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女神の呪い

第810話

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 声を大にして言いたい。

「こうなるって知ってた!!」
「いやぁ」
「素敵な夜でした」

 朝、七色の羊のもふもふに埋もれるという至福の中で目覚め、ボスに顔を綺麗にしてもらって欠伸を噛み殺しながら獣人達がいるだろう庭に赴いたら、何か残念神とドラゴニュートがいちゃ付いていました。
 何でも一番体の相性が良かったらしい。

 そうですか、末永くお幸せに。

 一番体の~と言っている時点で、乱交だったのは疑いようもないけれど、口に出してはツッコミ入れないからね。
 ため息を付きながら昨晩作っておいた鍋を取り出し、ボスに手伝ってもらいながら二日酔いに唸る獣人達にスープ配る。

「イツキの優しさが胃に沁みるー」
「んまいー」
「ほあー」

 エロモードが終了し、のんびりとした空気に戻った獣人達。
 数えてないから結構な数いるけど、まさか全員の相手してないよね?

 早く寝て良かった。

「私、このまま旦那様とずっと一緒にいます!」

 そんな宣言を僕にされても困る。
 さらに言うと、登場と同時に土下座した詳細をまだ聞いていないけど、その辺の説明はいいのだろうか。

「ズルいー」
「そうだ、そうだー」
「俺も進化すれば立派になるはず」
「進化ってどうやるの? イツキを崇めればいいのか?」

 下半身にあるものを大きくするための進化には手を貸しませんよ。

「旦那様、コレでもっと私を可愛がってください」
「えへー」
「……ここでおっぱじめるなよ?」
「はい!」

 デレーっとなり、何でも言うことを聞きそうな勢いのドラゴニュートだったけれど、ボスが凄むと素直に返事を返した。
 上下関係がそのままなのは、きっとボスの性質もあるんだろうなぁ。

「ねぇ旦那様、奥に行きませんか?」
「行く!」

 下半身をいやらしい手つきで撫でられたドラゴニュートが鼻息荒く立ち上がり、残念神をお姫様抱っこして奥へと消えていった。

「俺らも混ぜてー」
「酒は抜けたから!」
「昨日よりもっと凄いぜ!!」

 ひゃっほーー! と歓声を上げながら数人の獣人がそれを追いかけて行った。
 今日も平和な始まりですね。

「……いや、お前が消えたら事情聴取できねぇだろうが」

 残念神が消えていった奥を睨みながら、般若の表情でボスが唸っています。

「今日は離宮の隠れたお宝探しでもしようか」
「はぁぁぁ、そうだな」
「埃かぶってる壺とか売れるかなぁ?」
「池で洗えば大丈夫だよきっと!」
「とりあえず片っ端からイツキのアイテムボックスに入れよー!」

 そういう訳で本日は離宮に残されたお宝探し、別名:家探しをすることになりました。

 ……壺って煮込み料理に使ったら割れちゃうかなぁ?
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