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家族が増えました
第419話
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あの後すぐ、アカーシャが籠を持ってきてくれたけれど卵は抱っこできなかった。
この子すっごい重い。
シャムスに身体強化かけてもらう方法もあったけれど、常に効果があるわけじゃないから解決にはならないんだよね。
どうしようかと思ったら、卵から足が生えた。
もう一度言う、卵から足が生えた。
『ごーはん、ごはん、きょーのちょーしょくなんだろなー』
明らかに子供ドラゴンと分かる小さな足だったけれど、卵を蹴破って足とついでに手もにょきっと、そしてハイハイで移動するシャムスの後をついて歩きだした。
生まれる前から自足歩行……いや、もう出てこようよぉ。
「俺は驚かない、驚いてなんていない、ダロス抱っこ」
「任せろ!」
強がりながらもアー君は腰を抜かしてしまったらしく、白熊さんに抱っこしてもらったようだ。
「母様、先に行ってるね」
「うんお願い」
僕も腰抜かしたい、でも着替えて朝食の用意しなきゃね。
そう言っても着替えはドリアンがやると言って譲らない、動物ポンチョを着せるのが趣味になっているのは決して気のせいではないんだろうな。
今日のはなんだろう、白いのは標準としても模様からして虎?
ホワイトタイガーかな、尻尾もある、しかも動く。
その場でくるんと回ったり、動く尻尾を楽しんだ後、朝食を思い出して慌てて部屋を飛び出した。
「ドリアンありがと!」
「ハイ」
ご飯を食べたら今日は何をしようかな。
「…………」
僕が座敷に入ったら子供達はすでに食べ始めていた。
まぁそれはいい、問題は卵だよ卵。
ナーガの時みたいに卵のまま食べるかと思いきや、卵の上部を開いて顔を出し、スプーンを使ってモリモリとオムレツを食べていらっしゃいました。
スプーンの使い方はアー君が教えたみたいだけどさ、もうそこまで行ったら殻を捨ててもいいんじゃないかなって思うんですよ。
『お口についてますよー』
「とってぇ」
『はい、取れましたー』
「シャム兄様ありがとぉ」
お兄ちゃんぶってるシャムス可愛い、小さな手でドラゴンの頬に付いていた玉子を取ると、パクっと食べてあげる所がもぅ、言葉にならない!!
うちの子が、尊い!
「……ん?」
待って、今、ドラゴン喋ってなかった?
「ごちそーさま、でした!」
『しょーしょくね』
「生まれたてだからな、こんなものだろう」
「寝ます!」
シュポンっと頭と手足が卵の中に引っ込んでただの卵になった。
「やっぱり、喋ってた!!」
「え、言葉分かったのか?」
『そーなの?』
どういう事?
「母上、今アイツが使っていた言語は『竜族言語』ってやつだ。人族で使われている言語とは別だから女神の加護は働かないはずだぞ」
「竜族言語……あっ、何かの時に獅皇さんにそれもらった!」
スキルがスキルとして役に立つって凄い嬉しい!
「シャムスやアー君は分かるんだよね?」
『えっへん』
「シャムスは始まりの獣である獅皇の子だし、俺は前世で取った杵柄ってやつだな」
アー君は前世もハイスペックだったから羨ましい、僕の前世なんてただの学生だよ。
今でも役立つ前世スキルと言えば、もふもふをブラッシングする技術ぐらいかなぁ。
「あれ、ドラゴンって普通のブラシでいいのかな?」
「さすが分からない」
だよね。
うーん、聞いて分かりそうな人、みんな出払ってるんだよねぇ。
神社の子達はどうしているんだろう、後で聞きに行ってみよう。
この子すっごい重い。
シャムスに身体強化かけてもらう方法もあったけれど、常に効果があるわけじゃないから解決にはならないんだよね。
どうしようかと思ったら、卵から足が生えた。
もう一度言う、卵から足が生えた。
『ごーはん、ごはん、きょーのちょーしょくなんだろなー』
明らかに子供ドラゴンと分かる小さな足だったけれど、卵を蹴破って足とついでに手もにょきっと、そしてハイハイで移動するシャムスの後をついて歩きだした。
生まれる前から自足歩行……いや、もう出てこようよぉ。
「俺は驚かない、驚いてなんていない、ダロス抱っこ」
「任せろ!」
強がりながらもアー君は腰を抜かしてしまったらしく、白熊さんに抱っこしてもらったようだ。
「母様、先に行ってるね」
「うんお願い」
僕も腰抜かしたい、でも着替えて朝食の用意しなきゃね。
そう言っても着替えはドリアンがやると言って譲らない、動物ポンチョを着せるのが趣味になっているのは決して気のせいではないんだろうな。
今日のはなんだろう、白いのは標準としても模様からして虎?
ホワイトタイガーかな、尻尾もある、しかも動く。
その場でくるんと回ったり、動く尻尾を楽しんだ後、朝食を思い出して慌てて部屋を飛び出した。
「ドリアンありがと!」
「ハイ」
ご飯を食べたら今日は何をしようかな。
「…………」
僕が座敷に入ったら子供達はすでに食べ始めていた。
まぁそれはいい、問題は卵だよ卵。
ナーガの時みたいに卵のまま食べるかと思いきや、卵の上部を開いて顔を出し、スプーンを使ってモリモリとオムレツを食べていらっしゃいました。
スプーンの使い方はアー君が教えたみたいだけどさ、もうそこまで行ったら殻を捨ててもいいんじゃないかなって思うんですよ。
『お口についてますよー』
「とってぇ」
『はい、取れましたー』
「シャム兄様ありがとぉ」
お兄ちゃんぶってるシャムス可愛い、小さな手でドラゴンの頬に付いていた玉子を取ると、パクっと食べてあげる所がもぅ、言葉にならない!!
うちの子が、尊い!
「……ん?」
待って、今、ドラゴン喋ってなかった?
「ごちそーさま、でした!」
『しょーしょくね』
「生まれたてだからな、こんなものだろう」
「寝ます!」
シュポンっと頭と手足が卵の中に引っ込んでただの卵になった。
「やっぱり、喋ってた!!」
「え、言葉分かったのか?」
『そーなの?』
どういう事?
「母上、今アイツが使っていた言語は『竜族言語』ってやつだ。人族で使われている言語とは別だから女神の加護は働かないはずだぞ」
「竜族言語……あっ、何かの時に獅皇さんにそれもらった!」
スキルがスキルとして役に立つって凄い嬉しい!
「シャムスやアー君は分かるんだよね?」
『えっへん』
「シャムスは始まりの獣である獅皇の子だし、俺は前世で取った杵柄ってやつだな」
アー君は前世もハイスペックだったから羨ましい、僕の前世なんてただの学生だよ。
今でも役立つ前世スキルと言えば、もふもふをブラッシングする技術ぐらいかなぁ。
「あれ、ドラゴンって普通のブラシでいいのかな?」
「さすが分からない」
だよね。
うーん、聞いて分かりそうな人、みんな出払ってるんだよねぇ。
神社の子達はどうしているんだろう、後で聞きに行ってみよう。
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