り真っ赤になった目には、まだ涙が浮かんでいる。
その子はその子なりに泣き止もうと努力しているようだが。
「…泣くな、とは言わない」
思わず蒼は口にしていた。
「…え…?」
「だけど…泣いてるだけじゃ何も変わらないよ」
蒼の言葉にその子は目を見開いた。
一瞬、蒼は後悔した。
本当は慰めの言葉をかけてあげるべきだったのかもしれない。
でもーーさっきの言葉は、蒼が自分にいつも言い聞かせてきた言葉だ。
今は年齢の割に達観してしまっている蒼だけど、初めからそうだったわけじゃない。
もっと幼い頃は、母親に辛く当たられたり放っておかれるたびに泣いていた。
でも、母親の前で泣くと「うるさい」と叱られるだけだから、泣かないように我慢した。
そうしたらいつの間にか泣かない自分が出来上がったけど、今度は「かわいくない」と言われるようになった。
じゃあ、どうすればいいのかな…?
蒼は考えたけど答えは出ず、ただ泣くのは結構疲れてしまうので、それなら泣かない方がまだマシだという結論に至った。
「…泣かなかったら…強く、なれる…?」
泣き虫だと言うその子が真剣な目をして聞いてきた。
「…そうだね」
実際には強くなれない。でもーー強くなった気にはなれる。だから蒼はそう答えた。
蒼の答えに、やっとその子は微笑んだ。
「ん…わかった」
その笑顔を見て、何故だろう。蒼はしばらく動けないでいた。
ふと、蒼は手に持っている白いコンビニ袋の存在を思い出した。
すると、無性にお腹も空いてきた。
そうだった、これを食べようとしてここに来たんだった…
「ねぇ」
蒼はコンビニ袋から肉まんを取り出した。
「これ半分こする?」
蒼が聞くと、蒼の前にいる子はきょとんとした顔になって、それから少し困ったような顔をした。
「あ、ごめん。知らない人からもらえないか」
何でこの子に分けてあげようなんて思ったんだろう。いつもの自分ならきっとしない。
この子といると…何だか調子が狂う。
蒼は肉まんをコンビニ袋に仕舞った。
「…それじゃ」
淡々と言ってその場から離れようとする。
「ま…まって!」
大きな声が蒼を引き留めた。驚いて蒼は顔を向ける。
あの可愛くて弱々しい子がこんなに大きな声を出すとは思わなかった。
「ぼく…ぼくは、『ひなた』って言いますっ」
必死な様子でその子は言う。
「きみの名前を、教えてくれる…?」
「……『あおい』…」
別に答えなくてもよかった。この子とは今この場限りの関係で、じゃあねと言って別れたらもう二度と会うことはないだろう。
それなのに何故自分は名前を教えたんだろう…?
「あおい…とってもすてきな名前だね」
心からそう思っているようにひなたが言う。
「あの、あのね…あおちゃんって呼んでいい?」
「え…? …いいけど…」
内心動揺して蒼はそう答えていた。
その数秒後、蒼はひどく恥ずかしくなってひなたから目を逸らした。
『あおちゃん』ってそんな可愛い呼び名、自分には似合わない。
「ありがとう、あおちゃん」
ひなたの声が嬉しそうに弾んだ。
「それでね…」
「なに?」
つい急かすような言い方になってしまった。
それでもひなたは何かを言うことにいっぱいいっぱいなんだろう。しばらくの間、口をまごまごさせてから言った。
「ぼくと…お友だちになってくださいっ」
蒼は目を大きく見開いた。聞き間違いだろうか…。
必死だったのか、ひなたは顔を少し赤くして、目をぎゅっとつぶっている。
「とも、だち…?」
自分には縁がないと思っていた。今までも、これからも。
こんな小汚い身なりをした自分には誰も友達になろうなんて思わないだろうし、またずっと友達がいなかった。自分もそれが当たり前だと思っていた。
何度か話しかけてくれた子もそのうち関わらなくなる。
その子に直接聞いたわけではないが、その理由は蒼の耳に入ってきていた。
『うちのママが、中原さんとは遊んじゃダメ、だって』
その子もその子のママとやらも多分そんなに悪い人じゃない。
それが分かるから、蒼は責める気にはなれなかった。
家庭に問題がある子、しかもぱっと見変わってる子と
仲良くなってくれる子なんて、果たしてどれだけいるだろう。
「…やめといた方がいいよ」
「…え…?」
「おれと友だちになったって、何にもいいことなんてない」
「…どうして?」
どこか悲しそうにひなたが言う。
「ぼくと友だちになるのが、いや…?」
「は? どうしてそうーー」
「だって、ぼくはただあおちゃんともっと仲良くなりたいだけなのに」
ひなたの声はそんなに大きくはないが、力がこめられていた。
「それがぼくにとって、すっごくすっごく大事なことなのに」
ひなたの顔がくしゃっと歪む。
「…っ」
蒼は何だか胸が痛かった。
こんな顔をさせたかったわけじゃない。
でも、自分はひなたをひどく傷付けた。きっと精一杯の勇気を出してくれたんだろうにーー
「…じゃあ…やっぱり、半分こしよ」
ひなたから目を逸らし、蒼はコンビニ袋を軽く掲げ上げた。
「一緒に…食べれないかな? …友だちだし」
「えっ?」
決まりが悪く呟いた蒼の言葉に、ひなたが驚いたような声を出す。
「嫌ならいいけど…」
「ううんっ」
ひなたが顔を大きく左右に振る。
「食べる、食べたい! あおちゃんっ」
そしてひなたは嬉しそうな笑顔になった。顔中で幸せを表すようなーー
ああ、この笑顔が見たかったんだ…
蒼は理解した。
その笑顔はあまりにも純粋で眩しかったから。
自分にはそんな風に笑えなくて羨ましかったから。
だから自分はさっき動けなくなったんだ。半分こしたかったんだ。名前を教えたんだ。
ひなたに、もっと笑ってほしかった。
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