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湯水のごとくお金を使おう
第764話
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一度クッションの山から出て旅行先に戻ったはずのアー君だけど、すぐに戻ってきてまたクッションの山に飛び込んでしまった。
「アー君何があったの?」
「セティが、セティが」
性欲魔神が何かやらかしてた?
「街一つを乗っ取って一等地に自分の神殿建てさせてた! ハーレム付き!」
「仕事早い」
「人間を見る目が野生のゴブリンと一緒だった」
子作りのための道具ってことだろうか、人権を無視した――ダメだ、相手がカイちゃんとカイちゃんの伴侶を狙った襲撃犯な上、邪神の餌に堕ちた時点で人権どころか生きる権利消失してるや!
とんでもない御子が誕生したものだ。僕の子でもあるけど。
「カイちゃんや騎士様は止めないの?」
「カイちゃんは自分が全部を治めるより兄弟がいた方が楽かなって楽観的。パパはセティの代わりに外交官から説教受けてた。歴史建造物を二、三個潰したのが原因っぽかったー」
街を乗っ取ったことについての説教じゃないんだね、あれか、刀国民は邪神慣れしているから邪神が関わった人間の生死はスルー耐性が付いてるのかな。
街中で他国の貴族が食べられても片付け面倒としか思わない国民性って凄いよね。
「景観を整えるために家の移動とかしてて出番無いから俺ら待機中~、移動が終わったら無双する。涼玉が」
「おう!」
「マールスは?」
「金と銀のために餌を食べやすいサイズに分ける手伝いしてる」
「兄弟思いのいい話っぽいけど、対象が人間なんだよなぁ」
脳内イメージもモザイクで統一されました。
「まさか最初の街でこんなに足止めされるとは思わなかった。転移って便利だよな」
言いながらアー君が口を開けたので、干し芋を一欠け口の中に入れてあげた。
これ聖なるさつま芋ではなく、裏庭菜園で採れた普通のさつま芋、これでメニューを考えてくれと涼玉パパであるグラちゃんに依頼されたんだよね。
さつま芋ねぇ、我が家では焼き芋が最強だからパッと思いつかない、もう境内で火を熾して焼いて売ればいいんじゃなかろうか、美味しいよきっと。
「それかさつま芋そのものを生で売るとか」
「んー?」
干し芋を噛みながら首を傾げるアー君に事情を説明してみた。
「野営中に焼き芋やったら匂いで魔物寄ってきそう」
「ぼきゅこれ」
「シャム兄それなにー?」
「さちゅまいもばちゃー」
ドリアンにクッキーに塗ってもらい、黙々とシャムスが食べていたのはさつま芋バターだったらしい。
ドリちゃんが作った試作品らしいです、瓶詰にしてあるのは旅先に持っていくためだと思うけど、何か食べきっちゃう勢いだね。
「店内で出すならさつま芋のタルト、蒸しパン、もち、大学芋……おやつしか思い浮かばない、あれ?」
「さつま芋チップスもうまっ!」
「ちょーだっ」
「フィリーネは歯が生えたらなー」
「やぁ」
『ドリちゃん、フィリちゃん食べれるものある?』
メニュー画面でポチポチ出したものが全てさつま芋で作られたおやつな件、幼児らは大喜びだけど食べれないフィリーネがご機嫌斜めです。
さつま芋でジュースって作れるっけ?
ドリちゃんに聞いたら作ってくれた。
さつま芋と牛乳、蜂蜜を作ってちょちょいと、すげぇ、うちのドリちゃんすっげー。
僕があげたかったけど白澤が無言で手を出していたので仕方なく渡した、圧が凄かったです。
「ん、んー」
『ご機嫌よ』
「ママオッケー! うちの姫様お気に召したみたいだ」
「うまい、うまい……」
「涼玉がまたトランス状態になってるけど大丈夫なのかなこれ」
「へーき、へーき」
一応言っておきますと、フィリーネは男の子ですよ、ちゃんと付いてます。
ただ将来はすんごい美人になること確定だけど、伴侶は確定されているのでセティの毒牙にかかる事はないだろう……と思う。
「アー君何があったの?」
「セティが、セティが」
性欲魔神が何かやらかしてた?
「街一つを乗っ取って一等地に自分の神殿建てさせてた! ハーレム付き!」
「仕事早い」
「人間を見る目が野生のゴブリンと一緒だった」
子作りのための道具ってことだろうか、人権を無視した――ダメだ、相手がカイちゃんとカイちゃんの伴侶を狙った襲撃犯な上、邪神の餌に堕ちた時点で人権どころか生きる権利消失してるや!
とんでもない御子が誕生したものだ。僕の子でもあるけど。
「カイちゃんや騎士様は止めないの?」
「カイちゃんは自分が全部を治めるより兄弟がいた方が楽かなって楽観的。パパはセティの代わりに外交官から説教受けてた。歴史建造物を二、三個潰したのが原因っぽかったー」
街を乗っ取ったことについての説教じゃないんだね、あれか、刀国民は邪神慣れしているから邪神が関わった人間の生死はスルー耐性が付いてるのかな。
街中で他国の貴族が食べられても片付け面倒としか思わない国民性って凄いよね。
「景観を整えるために家の移動とかしてて出番無いから俺ら待機中~、移動が終わったら無双する。涼玉が」
「おう!」
「マールスは?」
「金と銀のために餌を食べやすいサイズに分ける手伝いしてる」
「兄弟思いのいい話っぽいけど、対象が人間なんだよなぁ」
脳内イメージもモザイクで統一されました。
「まさか最初の街でこんなに足止めされるとは思わなかった。転移って便利だよな」
言いながらアー君が口を開けたので、干し芋を一欠け口の中に入れてあげた。
これ聖なるさつま芋ではなく、裏庭菜園で採れた普通のさつま芋、これでメニューを考えてくれと涼玉パパであるグラちゃんに依頼されたんだよね。
さつま芋ねぇ、我が家では焼き芋が最強だからパッと思いつかない、もう境内で火を熾して焼いて売ればいいんじゃなかろうか、美味しいよきっと。
「それかさつま芋そのものを生で売るとか」
「んー?」
干し芋を噛みながら首を傾げるアー君に事情を説明してみた。
「野営中に焼き芋やったら匂いで魔物寄ってきそう」
「ぼきゅこれ」
「シャム兄それなにー?」
「さちゅまいもばちゃー」
ドリアンにクッキーに塗ってもらい、黙々とシャムスが食べていたのはさつま芋バターだったらしい。
ドリちゃんが作った試作品らしいです、瓶詰にしてあるのは旅先に持っていくためだと思うけど、何か食べきっちゃう勢いだね。
「店内で出すならさつま芋のタルト、蒸しパン、もち、大学芋……おやつしか思い浮かばない、あれ?」
「さつま芋チップスもうまっ!」
「ちょーだっ」
「フィリーネは歯が生えたらなー」
「やぁ」
『ドリちゃん、フィリちゃん食べれるものある?』
メニュー画面でポチポチ出したものが全てさつま芋で作られたおやつな件、幼児らは大喜びだけど食べれないフィリーネがご機嫌斜めです。
さつま芋でジュースって作れるっけ?
ドリちゃんに聞いたら作ってくれた。
さつま芋と牛乳、蜂蜜を作ってちょちょいと、すげぇ、うちのドリちゃんすっげー。
僕があげたかったけど白澤が無言で手を出していたので仕方なく渡した、圧が凄かったです。
「ん、んー」
『ご機嫌よ』
「ママオッケー! うちの姫様お気に召したみたいだ」
「うまい、うまい……」
「涼玉がまたトランス状態になってるけど大丈夫なのかなこれ」
「へーき、へーき」
一応言っておきますと、フィリーネは男の子ですよ、ちゃんと付いてます。
ただ将来はすんごい美人になること確定だけど、伴侶は確定されているのでセティの毒牙にかかる事はないだろう……と思う。
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