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ダンジョン
第356話
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誘拐騒動終幕から数日、僕の知らない所で色々と動いているらしい。
その日の終わりに「こんな事があった」と夕食の時に話しているのを聞いて驚くばかり、夕食の席が情報交換の場になっているね。
ラーシャのご両親は仕事があるからと帰ってしまったけど魔王夫妻はまだ滞在中、日中はヴァルに領地経営の大まかなやり方を教えたり、城下でお土産を選んだり、学園に顔を出したり、国王様と愚痴を言いあったり、たまにダンジョン攻略したりと色々忙しいようだ。
滞在中に領地でスタンピードが発生する可能性は低いけれど、もしもの場合は騎士様に丸投げする予定だそうです。
一番驚いたのはアー君の作った元ダンジョン、実は使用上限が設定してあったって事かな。
あくまで試作品であり、一定数の魔物を輩出したらダンジョンが消滅する設定をしてあったみたいで、神薙さんが食べ放題をしていたらあっという間に上限超えちゃったみたい。
「今度は冒険者が攻略できる正統派ダンジョンを作りたい」
「アー君なら簡単に出来そうだね」
「いいや母上、そんな事はないんだ。実はな、人間のレベルに合わせるのって逆に難しいって最近気付いたんだ。だから俺は最下層に到達できるような難易度を目指す!」
なるほど縛りプレイみたいなものか。
「我も新しいダンジョンを作りたいが、暫くは自重するように主に言い渡されたしなぁ」
はぁ。とため息を吐く雷ちゃんの手にはプリン、僕が帰って来たのでやっと作ってもらえるようになったようだ。
「女神から本を借りて色々読んでいるが、ダンジョンは奥深いな」
……ちょっと待った。
アー君、今なんて言った?
女神様から本を借りた?
それって真面目な書物だよね、決して漫画とかラノベとかじゃないよね!?
「主人公が異世界に転生して料理をしたり、ダンジョンで飯を食べたり、金銀財宝を求めたり、ダンジョンとはロマンの塊だったんだな」
だめだったーーーー!!
そうだよね、あの女神様が真面目な本を持ってるわけないよね!
アー君がJapaneseオタク文化に触れてしまった。
あの沼地に、うちの子が……。
世界をこんなカオスに染めた文化がアー君に悪影響を及ぼしませんように。
『絵本?』
「漫画と言うそうだ、絵本と違って文字が多くて残酷な描写も多かった。絵本文化が定着したらあれも浸透させたい」
どうしよう、アー君が漫画にはまってしまったみたいだ。
必殺技とか唱え始めたらどうしよう。
「我もあんな文化があるとは知らなかった。主が地球を保護するわけだな、世界観がカオスな理由もなんとなく理解した」
雷ちゃんが理解を示している。
女神様、主に冒険心をくすぐる漫画や小説を厳選したんだろうなぁ、袖の下にお金や財宝が使えないからと言ってとんでもない手を使ってきたな。
『スライム出る?』
「ああ、スライムが主人公な物語もあったぞ、シャムスのスライムみたいに色々な能力を持っていて興味深かった」
『僕も読みたいの』
「それにはまず文字の勉強だなぁ」
シャムスとアー君が喋っている隙に雷ちゃんから本を借りて読んでみた。
……ああ、うん、この連載は僕も読んでました。
文字は日本語のままだから確かに勉強は必要かも、何せ漢字と平仮名、カタカナ、あと和製英語やら色々混ざってるからね。
普通に翻訳しただけだとわけのわからない言語になりそう。
「こういった本を読んで分かった。ダンジョンはやはり何でもありだな、砂漠を設置するのも良さそうだ」
ヴァルはお城の周りに湖を作ろうとしていました。
「ダンジョンの宝箱から武器や防具が出たり、ポーション類が出るのはいいな。人間のやる気を刺激するのは盲点だった。勉強になる」
「こちらの難易度を下げるだけじゃなく、人間のレベルも上げたいな。刀雲に相談しよう」
『おー!』
騒動は終息した。
けど次の火種は現在製作中のようです。
その日の終わりに「こんな事があった」と夕食の時に話しているのを聞いて驚くばかり、夕食の席が情報交換の場になっているね。
ラーシャのご両親は仕事があるからと帰ってしまったけど魔王夫妻はまだ滞在中、日中はヴァルに領地経営の大まかなやり方を教えたり、城下でお土産を選んだり、学園に顔を出したり、国王様と愚痴を言いあったり、たまにダンジョン攻略したりと色々忙しいようだ。
滞在中に領地でスタンピードが発生する可能性は低いけれど、もしもの場合は騎士様に丸投げする予定だそうです。
一番驚いたのはアー君の作った元ダンジョン、実は使用上限が設定してあったって事かな。
あくまで試作品であり、一定数の魔物を輩出したらダンジョンが消滅する設定をしてあったみたいで、神薙さんが食べ放題をしていたらあっという間に上限超えちゃったみたい。
「今度は冒険者が攻略できる正統派ダンジョンを作りたい」
「アー君なら簡単に出来そうだね」
「いいや母上、そんな事はないんだ。実はな、人間のレベルに合わせるのって逆に難しいって最近気付いたんだ。だから俺は最下層に到達できるような難易度を目指す!」
なるほど縛りプレイみたいなものか。
「我も新しいダンジョンを作りたいが、暫くは自重するように主に言い渡されたしなぁ」
はぁ。とため息を吐く雷ちゃんの手にはプリン、僕が帰って来たのでやっと作ってもらえるようになったようだ。
「女神から本を借りて色々読んでいるが、ダンジョンは奥深いな」
……ちょっと待った。
アー君、今なんて言った?
女神様から本を借りた?
それって真面目な書物だよね、決して漫画とかラノベとかじゃないよね!?
「主人公が異世界に転生して料理をしたり、ダンジョンで飯を食べたり、金銀財宝を求めたり、ダンジョンとはロマンの塊だったんだな」
だめだったーーーー!!
そうだよね、あの女神様が真面目な本を持ってるわけないよね!
アー君がJapaneseオタク文化に触れてしまった。
あの沼地に、うちの子が……。
世界をこんなカオスに染めた文化がアー君に悪影響を及ぼしませんように。
『絵本?』
「漫画と言うそうだ、絵本と違って文字が多くて残酷な描写も多かった。絵本文化が定着したらあれも浸透させたい」
どうしよう、アー君が漫画にはまってしまったみたいだ。
必殺技とか唱え始めたらどうしよう。
「我もあんな文化があるとは知らなかった。主が地球を保護するわけだな、世界観がカオスな理由もなんとなく理解した」
雷ちゃんが理解を示している。
女神様、主に冒険心をくすぐる漫画や小説を厳選したんだろうなぁ、袖の下にお金や財宝が使えないからと言ってとんでもない手を使ってきたな。
『スライム出る?』
「ああ、スライムが主人公な物語もあったぞ、シャムスのスライムみたいに色々な能力を持っていて興味深かった」
『僕も読みたいの』
「それにはまず文字の勉強だなぁ」
シャムスとアー君が喋っている隙に雷ちゃんから本を借りて読んでみた。
……ああ、うん、この連載は僕も読んでました。
文字は日本語のままだから確かに勉強は必要かも、何せ漢字と平仮名、カタカナ、あと和製英語やら色々混ざってるからね。
普通に翻訳しただけだとわけのわからない言語になりそう。
「こういった本を読んで分かった。ダンジョンはやはり何でもありだな、砂漠を設置するのも良さそうだ」
ヴァルはお城の周りに湖を作ろうとしていました。
「ダンジョンの宝箱から武器や防具が出たり、ポーション類が出るのはいいな。人間のやる気を刺激するのは盲点だった。勉強になる」
「こちらの難易度を下げるだけじゃなく、人間のレベルも上げたいな。刀雲に相談しよう」
『おー!』
騒動は終息した。
けど次の火種は現在製作中のようです。
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