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三食昼寝、家族付き
第1080話
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女神様の幸福を願い、その日の晩も我が家は宴会だった。
名目は何でもいいからやりたいのは分かる、でも突然思い立たれるのはドリちゃんも僕も大変なんです、何となく豪華な夕食用意しておいて良かった。
満腹になった子供達を寝かし、飲み続ける騎士様をはじめとした大人をドリちゃんとドリアンに任せ、さっさと部屋に引き上げた時にそれは起こった。
パァッと足元に魔法陣が広がり、光に飲み込まれたと思った次の瞬間、何かとても豪華な部屋のど真ん中にいた。
目の前には見たことある少年がいかにも風呂上りなスタイルで立っている。
「こんばんは! 帰っていいですか!」
「やだやだやだやだ、待って、イツキちゃん!!」
涙声で横から抱き着いてきたのはうちの駄女神様だった。
「もぅ、何の御用ですか? 僕これから寝るんですけど?」
碌な案件じゃないと分かるから今すぐ帰りたい、えっちゃん起きて、えっちゃん!!
女神様に羽交い絞めにされ、えっちゃんにもスルーされ、帰れなかった。
仕方なく事情を聞くことにして場所を移動、いかにもこれから初夜な中での呼び出し、今すぐ逃げたいけど僕自身は転移出来ないんだよね!
「はいはい、それで?」
ソファに移動し、形だけお酒を用意されたけど正直水の方がいいな、でもテンプレで媚薬じみたものが入っていたら嫌だから飲まないけどね!
グズグズ泣く女神様を放置して皇帝さんに向き直る。
多分彼に聞いた方が話早いと思うんだ。
「実は……その、初夜の儀式を進めようとしたら……女神様に触れなかったのだ」
「降臨した時は手を握れたのに、手以外触れないんだ!!」
「女神様、声でかい」
耳元で叫ばないでください、耳痛いなぁ。
「だからって何で僕を呼び出しますかね?」
「代理初夜を」
「えっちゃん起きて!!」
付き合い切れるかこのアホォォォ!!
「二、三回だけだから! せめて一人生んでぇぇ!!」
「あーもー! 言いながら憑依しないでくださいよ!! そこの皇帝も止めよう?」
「すまない」
苦しそうな表情で語られたのは、部屋にその気になる香が焚かれており、緊張を解すためにお酒も飲んでいるためやる気満々、部屋の外には見届け人もいるから逃げようがないということだった。
あと露骨に部屋の中で騒ぎ起きてるよね?
異変だって分かるよね!?
誰も来ないじゃない!
女神様が憑依すると同時に抱き上げられ、ベッドにお姫様抱っこで移動、バサリと男らしい豪快さで脱ぎ捨てられるバスローブ、僕の中の女神様がちょう煩い。
そのまま朝までフルコース、目が覚めたら女神様が一人、皇帝が二人、腕に抱いていた。
どうやら一晩で三人も生んだらしい、ベッドを取り囲む重鎮の方々の称賛が喧しいです。
あと誰か一人ぐらい僕がいることを疑問に思ってくれてもいいんですよ?
「跡継ぎだけじゃなく、双子も生むなんてさすがイツキ! サンキュー!」
「本当にもう、勘弁してください」
ご機嫌な女神様の横では皇帝が、駆け付けた仲間に子を見せている。
その中に死神くんと婚姻した子だくさん公爵家のお兄さんがいて、僕に気付くなり慌てて水を飲ませてくれた。
ありがとう、その心遣いがとても嬉しいです。
そしてお兄さん、笑顔のまま爆弾を帝国の人々に投げ込んだ。
「神子様の御子をこのまま帝室に迎えるならば、側室を迎えようとは思わないことです」
「えっ、実録レポートは!?」
「女神様の御意見は置いといて、御子三人が健やかに育てる環境を維持出来ない場合、アルジュナ様やその周辺の過激派の神々の怒りが危険です」
「凄い分かってる! 僕は刀国に帰るけど、この子達の守りお願いしていいかな? もちろん悪いことしたらお尻ペンペンしていいから!」
「神子様のご随意に」
綺麗な礼を返されたので一安心、生みたての三人にちゅっちゅとキスをしてからえっちゃんにお願いして帰宅しました。
(でもまだ十代なのに熱を発散出来ないって困るよね? どうするんだろう?)
(実は樽腹司祭の部下が秘密の恋人で知ってるのは教会関係者だけ! 巫女の才能あるから巫女長に指定して私を体におろす役目を担ってもらおうと思うんだけどどう!?)
(情報量多いなーって思います)
そっちの方は女神様の好きにしていいので、僕の子供達だけはしっかり育ててくださいね!
我儘に育って周囲を困らせたり、とんでもない子に育たないよう、たまにヘラ母さんに見に行ってもらいますからね!!
名目は何でもいいからやりたいのは分かる、でも突然思い立たれるのはドリちゃんも僕も大変なんです、何となく豪華な夕食用意しておいて良かった。
満腹になった子供達を寝かし、飲み続ける騎士様をはじめとした大人をドリちゃんとドリアンに任せ、さっさと部屋に引き上げた時にそれは起こった。
パァッと足元に魔法陣が広がり、光に飲み込まれたと思った次の瞬間、何かとても豪華な部屋のど真ん中にいた。
目の前には見たことある少年がいかにも風呂上りなスタイルで立っている。
「こんばんは! 帰っていいですか!」
「やだやだやだやだ、待って、イツキちゃん!!」
涙声で横から抱き着いてきたのはうちの駄女神様だった。
「もぅ、何の御用ですか? 僕これから寝るんですけど?」
碌な案件じゃないと分かるから今すぐ帰りたい、えっちゃん起きて、えっちゃん!!
女神様に羽交い絞めにされ、えっちゃんにもスルーされ、帰れなかった。
仕方なく事情を聞くことにして場所を移動、いかにもこれから初夜な中での呼び出し、今すぐ逃げたいけど僕自身は転移出来ないんだよね!
「はいはい、それで?」
ソファに移動し、形だけお酒を用意されたけど正直水の方がいいな、でもテンプレで媚薬じみたものが入っていたら嫌だから飲まないけどね!
グズグズ泣く女神様を放置して皇帝さんに向き直る。
多分彼に聞いた方が話早いと思うんだ。
「実は……その、初夜の儀式を進めようとしたら……女神様に触れなかったのだ」
「降臨した時は手を握れたのに、手以外触れないんだ!!」
「女神様、声でかい」
耳元で叫ばないでください、耳痛いなぁ。
「だからって何で僕を呼び出しますかね?」
「代理初夜を」
「えっちゃん起きて!!」
付き合い切れるかこのアホォォォ!!
「二、三回だけだから! せめて一人生んでぇぇ!!」
「あーもー! 言いながら憑依しないでくださいよ!! そこの皇帝も止めよう?」
「すまない」
苦しそうな表情で語られたのは、部屋にその気になる香が焚かれており、緊張を解すためにお酒も飲んでいるためやる気満々、部屋の外には見届け人もいるから逃げようがないということだった。
あと露骨に部屋の中で騒ぎ起きてるよね?
異変だって分かるよね!?
誰も来ないじゃない!
女神様が憑依すると同時に抱き上げられ、ベッドにお姫様抱っこで移動、バサリと男らしい豪快さで脱ぎ捨てられるバスローブ、僕の中の女神様がちょう煩い。
そのまま朝までフルコース、目が覚めたら女神様が一人、皇帝が二人、腕に抱いていた。
どうやら一晩で三人も生んだらしい、ベッドを取り囲む重鎮の方々の称賛が喧しいです。
あと誰か一人ぐらい僕がいることを疑問に思ってくれてもいいんですよ?
「跡継ぎだけじゃなく、双子も生むなんてさすがイツキ! サンキュー!」
「本当にもう、勘弁してください」
ご機嫌な女神様の横では皇帝が、駆け付けた仲間に子を見せている。
その中に死神くんと婚姻した子だくさん公爵家のお兄さんがいて、僕に気付くなり慌てて水を飲ませてくれた。
ありがとう、その心遣いがとても嬉しいです。
そしてお兄さん、笑顔のまま爆弾を帝国の人々に投げ込んだ。
「神子様の御子をこのまま帝室に迎えるならば、側室を迎えようとは思わないことです」
「えっ、実録レポートは!?」
「女神様の御意見は置いといて、御子三人が健やかに育てる環境を維持出来ない場合、アルジュナ様やその周辺の過激派の神々の怒りが危険です」
「凄い分かってる! 僕は刀国に帰るけど、この子達の守りお願いしていいかな? もちろん悪いことしたらお尻ペンペンしていいから!」
「神子様のご随意に」
綺麗な礼を返されたので一安心、生みたての三人にちゅっちゅとキスをしてからえっちゃんにお願いして帰宅しました。
(でもまだ十代なのに熱を発散出来ないって困るよね? どうするんだろう?)
(実は樽腹司祭の部下が秘密の恋人で知ってるのは教会関係者だけ! 巫女の才能あるから巫女長に指定して私を体におろす役目を担ってもらおうと思うんだけどどう!?)
(情報量多いなーって思います)
そっちの方は女神様の好きにしていいので、僕の子供達だけはしっかり育ててくださいね!
我儘に育って周囲を困らせたり、とんでもない子に育たないよう、たまにヘラ母さんに見に行ってもらいますからね!!
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