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女神の呪い
第838話
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食堂に人が集まり始め、なんだか凄い騒ぎになってきた。
まぁそうだよね、皆の愛を一身に集める美貌の理事長が獅子の幼児に跪いているんだもの。
「お前……いつ理事長に就任したの?」
「ほんの数日前です」
まさかのアー君には無許可だった件。
理事長はカイちゃんが就任して民心を集める予定だったけれど、民心を集めるどころか民を絶やす勢いで破壊活動真っ最中、その隙を付いて書類を整えて正式に理事長の座に収まったのがこちらのショタ守護神です。
そりゃ怒られても仕方がない。
「シヴァがいたら学校が浄化から外れちゃうだろ、刀国に男子校建ててやるから退任しろ」
「いいえ、私はこの学校に通う子供達を愛しているのです!」
キリッと言い切ったけれど、すでにこの学校を女子禁制としたことを僕は知っている。
つまりもう男子校の理事長だから誘惑に引っかからなかっただけですよね、これ。
学校で知り合った人達にこれからは私達が学校を守ります的な宣誓をされた僕としては、この学校は残してあげたいなぁ。
でも保護者が生きているかちょっと怪しいよね。
……帰る場所を無くした少年達か、シヴァさんの格好の餌食ですねー。
「とりあえずシヴァさんも座ってください、子供達の邪魔になりますよ」
「確かに子供達のお昼の邪魔をしてはいけませんね、アルジュナ様も何かお食べになりますか?」
「カレー食べたい、食堂といえばカレーだろ」
「残念ながら香辛料が苦手なようで」
「誰が?」
「この子」
アー君の手を取ってお腹にあてたら抗議のキックが入りました。
「カレーのない食堂なんてネギ抜きの鍋みたいなもんだぞ、好き嫌いはだめ、俺はカレーが食べたい」
お腹に向かって真剣に説得するアー君、でもこれでちゃんと話が通じてる不思議。
「出来ればカツをのせてカツカレーが至上、食べず嫌いしないでちょっと食べてみろ」
「いた、いたたた、抗議が激しい」
「こらっ、ママを攻撃するならシャムスに言うからな!」
ビクッとして抗議が止まりました。アー君ありがと、今のはちょっと痛かった。
ポンチョは外側からのダメージには無敵だけど、内側というか内臓からの影響は受けるみたいです。
「いつも何食べるの?」
「聖なるリンゴを使った料理が多いかな、あとサラダ系」
「じゃあ聖属性のカレーなら食べる? ちょっと待ってて!」
ぴょんと僕の膝から降りるとアー君はどこかに転移してしまった。
「ちょ、ちょっとイツキ、あの、今の方はっ」
「大丈夫なの? 全く近寄れなかったんだけど!」
「イツキー!」
「獅子の子怖かった!」
「へいき?」
アー君が飛んだ途端、生徒会メンバーが駆け寄ってきた。
僕は何ともないけれどアー君はなんかこう、圧のようなものを放っていたらしい、なんだろう、あれかな、よく漫画である威圧とかそういうの?
「王道メンバーは散れ!」
双子にぎゅうぎゅう抱き着かれていたらアー君が戻ってきてメンバーを散らした。
会長?
会長はシヴァさんが素早く回収していつもの席に連れて行き、思う存分甘やかしています。
「これ聖なる食材使ってドリちゃんに作ってもらった聖属性カレー、甘口だから食べてみて」
「ちょっと、それ食べてもだいじょーぶなの?」
「物凄い圧を感じます」
「こわい」
「でも美味しそー」
「食べてみたーい」
キラキラと光を発するカレーとか初めて見た。
でも僕、甘いカレーそんなに好きじゃない。
ぐ、ぐぐ、手が勝手に動く。
そんなにシャムスに嫌われるのが嫌か、苦手なものに挑むほど嫌か!
「ママどう?」
「仕方ないから食べてやる! みたいな感じで無駄な抵抗してるよ」
エルフってわがままだなぁ。
その後、アー君のリクエストで食後のデザートにパンケーキを出して食べ、羨ましそうな視線をビシバシ受けたので料理長に刀国で売ってるレシピ集を贈ろうと思う。
「……ってのんびりしてる場合じゃなかった! 大変なことになってるんだ、ママ一緒に来て!」
突然アー君が膝の上で声を上げた。
なんでしょう、不穏フラグが盛大に立ったね。
まぁそうだよね、皆の愛を一身に集める美貌の理事長が獅子の幼児に跪いているんだもの。
「お前……いつ理事長に就任したの?」
「ほんの数日前です」
まさかのアー君には無許可だった件。
理事長はカイちゃんが就任して民心を集める予定だったけれど、民心を集めるどころか民を絶やす勢いで破壊活動真っ最中、その隙を付いて書類を整えて正式に理事長の座に収まったのがこちらのショタ守護神です。
そりゃ怒られても仕方がない。
「シヴァがいたら学校が浄化から外れちゃうだろ、刀国に男子校建ててやるから退任しろ」
「いいえ、私はこの学校に通う子供達を愛しているのです!」
キリッと言い切ったけれど、すでにこの学校を女子禁制としたことを僕は知っている。
つまりもう男子校の理事長だから誘惑に引っかからなかっただけですよね、これ。
学校で知り合った人達にこれからは私達が学校を守ります的な宣誓をされた僕としては、この学校は残してあげたいなぁ。
でも保護者が生きているかちょっと怪しいよね。
……帰る場所を無くした少年達か、シヴァさんの格好の餌食ですねー。
「とりあえずシヴァさんも座ってください、子供達の邪魔になりますよ」
「確かに子供達のお昼の邪魔をしてはいけませんね、アルジュナ様も何かお食べになりますか?」
「カレー食べたい、食堂といえばカレーだろ」
「残念ながら香辛料が苦手なようで」
「誰が?」
「この子」
アー君の手を取ってお腹にあてたら抗議のキックが入りました。
「カレーのない食堂なんてネギ抜きの鍋みたいなもんだぞ、好き嫌いはだめ、俺はカレーが食べたい」
お腹に向かって真剣に説得するアー君、でもこれでちゃんと話が通じてる不思議。
「出来ればカツをのせてカツカレーが至上、食べず嫌いしないでちょっと食べてみろ」
「いた、いたたた、抗議が激しい」
「こらっ、ママを攻撃するならシャムスに言うからな!」
ビクッとして抗議が止まりました。アー君ありがと、今のはちょっと痛かった。
ポンチョは外側からのダメージには無敵だけど、内側というか内臓からの影響は受けるみたいです。
「いつも何食べるの?」
「聖なるリンゴを使った料理が多いかな、あとサラダ系」
「じゃあ聖属性のカレーなら食べる? ちょっと待ってて!」
ぴょんと僕の膝から降りるとアー君はどこかに転移してしまった。
「ちょ、ちょっとイツキ、あの、今の方はっ」
「大丈夫なの? 全く近寄れなかったんだけど!」
「イツキー!」
「獅子の子怖かった!」
「へいき?」
アー君が飛んだ途端、生徒会メンバーが駆け寄ってきた。
僕は何ともないけれどアー君はなんかこう、圧のようなものを放っていたらしい、なんだろう、あれかな、よく漫画である威圧とかそういうの?
「王道メンバーは散れ!」
双子にぎゅうぎゅう抱き着かれていたらアー君が戻ってきてメンバーを散らした。
会長?
会長はシヴァさんが素早く回収していつもの席に連れて行き、思う存分甘やかしています。
「これ聖なる食材使ってドリちゃんに作ってもらった聖属性カレー、甘口だから食べてみて」
「ちょっと、それ食べてもだいじょーぶなの?」
「物凄い圧を感じます」
「こわい」
「でも美味しそー」
「食べてみたーい」
キラキラと光を発するカレーとか初めて見た。
でも僕、甘いカレーそんなに好きじゃない。
ぐ、ぐぐ、手が勝手に動く。
そんなにシャムスに嫌われるのが嫌か、苦手なものに挑むほど嫌か!
「ママどう?」
「仕方ないから食べてやる! みたいな感じで無駄な抵抗してるよ」
エルフってわがままだなぁ。
その後、アー君のリクエストで食後のデザートにパンケーキを出して食べ、羨ましそうな視線をビシバシ受けたので料理長に刀国で売ってるレシピ集を贈ろうと思う。
「……ってのんびりしてる場合じゃなかった! 大変なことになってるんだ、ママ一緒に来て!」
突然アー君が膝の上で声を上げた。
なんでしょう、不穏フラグが盛大に立ったね。
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