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三食昼寝、家族付き
第1078話
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それから何度か帝国の教会に遊びに通い、長期休暇が近いなぁと思いながら過ごしていたらあっという間に女神様が嫁ぐ日がやってきた。
……まだ嫁いでなかったんだ。なんて思ってませんよ?
「そう言ってもここから出発するわけじゃないっすけどね!」
「鈴、動揺するのは分かるけど、素はなるべく隠していこうか」
「うっす」
緊張と動揺で女神様が挙動不審です。
見た目は天上の女神なのに、言動がヤンキー丸出しです。
「ウェディングドレスとかは着ないんですか?」
「女神としての正装でいく、神の威厳とステータス大幅アップでキラキラして色々誤魔化す」
花嫁がそれでいいのだろうか。
「騎士様、女神様が逃げないように監視お願いしますね」
「に、にげるなんてそんなわけないだろう」
「動揺で棒読みになってますよ」
騎士様も女神様に甘いしなぁ。
本当に今更だけど、付き添い騎士様で大丈夫だろうか、いざ本番で逃亡に手を貸さないかちょっと心配。
「そうだ、女神様が舞い降りる予定の神殿ですけど、拝殿にはアー君たちの神像も建ったので、一度見に行ってみてくださいね」
「は?」
「タイガが作った神像だから、神がかった出来上がりでしたよ」
そして誘うか悩んでいたシヴァさんも当たり前のように参加してたんだよね、ショタ限定守護神だから少女への救いがない、その辺はアー君が機転を利かせ、ヘラ母さんの像を子供の守護者として隣接させることで解決していた。
そう、ヘラ母さん、子供を守る妖怪からまさかの出世、末席とはいえ神様に名を連ねたんだ。
「さすがに全員参加は無理でしたけど、僕の子供たちの像がズラッと並んでいるので是非見てほしいです!」
今までは女神様の神像だけしかなかった拝殿に、通路の左右にずらりと並べられたうちの子の神像、一部本人の申し出で美化されている像もあるけど、ギレンの案で取り付けられたステンドグラスから入る光が神秘的な雰囲気を演出してとてもいい感じだった。
「騎士様はもう見ました?」
「今知った」
「アー君はちょっとずるして、成人した獅子の姿で像を作ってもらったんですよ。主に冒険者を守護する予定だそうです」
「わぁ自由」
「わんこ三兄弟は狩りの守護神、シャムスは子犬の姿でスライムをもたらす神、涼玉は踊りで、ヨムちゃんは海と安産の神です、セティにも声をかけたみたいですが、活動範囲が砂漠なので今回は不参加です。カイちゃんの像もありますよ、最もそれは魔王様が持っていたものを複製したらしいですけど」
真面目に見えて魔王様の愛は結構重いと思う。
崇拝なのか度が過ぎたファザコンなのか、ちょっと僕じゃ判断付かないですね。
「あとアカーシャを商業の神として祀る案もあったのですけど、まだまだ未熟だからと本人の意向で今回は見送りになりました。代わりにタイガが芸術の神として強制列席です」
「閻羅の像はないの?」
「今クエスト消化中で忙しいからって、春日さんのお家から出てきませんでした」
あと騎士様へのサプライズとして神薙さんの像を建てる案があったけど、さすがに可哀想だということで廃案になりました。
「唯一神として降りる予定だったのに!!」
「アー君が関わった時点で無理ですよ。でも分野が違いますし、特に問題ないんじゃないですか?」
「……それもそうだな」
「さてそろそろ行こうか鈴」
「待ってください、心の準備がぁぁぁぁ」
そんなグダグダした感じで女神様は帝国に花嫁として嫁いでいきました。
……まだ嫁いでなかったんだ。なんて思ってませんよ?
「そう言ってもここから出発するわけじゃないっすけどね!」
「鈴、動揺するのは分かるけど、素はなるべく隠していこうか」
「うっす」
緊張と動揺で女神様が挙動不審です。
見た目は天上の女神なのに、言動がヤンキー丸出しです。
「ウェディングドレスとかは着ないんですか?」
「女神としての正装でいく、神の威厳とステータス大幅アップでキラキラして色々誤魔化す」
花嫁がそれでいいのだろうか。
「騎士様、女神様が逃げないように監視お願いしますね」
「に、にげるなんてそんなわけないだろう」
「動揺で棒読みになってますよ」
騎士様も女神様に甘いしなぁ。
本当に今更だけど、付き添い騎士様で大丈夫だろうか、いざ本番で逃亡に手を貸さないかちょっと心配。
「そうだ、女神様が舞い降りる予定の神殿ですけど、拝殿にはアー君たちの神像も建ったので、一度見に行ってみてくださいね」
「は?」
「タイガが作った神像だから、神がかった出来上がりでしたよ」
そして誘うか悩んでいたシヴァさんも当たり前のように参加してたんだよね、ショタ限定守護神だから少女への救いがない、その辺はアー君が機転を利かせ、ヘラ母さんの像を子供の守護者として隣接させることで解決していた。
そう、ヘラ母さん、子供を守る妖怪からまさかの出世、末席とはいえ神様に名を連ねたんだ。
「さすがに全員参加は無理でしたけど、僕の子供たちの像がズラッと並んでいるので是非見てほしいです!」
今までは女神様の神像だけしかなかった拝殿に、通路の左右にずらりと並べられたうちの子の神像、一部本人の申し出で美化されている像もあるけど、ギレンの案で取り付けられたステンドグラスから入る光が神秘的な雰囲気を演出してとてもいい感じだった。
「騎士様はもう見ました?」
「今知った」
「アー君はちょっとずるして、成人した獅子の姿で像を作ってもらったんですよ。主に冒険者を守護する予定だそうです」
「わぁ自由」
「わんこ三兄弟は狩りの守護神、シャムスは子犬の姿でスライムをもたらす神、涼玉は踊りで、ヨムちゃんは海と安産の神です、セティにも声をかけたみたいですが、活動範囲が砂漠なので今回は不参加です。カイちゃんの像もありますよ、最もそれは魔王様が持っていたものを複製したらしいですけど」
真面目に見えて魔王様の愛は結構重いと思う。
崇拝なのか度が過ぎたファザコンなのか、ちょっと僕じゃ判断付かないですね。
「あとアカーシャを商業の神として祀る案もあったのですけど、まだまだ未熟だからと本人の意向で今回は見送りになりました。代わりにタイガが芸術の神として強制列席です」
「閻羅の像はないの?」
「今クエスト消化中で忙しいからって、春日さんのお家から出てきませんでした」
あと騎士様へのサプライズとして神薙さんの像を建てる案があったけど、さすがに可哀想だということで廃案になりました。
「唯一神として降りる予定だったのに!!」
「アー君が関わった時点で無理ですよ。でも分野が違いますし、特に問題ないんじゃないですか?」
「……それもそうだな」
「さてそろそろ行こうか鈴」
「待ってください、心の準備がぁぁぁぁ」
そんなグダグダした感じで女神様は帝国に花嫁として嫁いでいきました。
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