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三食昼寝、家族付き
第996話
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起きたら30代になっていました。そう書かれた手紙がアー君に届いた。
「王弟若返ったって」
『組織が活性化されたの』
「にいちゃの守護効果すっげー」
「アー君の守護ってそんな効果があるんだ」
「どんな効果が出るかは俺もよくわかってなかった!」
黄金の梅に頬ずりしながらアー君が笑う、そうです、果実園復活したんです。
喜びついでに新しく梅も植えたらしく、採れた黄金の梅で梅酒を作ってネリちゃんの結婚祝いとして贈ると幼児達が張り切っている。
神の御許で育った黄金シリーズで作られた神酒、どんな効果があるのか贈る前に神薙さんに鑑定してもらう必要がありそうだよね。
人間が飲んで大丈夫なのかちょっと心配。
ネリちゃんかネリちゃんのドリルが光りだしたらどうしよう。
「果実園ちょっとした迷路だよなー、整備しないとどこに何があるかそろそろ分からなくなってきた」
『食べたい果実いっぱいあるの』
「俺ら欲張りだからな!」
「ドリアンにお願いしたら?」
「これ以上仕事増やすには手が足りないだろ」
「ドリアンは増殖出来るよ、アー君は知らなかったっけ? 最大200体以上いたことあるよ」
「あ、あー、そう言えば!」
クロードさんが増やしすぎた客室の管理のため、各部屋一体ずつドリアンが配置されていたけれど、そんなにいらないなと冷静になったらしいクロードさんによって現在の部屋数に納まり、同時にドリアンも本体であるドリちゃんへと戻ったんだよね。
あの人、今頃何をしているのだろうか、ちょっと前はモールの責任者になったような話を聞いたけど、大人しくまだそのポジションにいるのかな?
「じゃあそっちはドリちゃんに相談するとして、どうせなら新しい果物植えよう」
『南国フルーツ植えたいな』
「俺、マンゴー食べたい」
「食べる? キラキラマンゴー?」
「ぎょえぇぇおぉぁぁあぁぁ!!」
にゅるんと何もない空間から顔を出したイグちゃんに、涼玉が聞いたことのない悲鳴を上げてマールスの懐に逃げ込んだ。
しまい損ねた尻尾はマールスがそっと中に入れていました。
シャムスとアー君は大丈夫だろうか。
「……」
『……』
アー君はその場で気絶、シャムスは僕のポンチョの中に頭だけ突っ込んでいます。
膝が冷たいな、魔法のオムツの吸収力を超える量をお漏らししてしまったらしい。
僕は大丈夫、平気、心臓が一瞬止まった気がするけど。
あと腰が抜けたかもしれない。
「イグちゃん、顔を出す時のお約束忘れたでしょ」
「こんなに驚くとは思ってなかった。俺って顔怖い?」
「顔じゃなくて登場の仕方が問題なの」
うちの子は見栄を張って怖いと言わないけど、実は結構ビビりな所がある。
前に地面からクロードさんが首だけ出した時もパニックが起きたし、しばらくはクロードさん我が家に出禁になったなぁ、出禁が解除された今もトラウマの原因として怖がられています。
「王弟若返ったって」
『組織が活性化されたの』
「にいちゃの守護効果すっげー」
「アー君の守護ってそんな効果があるんだ」
「どんな効果が出るかは俺もよくわかってなかった!」
黄金の梅に頬ずりしながらアー君が笑う、そうです、果実園復活したんです。
喜びついでに新しく梅も植えたらしく、採れた黄金の梅で梅酒を作ってネリちゃんの結婚祝いとして贈ると幼児達が張り切っている。
神の御許で育った黄金シリーズで作られた神酒、どんな効果があるのか贈る前に神薙さんに鑑定してもらう必要がありそうだよね。
人間が飲んで大丈夫なのかちょっと心配。
ネリちゃんかネリちゃんのドリルが光りだしたらどうしよう。
「果実園ちょっとした迷路だよなー、整備しないとどこに何があるかそろそろ分からなくなってきた」
『食べたい果実いっぱいあるの』
「俺ら欲張りだからな!」
「ドリアンにお願いしたら?」
「これ以上仕事増やすには手が足りないだろ」
「ドリアンは増殖出来るよ、アー君は知らなかったっけ? 最大200体以上いたことあるよ」
「あ、あー、そう言えば!」
クロードさんが増やしすぎた客室の管理のため、各部屋一体ずつドリアンが配置されていたけれど、そんなにいらないなと冷静になったらしいクロードさんによって現在の部屋数に納まり、同時にドリアンも本体であるドリちゃんへと戻ったんだよね。
あの人、今頃何をしているのだろうか、ちょっと前はモールの責任者になったような話を聞いたけど、大人しくまだそのポジションにいるのかな?
「じゃあそっちはドリちゃんに相談するとして、どうせなら新しい果物植えよう」
『南国フルーツ植えたいな』
「俺、マンゴー食べたい」
「食べる? キラキラマンゴー?」
「ぎょえぇぇおぉぁぁあぁぁ!!」
にゅるんと何もない空間から顔を出したイグちゃんに、涼玉が聞いたことのない悲鳴を上げてマールスの懐に逃げ込んだ。
しまい損ねた尻尾はマールスがそっと中に入れていました。
シャムスとアー君は大丈夫だろうか。
「……」
『……』
アー君はその場で気絶、シャムスは僕のポンチョの中に頭だけ突っ込んでいます。
膝が冷たいな、魔法のオムツの吸収力を超える量をお漏らししてしまったらしい。
僕は大丈夫、平気、心臓が一瞬止まった気がするけど。
あと腰が抜けたかもしれない。
「イグちゃん、顔を出す時のお約束忘れたでしょ」
「こんなに驚くとは思ってなかった。俺って顔怖い?」
「顔じゃなくて登場の仕方が問題なの」
うちの子は見栄を張って怖いと言わないけど、実は結構ビビりな所がある。
前に地面からクロードさんが首だけ出した時もパニックが起きたし、しばらくはクロードさん我が家に出禁になったなぁ、出禁が解除された今もトラウマの原因として怖がられています。
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