35 / 1,127
優しい人生を
第34話
しおりを挟む
予想通り神薙さんが卵を産んだ。
あの神薙さんが体調を崩す要因何て一個しかないからね、さすがの僕にも察せたよ!
卵はまさかの口から。
一個だけころりと産まれたそれは漆黒だった。
キラキラしていると思ったら、卵の表面にはお星さまみたいにキラキラとラメが入っていた。さすが神薙さん、卵も普通ではなかった。
そしてドリちゃんがこの日の為に作ったかごに厳選したもふもふズの羽毛を敷き詰めて、その中央に卵を置いて神薙さん付きのもふもふズが持ち運んでいる。
神薙さんが持ち歩かない理由?
朝食の時、間違えて食べそうになっちゃったんだよ、ほら、神薙さんゆで卵も好きだから。
こうちゃんも間違えて殻を剥きそうになったりと、トラブルが多発したからもふもふズと子供達で交代に卵を守ってる。
神薙さんが食事中はキーちゃんが胸の下に置いて温めているんだよね、たまに獣型になったシャムスが交代して温めているのはお兄ちゃんモードの一環だろう、卵におやつ食べるか聞いている時もあって可愛いったら。
卵を温める必要があるかは不明だけど、子供達が可愛いから追求はしない。
『げっぺい美味しいのにね』
「卵では食べれないですよ」
『産まれたらおやつ一緒に食べるの』
「楽しみですね、僕の子とどちらが先かな?」
「わふわふ」
ラーシャの子も順調に育っているし、どんどん家族が増えるなぁ。
増えるって事は調理量が増えるって事で……まぁイネスとラーシャの子は煉獄で引き取られる事が決まっているけどね、英雄さんに嫁いだ子みたいに残る場合もあるし。
うん、何か効率の良い調理方法考えよう。
いっそ料理人雇うかとか、ドンの一族なら安心だし、相談してみようかな。
量があるから下拵えの時間がどんどん増えてるんだよねー、あと……皆には黙ってるけど、酷使し過ぎて手が痛い。
「まま、まま!」
「どうしたの?」
「スラちゃんが皮を食べました」
イネスが示した先には綺麗に皮が剥かれたじゃがいもがあった。
うちのスラちゃんが万能。
シャムスはあの獅皇さんの御子である、前にチラッと聞いたのを聞かなかった事にしていたけど、レイアさんが「始まりの獣」とか言ってた。
で、シャムスはその獅皇さんの初子。
食いしん坊キャラだと思っていたシャムスもチートがあってもおかしくない、スラちゃんがやたら便利な理由がちょっとだけ分かった気がする。
「え、っと、こっちの人参をやってみてくれる?」
「人参いらないですー」
『やぁん』
もっ
人参が積んである籠にスラちゃんが覆いかぶさり、液状になって流れたと思ったらあら不思議、そこにはつるんと剥けた人参が。
「凄い、ドリちゃん、スラちゃんが凄いよ!」
パチパチパチ
最近お疲れ気味だったドリちゃんが蔦を叩いて喜んでいる。
うん、量が悪夢だったもんね!
自分で自分の実を食べて補給しているような状態だったもんね、思い出しても泣ける。
ドリアン達が感動してシャムスを胴上げし始めた。ここまで感情を露わにするのは珍しい、よほど現状が過酷だったんだろう。
その日のお昼は野菜のごった煮シチューになりました。
アー君も人参を嫌がっていたけど無視したよ。
好き嫌いと言うよりはシャムスとイネスが嫌がっているから僕もいらない。って感じだったからね。
『人参やなのー』
「みゅー」
もちろん二人にも食べさせました。
あの神薙さんが体調を崩す要因何て一個しかないからね、さすがの僕にも察せたよ!
卵はまさかの口から。
一個だけころりと産まれたそれは漆黒だった。
キラキラしていると思ったら、卵の表面にはお星さまみたいにキラキラとラメが入っていた。さすが神薙さん、卵も普通ではなかった。
そしてドリちゃんがこの日の為に作ったかごに厳選したもふもふズの羽毛を敷き詰めて、その中央に卵を置いて神薙さん付きのもふもふズが持ち運んでいる。
神薙さんが持ち歩かない理由?
朝食の時、間違えて食べそうになっちゃったんだよ、ほら、神薙さんゆで卵も好きだから。
こうちゃんも間違えて殻を剥きそうになったりと、トラブルが多発したからもふもふズと子供達で交代に卵を守ってる。
神薙さんが食事中はキーちゃんが胸の下に置いて温めているんだよね、たまに獣型になったシャムスが交代して温めているのはお兄ちゃんモードの一環だろう、卵におやつ食べるか聞いている時もあって可愛いったら。
卵を温める必要があるかは不明だけど、子供達が可愛いから追求はしない。
『げっぺい美味しいのにね』
「卵では食べれないですよ」
『産まれたらおやつ一緒に食べるの』
「楽しみですね、僕の子とどちらが先かな?」
「わふわふ」
ラーシャの子も順調に育っているし、どんどん家族が増えるなぁ。
増えるって事は調理量が増えるって事で……まぁイネスとラーシャの子は煉獄で引き取られる事が決まっているけどね、英雄さんに嫁いだ子みたいに残る場合もあるし。
うん、何か効率の良い調理方法考えよう。
いっそ料理人雇うかとか、ドンの一族なら安心だし、相談してみようかな。
量があるから下拵えの時間がどんどん増えてるんだよねー、あと……皆には黙ってるけど、酷使し過ぎて手が痛い。
「まま、まま!」
「どうしたの?」
「スラちゃんが皮を食べました」
イネスが示した先には綺麗に皮が剥かれたじゃがいもがあった。
うちのスラちゃんが万能。
シャムスはあの獅皇さんの御子である、前にチラッと聞いたのを聞かなかった事にしていたけど、レイアさんが「始まりの獣」とか言ってた。
で、シャムスはその獅皇さんの初子。
食いしん坊キャラだと思っていたシャムスもチートがあってもおかしくない、スラちゃんがやたら便利な理由がちょっとだけ分かった気がする。
「え、っと、こっちの人参をやってみてくれる?」
「人参いらないですー」
『やぁん』
もっ
人参が積んである籠にスラちゃんが覆いかぶさり、液状になって流れたと思ったらあら不思議、そこにはつるんと剥けた人参が。
「凄い、ドリちゃん、スラちゃんが凄いよ!」
パチパチパチ
最近お疲れ気味だったドリちゃんが蔦を叩いて喜んでいる。
うん、量が悪夢だったもんね!
自分で自分の実を食べて補給しているような状態だったもんね、思い出しても泣ける。
ドリアン達が感動してシャムスを胴上げし始めた。ここまで感情を露わにするのは珍しい、よほど現状が過酷だったんだろう。
その日のお昼は野菜のごった煮シチューになりました。
アー君も人参を嫌がっていたけど無視したよ。
好き嫌いと言うよりはシャムスとイネスが嫌がっているから僕もいらない。って感じだったからね。
『人参やなのー』
「みゅー」
もちろん二人にも食べさせました。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
332
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる