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女神の呪い
第805話
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本の片付けが終わっても獣人トークは終わらなかった。
「その頃には戦えなくなって廃棄を待つだけだったから、噂しか知らないが」
「それでもいいや、続けて」
どうやら廃棄が延長されていたのは、国が混乱してそれどころじゃなかったみたい。
ただし食事はいつも以上に粗食で一日一回もらえれば良かったらしい、なんだそれ、虐待反対!
騎士様と獅皇さんとシャムスとアー君にチクってやる!
「なんだっけ、貿易都市?」
「港付きの歴史ある街だったのは確か」
「?」
「魔王に乗っ取られたらしい」
詳細を知らなくて当然と言えば当然か。
理不尽なことが全て魔王様のせいになっているのは、女神様の影響、人間の思い込み、どっちだろ?
でも事実は噂より酷いんだよなぁ。
乗っ取ったのは魔王じゃなく神に連なるエロ魔人、人間を苗床と思っているような子です。
魔王の方が人間的には幸せだったかもしれないなぁこれ、魔王様って真面目な常識人だ、し……ダメか、カイちゃんが関わっている時点で前提が崩れる。
ポコポコ
そう、君のお兄さん達ですよ。
「やけに大人しいな? 具合が悪いのか?」
すみません、身内のやらかしに心の中で反省会を開いてました。
「悪阻か?」
「気持ち悪いなら横になるか?」
「大丈夫」
そう言えばいつからか悪阻も無くなったなぁ、状態異常にカウントされたのかな?
謎が多いよねこの体も。
もらった情報から導き出されたのは、聞いた国名も地名ももう忘れたけど、ここが僕も一度遊びに来た事がある砂漠だってこと。
なんだ皆近くにいるんだね、呼べば届く距離……何の救いにもならないな。
これって僕が自力で脱出するのと、助けを呼ぶのどっちが被害少ないんだろう。
僕への説教って意味で!!
そうだ、仲間になったドラゴン集団呼ぶと言うのはどうだろう?
「ちょっと意味が分からない」
思考放棄したボスが死んだ目で返答してくれた。
「じゃあ箸休め的な感じの質問! 僕と一緒に召喚された人間はどうしたかな?」
「俺ら、イツキと一緒にここに放り込まれて、それから出入りしてない」
「なー」
「めぇー」
ボスの気をちょっとでも逸らそうと思ったけど失敗した。
そうだね、皆僕と一緒にここにいるもんね、情報更新できなくて当然でした。
「ここに入る直前ぐらいの情報知ってるやつは?」
「はいはーい、俺知ってます!」
手を挙げたのはトカゲの獣人さん、ヤシの実がお気に入りでいつも一個は抱えている。
トカゲ、トカゲかぁ、超進化したらドラゴニュートとかにならないだろうか――。
「おああああ!!」
ちょっと思っただけなのにこれですよ。
目の前でトカゲがドラゴニュートに大変身、翼がカッコイイですね。
ボスが僕に向かって手を伸ばし、めっちゃプルプルしてる。
これ、妊娠してなかったらコメカミをグリグリされて説教されるやつだね!
普段はこんなことないのになんでだろう?
……ああ、そっか、もふもふズって魔物が僕の側にいるために進化した姿でしたね、すみません。
「その頃には戦えなくなって廃棄を待つだけだったから、噂しか知らないが」
「それでもいいや、続けて」
どうやら廃棄が延長されていたのは、国が混乱してそれどころじゃなかったみたい。
ただし食事はいつも以上に粗食で一日一回もらえれば良かったらしい、なんだそれ、虐待反対!
騎士様と獅皇さんとシャムスとアー君にチクってやる!
「なんだっけ、貿易都市?」
「港付きの歴史ある街だったのは確か」
「?」
「魔王に乗っ取られたらしい」
詳細を知らなくて当然と言えば当然か。
理不尽なことが全て魔王様のせいになっているのは、女神様の影響、人間の思い込み、どっちだろ?
でも事実は噂より酷いんだよなぁ。
乗っ取ったのは魔王じゃなく神に連なるエロ魔人、人間を苗床と思っているような子です。
魔王の方が人間的には幸せだったかもしれないなぁこれ、魔王様って真面目な常識人だ、し……ダメか、カイちゃんが関わっている時点で前提が崩れる。
ポコポコ
そう、君のお兄さん達ですよ。
「やけに大人しいな? 具合が悪いのか?」
すみません、身内のやらかしに心の中で反省会を開いてました。
「悪阻か?」
「気持ち悪いなら横になるか?」
「大丈夫」
そう言えばいつからか悪阻も無くなったなぁ、状態異常にカウントされたのかな?
謎が多いよねこの体も。
もらった情報から導き出されたのは、聞いた国名も地名ももう忘れたけど、ここが僕も一度遊びに来た事がある砂漠だってこと。
なんだ皆近くにいるんだね、呼べば届く距離……何の救いにもならないな。
これって僕が自力で脱出するのと、助けを呼ぶのどっちが被害少ないんだろう。
僕への説教って意味で!!
そうだ、仲間になったドラゴン集団呼ぶと言うのはどうだろう?
「ちょっと意味が分からない」
思考放棄したボスが死んだ目で返答してくれた。
「じゃあ箸休め的な感じの質問! 僕と一緒に召喚された人間はどうしたかな?」
「俺ら、イツキと一緒にここに放り込まれて、それから出入りしてない」
「なー」
「めぇー」
ボスの気をちょっとでも逸らそうと思ったけど失敗した。
そうだね、皆僕と一緒にここにいるもんね、情報更新できなくて当然でした。
「ここに入る直前ぐらいの情報知ってるやつは?」
「はいはーい、俺知ってます!」
手を挙げたのはトカゲの獣人さん、ヤシの実がお気に入りでいつも一個は抱えている。
トカゲ、トカゲかぁ、超進化したらドラゴニュートとかにならないだろうか――。
「おああああ!!」
ちょっと思っただけなのにこれですよ。
目の前でトカゲがドラゴニュートに大変身、翼がカッコイイですね。
ボスが僕に向かって手を伸ばし、めっちゃプルプルしてる。
これ、妊娠してなかったらコメカミをグリグリされて説教されるやつだね!
普段はこんなことないのになんでだろう?
……ああ、そっか、もふもふズって魔物が僕の側にいるために進化した姿でしたね、すみません。
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