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女神の呪い

第814話

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 翌朝、目を真っ赤に腫らした残念神が、ドラゴニュートにいつも以上にべったりとくっついていた。
 目がハートになっているよね、あれ。

「もっふもふ」
「めぇぇ」

 シャムスは虹色羊をベッドにして眠ったらすっかり気に入り、今日はずっとその背中に乗っている。
 気持ちはわかる、もふもふ最高だよね。
 虹色が目に痛いけど。

「おら集まれ、今日の狩り部隊を発表するぞ」
「今日は俺当たるかなぁ」
「シャムス様にかけてもらった身体強化試してみたいよなー」
「俺は掃除したい、探検してたらでっかい風呂場見つけた」
「水もお湯もどうやって用意するんだよ」

 僕と獣人達を廃された離宮に閉じ込め、出られないように張られた結界は本来なら破壊しない限り出入り不可能なはずだった。
 でも何か僕効果なのだろうか、結界はそのままに、僕らは出入り自由だけど外敵は入れない仕様に変化していた。
 とても便利で都合が良いです。

 いやまぁ、シャムスも来たし帰れって話だけどね、アー君やカイちゃん達が激怒して無双中みたいだから、もうしばらくここに居ようかなって。
 帰る方法は色々あるけど一番派手で怒られる可能性が高いのが、砂漠に向かって声をかけて、砂漠中の魔物を呼び寄せて送ってもらう方法だろうな。
 安全な方法はアー君に迎えに来てもらうとか、夢の世界を通って帰るとかかなぁ。

「イツキはそれ、何を作ってるんだ?」
「餃子っていう料理」

 皮と具のセットがあったので大量購入してみました、シャムスがいるからポイント稼ぎも出来るしね。
 何よりこれならシャムスと一緒にお料理を楽しめるのですよ!!!!

「ここに金ちゃんがいたらポイント倍とか出来るのにねー」
「いるぞ!」
「キタ」

 シャムスと「ねー」とやっていたら血の池から邪神の金ちゃんと銀ちゃんが登場、やっと落ち着いてきた残念神が視界の隅で失神した。

「うおおおおお、血の酒ぇぇぇぇ!!」
「健康悪イ」

 登場したと思ったら、そのまま金ちゃんが血の池で遊び始めてしまった。
 銀ちゃんが呆れているけど多分あれは聞こえていないだろう。

「うひょー、さけぇ~」
「弱イノニ」
「魚食い放題だぞ~」

 一瞬でへべれけになった金ちゃんが凶悪な顔をした魚を空に投げては丸呑みしている。
 意外とお酒に弱いことも驚きだけど、生魚を食べることにも驚いた。
 調理してないし、僕が作った魚でもないからポイント入らないよう金ちゃん。

「イツキ」
「はい」
「あれは、いや、あの方々はどなただ?」
「シャムス先生お願いします」

 僕が言葉にするよりシャムスが答えた方が説教回避出来るかなぁって思いました。

「金ちゃんと銀ちゃんよ、あのね、神薙様の御子なの」
「あっ、やべ、血を吐くかもしれん」

 ボスのストレスが限界値突破しそうです、おかしいね僕の謎能力ってストレス軽減や癒し効果あるはずなんだけどなー?
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