神様のポイント稼ぎに利用された２

三食昼寝、家族付き

エピローグ

　一晩経ちまして、本日は海水浴日和。
　ハワイのような美しいビーチに溢れるもふもふ。

「プライベートビーチのはずなのにどうしてもふもふ率が高いんだろう」
「同行したもふもふズに加え、新参もふもふズが倍以上増えたからな。さすが砂漠の魔物、適応能力が高い」
『海を汚す心配はないのよ』
「シャム兄の命令には絶対服従だから安心だぜ！」
「勝負すんの！　朱いないから涼ちゃん遊んで！」
「よし、何するか！」

　稲刈り大会で多くの男子の初恋を奪った綺麗所三人衆、カイちゃん、朱、アカーシャは旦那様によって水着披露と日焼けを拒否されたため、本日はセティの離宮に三人で遊びに行っています。
　なんでもハワイの伝統ロミロミマッサージを受けるらしい、どんなマッサージなんだろうか。

「そもそも日焼けって状態異常に入るんじゃない？」
「入るな、三人がエステ全部受けたら教えてやろう」
『日焼け知らずなのよね、あれ、でもヨムちゃんは黒焦げ』
「そう言えば生まれた時はヨムって白かったな、あれ日焼けだっけ」
「ヨムって言えば、いい感じの波を呼んでくるって海のほうに走ってった！」

　サーフィンをする気だろうか、でも日焼けは状態異常にはいるのか……。

「刀雲、日焼け止めいらないみたいだよ」
「これは俺らのこだわりだ」
「そうそう、しっかり塗ろうね」

　僕だって健康な男子なんだから例え日焼けしてもいいと思うんだけどな、こんがり焼けてみたい……そう言えば僕って赤くなる体質だった。

「ママ、ネヴォラと涼達が勝負するからベストショット逃さないでな」
「分かった。勝負って何をするの？」
「スタート地点の砂浜から海まで走って、次は海の上に設置したチェックポイントまで移動、Ｕターンで戻ってきたらゴールまで走る、ちなみに俺は兄ちゃん達と海に浮いてくる」

　どうやらアー君はレースには参加せず、ただひたすらぷかぷか浮かぶ予定らしい。
　それも写真に撮っておこう。

「パパ達は釣りどうした？」
「釣り場を魔物に占領されて釣り出来なかったんだ、なんか当然のように釣り竿使って釣りしてたんだけど、もしかして謎能力の力、強くなってない？」
「それに時間も気になるしな、まだ日はあるからまた後日行ってくる」

　あの子たち、馴染みっぷりが凄いな。
　僕らが引き上げた後はきっとそのまま住み着くんだろうなぁ、騎士様がさすがに可哀想だけど、もふもふが快適に暮らすためだから仕方ない。

「パパ、暇ならあっちでビーチバレーやってるぞ」
「やだよ、全員本気でやってて怖い！」
「ビーチボールが火を噴いてたな、あれ本当にビーチボールか？」

　アー君の言葉にガクブルしている騎士様だけど、ビーチバレーやってるの全員騎士様の配下だよ？

「じゃあ俺は涼玉達の審判でもやってくる、勝負内容にも興味あるしな」
「俺も手伝う、バレーに巻き込まれるよりマシだ」

　立ち上がった刀雲に騎士様がついていったのを見てアー君がため息をついた。

「たまには部下へのサービスすればいいのにな」
「いやぁ、集中攻撃受ける騎士様の姿しか思い浮かばないよ」
「……確かに」

　うむ。と一つ頷いたアー君は浮き輪を取り出すとスポッと装備して海へと歩いて行った。
　もちろん激写しましたとも、シャチの水着のアー君が可愛いすぎて困っちゃう。このカメラ、なんでムービー機能ないんだろう。

　皆が楽しく遊ぶ中、僕はパラソルの下でもふもふズを侍らせてのんびり中。
　思ったんだけどこの距離で写真、ちゃんと撮れてるのかなぁ。

「ぎょえええええ」
「アー君！？」

　悲鳴に海を見たらアー君が引き潮に巻き込まれて浜から遠くへと流されていた。

「浮き輪放しちゃ駄目だからね！」
「ママぁぁ！」
「待ってて、すぐ助けるから――」

　アー君が溺れる前に助けなきゃとそればかり考えている僕の耳に、とんでもないセリフが飛び込んできた。

「ママー！　今日で連載終了なんだーー！　次回からシリーズ３ーー！」
「まさかの最終回、そしてお知らせ！？」
「またいつもの時間にお会いしましょって言っておいてぇぇぇ！！」

　誰に、誰に言えばいいのアー君！
　あと流されてないで転移で戻ってきなさい！





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突然のエピローグの理由：

こうでもしないと延々と話が続いてしまうのです。

9月1日朝8時からシリーズ３が始まりますのでよろしくお願いします！

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