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女神の呪い
第825話
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もぅ、子供はキチンと食べてたっぷり寝るのが仕事なのに、この雰囲気で食べるのは可哀想かな。
ネリちゃんを確認、会長と真面目な話を続けている。
黒ちゃんを確認、お嫁さんの膝の上から僕をキラキラした瞳で見ている。
会長を確認、息をしているか心配です。
よぉしちょっと頑張ってみようかな!
護衛さんの腕を叩いて立ち上がってもらい……いえ、おろして欲しかったんだけどまぁいいや、そのまま調理場までお願いします。
調理場誰もいねぇや。
えっ、まだお昼だよね?
王道らしく設備は立派だし、お昼時だからお腹を空かせた学生がいるのに料理人がいない?
驚きに護衛さんを見上げたら「昼休みだから休憩に入ったのだろう」と教えてくれた。
いや、いやいやいやいや、じゃあ給仕の人は?
「あれは見兼ねた平民がしている小遣い稼ぎだ」
空腹のあまり調理場に勝手に入って昼を作った猛者だそうです。
上級貴族の子供に自分の分も作れと命令されたり、自分の食事を作ろうと戻ってきた料理長に殴られたりとトラブルもあったそうだけど、どちらも現在は黒ちゃんの胃の中らしい。
予想以上に料理長がクズ、そして黒ちゃんの仕事が早い。
ちなみにクレープとミントティーのレシピは黒ちゃんが教えたんだって、もう邪神廃業して学び舎を守る神様に転向したらどうだろう、お嫁さんも教師だしちょうどよくない?
そんな出来事があったのに料理人の労働時間がおかしい、一番働くべき時間に休むって使えない。
「全員クビで。うちのアー君が建てた学校の名が汚れる! よし、おろして! それで手伝って!」
「え?」
「お腹空いたままじゃ午後の授業もろくに頭に入らないでしょ! ご飯配るよ!」
ふははは、僕の持つチートはもう一つあるのさ、そう、メニュー画面です!
えーっと学生向けの簡易メニューは……選択肢が増えるのは嬉しいけど、普通に把握出来ていません、イメージでどうにか出来るけど、そもそも僕自身の想像力が微妙っていうね。
ワンプレートセットが簡単でいいかな。
選んだのはプレートの上にオムレツ、サラダ、ミルク、スープが載っているセット。
カウンターから目を輝かせてこちらを見ていた子に渡したら、自分が食べるんじゃなく友達の所に運んですぐに戻ってきた。
あれ?
「次どうぞ!」
「えっと、君の分は?」
「一番最後でいいです! さぁ!」
この子、ええ子や。
おまけにデザートつけてあげよう、うん。
メニュー画面を大画面で展開したら指示をしなくてもスーちゃんが連打してくれた。
とてもありがたいです、ポイントが少ないメニューを選んだので減りも少ない、神薙さんに食べさせるために子供達が連打したあの時に比べれば可愛いものですよ。
でも帰ったら騎士様の魔力がこもったフレンチフルコースを女神様に捧げてポイント稼ごう。
クレープとミントティーでお腹を満たしていた子供達が、目の前に置かれた料理に歓声を上げている。
うん、お昼時の活気が戻ってきた感じだね。
「あぁ? なんの騒ぎだ」
その時、食堂の騒ぎを聞きつけたのかガラの悪いおっさんが裏から調理場に入ってきた。
多分この人が料理長か何かだろう、そして困ったことに言葉遣いも悪いらしい、何を言っているか理解できないので意思の疎通が出来ません。
ニタニタしながらおっさんが近付いてきたら、護衛さんが僕の前に出て庇ってくれた。
ひゅーーー!!
護衛カッコイイ!!
「暴力で解決しよう!」
「そこは普通、暴力での解決を止めるところじゃないのか?」
「迅速な対応しないと結局黒ちゃんのご飯になるよ」
つまり死にます。
暴力で制圧して改心させるのも悪くないと思う、改心できなきゃ僕が庇っても邪神の餌一直線。
「てんちゅーー!」
ダメだった。黒ちゃんが騒ぎ聞きつけちゃった。
視界が一瞬でモザイクになるかと思いきや、護衛さんが大きな手で目隠ししてくれました。
ありがとうございます、モザイクって地味に目が疲れるよね。
料理長だったかもしれないおっさんは速やかに成仏して輪廻の輪に戻ってください、神様に見つかったら奈落に落とされますよ。
ネリちゃんを確認、会長と真面目な話を続けている。
黒ちゃんを確認、お嫁さんの膝の上から僕をキラキラした瞳で見ている。
会長を確認、息をしているか心配です。
よぉしちょっと頑張ってみようかな!
護衛さんの腕を叩いて立ち上がってもらい……いえ、おろして欲しかったんだけどまぁいいや、そのまま調理場までお願いします。
調理場誰もいねぇや。
えっ、まだお昼だよね?
王道らしく設備は立派だし、お昼時だからお腹を空かせた学生がいるのに料理人がいない?
驚きに護衛さんを見上げたら「昼休みだから休憩に入ったのだろう」と教えてくれた。
いや、いやいやいやいや、じゃあ給仕の人は?
「あれは見兼ねた平民がしている小遣い稼ぎだ」
空腹のあまり調理場に勝手に入って昼を作った猛者だそうです。
上級貴族の子供に自分の分も作れと命令されたり、自分の食事を作ろうと戻ってきた料理長に殴られたりとトラブルもあったそうだけど、どちらも現在は黒ちゃんの胃の中らしい。
予想以上に料理長がクズ、そして黒ちゃんの仕事が早い。
ちなみにクレープとミントティーのレシピは黒ちゃんが教えたんだって、もう邪神廃業して学び舎を守る神様に転向したらどうだろう、お嫁さんも教師だしちょうどよくない?
そんな出来事があったのに料理人の労働時間がおかしい、一番働くべき時間に休むって使えない。
「全員クビで。うちのアー君が建てた学校の名が汚れる! よし、おろして! それで手伝って!」
「え?」
「お腹空いたままじゃ午後の授業もろくに頭に入らないでしょ! ご飯配るよ!」
ふははは、僕の持つチートはもう一つあるのさ、そう、メニュー画面です!
えーっと学生向けの簡易メニューは……選択肢が増えるのは嬉しいけど、普通に把握出来ていません、イメージでどうにか出来るけど、そもそも僕自身の想像力が微妙っていうね。
ワンプレートセットが簡単でいいかな。
選んだのはプレートの上にオムレツ、サラダ、ミルク、スープが載っているセット。
カウンターから目を輝かせてこちらを見ていた子に渡したら、自分が食べるんじゃなく友達の所に運んですぐに戻ってきた。
あれ?
「次どうぞ!」
「えっと、君の分は?」
「一番最後でいいです! さぁ!」
この子、ええ子や。
おまけにデザートつけてあげよう、うん。
メニュー画面を大画面で展開したら指示をしなくてもスーちゃんが連打してくれた。
とてもありがたいです、ポイントが少ないメニューを選んだので減りも少ない、神薙さんに食べさせるために子供達が連打したあの時に比べれば可愛いものですよ。
でも帰ったら騎士様の魔力がこもったフレンチフルコースを女神様に捧げてポイント稼ごう。
クレープとミントティーでお腹を満たしていた子供達が、目の前に置かれた料理に歓声を上げている。
うん、お昼時の活気が戻ってきた感じだね。
「あぁ? なんの騒ぎだ」
その時、食堂の騒ぎを聞きつけたのかガラの悪いおっさんが裏から調理場に入ってきた。
多分この人が料理長か何かだろう、そして困ったことに言葉遣いも悪いらしい、何を言っているか理解できないので意思の疎通が出来ません。
ニタニタしながらおっさんが近付いてきたら、護衛さんが僕の前に出て庇ってくれた。
ひゅーーー!!
護衛カッコイイ!!
「暴力で解決しよう!」
「そこは普通、暴力での解決を止めるところじゃないのか?」
「迅速な対応しないと結局黒ちゃんのご飯になるよ」
つまり死にます。
暴力で制圧して改心させるのも悪くないと思う、改心できなきゃ僕が庇っても邪神の餌一直線。
「てんちゅーー!」
ダメだった。黒ちゃんが騒ぎ聞きつけちゃった。
視界が一瞬でモザイクになるかと思いきや、護衛さんが大きな手で目隠ししてくれました。
ありがとうございます、モザイクって地味に目が疲れるよね。
料理長だったかもしれないおっさんは速やかに成仏して輪廻の輪に戻ってください、神様に見つかったら奈落に落とされますよ。
応援ありがとうございます!
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