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女神の呪い
第834話
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最近は王道生徒会も真面目に授業に出ているようで、黒ちゃんがご機嫌、黒ちゃんがご機嫌だからお嫁さんとシヴァさんもご機嫌です。
でも僕は暇です。
食堂でお手伝いしようにも、ネリちゃんから情報が拡散されて妊娠中だってバレているから手伝いなんてさせてもらえない。
下手にお散歩しようものなら疲れを実感する前に護衛さんに抱っこされちゃうんだよね、高い景色が見れるからあれはあれで楽しいけどさー。
自分で歩くにもこの学校広い。
さすが王道学園、女神様の妄想が形になったと確信できる不自然な施設が多数。
ただしお国の腐敗が進みすぎておしゃれなカフェは機能せず、体育館があっても運動して遊ぶという発想がまずない、空き時間は勉強に費やす真面目な生徒ばかり。
一番活用されてるのは何と図書館らしい、勤勉な生徒ばかりでびっくり。
「識字率とか低いイメージだったのになぁ」
「そのイメージ間違ってませんよ、実際に俺はここに入るまで読み書き出来ませんでした!」
答えてくれたのは通りすがりの生徒A君、そのまま走り去っていったので謎は残されたままです。
廊下は走っちゃいけませんよー。
シヴァさんが就任してからは機能していなかったあれこれが少しずつ動き始め、その秘書をなぜか教師のはずの黒ちゃんのお嫁さんが務めている。
授業中は離れ離れだった黒ちゃんは大喜びしてたけどね。
腐敗した大人は上から下まで一新され、シヴァさんが手配した人達と入れ替わった。
気付いたらドアマット志願の偽神子は残っていたけど、聖女はいなくなっていました。理事長権限を使って性別を理由に追い出した感がありますね。
そう言えば勇者は見てないな、学校には入れなかったのかな?
「イツキ様こんにちは」
「こんにちは。あれ? 会ったことある?」
「はい、セバスチャンに巻き込まれセティ様に下った者です」
「うちの子がすみません」
吸血鬼かなーって思ってたら、ダンジョン産の魔人だった。
あれ? 悪魔だっけ? まぁいいか。
そっかセティの所から連れて来たんだー。
少年達の環境を改善するためなら主の子供さえ利用するシヴァさんの本気すげぇな。
「図書館には行ってみましたか?」
「僕が近付くと勉強に対する本気度が緩くなっちゃうからなぁ」
それを理由にアカーシャから合宿に出禁食らっていました。
「一度行ってみる事をお勧めします、きっと驚きますよ」
そう言い残して立ち去られた。
なんだろう、うちの子の誰かが図書館を巣にしたのだろうか?
ありえそうだな。
護衛さんにお願いして図書館まで移動してもらった。
素直にお願いして良かったと思いました。めっちゃ遠かった。
一人では絶対出歩かないことを誓うよ、確実に迷うね!
「かあさま」
せめて勉強の邪魔はすまいと授業の時間帯を狙って図書館にお邪魔したら、なんかすっごい色白美人が笑顔で出迎えてくれました。
えっ、待って、うちの子なの!?
「……」
背後で人影がのそりと動いたのでそちらを見たら白澤だった。
「フィリーネ!?」
「はい」
銀の長髪、銀の瞳、眼鏡、ふわりと優し気な色白美人――その正体は我が家唯一の赤子だったフィリーネでした。
まぁ美人になっちゃって。刀雲泣くだろうな。
でも僕は暇です。
食堂でお手伝いしようにも、ネリちゃんから情報が拡散されて妊娠中だってバレているから手伝いなんてさせてもらえない。
下手にお散歩しようものなら疲れを実感する前に護衛さんに抱っこされちゃうんだよね、高い景色が見れるからあれはあれで楽しいけどさー。
自分で歩くにもこの学校広い。
さすが王道学園、女神様の妄想が形になったと確信できる不自然な施設が多数。
ただしお国の腐敗が進みすぎておしゃれなカフェは機能せず、体育館があっても運動して遊ぶという発想がまずない、空き時間は勉強に費やす真面目な生徒ばかり。
一番活用されてるのは何と図書館らしい、勤勉な生徒ばかりでびっくり。
「識字率とか低いイメージだったのになぁ」
「そのイメージ間違ってませんよ、実際に俺はここに入るまで読み書き出来ませんでした!」
答えてくれたのは通りすがりの生徒A君、そのまま走り去っていったので謎は残されたままです。
廊下は走っちゃいけませんよー。
シヴァさんが就任してからは機能していなかったあれこれが少しずつ動き始め、その秘書をなぜか教師のはずの黒ちゃんのお嫁さんが務めている。
授業中は離れ離れだった黒ちゃんは大喜びしてたけどね。
腐敗した大人は上から下まで一新され、シヴァさんが手配した人達と入れ替わった。
気付いたらドアマット志願の偽神子は残っていたけど、聖女はいなくなっていました。理事長権限を使って性別を理由に追い出した感がありますね。
そう言えば勇者は見てないな、学校には入れなかったのかな?
「イツキ様こんにちは」
「こんにちは。あれ? 会ったことある?」
「はい、セバスチャンに巻き込まれセティ様に下った者です」
「うちの子がすみません」
吸血鬼かなーって思ってたら、ダンジョン産の魔人だった。
あれ? 悪魔だっけ? まぁいいか。
そっかセティの所から連れて来たんだー。
少年達の環境を改善するためなら主の子供さえ利用するシヴァさんの本気すげぇな。
「図書館には行ってみましたか?」
「僕が近付くと勉強に対する本気度が緩くなっちゃうからなぁ」
それを理由にアカーシャから合宿に出禁食らっていました。
「一度行ってみる事をお勧めします、きっと驚きますよ」
そう言い残して立ち去られた。
なんだろう、うちの子の誰かが図書館を巣にしたのだろうか?
ありえそうだな。
護衛さんにお願いして図書館まで移動してもらった。
素直にお願いして良かったと思いました。めっちゃ遠かった。
一人では絶対出歩かないことを誓うよ、確実に迷うね!
「かあさま」
せめて勉強の邪魔はすまいと授業の時間帯を狙って図書館にお邪魔したら、なんかすっごい色白美人が笑顔で出迎えてくれました。
えっ、待って、うちの子なの!?
「……」
背後で人影がのそりと動いたのでそちらを見たら白澤だった。
「フィリーネ!?」
「はい」
銀の長髪、銀の瞳、眼鏡、ふわりと優し気な色白美人――その正体は我が家唯一の赤子だったフィリーネでした。
まぁ美人になっちゃって。刀雲泣くだろうな。
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