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第三章 世界に降りかかる受難
第828話
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リザママがギルド研修を受け始めて二日目、ただいま周囲に何もない闇の中にいます。
「え、なんで????」
グルグル分厚い眼鏡と受験と書かれた鉢巻を巻いたリザママが資料片手にびっくりしている。
僕もびっくり、リザママが逃げないように見張ってててね、と言われて隣で折り紙折っていただけなのに。
「まぁいいや、気晴らしになるよな! ちび良くやった!」
「あ、あい?」
確かにここに飛ばされたのは僕関連だろう、だけど僕のせいじゃないよ?
そんなにお勉強嫌だったの?
逃げているとカイちゃん来るよ、アカーシャと仲が良いから要請がなくても来るよ。
いそいそと勉強道具を片付けるリザママ、尻尾がご機嫌にフリフリしています。
もっと深刻になっていいんだよ?
「いやー、勉強って怖いよな、文字が全部同じに見えてくるんだわ!」
「あい」
僕もいまだ異世界の文字書けません、幸いに刀国は日本語も読み書き推奨されているから問題はない。
そもそも手紙書くより直接会いに行ったり、誰かに伝言頼んだ方が早いのです。
「えっちゃん、俺の武器なんかあるー?」
「キ」
ここでえっちゃんに脱出をお願いせず、武器を取ることを選ぶ辺り、よほど勉強が嫌だったようだ。
大丈夫かな?
出してもらったメリケンサックを装備して準備体操しています、溜まったストレスを魔物で晴らすつもりだろうか。
「それにしても何の前触れもなくここに飛ばされたよな」
「いつも魔法陣がね、ふぉーんって出るよ?」
「んなもん無かったよな?」
「なかった」
折り紙を折ってたら急に手元が暗くなったから、顔を上げたら闇の中だった。
今はえっちゃんがライトの魔法で周囲を照らしてくれてます、天井が見えないぐらい高くて、周囲に何も見えないの、下はゴツゴツした岩っぽい。
一人だったら怖いような気もしないでもないけど、リザママがいるから安心感が違うね。
落ち着いている理由?
だって周囲が全部闇という事は、全部えっちゃんの領域という事である。
何があっても大丈夫。
食料が手に入らないような場所でも僕にはメニュー画面があります。
あとこれを言ったら相手の頑張りが台無しなのであまり言いたくないけれど、飽きたらえっちゃんの転移でいつでも帰宅出来るのです!
「ちび、ここ奈落の底って呼ばれるダンジョンの最下層だってさ、えっちゃんの情報だとボス部屋みたいだけど……いないな」
「いないねー」
ボスはいないけど部屋の奥っぽい所にほんのりと明かりを発見しました。
「リザママ」
「不用意に近付くな、と言いたいけど、えっちゃんがいれば大丈夫だよなー、行くぞ!」
「あーい!」
たった二日勉強漬けにされただけでリザママが正常な判断を失っている。
ギルドの研修って怖い。
「え、なんで????」
グルグル分厚い眼鏡と受験と書かれた鉢巻を巻いたリザママが資料片手にびっくりしている。
僕もびっくり、リザママが逃げないように見張ってててね、と言われて隣で折り紙折っていただけなのに。
「まぁいいや、気晴らしになるよな! ちび良くやった!」
「あ、あい?」
確かにここに飛ばされたのは僕関連だろう、だけど僕のせいじゃないよ?
そんなにお勉強嫌だったの?
逃げているとカイちゃん来るよ、アカーシャと仲が良いから要請がなくても来るよ。
いそいそと勉強道具を片付けるリザママ、尻尾がご機嫌にフリフリしています。
もっと深刻になっていいんだよ?
「いやー、勉強って怖いよな、文字が全部同じに見えてくるんだわ!」
「あい」
僕もいまだ異世界の文字書けません、幸いに刀国は日本語も読み書き推奨されているから問題はない。
そもそも手紙書くより直接会いに行ったり、誰かに伝言頼んだ方が早いのです。
「えっちゃん、俺の武器なんかあるー?」
「キ」
ここでえっちゃんに脱出をお願いせず、武器を取ることを選ぶ辺り、よほど勉強が嫌だったようだ。
大丈夫かな?
出してもらったメリケンサックを装備して準備体操しています、溜まったストレスを魔物で晴らすつもりだろうか。
「それにしても何の前触れもなくここに飛ばされたよな」
「いつも魔法陣がね、ふぉーんって出るよ?」
「んなもん無かったよな?」
「なかった」
折り紙を折ってたら急に手元が暗くなったから、顔を上げたら闇の中だった。
今はえっちゃんがライトの魔法で周囲を照らしてくれてます、天井が見えないぐらい高くて、周囲に何も見えないの、下はゴツゴツした岩っぽい。
一人だったら怖いような気もしないでもないけど、リザママがいるから安心感が違うね。
落ち着いている理由?
だって周囲が全部闇という事は、全部えっちゃんの領域という事である。
何があっても大丈夫。
食料が手に入らないような場所でも僕にはメニュー画面があります。
あとこれを言ったら相手の頑張りが台無しなのであまり言いたくないけれど、飽きたらえっちゃんの転移でいつでも帰宅出来るのです!
「ちび、ここ奈落の底って呼ばれるダンジョンの最下層だってさ、えっちゃんの情報だとボス部屋みたいだけど……いないな」
「いないねー」
ボスはいないけど部屋の奥っぽい所にほんのりと明かりを発見しました。
「リザママ」
「不用意に近付くな、と言いたいけど、えっちゃんがいれば大丈夫だよなー、行くぞ!」
「あーい!」
たった二日勉強漬けにされただけでリザママが正常な判断を失っている。
ギルドの研修って怖い。
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