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巡り合い
第509話
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海老プリプリサラダを涼玉に食べさせていたら、黒ちゃんに袖を軽く引かれた。
「イツキ」
「黒ちゃんどうしたの?」
「フルーツ見てきたい、一緒に行って」
「いいよ」
黒ちゃん小さいから踏まれちゃうもんね。
「黒ちゃんとデザート見てくるね、刀雲、子供達をお願いね」
「おう」
「涼玉はどうする?」
「席をはずしたら、イネスに海老をたべつくされる」
「みゅー」
「うん、じゃあ行ってくるね」
黒ちゃんを肩に乗せ、立ち上がってフルーツコーナーへ向かう。
……どこにあるんだろう?
配膳場所分からないんだよねぇ。
「とりあえずぐるっと見て回ろうか」
「おう!」
会場を回りながらフルーツを探していると、参加者の多さに驚いた。
冒険者、教皇様、一般市民、文官、学生、国王様、騎士、本当に職種も身分も関係なく気軽に参加している。
教皇様も大分慣れてきたみたいで、冒険者に混ざって楽しそう、開き直らなきゃこの国で要職なんてやってられないよね。
あっ、試食会で見たコックさんもいる。
「そのドレス、新調したの?」
「ダンジョンでボスを倒したらドロップした、せっかくだから着てみたんだ」
「貴族みたいで素敵よ」
「汚れが怖くて食べにくいけどなぁ」
「その割にはさっきから肉ばっかり食べているわね」
女性が少ない世界のはずなのに、貴族のようにドレスを着た女性が肉を豪快に食べたり、着物の女性がチョコレートフォンデュに張り付いていたり、あちこちに女性を見掛ける。
巫女様もいるし、この国、女性多いよね。
(まぁ私が寵愛する国だからな! 他国から逃げてくる女もいるんだよ!)
なるほど、解説ありがとうございます。
(厄介ごとが終わった後の酒が旨い!)
ご機嫌ですね、お酒に酔ってやらかさないように気を付けてください。
「イツキ、ネリがいた」
「あっ、本当だ。先に挨拶していい?」
「おう! 俺もサイン欲しいからいいぞ」
黒ちゃんも読んでるんだね。
「ネリちゃーん」
「あら」
相変わらず素敵なドリルだね! と言わないように気を付けよう。
「ネリちゃんも来てたんだね」
「はい、シャムス様にご招待いただきましたの」
ネリちゃんが見せてくれた招待状には落書きが描いてあった。
これ、読めるんだ、凄いねぇ。
「そう言えば楽しそうに何か書いてたけど、これかぁ」
「うふふ、宝物ですのよ」
「優しいなぁ、そうだネリちゃん、黒ちゃんの絵本にサイン貰っていい?」
「ええ喜んで」
「黒ちゃん良いってよ、黒ちゃん?」
返事がないので肩に視線を向けたら、ぽけーっと一人の少女を見つめていた。
瞳から髪、肌、ドレスが全て黒い女の子。
滅びたはずの刀雲の亡国の血かなぁ? なんて暢気に思っていたら。
ブーーーー
突然黒ちゃんが鼻血を吹いて周囲を真っ赤に染めた。
ネリちゃんと黒髪の子ごめん、服大丈夫!?
「イツキ」
「黒ちゃんどうしたの?」
「フルーツ見てきたい、一緒に行って」
「いいよ」
黒ちゃん小さいから踏まれちゃうもんね。
「黒ちゃんとデザート見てくるね、刀雲、子供達をお願いね」
「おう」
「涼玉はどうする?」
「席をはずしたら、イネスに海老をたべつくされる」
「みゅー」
「うん、じゃあ行ってくるね」
黒ちゃんを肩に乗せ、立ち上がってフルーツコーナーへ向かう。
……どこにあるんだろう?
配膳場所分からないんだよねぇ。
「とりあえずぐるっと見て回ろうか」
「おう!」
会場を回りながらフルーツを探していると、参加者の多さに驚いた。
冒険者、教皇様、一般市民、文官、学生、国王様、騎士、本当に職種も身分も関係なく気軽に参加している。
教皇様も大分慣れてきたみたいで、冒険者に混ざって楽しそう、開き直らなきゃこの国で要職なんてやってられないよね。
あっ、試食会で見たコックさんもいる。
「そのドレス、新調したの?」
「ダンジョンでボスを倒したらドロップした、せっかくだから着てみたんだ」
「貴族みたいで素敵よ」
「汚れが怖くて食べにくいけどなぁ」
「その割にはさっきから肉ばっかり食べているわね」
女性が少ない世界のはずなのに、貴族のようにドレスを着た女性が肉を豪快に食べたり、着物の女性がチョコレートフォンデュに張り付いていたり、あちこちに女性を見掛ける。
巫女様もいるし、この国、女性多いよね。
(まぁ私が寵愛する国だからな! 他国から逃げてくる女もいるんだよ!)
なるほど、解説ありがとうございます。
(厄介ごとが終わった後の酒が旨い!)
ご機嫌ですね、お酒に酔ってやらかさないように気を付けてください。
「イツキ、ネリがいた」
「あっ、本当だ。先に挨拶していい?」
「おう! 俺もサイン欲しいからいいぞ」
黒ちゃんも読んでるんだね。
「ネリちゃーん」
「あら」
相変わらず素敵なドリルだね! と言わないように気を付けよう。
「ネリちゃんも来てたんだね」
「はい、シャムス様にご招待いただきましたの」
ネリちゃんが見せてくれた招待状には落書きが描いてあった。
これ、読めるんだ、凄いねぇ。
「そう言えば楽しそうに何か書いてたけど、これかぁ」
「うふふ、宝物ですのよ」
「優しいなぁ、そうだネリちゃん、黒ちゃんの絵本にサイン貰っていい?」
「ええ喜んで」
「黒ちゃん良いってよ、黒ちゃん?」
返事がないので肩に視線を向けたら、ぽけーっと一人の少女を見つめていた。
瞳から髪、肌、ドレスが全て黒い女の子。
滅びたはずの刀雲の亡国の血かなぁ? なんて暢気に思っていたら。
ブーーーー
突然黒ちゃんが鼻血を吹いて周囲を真っ赤に染めた。
ネリちゃんと黒髪の子ごめん、服大丈夫!?
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