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三食昼寝、家族付き

第916話

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 神薙さんのお孫さんに当たるこちらのラミアちゃん、特技は人間丸呑み、好きなものは毒が体中に回って苦しんでいる人間を眺めること。

 ……邪神怖い。

「イツキ様、あーん」

 そのラミアちゃんになぜかあーんをされています。
 何が怖いって無表情なのよこの子、無表情のままじーーっと顔を見つめてくるから本当に怖い。

「あと黒やネヴォラが喜びそうな人種も見つけたんだ」
「今日は来てないの?」

 答えたくても延々とパンケーキを詰め込まれるので口を開けない。
 子供達は樽にアイスやケーキを敷き詰め中、僕もあっちに参加したいけどなぜか逃げられません。

「ネヴォラなら呼べば来るぞ」
『ネヴォラー』
「ご指名だー!」
「呼ばれた!」

 転移で瞬時に現れたネヴォラの片手には食べかけの串焼きが握られていた。

「昼飯中だったか?」
「おやつ!」
「呼ばれた気がした!」
「呼んでみた」

 ネヴォラが串焼きを掲げた所で黒ちゃんを片手に乗せたイグちゃんが登場、串焼きは黒ちゃんのおやつになりました。

「んまい?」
「もっとクレ!」
「これ、賄賂で貰った最後の一本、またもらっとく」
「おう!」

 そして振り返った邪神兄弟とネヴォラの視線の先には庭にドドンと置かれた樽と、そこにアイスを詰め込む友人たち。

「あ、きたきた。黒、ネヴォラ、二人が好きそうな人種見つけたらしいぞ」
『今呼びに行ったの』
「マールス串焼き食べたい」
「あとで買いに行ってきます」
「アカーシャ?」
「俺の奥さん?」

 それは好きな相手であって人種とは違うかな。

「連れてきた!」
「非番の騎士にナンパされてた」

 刀羅と鬼羅の背後には数人の少年少女。
 誰もが墨を落としたような漆黒の肌と黒い髪を持っていた。

 ほ、ほあああああ。

 前世でもあの黒いお肌みたことある、あの人は女性だったけど、すんごいスタイルが良くて僕の視線に気付いたらウィンクしてくれたんだよね!
 確かギレンが隣に立ってて、お姉さんの豊満な胸が腕に当たってるのに涼しい顔しているのが大人の男性って感じでカッコイイと思った記憶がある。

 あっ、これ、思い出しちゃいけないやつだ。うっかり話したらギレンがお仕置きされる案件だね! ええとアカーシャは……良かったショタのお世話しててこっちに意識向いてない。セーフ、セーフ。

 目の前の子達とお姉さんの一番の違いは目かなぁ。
 子供達の目、死んだ魚のようなんだけど。

「次は紅茶、ふーふー」

 前世を思い出している間にもずっとラミアちゃんにお世話されていました。
 あの、火傷知らずだから「ふーふー」はいらないよ?
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