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巡り合い
第547話
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神薙さんが体内から取り出した卵は手のひらよりちょっと小さいぐらい、殻をぶち破り出てきた子は明らかに体積がおかしかった。
にゅるりと出てきた時点で頭がすでに卵より大きい。
どうやって卵から出てきたのだろうか、いや、目の前で出てきたから見てたはずなんだけど、脳が受け付けない。
あと顔怖い。
ただでさえ怖いのに頭が七つもあるとかどこの神話?
「ふんぬ!!」
全身が卵から出ると体に気合を入れたんだけど、掛け声がおっさんっていうか、白ちゃんや黒ちゃんの弟と思えないほど声が野太い。
一瞬で人化してタイガ並みにでっかい体のおじさん、と言うほど年でもないか、かと言って青年と言うほど若くも見えないし、顔も体もゴツくて年齢が把握しにくい。
まぁ生まれたばかりだから0歳なんだけど。
日本でいうと毘沙門天とか雷神様ぐらい険しい顔してる。
邪神?
武神の間違いじゃなくて?
本当に顔怖い。
女神様の加護受けたら今はやりのイケメン風に変わらないかなぁ。
『筋肉ムキムキ』
「何て言うか、正邪が一対になったような恐ろしいのが爆誕した。ムキムキすげぇ」
「タイガに負けないな、ムキムキ」
「ギレンよりすごいムキムキ」
子供達が衝撃のあまり語尾がムキムキになっている。
「母上ご機嫌よう!!」
「うん、そこの果物とって」
「っは!」
声でっかいなぁ、そして礼儀正しく下僕体質?
『神薙しゃま、お名前付ける?』
「いつも通りシャムス達に任せる」
『あい!』
シャムス達がゴツイ鬼神みたいな蛇の命名権を手に入れた。
ん?
いや、神薙さんの御子っていつも僕らが名前付けてるかな?
白ちゃん黒ちゃんごめん、もうちょっと名前捻れば良かった。
その場で呼んだだけの名前がまさかそのまま採用されるとは思ってなかったんだ。
「ヴィシュタルー!」
「はい!」
秒で登場した。
主のご子息と言うのもあって、女神様ってアー君の下僕化してるような。
『ムキムキのお名前』
「かっけーのがいいな」
「ああ、立ち会いたい、でも学校行かなきゃ。父様も」
「お、おおおお」
卵の孵化に立ち会って行動停止していたアカーシャが慌てて刀雲に声をかけて立ち上がる。
「行ってくる、見送りはいいから」
「うんごめん」
刀雲を見送ろうと立ち上がったらシャムスとアー君、涼玉も一緒に見送ろうとしてムキムキ君から意識がそれたんだけど、その瞬間、無言で号泣された。
怖い。
「ンンッ、多頭となるとヒュドラ、八岐大蛇、阿修羅、カーリーとかどうッスかね」
女神様が咳払いをして名前を挙げてくれた。
「ヒュドラは却下だな」
『うん』
「そだなー」
「ヒューちゃん呼びがかぶっちゃうもんね」
『うん』
「え、そんな理由?」
ショックを受けているけどもしやヒュドラ推しでしたか?
『阿修羅だとあっくん?』
「カーリーはカー君」
「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)はおっちー?」
(センスがひでぇ!)
脳に女神様のツッコミが響いた。
にゅるりと出てきた時点で頭がすでに卵より大きい。
どうやって卵から出てきたのだろうか、いや、目の前で出てきたから見てたはずなんだけど、脳が受け付けない。
あと顔怖い。
ただでさえ怖いのに頭が七つもあるとかどこの神話?
「ふんぬ!!」
全身が卵から出ると体に気合を入れたんだけど、掛け声がおっさんっていうか、白ちゃんや黒ちゃんの弟と思えないほど声が野太い。
一瞬で人化してタイガ並みにでっかい体のおじさん、と言うほど年でもないか、かと言って青年と言うほど若くも見えないし、顔も体もゴツくて年齢が把握しにくい。
まぁ生まれたばかりだから0歳なんだけど。
日本でいうと毘沙門天とか雷神様ぐらい険しい顔してる。
邪神?
武神の間違いじゃなくて?
本当に顔怖い。
女神様の加護受けたら今はやりのイケメン風に変わらないかなぁ。
『筋肉ムキムキ』
「何て言うか、正邪が一対になったような恐ろしいのが爆誕した。ムキムキすげぇ」
「タイガに負けないな、ムキムキ」
「ギレンよりすごいムキムキ」
子供達が衝撃のあまり語尾がムキムキになっている。
「母上ご機嫌よう!!」
「うん、そこの果物とって」
「っは!」
声でっかいなぁ、そして礼儀正しく下僕体質?
『神薙しゃま、お名前付ける?』
「いつも通りシャムス達に任せる」
『あい!』
シャムス達がゴツイ鬼神みたいな蛇の命名権を手に入れた。
ん?
いや、神薙さんの御子っていつも僕らが名前付けてるかな?
白ちゃん黒ちゃんごめん、もうちょっと名前捻れば良かった。
その場で呼んだだけの名前がまさかそのまま採用されるとは思ってなかったんだ。
「ヴィシュタルー!」
「はい!」
秒で登場した。
主のご子息と言うのもあって、女神様ってアー君の下僕化してるような。
『ムキムキのお名前』
「かっけーのがいいな」
「ああ、立ち会いたい、でも学校行かなきゃ。父様も」
「お、おおおお」
卵の孵化に立ち会って行動停止していたアカーシャが慌てて刀雲に声をかけて立ち上がる。
「行ってくる、見送りはいいから」
「うんごめん」
刀雲を見送ろうと立ち上がったらシャムスとアー君、涼玉も一緒に見送ろうとしてムキムキ君から意識がそれたんだけど、その瞬間、無言で号泣された。
怖い。
「ンンッ、多頭となるとヒュドラ、八岐大蛇、阿修羅、カーリーとかどうッスかね」
女神様が咳払いをして名前を挙げてくれた。
「ヒュドラは却下だな」
『うん』
「そだなー」
「ヒューちゃん呼びがかぶっちゃうもんね」
『うん』
「え、そんな理由?」
ショックを受けているけどもしやヒュドラ推しでしたか?
『阿修羅だとあっくん?』
「カーリーはカー君」
「八岐大蛇(ヤマタノオロチ)はおっちー?」
(センスがひでぇ!)
脳に女神様のツッコミが響いた。
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