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優しい人生を
第54話
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おっちゃんのお店が開店した日のお昼寝時、久々に白い空間に呼ばれた。
女神様の片手にはケバブが一つ、一升瓶以外のものが持たれている事に驚いたのは黙っておこう。
前触れもなく延々と語られるのはもちろん腐語り。
要約すると一大ブームを巻き起こしている『美形×平凡』に新たな要素が入り、ブームがさらにヒートアップしている。そんな話だった。
僕関係ないですよね? 関係ないと言って。
「『敬語攻め』すっごい、イィ」
もうやだこの女神。
「普段は敬語で物腰柔らかなのに、攻める時は敬語が外れて……ぐへ、うへへへへ」
教会に入っている巫女さん達もこんなのばっかりだとか、悪夢だよね普通に。
稀に還俗する人もいるらしいけど、教会で培った腐が治るわけではなく脳内は腐ったままなんだって。
腐の呪い半端ない。
「イツキの周りにも敬語キャラ沢山いるだろ、最高な環境だよな」
まぁ確かに敬語の人はいるけど、けど、ね。
ラセンが攻め側だったのは最初だけ、今は息子であるタイガの嫁で受け身。
セルも敬語だけどルカの嫁。
副官さん夫婦はリバ有。
参謀さんも嫁側。
あれぇ?
上げてみたら嫁ばかりだった。
「敬語キャラはいますが、みんな嫁サイドですねー」
「は? 敬語受け? 違う、攻めが攻めが欲しい!」
うーん他に誰か……あ。
「一人だけ女神様の理想に叶う敬語の子はいますけど」
「誰、誰!」
目を血走らせて肩を掴まれ、前後にがくがく揺すぶられる。やーめーてー。
「イネスです」
普段は豹の赤ちゃんスタイル、夜は成獣、本性はチートドラゴンもねじ伏せる神獣。女神様もご納得のスパダリに入ると思う。
「執着溺愛攻め、人化すれば間違いなく美形……いける、いける」
何が?とは聞かない。
「あと騎士団の人達も敬語多いかと」
「あいつらの敬語はただの職業柄だから却下!」
こだわりがあるらしい。
ところで帰っていいですか? そろそろ夕食のメニュー打ち合わせたいです。
そう願う僕の心情など華麗にスルーされ、その後も延々と執着攻めの素晴らしさを語られた。
女神様の片手にはケバブが一つ、一升瓶以外のものが持たれている事に驚いたのは黙っておこう。
前触れもなく延々と語られるのはもちろん腐語り。
要約すると一大ブームを巻き起こしている『美形×平凡』に新たな要素が入り、ブームがさらにヒートアップしている。そんな話だった。
僕関係ないですよね? 関係ないと言って。
「『敬語攻め』すっごい、イィ」
もうやだこの女神。
「普段は敬語で物腰柔らかなのに、攻める時は敬語が外れて……ぐへ、うへへへへ」
教会に入っている巫女さん達もこんなのばっかりだとか、悪夢だよね普通に。
稀に還俗する人もいるらしいけど、教会で培った腐が治るわけではなく脳内は腐ったままなんだって。
腐の呪い半端ない。
「イツキの周りにも敬語キャラ沢山いるだろ、最高な環境だよな」
まぁ確かに敬語の人はいるけど、けど、ね。
ラセンが攻め側だったのは最初だけ、今は息子であるタイガの嫁で受け身。
セルも敬語だけどルカの嫁。
副官さん夫婦はリバ有。
参謀さんも嫁側。
あれぇ?
上げてみたら嫁ばかりだった。
「敬語キャラはいますが、みんな嫁サイドですねー」
「は? 敬語受け? 違う、攻めが攻めが欲しい!」
うーん他に誰か……あ。
「一人だけ女神様の理想に叶う敬語の子はいますけど」
「誰、誰!」
目を血走らせて肩を掴まれ、前後にがくがく揺すぶられる。やーめーてー。
「イネスです」
普段は豹の赤ちゃんスタイル、夜は成獣、本性はチートドラゴンもねじ伏せる神獣。女神様もご納得のスパダリに入ると思う。
「執着溺愛攻め、人化すれば間違いなく美形……いける、いける」
何が?とは聞かない。
「あと騎士団の人達も敬語多いかと」
「あいつらの敬語はただの職業柄だから却下!」
こだわりがあるらしい。
ところで帰っていいですか? そろそろ夕食のメニュー打ち合わせたいです。
そう願う僕の心情など華麗にスルーされ、その後も延々と執着攻めの素晴らしさを語られた。
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